Apexの能力貰ったけどこの世界じゃ通用せんだろ、それよりモザンビークヒアァ 作:ナメクジとカタツムリは絶対認めない
あ、でもAPEXはやってましたよ!(ニッコリ)
「…で。あなたは一体誰なんでしょうか…?」
無事逃げ切れた俺は、目を回したアーシアさんをベッドに寝かせて、椅子に座り、先ほどの聞いたことない声の主と対話をしようと試みる。因みに、気絶したアーシアさんを連れて帰ると家族が怪しい目で俺を見ていた。妹はスマホ取り出して110番しようとしてた。俺は泣いた。
[私はマリー・ソマーズ。気軽にソマーズ博士と呼んでもらって構わないよ]
「は、はあ…」
[そんな固くなるんじゃないよ!何も取って食おうってわけじゃあないんだし]
「わ、分かった…。えと、ソマーズ博士。さっきのふわっとしたやつって──」
あの時、飛んだ高さは着地すれば間違いなく重症になるものだった。それが何故衝撃が来なかったのか。まるで、着地する瞬間だけ俺の体が無重力になったみたいに──。
[ああ。私の能力だよ。どれだけ高いところから落ちても、ふわっと優しく着地できる…おっと!こらニュート!]
説明をしていたソマーズ博士は、突然誰かと会話をし始めた。ニュート?誰?
[私の息子だよ、普段はいい子なんだけどねえ…どうやらアンタに挨拶したいみたいだ]
あ、お子さん居るんすね…。その間にもソマーズ博士とその息子は何かを話しているようだ。どうやらその息子はこちらに来れるらしく、俺に会いたいそう。
「全然大丈夫ですよ、ソマーズ博士。家族はみんな寝てるし、ちょっとくらいなら。それに俺も話してみたいし」
そう言うと、ソマーズ博士が呆気に取られた雰囲気を出す。
[コイツはこういうやつなんだよ、アンタも
「あっち?」
オクタビオが放った言葉が理解できず、首を傾げる。あっちって何…?
[ん?ああまだ言ってなかったか?俺たちはお前がママの腹の中にいる時からずっといたんだよ]
…ええ!?でもお前らと話せるようになったのは中学の時じゃ──、
[あ、こら!]
オクタビオに困惑をぶつけようとしたその時、俺の頭に能力を使うイメージが映し出され、それと同時に体に凄まじい疲労感が襲ってきた。
(う──!な、なんで急に──)
椅子から転げ落ち、大量の汗を掻きながら突然の異変に動揺する。誰のだ…!おいお前ら、急に何してんだ…?誰が送ったコレめちゃくちゃ疲れるんだけど!?過去一疲れてる!
息を整えて、俺は頭を上げる。と、とりあえず体力を…。
〔♪〕
俺の目の前に、白いル○バみたいな謎の無機物が居ました。…え?いや、え?
[はあ…すまないね、ソウ。その子が私の息子、名前は『ニュート』。仲良くしてやっておくれ]
〔♪♪♪〕
なるほどね、そういうことか!(思考停止)
〔♪♪〕
この…ニュート君。何やら凄い俺に引っ付いてくる。コミカルな音を鳴らしながら擦り寄ってくるこれ…彼にはどうやらちゃんとした意思があるらしい。
[ニュートはアンタに会いたがってたからねえ。遊んであげてくれないかい?]
いや、まあそれは良いんですけど…。
チラッとニュート君を見ると、俺の膝に乗ってその機体を揺らしていた。ちょっとかわいい。
「なんか弟みたいだなあ…。よしよし」
〔♪♪!〕
カパカパと上部分を開閉させながら喜ぶ(多分)ニュート君。本当に可愛いじゃないか。最初はどうなることかと思ったけどちゃんとこうしてコミュニケーションは取れるから、このままずっと出してても──、
[あ、気を付けなよ、ニュートの内部はブラックホールになってるからね。間違って巻き込まれたらその時点でサヨナラだ]
「ハアアァァァァァウスッッ!!ニュートォ!ハウスッ!!」
てろりーん…と悲しい音を鳴らしながら消えていくニュート。あっぶねええ!そんな恐ろしいもの内包してる君がパカパカ頭開けてんじゃねえよ死んじゃうだろ!!ケラケラと笑っているソマーズ博士に思わず手が出そうになった。出せんけど。
「──?」
そんなダイ○ン真っ青の吸引力を見せつけられた所で、アーシアさんが目を覚ました。眼を擦り、状況がまだ理解できていない様子だ。
「あ、どうも…」
「──?──!!」
俺が声をかけると目を見開き、何か喋り始める。しかし俺はフランス語がわからない。だからといってウィットの通訳を介するのは時間がかかる。となれば──、
「…あ、もしもし。イッセー?」
『操!お前大丈夫なのか!?』
「──っ、あんまりデカい声出すなよ…!」
会話できるやつを使うしかないって事だな。他力本願最高。
ホットココアをイッセーと通話しているアーシアさんに渡す。ぺこりと頭を下げられ、それにかぶりを振って応ずる。
さーて、これからどーしたもんかねぇ…。イッセーやオカ研は多分アーシアさんの事情を知ってる。けど俺は完全な第三者だ。あのイカれ神父や翼のバケモン共の事が何も分からない。
[成り行きに任せた方がいいんじゃね?あいつらに会ったらぶっ飛ばす。会わなかったらそれでオッケーだ!]
まーそうなるよなー…臨機応変に対応するってことで。みんな俺のこと助けてね?お願いね?
[ま、しょーがないわね]
[任せろよブラザー!このジブラルタル様が守ってやる]
…ありがとう。
そんな会話をしていると、イッセーと会話を終えたアーシアさんが俺にスマホを返してきた。まだ通話中と表示されていたので、耳を当てる。
「どういう事になったんだ?」
『ああ、明日の昼、小猫ちゃんと俺がお前の家に行く。──部長は教会側には関わらない方が良いって言ってるけど、アーシアを放ってはおけない』
「ああ、分かった」
『…おい、操。アレってなんなんだ?もしかして、お前も──?』
「いや、俺は普通の人だ。──多分お前、人間じゃないんだろ?」
『──ッ!ああ、俺は──』
イッセーが息を呑み、震えた声で何かを話そうとする。しかし、俺はお構いなしに喋る。
「別にそこはどうでも良いんだよ。お前はお前だろーが。俺が言いたいのはな、なんで俺に詳しく説明しなかったんだって事だ」
『…それは』
「どーせ巻き込みたくないとか考えてくれてたんだろうけどな、こう、なんか…──はあ。もういいや、なんか言いたい事忘れちった」
『…悪い』
「おう、次こんな事あったらお前のエロコレクション全部燃やすからな」
『ええ!?お前それは無い──』
「じゃあねー」
明日の昼か…とりあえず目処は立ったみたいだ、良かった。
[おい聞いたか?ソウがデレたぞ…]
アーシアさんはとりあえず無事って事で。グレモリー先輩が少し心配だが、まあひどい事はしないだろう。
[デレたわね…]
[デレたな……]
アーシアさんが申し訳なさげに頭を下げる。その頭を俺は撫でて…なんて事は出来ずに、手を振って問題ないと言うことを示す。
[今のってデレるって感情なの?僕まだ分からないや!]
[ええ。アレはデレよ]
[デレてたねえ…]
はあ…。今日は色んなことがありすぎた…。ぐっ、と背を伸ばすと、ぽきぽきと小気味良い音が鳴る。
[甘えをあの小僧に見せたな]
[博士、それをデレって言うのよ]
[くだらんほどデレてたな]
[ええ。ものすごーくね?]
あー、疲れた。もう今日は寝るか…。アーシアさんも安心してか、また目を閉じそうになってるし。
[たしかにデレてたわね]
[ああ]
[はっは!かわいいじゃねえかブラザー!]
[모에]
アーシアさんをベッドに寝かしつけ、俺はリビングのソファで寝る事にする。まあ、女の子を床やここに寝かせるわけには行かないからな。
…ふう。
「うるせええええええええええ!!!」
ソファに顔を埋めて叫んだ。力の限り叫んだ。俺をいじめて楽しいかよテメェら!?今日という今日は──!!
俺は顔の熱を誤魔化しながら長い長い説教を始めるのであった。