吉良「けど、僕達は考えてもしなかった。その事件に・・・教えてくれたファンガイアも知らなかった『嘘』があった事と言うことには」
「がぁぁぁぁっ!!」
「うっさいんだよっ!」
「ぐぇっ!?」
「ぬぅん!」
「当たるかよっ!!」
「ぬがっ!?」
グリズリーファンガイアにケンカキックを放って吹き飛ばすと、ライノセラスファンガイアが殴りかかってくるがアッサリかわしてディバインドライバーで斬りつけていく。
2対1とは言えども、あまり苦戦している様子も無いディバインだが少し焦っていた。
「ったく、姫さんの手伝いしながら戦おうと思ってたら分断させらちまうとは・・・!」
そう、ディバインは最初はウィザードと一緒にサガをフォローしながら戦おうと考えを持っていたのだ。
だが、戦いを始めようとした矢先にグリズリーファンガイアとライノセラスファンガイアがディバインに体当たりをかまして吹っ飛ばし、それにウィザードとサガが驚いた所を狙ってプローンファンガイアとシャークファンガイアが二人に一人ずつで襲い掛かってしまったのだ。
戦いながらもチラチラと見ていると、たまに攻撃を受けてしまっていたので倒す事に集中する事にしたがやはり心配になってしまう。
だが、そんなのお構い無しグリズリーファンガイアとライノセラスファンガイアはディバインに容赦なく襲い掛かると殴りかかってきた。
二人の攻撃をディバインドライバーで受け止めると、二人の攻撃による衝撃を利用して後ろに跳ぶ事でディバインが大きく離れると床に足をつけたと同時にディバインドライバーのスリットにカードを通す。
《アタックライド、ジェミニ》
カードが燃え尽きると同時にディバインは二人になり、同時に別のカードをスリットに通す。
《アタックライド、ドラグクロー》
《アタックライド、コピーベント》
電子音声の後、片方のディバインの右手に赤い龍の頭部を模したドラグクローが装備されるとともう片方のディバインの右手にもドラグクローを装備された。
「「丸焼きになっちまえっ!!」」
「うぉっ!?」
「ぎゃぁぁぁぁぁっ!?」
二人のディバインは同時にドラグクローを突き出し、ドラグクローファイアーを二体のファンガイアに放つ。
グリズリーファンガイアは何とかかわしたが、ライノセラスファンガイアはかわせずにまともにドラグクローファイアーを浴びた事で砕け散ってしまった。
それに合わせてディバインが一人に戻りながらもドラグクローが消失した為にチャンスだと思ったのかグリズリーファンガイアが迫る。
ディバインは慌てることなく、カードをディバインドライバーのスリットに通した。
《ファイナルアタックライド、ディ・ディ・ディ・ディバイン》
「おらよっとぉっ!!」
「ぐぁぁぁぁっ!!?」
電子音声に合わせてカードが燃え尽きると同時に、ディバインの右足が黒く輝き始める。
そのまま思い切り飛び上がったかと思うとグリズリーファンガイア目掛けて右足での飛び蹴り『ディメンションインパクト』を放って吹き飛ばす。
ディバインが着地すると同時にグリズリーファンガイアは砕け散っていった。
「はぁっ!!」
「くっ!?」
その頃、ウィザードはプローンファンガイアと交戦しているのだが苦戦している状態であった。
プローンファンガイアの槍をかわしながらも近づこうとするものの、一撃一撃が速い為にそれが出来ずに防戦一方の状態となっていた。
「くっ、槍を封じた方が手っ取り早いかっ!!」
プローンファンガイアの攻撃をかわしながらも距離を置くウィザードは、左手につけている指輪を付け替えて素早くウィザードライバーを操作してかざす。
《ランド、プリーズ!ドッドッドッドドドン!ドッドッドッドドン!!》
ウィザードライバーの音声と共に現れたウィザードの足元に出現した魔法陣が音声に合わせてウィザードをすり抜けるように上がっていく。
上がって来た魔法陣を潜っていくウィザードはその姿を最初になっていた顔の部分が赤くて丸い形状の『フレイムスタイル』から、黄色く四角いものとなった『ランドスタイル』へと変えるのであった。
「姿を変えたところでっ!」
ランドスタイルにチェンジしたウィザードを見て怯むことなくプローンファンガイアが駆け出して槍を突き出すが、ウィザードはそれを少し横に体をずらす事でかわした後に柄を槍頭から近くの辺りの部分を左脇で挟む。
そしてすぐさま槍の柄の目掛けて右腕を思い切り振り下ろし、槍を叩き折った。
武器を折られた事に驚くプローンファンガイアにウィザードはすかさず蹴りを放ち、自分から離れさせると素早く右の指輪を付け変えてウィザードライバーにかざす。
《ビッグ、プリーズ》
電子音声の後に目の前に出現する魔法陣に掌底を放つように右手を突き出しながらも突っ込むと、突っ込んだ右腕が巨大化。
その状態のままで放たれた掌底を受けて派手に吹っ飛ばされるプローンファンガイア。
「くぅぅ、まだだっ!」
「おっとっ!!」
プローンファンガイアは立ち上がると同時に口から泡を吹き出してくる。
それを見て後ろに跳ぶと、着地と同時に右手の指輪を付け替えてベルトにかざす。
《チョーイイネ、キックストライク!サイコーッ!》
電子音声が鳴り終わると同時に駆け出すウィザード。
そんな彼目掛けて再び泡を放つプローンファンガイアだったが当たる寸前で飛び上がってしまったためにかわされてしまう。
ウィザードはそのままプローンファンガイア目掛けて光り輝く右足で放つ飛び蹴り『ストライクウィザード』を放つ。
まともに受けて吹っ飛んだプローンファンガイアは倒れてしまうものの何とか立ち上がったのだが、ウィザードはプローンファンガイアに背を向けていた。
「・・・フィナーレだ」
「ぐっ、うぁぁぁっ!!?」
背を向けたままウィザードは静かに言うと、プローンファンガイアは叫び声を上げながらも砕け散る。
砕け散ったプローンファンガイアを見ることなく、サガの方に行こうとするウィザードだったがサガの方を見ると決着が付きそうであった。
「はぁっ!!」
「うぁっ!?」
ジャコーダーから赤い円筒状の刀身が伸びた状態の『ジャコーダーロッド』を振るった後にシャークファンガイアを蹴り飛ばすサガ。
地面を転がるシャークファンガイアに対し、サガは素早くサガークにフエッスルを吹かせる。
《ウェイクアップ》
「はぁぁぁっ!!」
「ぐぁぁっ!?」
サガークがフエッスルを鳴らすと同時にジャコーダーロッドをサガークのスロットに装着。
スロットから離すと同時にジャコーダーロッドを刀身が赤く発光を始めると同時に突き出し、一直線に伸びたジャコーダーロッドの刀身が相手を串刺しにするサガの必殺技『スネーキングデスブレイク』を放つ。
ジャコーダーロッドの刀身がシャークファンガイアに向かって真っ直ぐと伸びて、シャークファンガイアの腹に突き刺さる。
そのまま固まったかのようにシャークファンガイアが動かなくなったのを見てジャコーダーロッドの刀身を元に戻すサガ。
ウィザードも終わったかと思っていたが、ジャコーダーロッドを戻した途端にシャークファンガイアが少しよろけながらも突っ込んできた。
「ぐぅぅ・・・あぁぁぁぁぁぁっ!!」
「えっ!?」
「姫さんっ!!」
「くっ!間に合えっ!!」
倒したと思っていたサガは驚きながらも固まってしまい、それを見て慌ててサガを助けようとするディバインに対しウィザードは右手の指輪を付け替えようとする。
その時、突然シャークファンガイアの頭上にコウモリを思わせる紋章が現れて、シャークファンガイア目掛けて落ちてくる。
紋章がシャークファンガイアに落ちたと同時に、シャークファンガイアは体中から激しく火花を散らし上げたかと思うとそのまま砕け散ってしまった。
ディバインとウィザードが砕け散るシャークファンガイアを見ている最中、誰かがサガに駆け寄る。
それは白い雪男を思わせる姿のライダー『仮面ライダーレイ』とどことなくキバを思わせる頭部を持つ赤黒い戦士『仮面ライダーダークキバ』であった。
「姫さん!無事か!?」
「全く、まだまだじゃのぉ・・・ミルヒ」
「レオ様!それにガウル殿下も!」
「どうやら大丈夫そうだな・・・それはそうと、こっちの二人は誰だ?」
「詳しい説明は省くが、俺達は彼女と共にこの騒動を終わらせる為に動いている・・・あんた等はどうしてここに?」
「お前によく似た顔したコート着てる奴に手伝ってくれって頼まれたんだよ」
「・・・あいつ、何時の間に・・・」
サガの無事を確認してホッとするレイはディバインとウィザードのほうを見たのに対してディバインが事情を話す。
その際に何でいるのか尋ねるとレイが答えてくれたのだが、その答えを聞いてレイとダークキバに頼んできた相手が誰なのかを瞬時に理解する。
「「ぐぁぁぁっ!?」」
「うわっ!?」
「な、何だぁっ!?」
その時彼等の近くに誰かが転がるような形で現れる。
何事かと思い構える前で転がるように現れたディナーレとダンピールファンガイアの前にディサイズが現れた。
「ディサイズ!」
「んっ?ディバイン、ここにいたのか・・・丁度いい、手を貸せ!そいつ等がこの騒ぎの元凶だ!!」
「っ、へぇ・・・そいつ等が城を滅茶苦茶にしやがったのか」
「お主等・・・覚悟は出来ているんじゃろうなぁ?」
いきなり出てきたディサイズに驚くディバインに手伝うように言うディナーレ。
そのやり取りを聞いた途端に、レイとダークキバが何やらオーラの様な物を漂わせながらも指の関節を鳴らし始め、それを見た途端に命の危険を感じたダンピールファンガイアは窓を破壊して飛び降りた。
「あ、待てっ!!」
「「お前も待てっ!!」」
「誰が待つかっ!!」
《カイジンライド、ゲルニュート、シアゴースト》
それを見て追いかけようとするディナーレを見て、逃がさないと言わんばかりにディサイズとディバインが動こうとするがその前にディナーレがカードを入れたディナーレドライバーの引き金を引いて、ヤモリの怪人『ゲルニュート』と白いヤゴの怪人『シアゴースト』を数体纏めて呼び出し、それに妨害されてしまう。
その間に、ダンピールファンガイアが破壊した窓からディナーレも飛び降りるのだが、焦っていたので降りる先がどこなのかの確認をしていなかった。
「なっ!?また降りてきた!?」
「まだいたのかよっ!!」
「何っ!?」
実はダンピールファンガイアとディナーレが降りた場所は中庭で、そこにはダークローチを倒し終えたばかりのディレイド達がいたのだ。
ちなみに先に降りたダンピールファンガイアはキバとディレイドと戦っていた。
思わず驚いたような声を上げるディナーレは着地と同時にディナーレドライバーにカードを入れようとするが、その前にセイバーが斬りかかる。
咄嗟にディナーレドライバーの銃身を使って弾くと、続けざまに切りかかろうとしたイクサの腹をを蹴って後ろに跳びながらもディナーレドライバーにカードを入れた。
《アタックライド、インビジブル》
電子音声の後、ディナーレはその場から姿を消してしまう。
どこに行ったのかとセイバーとイクサが周りを見渡していた時、キバとディレイドによってダンピールファンガイアが吹き飛ばされるのであった。
「くそっ、まだだ・・・こんな所で終わってたまるかぁっ!!」
「っと!?」
ダンピールファンガイアが叫ぶと突然右手に剣が出現し、その剣を使ってディレイドに斬りかかった。
ディレイドはブレイブッカーをソードモードにしてそれを防ぐとそのまま鍔迫り合いの状態となる。
「俺はあんな掟など認めない!所詮、人間とファンガイアの共存なんて夢物語にすぎないっ!!」
「っ、どうして・・・どうして、貴方はそこまで掟を否定するんですか!?」
鍔迫り合いの状態になりながらもダンピールファンガイアはディレイドに対して言い放つ。
その言葉を聞いてディレイドは、何故そう思うのかと思い尋ねると思わぬ答えが返ってきた。
「俺は、人間の父とファンガイアの母の間に生まれた・・・ハーフファンガイアだ・・・!」
「えっ・・・!?」
「だが、両親の行った事はファンガイアの掟を破る事・・・だから両親と俺の三人は隠れてひっそりと暮らしていたんだ、苦しい事や辛い事もあったが凄く楽しかった。だが、そんな日常は数日前にぶち壊された・・・・どこから情報を手に入れたか知らないが人間達が俺達の住んでいた場所に乗り込んで、俺の目の前で二人を殺した!!」
鍔迫り合いのままで話しているディレイドはダンピールファンガイアに押され始めてしまう。
何とか踏ん張っているディレイドに対してダンピールファンガイアは続ける。
「その時、良く分かったよ・・・化け物と共にいるからと言う理由で同族をも平気で殺すような奴等と・・・俺の大切なものを奪った連中との共存なんてできやしないとな!!だから俺は同じ様に人間に殺されたファンガイア達と協力し、この国を変える!!」
「っ・・・そんな簡単に、決め付けないで下さいっ!!」
「うぉっ!?」
ディレイドが叫びながらもダンピールファンガイアの剣を弾くように押し返す。
思わず仰け反るダンピールファンガイアを思い切り蹴り飛ばした後、ディレイドはブレイブッカーから剣を構えるディレイドの絵が描かれた金色のカードを取り出してディレイドライバーに装填した。
《ファイナルアタックライド、ディ・ディ・ディ・ディレイド》
電子音声に合わせて刀身に銀色の光を纏うブレイブッカーを構えて駆け出すディレイド。
そんなディレイドにダンピールファンガイアが剣を振るうのだがディレイドは振るわれた剣に目掛けてブレイブッカーソードモードで放つ一撃『ディメンションクラッシュ』をぶつける事で剣を叩き折る。
折られた剣の刀身が宙を舞う中、ディレイドはまだ刀身に光を纏ったままのブレイブッカーをダンピールファンガイア目掛けて振り下ろす。
その時、死を覚悟するダンピールファンガイアだったが彼の体が斬られる事は無かった。
それもそのはず、ブレイブッカーはダンピールファンガイアの体に軽く触れる所で止められたのだ。
「な、何故だ・・・何故止める!?」
「・・・出来るなら、僕は貴方を斬りたくは無い・・・貴方の気持ち、何となくですが分かりますから」
「っ!何を偉そうに・・・」
「・・・僕も両親を目の前で殺されたんです。僕と同じ、人間の手によって」
「な、何っ・・・!?」
あと少しで自分を倒せたと言うのに剣を止めたディレイドの行動が理解できずに戸惑うダンピールファンガイア。
そんな彼の前でブレイブッカーを腰に装着しなおしながらも返してくるディレイドの言葉に、ダンピールファンガイアは知ったようなことを言われているのかと思っていたがそれが違ったことに思わず驚いてしまう。
「貴方の言ったように他人を傷つけたり殺したりするものはいる。それはどんな種族でも同じなんじゃないかと僕は思います・・・けど、全部が全部そうではない!互いに助け合ったり、手を差し伸べあう事だって出来る!例えそれが別の種族同士であってもですっ!!」
「・・・吉良さんの言う通りだと思います。現にフロニャルドの人間ではない僕は、オトヤ達に姫様・・・他にもフロニャルドの色んな人、それにファンガイアの皆と上手くやっていけてるんです!!僕にだって出来るんです、貴方にだって絶対出来ますっ!!」
ディレイドの言葉に同意したキバはディレイドをフォローするかように言うと、二人の言葉を聞いていたダンピールファンガイアは何も言わずに俯く。
それを見て、ディレイドはライドブッカーを腰に装着しなおすと中庭にディバイン達が降りて来た。
「あ、あら?何か終わってるっぽい?」
「っ!?ディバイン!まさか、今回の騒動も・・・」
「いや、ディバインは無実だ。関係するのはそこにいる赤いディエンドのような姿をした奴と・・・その近くにいるファンガイアだな」
降りてきたディバイン達はイマイチ状況がつかめず首をかしげる。
そんな時、ディバインの姿を見たディレイドが勘違いしていたのでディサイズが事情を話しながらもある場所を指差した。
そこには先ほどいなくなったはずのディナーレが壁に背中を預けるようにして立ってたのだが、ディサイズが言い終えると同時にディナーレに歩み寄るように一体のファンガイアが歩み寄った。
それは体の様々な所に天使の羽の飾りを付けた女のファンガイア――『ソーンファンガイア』であった。
「やれやれ、ここまでみたいだね・・・」
「そうですわね、せっかくディナーレ様がきっかけを作ってあげたと言うのに・・・」
「きっかけ、だと?どういう意味だ!!」
いきなり出て来たディナーレとソーンファンガイアが残念そうにダンピールファンガイアを見て吐き捨てるように言った。
その言葉が引っ掛ったダンピールファンガイアがどういう事だと尋ねると、二人は思わぬ答えを返してきた。
「簡単さ、そいつの両親を殺した人間達は元々僕が呼び出した怪人が擬態していたものさ」
「それと、あなたの所に私と一緒に来たファンガイア達は全部私が従わせていた者達よ・・・私が指示を出して貴方の仲間になったフリをさせてたの。もちろん、私もね」
「な、何だと!?では、俺と会った時に『ここにいる者達は人間の手で家族を殺された』と言ったのは・・・」
「嘘に決まってるでしょ」
「・・・えーと、何の話だ?」
「実は・・・」
ディナーレの言葉に驚くダンピールファンガイアがソーンファンガイアに確認を取ると、ソーンファンガイアは笑いながらも返した。
ディレイド達も驚くが遅れて現れたディバイン達は状況が分からないのでセイバー達に事情を尋ね始める。
「・・・早い話、お前はこの騒動よりも前にカイジンライドで呼び出したワームを人間に化けさせて悪さをした事によって彼は人間を恨み、そこのファンガイアが従えたファンガイアと共に彼に協力したと事が今回の騒動が起こった原因か」
「そういう事になるな、ワームだけは人間に擬態する事の出来る能力はそのままだからね」
「そいつには、ディナーレ様の目的を達成する為に頑張ってもらおうと思ったんだけど・・・駄目だったわ」
「き・・・貴様等ぁぁぁぁぁっ!!!」
ソーンファンガイアの言葉を聞いたダンピールファンガイアは、利用されていたと言う事実に激怒し叫びながらもディナーレとソーンファンガイアに襲い掛かるが、ディナーレとソーンファンガイアはダンピールファンガイアの攻撃を楽々とかわしていく。
そんな時、ディナーレはかわしながらも腰のホルスターに収めていたディナーレドライバーを抜いてカードを装填する。
《バーストライド、ファンガイア》
「おらよっ!」
「ぐぁっ!?」
電子音声の後、ディナーレはすぐにディナーレドライバーを発砲。
放たれた銃弾がダンピールファンガイアに命中したかと思うと、突然ダンピールファンガイアは倒れてそのままがき苦しみ始めた。
「がっ!?う、ぐっ、あぁぁぁっ!!」
「ど、どうしたんですか!?」
「しっかりしてください!!」
「貴様・・・一体何をした!!」
「何を、って力を与えてあげたんだよ?お前等を葬る為にねっ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
いきなり苦しそうにし始めるダンピールファンガイアに駆け寄るディレイドとキバ。
ディサイズがディナーレに対しサイズブッカー・サイズモードを突きつけながらも何をしたか尋ねるとディナーレはアッサリと答える。
その時、ダンピールファンガイアの悲鳴のような叫び声が響いたかと思うとその体が光り輝き光の球へと変化すると、光の球は空高く上がって行ったかと思うとだんだん巨大になり始める。
何が起こるのかと光の球を見つめていたディレイド達の前で、光の球は巨大なシャンデリアを思わせる体を持つ骸骨を思わせる頭部の怪物――『サバト』へと姿を変えた。
「なっ、サバトになった!?」
「ははっ、今のカードは強制的にファンガイアをサバトにしてしまうカードさ・・・もちろん、僕に従う駒となってるから僕の指示通り動く・・・おいっ!こいつ等を始末しろぉっ!!」
突然現れたサバトに驚くディレイドに、説明した後ディナーレはサバトに指示を出した。
すると、サバトはディナーレの指示に従うようにディレイド達に巨大な腕を振り下ろしてきたので、ディレイド達が慌ててかわす。
サバトに気をとられている間にディナーレは逃げようとするのだが、突然彼の足が凍り付いてしまい動けなくなってしまう。
「なっ!?これは・・・」
「逃がすかってんだよっ!!」
動けなくなってしまった事に驚くディナーレに対し、いつの間にか近づいてきていたレイが叫びながらもいつの間にか両腕に装備された爪『ギガンティッククロー』で相手を切り裂く『ブリザードクロー・エクスキュージョン』を放つ。
かわすことが出来ずにまともに受けてしまうディナーレに対し、それに続くようにダークキバがフエッスルをベルトのバックル部にいる黒いコウモリ――『キバットバットⅡ世』に吹かせた。
「ウェイクアップ、1」
「はぁぁぁぁぁっ!!」
「ぐぁぁぁぁぁっ!?」
フエッスルの音色に合わせてダークキバは、飛び上がった後でディナーレ目掛けて急降下しながらも放ったパンチ――ダークキバの必殺技である『ダークネスヘルクラッシュ』を叩きこむ。
ダークキバの攻撃を受けたディナーレを拘束していた氷もその衝撃によって砕け散り、ディナーレは思い切り吹き飛ばされると壁に激突して倒れる。
「ディナーレ様ぁっ!!」
《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル、ラ・イ・ズ・アッ・プ》
「はぁぁぁっ!!」
「なっ、きゃぁぁぁぁっ!?」
慌てて駆け寄ろうとするソーンファンガイア目掛けて、イクサはイクサナックルで放つエネルギー弾――『ブロウクンファング』を放つ。
技を放とうとしていた事に全く気づいていなかった為に直撃して吹き飛ばされるものの、砕け散らずにふらつきながらも何とか立ち上がったディナーレと合流した。
「なっ!?」
「ちっ、浅かったか!」
「く、くそぉっ・・・!!」
「お、覚えていろ・・・!!」
偶然その様子を見ていたイクサとダークキバが驚く前でディナーレが指を弾くと、ディナーレ達の背後に灰色のオーロラが出現した。
すぐさまディナーレ達がオーロラを潜っていくと、素早く駆け出していたディバインとディサイズが追いかけるようにオーロラを潜っていった。
ディバインとディサイズが潜った後にオーロラは消えてしまった。
「あっ、あいつ等まで消えやがったっ!!戦力は多い方が良いってのに!!」
「くっ、キバット!」
「オッケー!キャッスルドラーン!」
その様子を見ていたので思わず声を上げたセイバーの近くにいたキバはキバットにフエッスルを吹かせる。
すると、音色と共に何かの咆哮が辺りに響き渡った。
その時、どこからか体の部分が巨大な城となっている感じの龍――『キャッスルドラン』が現れた。
「なっ、何だあの龍!?新手!?」
「あっ!大丈夫です!アレは味方ですっ!!」
ウィザードがキャッスルドランを見て警戒するのを見て間違えて攻撃しないようにディレイドが簡単に説明する。
そんなやり取りの最中、キャッスルドランがサバトに突撃するも両腕に体部分を掴まれて止められる。
止めると同時に体中から光弾を連射してキャッスルドランを攻撃、サバトがキャッスルドランを開放すると同時にキャッスルドランは少し離れながらも地面に倒れ付してしまう。
そんな時、別の何かの咆哮が響いたかと思うとキャッスルドランと比べるとかなり小型で、キャッスルドランと同じ様に体の部分が城となっている龍『シュードラン』が現れる。
「シューちゃん!こっちだこっちー!カムヒアーッ!!」
キバットの呼ぶ声を聞き取ったのかシュードランはこちらに向かって飛んで来る。
それを見てキバが飛び上がると、同時にシュードランに捕まるとそのままシュードランはキャッスルドランへと向かって飛んでいく。
ところが、シュードランに捕まっていたのはキバだけではなくディレイドまでも捕まっていたのであった。
「あ、あれっ!?吉良さん!?」
「ちょ、一緒に来ちゃったのかよっ!?」
「ご、ごめん。手伝いたくって・・・」
「ま、まぁ、いいか!シューちゃん!ゴーッ!!」
キバットの言葉に合わせる様にシュードランが加速すると、体を起こしていたキャッスルドランの真上にやってきたのでキバとディレイドはシュードランから手を離して、キャッスルドランの上に降り立つ。
シュードランはキャッスルドランの上に乗るような形で合体すると、キャッスルドランの目つきが変わって行きながらも翼が少し大きくなっていった。
キャッスルドランの咆哮が響き渡ると同時に空に跳びあがると、サバトは再び光弾を連射するのだがキャッスルドランが翼を羽ばたかせて起こした突風が全て吹き飛ばす。
しかも、ただ吹き飛ばすだけではなくサバトに返すように飛んできた為に光弾は全てサバトに命中する。
「よしっ、このまま一気に・・・!」
「うん・・・えっ?」
「吉良さん、どうかしました?」
「あのサバト・・・泣いてる・・・?」
「「えっ?」」
ディレイドの言葉にそんな馬鹿なと思いながらもサバトを見るキバとキバット。
だが、ディレイドの言う通りサバトの瞳からは涙が流れていた。
「ど、どうなってんだ?一体・・・」
「多分、苦しんでいるんだと思う・・・あの人はディナーレのカードが原因で無理矢理サバトになった挙句、操られているんだから・・・」
キバットが困惑した様子でサバトを見ている中、ディレイドが呟く。
その時のディレイドの右手は握り拳を作っていたのだが、その拳が少し震えていた事にキバは気づくと同時にディレイドはキバの方を見ながらも続ける。
「だから、早く終わらせてあげよう・・・彼を元の姿には戻せないだろうけど、苦しみからは解放できるはずだから!」
ディレイドの言葉に頷く事で返すキバ。
その時、ブレイブッカーからカードが飛び出してディレイドが手に取ると同時にキバに関連するカードの絵柄が元に戻った。
出てきたカードのうちの一枚以外をブレイブッカーに収めるとすぐに持っている一枚をディレイドライバーに装填した。
《ファイナルフォームライド、キ・キ・キ・キバ》
「ちょっと痛いけど、我慢して」
「えっ?な、何をする気で・・・うぁっ!?」
カードを入れた後にすぐさま背後に回ったディレイドの言葉に不安を覚えるキバの背中をポンと叩く。
すると、キバはその場で変形してキバットバットⅢ世を模した巨大な弓――『キバアロー』へと姿を変える。
《ファイナルアタックライド、キ・キ・キ・キバ》
「キバって、行くぜぇっ!!」
キバアローの標準をあわせながらも矢の部分を引っ張るディレイド。
すると、キバットの声に合わせて矢じりの近くにあるキバの右足についている『ヘルズゲート』と呼ばれる部分が展開し一対の悪魔の翼となる。
ヘルズゲートの展開と同時にキャッスルドランは口から放つエネルギー弾と巨大なミサイルを放ってサバトを攻撃。
それに遅れるようにディレイドもキバアローから放つ光の矢――『ディレイドファング』を放つ。
キャッスルドランとディレイドの攻撃を受けて巨大な咆哮を上げ始めるサバトを見て、ディレイドはキバアローを上に投げるとキバアローはキバに戻ってディレイドの隣に着地する。
「行こう!シンク君っ!!」
「はいっ!!」
《ファイナルアタックライド、ディ・ディ・ディ・ディレイド》
「ウェイク、アップッ!!」
ディレイドライバーの電子音声に合わせてキバットがフエッスルを鳴らす。
すると、キバの右足にあるヘルズゲートがディレイドファングを放つ時のキバアローと同じ様にように展開、一対の悪魔の翼となった。
そして、2人同時に駆け出してキャッスルドランの首を走っていくとキャッスルドランの頭に付くと同時に同じタイミングで飛び上がる。
キャッスルドランは自分の目の前に降りてきたキバとディレイド目掛けてエネルギー弾を放つと、二人はそれに包まれた状態でサバトに飛び蹴りの体制で突っ込んだ。
「「いっけぇぇぇぇぇっ!!」」
二人の声が響く中、エネルギー弾に包まれた状態ではなったディレイドのディメンションストライクとキバの飛び蹴り『ダークネスムーンブレイク』がサバトを貫いた。
そして完全に貫通してサバトの体に穴が開いたかと思うと、サバトはそのまま大爆発を起こすのであった。
To be continued・・・