色々してたら全員病んだんですけど!?   作:ロウ・トウヤ

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今更ですが、主人公はキサラギジュンです、フリガナ振らなくてごめんなさい、尚、サークルに来るバンドメンバーとは全員顔見知りです。

そして、今回強調したいのは行き過ぎた好意という事…ですかね。


通い妻と書いてストーカーと読む

◇◆◇◆◇帰宅中◇◆◇◆◇

 

 

……家に帰る時も視線を感じるのはなぜなのだろう。

周り見ても誰もいないし、軽くホラーだ、大体こころ専属の黒服さん達が常軌を逸したやり方で監視してるんだけれど。

 

しかし、今回は帰宅中に絡まれたりはしなかった、まだマシである。

 

そうしてしばらく足を進めていると、一軒家の前に到着する、シンプルな構造と、一人暮らしにしては少し広めな家だ。

鍵を差し込んで回し、扉を引くとなぜか開かない。

もう一度回すと、なぜか開いた。

 

「…あれおかしいな、家の鍵は閉めたはずなんだけど」

 

もしかしたら閉め忘れてたかなぁ……と考えながら、「ただいま〜」と誰に対しても言っていない独り言を口にすると。

 

「おかえりなさい♡如月さん」

 

「……不法侵入ですよ、ひまりさん」

 

エプロンをしつつ甘い声音で現れる上原ひまり、もうここまで来ると一周回って落ち着いてくる。

 

「言ったじゃないですか!如月さんに相応しい女の子になるって!」

 

「それとストーカーって関係ある?」

 

「通い妻ですよ〜!」

 

「他人の鍵盗んで合鍵作って不法侵入して勝手に設備使ってその他色々法に触れてるんですけど?」

 

「?、ダメですか?」

 

なんでダメじゃないって思ってるんだろ。

 

「法に触れてる時点で気付いて欲しいですね……」

 

「如月さんの為なら法も破ります、人も殺します」

 

「サラッとヤバいこと言ってる自覚あります?」

 

今目の前で目のハイライトを一瞬消した少女は上原ひまり、Afterglowのリーダー、そして。

自分を通い妻だと思い込んでいるストーカーである。

 

「あっ、そう!ご飯作ったんです!如月さんの為に!

荷物下ろして、来てください!」

 

血とか入ってそう。

 

仕方なく彼女の言う通り荷物を下ろしてリビングへ向かい、美味しそうな匂いを漂わせる食事を流れるようにスルーする。

 

「何入れました?血?唾液?汗?それ以上にヤバいものですか?」

 

備え付けの電話から受話器をとって、一応という事でポリスメンに繋ごうと番号を押す。

 

「そんなの入れてないですよ〜!

……入れたのは、私の、爪や髪の毛(愛情)です♡」

 

「もしもーし!不法侵入……電話線が切れてる!?」

 

迷いなく電話を繋ぐが、先を読まれて電話線が切断されていた、あれこれ詰みでは?

 

「嘘ですよ〜!如月さんの役に立ちたいだけの私が、そんな事するわけじゃないじゃないですか〜!……他のみんなと違って。

……だから、食べてください、ね?」

 

「……分かりました。ひまりさんを信じます」

 

これ以上逆らっても寿命が短くなるだけだと判断した僕は、大人しく料理の並べられたテーブル、その近くのソファに腰掛ける。

 

ハイライトオフからしっかりとオンに切り替えるひまり、その瞳の奥には未だ恐怖するものが見える、簡単に言えば闇。

 

「はい、あ〜ん♡」

 

「自分で食べれます「ナニカ?」

……あ、あーん……」

 

殺される……従わなきゃ殺される……。

でも料理は普通に美味しいというのがなんともまぁ悲しい……。

 

「……如月さん、覚えてますか?」

 

「何がです?」

 

「…覚えてないなら良いんです」

 

うーん?僕が他の人と話してた事かな?それだったら大人しく認めないと殺され……深くは考えないでおこう。

 

「そういえば他のみんなのことなんですけど…」

 

「殺す、とか、消す、とか、歩けなくする、とかやめてくださいよ」

 

「言いませんってば!私は如月さんの一番になれればそれでいいんですから!」

 

まだ良い方でよかった。

 

「如月さん、他のみんなと口聞いたりしてませんよね?」

 

前言撤回。

 

「僕からはしてませんよ」

 

「……誰ですか?」

 

「言いません」

 

「…浮気デスカ?」

 

「いいえ違いますそんな事あるわけが無い」

 

…そもそも結婚とかしてないから嘘は言ってない、言葉の勝利。

 

「ですよね!如月さんは私を1番に考えてますよね!

私が如月さんに尽くしてますし、家庭的、1番如月さんが好きで。

何より他のみんなより胸が大きい!」

 

「僕が貧相な方が好きだったらどうするんですかね」

 

「削ぎ落とします」

 

「やめましょう?」

 

思考が単純過ぎる、相手の好みに合わせるために胸削ぎ落とすとか聞いたことないよ、本当に怖い。

 

「僕はありのままの人が好きですから、そう居て下さいね、まだ」

 

しかし、彼女の通い妻兼ストーカー行為は病みを除けば普通に良いことしかない、それを別の方向に生かしてくれれば、文句は無いのだけれど。

 

「!、はい!わかりました!如月さんの望むことなら、何なりと!」

 

うーんキャラ崩壊。元のひまりを返して。

 

「あっ、私もう帰りますね!」

 

「サヨナラ(歓喜)」

 

あっという間に帰っていったひまり、それはもう嵐と言っても過言ではなく、僕は疲労でソファに体を預けて寝転がった。

 

と、その時、スマートフォンに通知が来た。

 

無視する訳にもいかずスマホを取り出して、ホーム画面を開く。

 

そして、僕は映し出されるメッセージを見て、改めて思い知らされる。

 

『未読のメッセージが561件』

 

……彼女たちは決して、正常では無いことを。

 

 

 

 




言っておきましょう。あくまでこれは息抜き、ヤンデレとか本当によく分かりませんし。

自分の輝ける世界、の方もよろしくお願いしまーす!(露骨な宣伝

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