色々してたら全員病んだんですけど!?   作:ロウ・トウヤ

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評価バーがオレンジになってて悲しいと同時に悔しさを感じ、そして感想を貰ったので早めの投稿を行うことにしました、ロウです。
今回はシリアスっぽい回にしました、ちなみに秘密の全開示はのちのち少しずつやっていきます。

──慣れてないのシリアス!ごめんなさい!


如月包囲網 終結【人間の秘密とは簡単には分からない】

なんやかんやで逃げきれた。

 

「暗雲立ちこめる……か」

 

今現在、ヤンデレから逃げ切って花咲側の屋上に居る、今日休校のためヤンデレ達はどうやっても侵入に時間がかかる、しかしここからどうすると言うんだ…?

 

──空が曇ってきた、今にも雨が降りそうだ。

 

「雨はお前の匂いを消す、都合が良いから早く降って欲しいくらいだ」

「あそうなんだ、じゃあ降ってOKですね」

「あと外壁をよじ登ってくるヤンデレの対策にもある」

「否定ができない」

 

実際高校の屋上ぐらいならよじ登って来る人が何人か居る、ブレワイのリンクよろしく雨に濡れた壁は登りづらいだろう、対策になるかは微妙だが。

 

目の前でフェンスに体を預け、タバコをふかしている蛇穴はだいぶ暇そうだ、そういえば、僕はこの人の素性を全く知らない。

「蛇穴さん蛇穴さん、あんたって何者なんです?」

「教師だ、言ったろ」

 

当然と言わんばかりの答えが返ってくる、聞きたいのはそれではない、こいつの教師では無い姿、少なくとも逃亡中は生徒と教師という関係ではなかった、なら、なんだ。

「──ウィン・ウィンの関係だ、お前は俺に金という利を与え、俺はお前に生命維持という利を与える、言うだろ、金は命より重い」

「ホントに思ってます?」

 

タバコを口から離し、少し間を置き、問いに対して彼は答えた。

「思ってるわけねえだろ、命ありゃ金なんぞいくらでも稼げる、金は命を買えるが何千万、何億と支払う価値はねえ、親友は別だがな」

「親友、居るんですか?」

居たよ(・・・)、相手は覚えちゃ居ねえけどな」

「へぇ〜、見るからにろくでなしなあんたと仲良くするなんてモノ好きな」

「ぶっ飛ばすぞ年齢詐称野郎」

「───え?」

 

何気ない会話の最後に言われた一言、意味は1つ。

─バレていた!?いや知っていてもおかしくはないのか…?賄賂を渡していたのが弦巻家だとすると、秘密を知っていても………でも、なんでこのタイミングで…?

 

「如月、お前にちょっとした話をしてやろう」

「なんです急に」

 

突然にんまりと悪い笑みを顔にたたえ、手に持ったタバコを持ち歩いている灰皿に押し付け蓋を閉じる蛇穴、そして言った通り彼は歩みを進めながら何かを話し始めた。

 

「お前は自分の記憶に蓋をしている。

とんでもなく重いモノを乗せた、開くことのない蓋をな」

 

彼の発言に呼応するように、突然雨が降り始めた。

 

◇◆◇◆◇

 

「あの、それってどういう……?」

 

訳の分からない言葉を投げかけられ、それに対する疑問を言葉に乗せ、彼に放った瞬間、屋上のドアが開け放たれた。

 

「やっほー、準、おねーさんが助けに来たよ〜☆」

「──リサ、さん」

「ヒュゥ、狂人のお出ましだ」

 

各々が一言ずつ言葉を零す、1人はうっとりと、1人は絶句して、1人はこの状況を楽しんでいるように。

「あれ?なんか準以外にも人がいるけど───女の子じゃないし、特別に許してあげる、だからほら、準、あたしと行こっか」

「ヘルプ、ヘルプ蛇穴」

 

彼女の言葉からは敵意や害意は感じない、しかし僕は知っている、彼女が僕を女の子にしようとしていることを、女の子にしてやるよ(特殊)である、事実として捕まった時何度も男としての尊厳を踏みにじられた、今度はそうはいかない、蛇穴がこっちにはいるのだ。

 

「了解。如月───逃げっぞ!」「あいよぅ!」

 

掛け声に合わせ、蛇穴が走り出した、それに合わせ僕も駆け出す。

──しかし。

「こう見えてあたし、意外と足早いんだよねー」

「へぇ(゚A゚)?」

 

ぐいっと突然体が引き戻される、何をされたかといえば追いつかれて引き戻された意外にない。

「そういえば僕、骨折れてたんだった───」

 

なぜ自分の体にまつわることを忘れるのかバカか僕は。

あぁ、このまま僕はこの人に連れて行かれ、また男としての尊厳を踏みにじられるのだろうか、嫌だなぁ、また女装させられてボイスチェンジャー付けられたくないなぁ、男として死にたくないなあ。

だがもうどうしようもないと諦めかけ、目を閉じた、だがその瞬間。

 

「待て!今井リサ!」

 

声高らかに、彼女を引き止める声がした。

この中でリサさんを止める人なんて1人しか居ない、そう、バエル──蛇穴だ!

「───ジャマ、シマスカ?

 

対するリサさんは丁寧語を保ってはいるものの殺気を抑え込めていない、この人は珍しく僕そのものを好きになり、その後に女装した方がもっといいという結論に至ったタイプ、趣味嗜好を邪魔されると結構怒る、本人嫌がってるのにとんでもねえな。

 

「いや、ちょっとした提案だ。

今如月は肋骨と足の骨が逝ってるんだ、病院に連れて行かねえと近い内に命を落とすかもしれねえ……。

頼む、退院すれば如月はお前に引き渡す、だから、今は見逃してくれないか?」

 

あ、あの蛇穴が下手に出ている?やっとヤンデレのやばさを再認したのかな、というかそもそも今ボクノカラダハボドボドだから死にはしないけど結構重症なんだよね、肋骨数本と片足だもん。

 

「準、それ本当?」

「間違ってないです、立ってるだけでも辛いし」

「──だ、そうだが?」

 

蛇穴の牽制を受け、悩むような仕草を見せるリサさん、いいぞこのまま押し切って病院に行きたい(切実)

 

「あたしが連れてっちゃダメ?」

「大人が連れて行かないと色々面倒なことになる」

「─お見舞い行くからね」

「来るなら1人でお願いします」

 

悩み抜いた末、その会話を皮切りに僕は解放された、無事ではないことをアピールするため少しよろけて立ち、リサさんが去るのを待つ、蛇穴には感謝しないと。

 

そこからそう経たないうちに、リサさんは名残惜しそうに屋上から去っていった、雨が降り注ぐ中2人残される。

 

というかこの会話の間、ずっと雨に濡れていたからかさすがに寒い、いやそれよりなんか、眠たくなってきた。

……あれ、これ眠いのかな、身体がぐらついてきた。

 

「如月、お前が気を失う前にいくつかの伝えておく。

【お前は不幸中の幸いだった】、そして。

【記憶のプロテクトを外せ】、以上だ。

俺はとりあえずお前を隣町の病院まで送る、その後は自分でなんとかしろ、高校生(偽)」

「誰が高校生(偽)───」

 

呼吸が荒くなってきた、僕のことを変な呼び方をする蛇穴に鋭い視線を向けたが、その瞬間に視界が傾く、これはもう経験済みだから分かる。

 

僕が倒れたのだ。その少しあとに僕はひょいと担がれた。

そして、気を失うまで、僕の頭の中では蛇穴が言っていた2言、不幸中の幸い、そして記憶のプロテクト、という単語を、頭の中で延々と反芻していた───。

 

 

 

 

──あれ、結局 蛇穴って何者なんだ……?

──もしかして、有耶無耶にされたのか──?

 

そんな考えを僅かに抱き、僕の意識は本当に落ちていった──。




いっつもこいつ気ぃ失ってんな。

コホン。秘密、後回し!今回分かったのは。
【如月くんは不幸でも幸運でもなく、不幸中の幸い】であり。

彼は記憶に蓋、プロテクトをしている。だから忘れている、とはならないかもだけど、それが分かったよ!こういう展開慣れてなくて、雑でごめんね!

では、また次回!
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