色々してたら全員病んだんですけど!?   作:ロウ・トウヤ

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こんばんわ、カタリナ騎士です。
今回は有咲回、マシマシにすると言ったな、アレは嘘だ。
厳密にはマシマシというよりマシ程度です、ごめんね。

では、始まります。


幸運

運にも色々ある、不運、悪運、幸運、不幸中の幸い。

 

まぁ、似た意味のやつも、それはどうでもいい。

問題は、僕の運がどれかだ。

 

簡潔に答えよう。僕は全て良かった。

 

不運になるが、その中で不幸中の幸いと言うべき出来事が起きる。

ちょっとした出来心でした悪いことも悪運が強く乗り切れる。

 

そして単純に運が良かった。

 

例えば、事故に巻き込まれても自分は傷1つ無かったが荷物がオシャカになったり、アイスの当たりが7連続で出たり、自販機の当たりが2連続したり、馬鹿みたいな運だった。

 

まぁ、だからだ、危機感を感じなくなったのは。

『どうせ死なない』『何となる』とタカを括り、病み娘達の対応も適当になってきた、絶対それが問題ではあるが、そもそも僕には心当たりがないのだからしょうがない。

 

だが、あそこまで執拗に迫られると少しばかり自分に対して疑問を抱くようになってしまう。

そして、最近思うようになってきた。

 

『僕が忘れているだけなのではないか』と──。

 

◇◆◇◆◇

 

まず、縛られていることに気付いた。

 

「……え、何これ、手錠?」

 

目覚めた矢先に気付いたのは、手足が固定されていること。

拷問椅子の棘なしバージョン、と言えば分かりやすいか、それに僕は固定され、座らされていた。

 

うーん、なぜこうなった、思い出せるけど思い出したくない、市ヶ谷に絞め落とされたとか僕は知らない。

 

「やっと目が覚めたな」

「え、誰?」

 

声がして視線を向ける。よく見ればこの部屋は薄暗く視界が良くない、声で分かるが、敬語がないぞ。

 

「───」

 

ゆっくりとこちらまで歩いてくる市ヶ谷……いや、有咲は手を組み、珍しくにっこりと微笑んでいる、怖い。

 

「動機とやり方は分かりますとも、ええそれは分かります。

というわけで僕を家に返してください(切実)」

「ダメに決まってるだろ、今日からお前は私のモノなんだから」

「人は誰のものでもない!!」

 

「うるせぇな…」

 

これが人の本性ですか。

 

「ちなみにここってどこですか?」

「私の蔵の隠し部屋」

「何それ知らない」

 

何度か蔵に拉致られたことはあるが、そんな部屋があるとは知らなかった、いや、元より僕をこうする予定だったならば隠すのが普通か。

 

それより、なんか話通じそうじゃないか?これワンチャン交渉して出してもらえる気が。

 

「言っとくけど、こっから出ようとか考えんなよ?

好きな人を殺し(シメ)たくないんだよ、私も」

 

ダメみたいですね。

 

「じゃあ僕からも言わせて貰いますけど、絶対これ長続きしませんよ、そのうち黒服さん達が僕を助けに来ますからね」

「来ねぇと思うぞ」

「フン、あの特殊部隊顔負けの力を持ち僕を監視している黒服達がここが分からないなんて有り得ませんよ」

 

比喩表現でもなんでもない、正直言ってあの人達ほど頼れる人もいない、常識があり、限度を知り、力があり、技術もある。

そしてなんやかんやで僕の頼み事を聞いてくれる。

やはり僕というか黒服さんに隙はなかった。

 

 

自信満々に視線を逸らす、実際その通りではあるのだが、その通り過ぎるのだが……僕、如月準がタカをくくると、大抵ロクなことがないのだ。

 

「──なら短い間でも楽しむだけだ」

「へ?───ちょ、あ、服を脱がないでくださぁぁぁあい!」

 

なんの抵抗もなく服を脱ぎ始める有咲、直視できないので咄嗟に目を閉じる、しかし手足を固定されているので、逆に言えば目を閉じることしかできない。

 

それはつまり、簡単に剥がされるということ。

 

指が瞼を押し上げ、強引に視界を開けさせられる。

下着に包まれているとはいえ形がよく分かる大きな胸、似つかわしくないとか言ったら殴られそうだが、似つかわしくない可愛らしい下着、そして女の子特有の匂いが鼻腔をくすぐる。

 

「あ、あんまジロジロみんなよ…」

「自分で脱いどいて何その反応、怖い。

 

──げぇ、おぁ…!?ギブキブギブギブキブ!絞め、絞めるのやめて下さァい!死ぬ!死ぬぅ!」

 

率直な感想を述べただけで真正面から抱きしめられ、首に手を引っ掛けられて絞められる、ふくよかな胸に顔が包まれているが苦しみが圧倒的に勝る、マジで死ぬ。

 

必死の訴えと、ばしばしと絞める腕をしばらく叩いたからか腕がほどける、しかし顔に当てられた胸はそのまま。

 

「……その、あの、当たってます」

「当ててんだよ♡」

 

甘ったるい声が耳元で囁かれる、それだけで抵抗の気力は削がれてゆく、我ながら意思が弱いと思うが、男の悲しきサガだ、仕方ない。

 

だが、抵抗する気はなくとも、気になることはある、それを口に出して聞くことぐらい、許されてしかるべきだ。

 

「一つだけ、聞いても?」

「あん?なんだよ」

「女の子らしからぬ荒々しい口調はさておき。

 

どうして、君たちは僕に固執するんですか?」

 

一瞬、彼女の瞳が揺れた。

これは禁忌として決して言葉にしなかった疑問、彼女たちがどんな反応をするか分からないため言わなかったもの、死ぬかもしれないから。

ただ、このままで居てもムズムズして寝付きが悪くなりそうだ、寝れるかどうかは、まぁ別として。

 

 

 

静寂が訪れた、瞳はまっすぐ有咲を捉えている。

対する有咲は僕から視線を逸らしている、気を失う前では取り乱していたはずだが、どこか、儚げだ。

 

「……本当に、覚えてないんだな」

「──えぇ、覚えてません」

 

こんな椅子に縛られた情けない姿で堂々と宣言できるのは、それこそ僕ぐらいだろう。

 

「ポピパがバラバラになりかけた時、お前が手を貸してくれた。

お前にとっては小さな手だったかも知れない、だけど、私はそれを覚えてる。

 

だから、忘れられるのは許せない」

 

うむ、そんなことした覚えがない。

そもそも僕はサークルで働いていただけでバンドの物事に首を突っ込んだ事は無い、ことなかれ主義と言えばその通り。

 

「そう、ですか。

知りません、覚えさえない。

ここで嘘をつくのは簡単ですが、それで帰してくれる貴女でも無いはずだ、そうでしょう?」

 

「当たり前だろ、私はお前を帰さない。

お前は、私だけのものだ

 

そう言い終えると同時に揺らぎと儚さは彼女から消え去り、下着さえ脱ぎ捨てて一糸まとわぬ姿になった。

 

──そこからは、まぁ、お察しである。

 

椅子に座っているという都合上本番までには至らなかったが、精根枯れ果てるまで搾り取られた。

 

そしてそこから……数週間。

 




疲れた、言っとくけどR18は今んとこ出す予定はないよ、一方的に搾られるの俺好きじゃないから。
以上、有咲回は次回のちょっと初めまでは続くよ。

では、また次回【如月包囲網 その零】にて。
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