餌を目の前にした腹ぺこライオンが取り繕うかという話ですね(意味不)
がしかし、その餌を尊ぶのもまたライオン。
つまり、如何に相手を求めて焦がれて狂っていても。
相手が本気で拒絶するなら、大人しく退く、それがこの作品に登場する子達の、愛のカタチです。
ギリギリでいつも生きていたいから…。
病み娘達の凶行をギリギリで食い止め、日々を過ごすのが日課となってきた今日この頃、宇田川姉妹の勢いは多少なり収まって、代わりに氷川姉妹が入れ替わるように現れた。
「……すいませーん、日菜ちゃーん、仕事中なんですけどー?」
「誰もいないよ?やめればいいのに」
「やめたいけど僕も生活がかかってるんですよ」
「……あ!分かった!」
「何がです?」
「私と結婚すればぜんぶ解決するっ!うん!るんっときた!」
うーんこれはまずい、思考がポジティブというよりお花畑だ、というかここら辺にいるJKは歳の差をどう考えてるんだろう。
「ヒモとか嫌です、あと結婚もしません」
「恥ずかしがらなくてもいいのに〜」
「そもそも歳があるじゃないですか」
「最近法が変わって高校生結婚出来るようになったの知らないの?」
「未来の法律適用するのやめてもらえます?」
確か何年か後に高校生結婚が可能になった気がする、それとこれとは関係ないけど。
「…るんっときた!」
「今度はなんです!?」
「既成事実作ればいいんだよ!」
「………はっ?」
どうせ頭おかしい事だろうと聞き流すつもりで対応していたのに、気付けばカウンター越えて押し倒されているのはなぜだろう。
「……ぎゃぁぁぁぁぁぁ!?犯される殺されるぅぅぅ!」
なぜこんな少女がこんな発想に至り、そして成人男性たる僕より力が強いのか、これが分からない!考えている場合でもない!
「そんな反応されると嬉しくなっちゃうな〜」
「なぜに!?どう見ても僕暴れてますよね!?」
「……喜んでないの?」
「うーん人によっては嬉しいというかJKに迫られるという体験をする大人がどんな行動を選ぶか僕には計り知れないというか」
「じゃあ犯すね!」
「落ち着いて!?元気にそんな事言われても困っちゃうから!」
「……ならもう一回だけ聞くけど。
喜んでるの?」
「僕は喜んでないですね!少なくとも僕は!」
「……ふーん、そうなんだ。
なら今はいいや、ジュンくんのOK取れたら改めてやるね!」
「ぇ、あっ……助かった…?」
体にかかっていた多少の重圧が消えて楽になる、見てみると彼女はカウンターの外に出ていた。
「あたしねー、ジュンくんに喜んで欲しいから、ジュンくんを愛してるから。こういうことしてるの、だから、ジュンくんが喜んでないなら、今日は帰る」
「う、うん……?ありがとう…?
……警察に電話とかしたら?」
「邪魔者は消すよ♡例外なく、ね?」
「ポリスメンの命を守るしかない……」
そして彼女は大人しくサークルから帰った。
今考えてみると、あのポジティブ思考で僕の喜ぶことを考えて行動を起こすなら、都合のいい解釈ばかりして、次はもっと酷いことになるんじゃないだろうかと思った。
彼女本人曰く、他と比べて純愛と言っていた。
確かに僕の意思を尊重してくれるのは日菜ちゃんぐらいだから……。
純愛といえば、純愛、なんだろうか……?
◇◆◇◆◇次の日◇◆◇◆◇
「いらっしゃいませー、って紗夜…ちゃん」
次の日いつも通り仕事をしていると、真っ先に氷川紗夜、Roseliaのギター担当の子が入ってきた、クールビューティーで男女ともに人気の高い子だ。
……ちょっと前まではそうだったのだけど。
「こんにちは、昨日は日菜が迷惑をかけたそうで…」
「律儀だね、やったのは日菜だよ?」
「いえ、私はあの子の姉なので」
「妹の代わりに謝りに来るとは……やっぱり紗夜ちゃんは良い子だね、偉いよ〜」
「?…謝りに来た訳ではありません」
「……へ?」
さも当然のように言ってのける彼女の瞳は、濁っている。
ハイライトはしっかりあるものの、それ以上に濁りが目立つ。
それはなぜか。
「日菜にした事と同じことを、私にしてください」
「正気ですか?」
……妹に対するコンプレックス、劣等感。
彼女はそれゆえに歪んでしまった、そして何より…。
想い人の重なり、それが最後のひと押しになったようだ。
「…できないんですか?」
「何もしてないんですが?」
「日菜にはして私にはしてくれないんですか?」
「何もしてないって言ってますよね?ねぇ?」
「なぜそのような嘘をつくんですか?
私が日菜の劣化品だからですか?私が日菜より可愛くないからですか?私が日菜より胸が「それ以上、いけない」
ならしてください」
正常狂気、という言葉が似合うだろうか。
日菜と自分を比べて、僕に拒否されると毎回こうなる。
ネガティブというより、被害妄想に近いだろう。
「……紗夜ちゃんは十分可愛いし、魅力的だよ。
だけどね、僕は本当に何もしてないんだ、信じれないかな?
他の人に聞いたら分かるはずだよ、僕は誰も襲ってないって」
「誰も襲ってないんですか?」
「そりゃもちろん、当然だよ」
「なら私が犯します」
「そうそう……うん?」
そうしてまた気付けば、僕は押し倒されていた。
あれ、こんなの昨日もあった気がする。
「あのぅ……犯すというのはつまり…?」
「性行為です」
「高校では風紀委員と聞きましたが!?」
「そんな肩書き捨てました」
まずいまずいまずい、日菜と違って彼女は有無関係なしに実行に移す歪愛タイプ!このままでは本気で貞操が失われる!
「服を脱がないでくださぁぁぁい!」
「これから交わるというのに、隠す必要なんてありませんよ?」
「僕の同意は!?」
「必要ありません、貴方が日菜を選ぶ前に私が既成事実を作って我がものとします」
「そこに愛はありますか!?」
「あります(断言)」
なんで氷川姉妹はこう既成事実を作りたがるんだ!?マーキングか!?
というか、このままでは本当にまずい!
「目を開けて、私を見てください」
「絶対脱いでるじゃないですか!嫌です!」
「私の貧相な身体では満足できないと?」
「違いますよ!?」
どうしてこの子クールビューティーキャラ捨てちゃったの!?
愛ゆえ?どれもこれも愛ゆえなの!?
「……どうして私を拒絶するのですか」
「うーん強いて言うなら未成年だからかな?」
「ならあと数年待てばいいのですね」
「…理論的には?」
…あれ、体にかかっていた重みが消えた。
「
「は、ハイ……」
性行為は?え?それ逆に言えば他のは尊重しないということで…
「ちなみに警察とかは」
「殺します」
「ですよね!」
そうして、彼女も一瞬でサークルから出ていった、これまた日菜と同じような紗夜を見ていると、どこか似たものを感じる。
そして、サークルのバイト時間始まってすぐだが僕は……。
「すいませんオーナー、今日休みます」
家に帰る決断をした。
ヤンデレってよくわかんない。ガバガバはご愛嬌
とりあえず、如月のことを1番に考える日菜ちゃんと。
如月のことを考えてはいるけど我がものにしたい紗夜さん。
書いてみました。次回あったらもうちょい展開を工夫したいですね、そして次回は。
通い妻ひまり、になると思われ。
自宅に安心があると思うなよ。