「皆、無事だといいんだけど・・・!」
Dオーズは飛行しながらも呟いている間にフィリアンノ城の上空へとやってくる。
そして、とりあえず中庭に下りようと降下し始めると何かに吹き飛ばされて地面を転がっていくセイバーの姿を見つける。
「っ!オトヤッ!?」
何とか立ち上がるセイバーを見て、何に苦戦しているんだと思いながらもDオーズがセイバーの前に降り立つ。
そんな彼の前に、顔が雑草に覆われ、体のあちこちにも雑草が生えているかのような感じの姿をした数体の怪人がゆっくりとこっちに向かってきていた事に気づいた。
「って、げっ!?ドロタボウじゃないか!?」
「あっ、吉良!一体何なんだよこいつ等は!?ザンバットセイバーで斬りつけたらそこから泥が吹き出て、吹き出た泥が別の固体になったぞ!?」
「こいつはドロタボウと言って、この世界にはいない戦士が使う音撃打っていう技でしか倒せない!斬りつけたりなんかしたらオトヤが見た時みたいな感じで分裂するんだ!」
「ちょ、そんな奴どう倒せばいいんだよ!?」
Dオーズが出て来た怪人達――『ドロタボウ』を見て驚いた声を上げる。
ドロタボウの事を知ってる様子のDオーズにセイバーが尋ねてきたので、Dオーズが簡単に答えるとセイバットが焦る。
その間にもドロタボウの群れが近づいてくるので、二人は一旦距離を置こうと走り始める。
「大丈夫、ディレイドの力ならいけるはず・・・あっ、高く上に飛び上がること出来る?」
「はっ?な、何だよ急に!?」
「あいつ等を一気に仕留める事は出来ない事は無いんだけど、攻撃範囲が大きすぎて巻き込みかねないんだ。だから・・・」
「なるほど、心配すんな!フエッスルを使えば、空飛ぶことが出来る!」
走りながらもディケイドの物語でディケイドが普通にドロタボウと同じ様な怪人を倒したので自分も大丈夫だろうと返すDオーズは急にセイバーに確認を取るように尋ねる。
その言葉の意味が分からないでいるセイバーにDオーズが説明すると、納得した様子で返してくる。
それを聞いたDオーズは大丈夫だと思い、ドロタボウの方を見ながらもブレイブッカーから体全体に不死鳥を模した炎を纏うタジャドルコンボの絵が書かれた金色のカードを取り出す。
それを見てセイバーも黒いフエッスルを構える。
「・・・よし、じゃあ行くよ!!」
《ファイナルアタックライド、オ・オ・オ・オーズ》
「了解!」
「ウィングアップッ!!」
Dオーズがディレイドライバーにカードを装填すると同時にセイバーもセイバットにフエッスルを吹かせると、フエッスルの音色に合わせてセイバーの背にあるマントが一対の悪魔の翼と化して空へと飛び上がる。
それを見てDオーズも背中に翼を展開し空へと舞い上がる。
《タカ、クジャク、コンドル、ギン、ギン、ギン、ギガスキャン!!》
空へと舞い上がったDオーズは左手に装備している丸い盾のような武装――『タジャスピナー』からの電子音声が響く中、体全体に不死鳥を模した炎を纏う。
そしてその状態のままで、中庭に集まっている状態のドロタボウの群れ目掛けてタジャスピナーを突き出すようにしながらも突撃する『マグナブレイズ』を放つと、Dオーズがドロタボウの群れに激突した直後に派手な爆発が起こる。
先に空に飛んでいたセイバーがその威力に驚いていると爆発の中からDオーズが再び空に舞い上がるとすぐに地面に降り立つ。
それと同時に変身を解除してディレイドに戻るのを見てセイバーも降りると、背中の翼がマントに戻る。
「これでよし、っと・・・」
「んじゃ、邪魔者も退治出来たし・・・他の連中の所に急ごうぜ」
「おい、お前等!!」
「「んっ?」」
ディレイドはセイバーに頷いて返すと中庭を後にしようとした時、そこにシンクとエクレールが現れた。
「シンク君!エクレール!」
「無事だったか!」
「あぁ、なんとかな・・・だが、まだ姫様の安否が確認できてない・・・」
「何だと!?」
「それなら、急いで姫様を探さないと・・・」
エクレールの口からミルヒの事を聞いて驚くセイバーに対し、ディレイドは慌てた様子で駆け出そうとする。
だが、その時どこからとも無く現れた黒いゴキブリを思わせる怪人が数体現れる。
「っ!?ダークローチ!?」
「おい吉良!?まさかこいつ等も・・・」
「ううん、大丈夫!こいつ等は普通に倒せる奴等だ!」
「問題が無いなら、とっとと片付けるぞ!」
《レ・ディ・ー》
「了解、キバット!!」
「よっしゃー!!キバっていくぜ!!ガブッ!!」
ゴキブリの怪人こと『ダークローチ』を見て驚くディレイドを見てさっきのドロタボウのようにディレイドの力じゃないと倒せないものかと考えるがディレイドがそれを否定。
ディレイドの言葉を聞いた途端、エクレールはイクサナックルを構えると同時にシンクの呼ぶ声に合わせて現れた黄色いコウモリ――『キバットバットⅢ世』がシンクの手に噛み付くと、顔に不思議な模様が浮かぶと同時にセイバーのベルトと同じ形状のベルトが出現する。
「「変身!!」」
《フィ・ス・ト・オ・ン》
シンクとエクレールの声が重なるに合わせてエクレールはベルトにイクサナックルをセットしイクサに変身。
キバットが自らベルトのぽっかりと空いてるバックル部に収まるように装着しに行くと、シンクの姿が全体的に赤く黄色い目を持つ戦士――『仮面ライダーキバ キバフォーム』へと姿を変えた。
「よしっ、行こうっ!!」
「あぁっ!!」
『クロウッ!ハヤクハヤクッ!!』
「こ、これが精一杯だよっ!?姫様!あいつ等まだ追いかけてきてます!?」
「は、はいっ!まだ追いかけてきてますっ!!」
一方その頃ミルヒはと言うと、クロウにお姫様抱っこで抱え上げられた状態でサガークと共に逃げ回っていた。
何から逃げ回っているのかと言うと、サメを思わせる姿の『シャークファンガイア』とサイを思わせる姿の『ライノセラスファンガイア』、そしてクマを思わせる姿をした『グリズリーファンガイア』だ。
「こ、これは結構きついぞ・・・あでっ!?」
『シツレイダゾ!ミルヒハオモクナイ!!』
「だ、誰も重いなんていってないでしょうが!?」
「く、クロウさん!前っ!!」
「えっ?」
お姫様抱っこしながらも走り続けている為にクロウがきついといったのだが、ミルヒが重いと思っていると勘違いしたサガークがクロウの頭部に突撃。
危うくミルヒを落としそうになってしまいながらもサガークに文句を言うクロウにミルヒが慌てた様子で声を上げる。
何事かと思いながらも前を見ると、槍を持ったエビを思わせるような姿の『プローンファンガイア』の姿があった。
クロウがプローンファンガイアの存在に気づいた途端にいきなりプローンファンガイアが口から泡を噴き出した。
噴き出した泡は床にかかったかと思うと、突然泡がかかった場所から爆発が起きる。
それに驚いてクロウが足を止めた途端に、プローンファンガイアが一気に近づくとクロウの首に槍を当てる。
思わずクロウが動きを止めた時に、追いかけていたシャークファンガイア達が追いついてきてしまった。
「・・・大人しく姫を渡していただこうか?そうすれば、見逃してやろう」
「・・・生憎、恩人を売るようなことをする気はありません」
「・・・そうか、なら姫諸共死ぬがいい!!」
プローンファンガイアの言葉に首を横に振りながらも答えるクロウ。
その答えを聞いて残念そうに言った直後、槍を振り上げる。
《アタックライド、クロックアップ》
「ぎゃっ!?」
「ぐぁっ!?」
「げふっ!?」
その時、いきなり電子音声が周りに響く。
プローンファンガイアが周りを見ようとした途端、クロウの背後にいた三体のファンガイアが何者かの攻撃を受けて後ろに吹っ飛んだ。
「な、何が、うぉっ!?」
《クロックオーバー》
いきなりの事態に困惑するプローンファンガイアだったが、彼も三体のファンガイアと同じ様に何者かの攻撃を受けて吹っ飛んだ。
倒れたプローンファンガイアが立ち上がった時、電子音声と共にクロウ達の前に黒い仮面ライダー、ディバインが姿を現した。
「よっ、姫さん。久しぶり」
「ディバインさん!!」
軽く手を上げながら挨拶するディバインを見てクロウは警戒するが、ミルヒが嬉しそうに声を上げた所を見て少なからず敵ではないと考えたのか警戒を解く。
すると、クロウはお姫様抱っこで抱えている状態のミルヒを下ろした。
「っ?おい、何のつもりだ?ここは俺が・・・」
「いや・・・一人でやるよりも二人の方が手っ取り早いと思ってね」
一人で4体のファンガイアを相手にしようと考えていたディバインに対し、クロウは腹部に何かを当てる。
すると、腹部に当てたものから光が放たれたかと思うと、腹部に当てたものがバックル部分となったベルトが腰に巻きついた状態となっていた。
「なっ、ウィザードライバー!?まさかお前・・・」
「・・・多分、思ってる通りだと思う」
ディバインが腰に巻きついたベルト――『ウィザードライバー』を見て驚きながらも尋ねようとするが、その前に少し驚いた様子となりながらも返すクロウ。
そんなやり取りをしながらも、クロウはベルトにチェーンを思わせるような形状のホルダーに付いた赤い顔を思わせるような指輪を左手に、円形で中央にある黄色い宝石に絵が掘られた指輪を右手に装着する。
そして、ウィザードライバーのバックル部――『ハンドオーサー』を操作すると、妙な歌のような電子音声が響き始める。
《シャバドゥビタッチヘンシーン、シャバトゥビタッチヘンシーン》
「変身!」
《フレイム、プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》
電子音声がなり始めると同時にクロウが叫びながらも左手をハンドオーサーにかざす。
かざすと同時に、別の電子音声がなったと同時に左手を横に伸ばすと同時にクロウの左側から赤い魔方陣が出現しクロウの体をすり抜けるように通過する。
すると、クロウの姿は黒いコートを纏ったような姿で顔の部分が左手につけている指輪の形状と同じものとなった仮面ライダー――『仮面ライダーウィザード』であった。
「・・・こいつは驚いた。まさか異世界の仮面ライダーが来てるとはな」
「っ?仮面ライダー・・・?」
「お前と同じ、絶望を打ち払い誰かの希望になっている仮面の戦士の事さ」
「へぇ、何かいいね・・・今度からそう名乗ってみようかな?」
「いいんじゃないか?」
クロウの変身したライダーことウィザードの姿を見て呟くディバイン。
その際、ウィザードにとって聞きなれない言葉を言ったので思わず首をかしげていると簡単に説明してもらうと、面白いと言わんばかりに呟いた。
「んじゃ・・・ここからは俺達二人のショータイムと行きますか?」
「いえ、三人ですよ」
「「えっ?」」
「変身っ!」
『ヘン、シン』
ディバインの言葉にウィザードではなくミルヒが答える。
思わずディバインとウィザードがミルヒのほうを見ると、ミルヒの腹部に張り付いたサガークからベルトが伸びて巻き付く。
すると、ミルヒは声を上げながらもいつの間にか持っていた少し短めな縦笛の様な物――『ジャコーダー』を構えるとベルトのバックル部となっているサガークの右側にあるスロットに差し込む。
それに合わせてサガークが呟いた直後、ミルヒの姿は全体的に銀色で瞳が水色となった仮面ライダー『仮面ライダーサガ』へと変身する。
「私も戦います!」
「・・・しょうがない、フォローしながら戦うとするか」
「了解、とっとと皆と合流したいしね・・・行きますよ!姫様!!」
「はいっ!!」
やれやれと言わんばかりにディバインが呟いた後、ディバインドライバーを構える。
それを見てウィザードとサガが構えると同時に戦闘を開始した。
「・・・まさか、ここまで軍勢を用意できるとはな」
「あぁ、これでも駒はかなり持ってるんでね」
その頃、ダンピールファンガイアと共にディナーレは行動していた。
その理由は誰かライダーに出くわしても言いようにと言う保険の様な物だ。
「まぁ、駒と言っても呼び出す怪人はただじゃない。余り多く使いすぎないようにはしたけどね・・・」
「なるほど、貴様か?この世界ではない怪人を呼び出したのは?」
「っ!?」
ディナーレの背後から声が聞こえ振り返ると、そこには吉良達を異世界へと案内する黒コートの人物こと紫音がいた。
見慣れない人物の姿を見た途端に、ダンピールファンガイアとディナーレは距離を置く。
「お、お前・・・どこから沸いてきた!?」
「・・・黒一色だからと言って人をゴキブリみたいに言うな」
ダンピールファンガイアの言葉に紫音は答えながらも懐からディケイドライバーと同じ形状だが全体的に黒くなったものを取り出した。
「っ!?それは、ディサイズドライバー!?」
「ん?これの事を知ってるか・・・なら、話が早いな」
紫音の取り出したディケイドライバーによく似たアイテム『ディサイズドライバー』を見て驚くディバインの前で、紫音はディサイズドライバーを腹部に当てる。
すると、ディサイズドライバーからベルトが伸びて腰に装着されると、ベルトの左側にあるカードホルダーからカードを取り出す。
「変身」
《カメンライド、ディサイズ》
ディサイズドライバーにカードを装填するとともに響く電子音声。
それに会わせて紫音の姿は全体的に紅くなったディケイドに黒いロングコートを纏わせたような姿をしたライダー――『仮面ライダーディサイズ』へと姿を変えた。
「排除させてもらうぞ?世界を乱す者よ」
「くっ、お前に構っている余裕は無い!こいつ等と遊んでろ!」
《カイジンライド、シードラゴン》
ディサイズがディナーレに向かって歩いていこうとすると、ディナーレはホルスターに収めてある銃――『ディナーレドライバー』にカードを装填。
電子音声にあわせてディナーレがディナーレドライバーの引き金を引くと、光の光弾が三つ放たれると3体の怪人に姿を変える。
その怪人は、左手の形状がそれぞれ違う事以外は全く同じ姿をした三体の怪人『シードラゴン1世』、『シードラゴン2世』、『シードラゴン3世』である。
「イィーチッ!!」
「ニィーチッ!!」
「タァーツッ!!」
「っ、こいつ等は確かショッカーの・・・」
「そいつを始末しろ、やれっ!!」
シードラゴン達を見て驚いた声を上げるディサイズを始末するようにいうとディナーレは走り出し、ダンピールファンガイアもそれを追いかけて行ってしまった。
それを合図とするように一斉にシードラゴン達がディサイズに襲い掛かってくる。
「イィーチッ!!」
「ニィーチッ!!」
「タァーツッ!!」
「いちいちうるさい連中だ・・・」
シードラゴン達がそれぞれ右手の電磁鞭を振るって攻撃を仕掛けるがディサイズは軽々とかわしていきながらもベルトについていたライドブッカーによく似たアイテム『サイズブッカー』を手に取る。
それを見てシードラゴン1世が攻撃を仕掛けようとするが、その前にサイズブッカーが変形して大鎌を思わせる形態『サイズモード』と変わる。
サイズブッカーを右手で持ちながらも開いた左手でベルトの左側にあるカードホルダーからカードを取り出し、ディサイズドライバーに装填する。
《アタックライド、スラッシュ》
「でやぁっ!!」
「い、イィーッチッ!!?」
鳴り響く電子音声を無視しながらも襲い掛かってくるシードラゴン1世の攻撃をかわした後、サイズブッカーを振るってシードラゴン1世を十字を描くように切り裂く。
シードラゴン1世は、断末魔を上げながら倒れてそのまま爆発してしまう。
「ニィーチッ!!」
「甘いっ!!」
「に、ニィーチッ!!?」
するとシードラゴン2世が1世の仇と言わんばかりにスパイク状となった左腕を振るいながらも迫る。
それを見たディサイズはサイズブッカーで攻撃を弾くや否や、まだカードの効力が残ったままとなったサイズブッカーを横に一閃してシードラゴン2世を切り裂き、シードラゴン2世は切り裂かれると同時に爆発を起こした。
「た、タァーツッ!?」
「残りは貴様一人か・・・なら、少し遊んでやるか」
残ったシードラゴン3世が警戒しながらも身構えるのを見たディサイズは何を思ったのかサイズブッカーを元に戻して腰に装着しなおす。
行動の理由が分からずに首をかしげるシードラゴン3世の前でディサイズはカードホルダーから一枚のカードを取り出し、ディサイズドライバーに装填する。
「ショッカー怪人にはぴったりだな・・・変身!」
《カメンライド、イチゴウ》
電子音声と共にディサイズの姿が変わる。
その姿は、仮面ライダーの始まりとも言える戦士――『仮面ライダー1号』であった。
「さぁ、来い!」
「タァーツッ!!」
D1号が構えると共にシードラゴン3世は右手の鞭で攻撃してくるがD1号は攻撃を全てかわしていく。
もちろんかわすだけでなく、蹴りやパンチを入れて確実にダメージを加えていく。
攻撃が当たらない事に焦り始めたのかシードラゴン3世は左腕の鋏を連続で振るうが、その攻撃が全て大振りなものであったためにあっさりとかわされてしまう。
それどころかD1号に鋏を受け止められたと同時に投げ飛ばされてしまう。
「た、タァーツ・・・!」
「とどめだ」
《ファイナルアタックライド、イ・イ・イ・イチゴウ》
フラフラな状態となったシードラゴン3世を見たD1号はカードを装填。
電子音声にあわせて、高く飛び上がる。
「ライダァァァァキィィィィックッ!!」
「タァァァァツッ!?」
そして、そのまま相手めがけて放つ飛び蹴り――『ライダーキック』をシードラゴン3世に放つ。
D1号の一撃をまともに受けて吹き飛ばされたシードラゴン3世は吹っ飛ばされた後に、爆発した。
「ふぅ・・・こんな所か?」
シードラゴン3世の爆発した場所を見て軽く手を叩きながらもD1号はディサイズに姿を戻す。
そして、ディナーレ達が走って行った方に向かっていきながらも呟いた。
「・・・ディナーレ、お前達の思い通りにはさせないからな」
To be continued・・・