何とか二人を見つけるのだが、突然インベスが現れる。
インベスと交戦する中、戦極ドライバーではないベルトで変身するライダーが現れる。
「ったく、どこ行ったあの二人!?」
「み、見失っちゃったね・・・」
「まぁ、二人ともライダーの状態でしたから目立つとは思いますけど・・・って、あっ!いましたっ!!」
ブラーボと鎧武を探し回る吉良達はとある広場にやってきた所、吉良が鎧武とブラーボを発見する。
二人揃ってぐったり気味に座り込んだ状態でほぼ適当な感じで互いの武器をぶつけ合っている。
「はぁ・・・はぁ・・・こん、のぉ・・・・」
「ぜぇ、ぜぇ・・・おっと、と・・・」
「・・・どれだけ派手にやってたんだあの二人・・・?」
「でも、今なら止められそう・・・んっ!?」
バテバテ状態な二人を見て呆れる長谷川に対し吉良は二人を止めようとディレイドライバーを装着する。
その時、戦っている鎧武とブラーボの近くにクラックが出現し、そこからインベスが現れる。
しかも現れたのは初級インベスではなく、全体的に赤い体のライオンを思わせる姿の『ライオンインベス』である。
突然現れたライオンインベスに驚いて周囲にいた人々は逃げ出し始める中、ライオンインベスは鎧武とブラーボに向かっていくとそのまま攻撃を仕掛ける。
「なっ、インベス!?」
「変身!」
《カメンライド、ディレイド》
突然出現したライオンインベスに驚く長谷川を余所に吉良はすぐにディレイドに変身してライオンインベスに攻撃されている鎧武とブラーボを援護しようとする。
ところが、その途端にディレイドの目の前にクラックが出現したかと思うと黒と赤の体のコウモリを思わせる姿の『コウモリインベス』が出現して立ちはだかる。
「っ!?何でこんなに上級インベスが・・・んっ?」
目の前に現れたコウモリインベスを見て構えるディレイドは周囲には自分達しかいないと思っていたが見慣れない二人組の男がいた事に気づく。
その二人組の手にはそれぞれイチゴか描かれた『イチゴロックシード』とマンゴーが描かれた『マンゴーロックシード』があった。
「っ、まさか・・・おいっ!お前達が持ってるロックシードはリミッターカットしたロックシードか!?」
「なっ!?何でお前がリミッターカットの事を!?俺達ビッグスパイダーのしか知らないはずなのに・・・」
「へんっ!知ってるからってどうなるってんだ!おら、やっちまえっ!仲間の敵討ちだっ!!」
「えっ、仲間の敵討ちって・・・あっ、まさか昨日シャルロッテで騒ぎ起こした奴の仲間かっ!?」
「ギィィィッ!!」
「熱っ!?あちちちちっ!?」
まさかと思いながらも二人組に怒鳴り気味に尋ねるとどうやらディレイドの予想は当たりの様だった。
その時に二人組の片方がディレイドに対して言い返した言葉に驚く中でコウモリインベスが炎を放ってくる。
まともに炎を浴びたディレイドは地面を転がっていくのを笑いながらも二人組の男が見ていたその時、突然持っていたロックシードから電流が迸る。
それに気づいた直後、突然男達の手から弾き飛ぶようになりながらもロックシードが飛んでいき、地面に落ちた。
「「グゥゥ・・・・ウゥゥゥッ!?」」
「な、何!?」
「どうしたってんだ!?」
「これは・・・!」
それに合わせるかのようにディレイド達と交戦していたインベス達が苦しみだす。
何事かと思うブラーボと鎧武の前でディレイドはまさかと思った途端、ライオンインベスの体が赤く光ったかと思うと両手の爪が伸びてさらには背には一体の翼が出現する。
そしてコウモリインベスの体も同様に赤く光ると黒と赤だった体の一部が白くなって、さらには右腕が剣となった。
姿が変わった二体のインベスのうちコウモリインベスは二人組の男を見ると、そのまま駆け出していく。
「お、おいおいおい!?どうなってんだよ!!?」
「や、やっぱアイツの言ってた通りにAランクをリミッターカットしたのはまずかったのか!?」
「ギィィィィッ!!」
「「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!?」」
「っ、危ないっ!」
《アタックライド、バリア》
「グゥッ!?」
迫るコウモリインベスを見て慌てる二人組の男に対し容赦なくコウモリインベスは襲い掛かっていき、二人は揃って悲鳴を上げる。
咄嗟にディレイドが装填したカードによって男達を護るようにドーム状のバリアが出現。
バリアによって振るった手が弾かれた為によろけながらも後退した所でディレイドが蹴り飛ばし、それに合わせてバリアが消える。
「い、今のうちに!」
「あ、あぁ!逃げ・・・」
「「逃がすかぁっ!」」
「「ぐげっ!!?」」
蹴り飛ばされたために地面を転がりながらもすぐさまコウモリインベスと戦い始めるディレイドを余所に、二人組は慌てて逃げようとするが篠内と長谷川に殴り飛ばされた。
二人の一撃を受けた男達はそのまま気を失って倒れた。
丁度その光景を見ていたディレイドに対しサムズアップする二人にディレイドもサムズアップで答える。
その間にコウモリインベスが右腕の剣を振るってきたのでディレイドが何とかかわしている中で突然どこからか光の矢が飛んできてコウモリインベスに命中。
いきなりの攻撃に膝をつくコウモリインベスを見て、矢が飛んできた方向を見るとそこには弓矢型の武器を構える一人の仮面ライダーがいた。
その仮面ライダーは戦極ドライバーではなく、『ゲネシスドライバー』と呼ばれるジューサーをイメージした形状のドライバーで変身するライダーの一人『仮面ライダーシグルド』であった。
「シグルド・・・?」
「そこの銀ピカ君、こっちのインベスは抑えとくからとっととあっちの二人助けに行っちゃいな」
「ぎ、銀ピカ君!?まぁ、確かに銀ピカですけど・・・」
「ほらほら、とっとと行くっ!」
「うわっ!?」
いきなり現れたシグルドに驚くディレイドに対し、ディレイドに歩み寄りながらシグルドの言った発言に驚かされてしまうディレイド。
けれども、シグルドの発言も間違いではないと自身の体を見ながらも呟いているといつの間にか近づいたシグルドに突き飛ばされる。
それによってバランスを崩してディレイドが倒れて文句を思わず言おうとした直後、シグルドはコウモリインベスの放っていた火炎弾を持っている弓矢型の武器である『ソニックアロー』で切り払った。
その光景に驚きながらもディレイドはコウモリインベスの攻撃はシグルドが突き飛ばさなければ自分に命中していたことに気づく。
とりあえず、敵では無いかもしれないと思いながらも立ち上がり、へとへと状態であるためか苦戦する鎧武とブラーボの援護に向かうディレイドはそのままカードをディレイドライバーに装填する。
《アタックライド、スラッシュ》
「おりゃぁっ!!」
「グォッ!?」
電子音声に合わせて切れ味が強化されたブレイブッカー・ソードモードでライオンインベスの背後から斬り付ける。
一瞬よろけながらもすぐに振り返るライオンインベスに対して再び振るうものの、ライオンインベスが空に飛び上がった事でかわされる。
「グォォォッ!!」
「ぐぁっ!?」
「グゥゥゥッ!!」
「させないわよっ!!」
「ガァッ!?」
驚きながらも構えなおすディレイドに対しライオンインベスはディレイドに突っ込むようにしながらもディレイドとすれ違いざまに鋭利な爪で斬り付ける。
爪の一撃を受けてふらつくディレイドにもう一撃入れようとディレイドに向かって突撃するが、ブラーボが投げつけたドリノコが綺麗に命中したためにライオンインベスはバランスを崩して地面に落下する。
落下したライオンインベスを見てすかさずディレイドはカードを装填する。
《フォームライド、ウィザード・ウォータードラゴン》
《ウォーター、ドラゴン!ザバザババシャーンザブンザブーン!》
「これで動きを封じてやるっ!」
《アタックライド、ブリザード》
「はぁっ!!」
「グォォォォォッ・・・!!」
ウィザード・ウォータードラゴンスタイルへと変身したディレイドはすぐにカードを装填。
電子音声と共に現れた青い魔法陣に触れると同時に冷気が放たれ、それを浴びたライオンインベスはたちまち凍り付いてしまう。
「っ、今だっ!!」
《オレンジスカッシュ!》
「セイハァーッ!!」
それを見た鎧武がカッティングブレードを倒し、電子音声と共に飛び上がる。
そのまま鎧武はオレンジの切り身のオーラを潜りながらも放つ飛び蹴り『無頼キック』に凍り付いたライオンインベス目掛けて放つ。
凍り付いた状態ではどうすることもできず、ライオンインベスは無頼キックを受けて粉々に砕け散った。
「ほぉ~あんな攻撃もできるんだ、っと!」
「ギィィッ!?」
ライオンインベスが倒されたところを見て面白そうにDウィザードを見るシグルドは余所見している所を狙って攻撃を仕掛けて来たコウモリインベスの攻撃をソニックアローで弾き、そのままお返しと言わんばかりにソニックアローでコウモリインベスを斬り付ける。
フラフラと後退するコウモリインベスを、シグルドはゲネシスドライバーの右側にある『シーボルコンプレッサー』と呼ばれる部分を一回押しこむ。
《チェリーエナジースカッシュ!》
ゲネシスドライバーからの電子音声と共に赤く発光し始めるソニックアローを構えながらも駆け出すシグルド。
そのまま向かってきたコウモリインベスが振るった右腕を弾くとソニックアローを連続で振るって斬り付け、そのあと腹に蹴りを放って後退させる。
シグルドは素早くソニックアローの矢の部分を引っ張ると矢の部分の先端にエネルギーが集束する。
それを見てさせるかと言わんばかりに突撃するコウモリインベスはシグルドを攻撃しようとする。
「終わりだぜ」
「ギギャァァァァッ!!?」
だが、コウモリインベスが近づく前にシグルドがソニックアローの矢の部分から手を離すと同時に、先ほど放ったものよりも強力な光の矢が放たれコウモリインベスを貫いた。
ソニックアローの矢で貫かれたコウモリインベスに対しシグルドが背を向けた途端、コウモリインベスは爆発した。
「ディーラーズモーメント、いかがだったかな?って聞こえるわけないわな」
爆風を背に浴びながらも、シグルドは帽子を押さえるように頭に手を置いた。
そして、先ほどの連続攻撃こと『ディーラーズモーメント』の感想を聞こうとして誰も聞いていないと自分でツッコミを入れるとそのまま鎧武達の方へと向かう。
「お疲れさん、しっかし二人が相手だと言うのに苦戦してるとは珍しいな?」
「いやー・・・このおっさんに、追いかけられてな・・・」
「何よ!?私が悪いって言いたいの!?」
「事実だろうが!?」
「ちょっとっ!喧嘩しないでくださいっ!!」
「「は、はい・・・」」
鎧武とブラーボに対し意外そうにしながらも尋ねるシグルドに対し鎧武がブラーボを指差す。
それに対して、ブラーボが反論しようとしたので何言ってんだと言わんばかりに鎧武が言った途端Dウィザードが怒鳴る。
いきなり怒鳴られたのでびっくりしながらも謝る二人を余所にDウィザードが代わりに説明を始める。
「はぁー・・・なるほどねぇ」
「そ、そうだったの!?」
「だから誤解だって言っただろう!?」
「ご、ごめんなさい。今回は私が悪かったわ・・・」
想像の事情を知ってブラーボが鎧武に謝罪する。
そんなやり取りを見ながらも、ふと気になった事をシグルドが尋ねて来た。
「あ、そういえば銀ピカ君、さっき倒れてる奴等に言ってたリミッターカットって何の事だい?」
「あのディレイドと言う名があるのでそっちで呼んでほしいんですが・・・っと、それはさておきリミッターカット、と言うのは早い話ロックシードを改造している状態です」
「ロックシードを改造?」
「えぇ、それによって通常、アーマードライダーが呼び出す以外に実体化しないのをただの一般人でも実体化が可能となるんです。でもアイツらが使ったようなAランクのロックシードだと暴走する危険性があります」
「なるほどねぇ・・・」
「・・・でも、どうしてそんな事を吉良が知ってるんだ?」
「・・・似たような事件を見た事があるから、だね」
「ふぅん・・・でも、今回のような騒動は全く覚えがないけど・・・でも、君は知っている。一体、君は何者だい?」
「色々な話を聞くんです、何せ通りすがりの旅人ですから」
「「旅人・・・?」」
「はははっ、面白いこと言うねぇ」
シグルドの質問に答えるDウィザード。
その話を聞いていた鎧武の言葉に対してのDウィザードの答えを聞いて来たシグルドに対してのDウィザードの言葉に首を傾げるブラーボと鎧武。
鎧武とブラーボに対してシグルドは笑いながらもゲネシスドライバーに装着しているロックシードこと『エナジーロックシード』と呼ばれるタイプの一つであるサクランボが描かれた『チェリーエナジーロックシード』を外す。
それに合わせてシグルドは変身が解除されて黒い帽子を被った男に姿を変えたのだが、その姿を見たDウィザードは少し驚いてしまう。
何故ならシグルドの変身者は昨日のシャルロッテの騒動の際にDウィザードが見た黒い帽子を被った男だったからだ。
「あ、あれ?貴方、昨日の騒動の時にも・・・」
「あぁ、いたよ?偶然出くわした感じだったんだけどね・・・っと、俺の名は種岡一喜。ロックシードの販売をする錠前ディーラー兼ユグドラシルコーポレーション所属のダンスチーム『チームユグドラシル』の一人さ」
「えっ?てことは・・・ダンスするんですか?」
「おぅ、まだまだ若い奴には負けないさ。さて、と・・・面白い情報も聞けたし、とっととおさらばさせてもらうよ・・・あ、そうだ。あそこで倒れてる男共はあっちに任せておけばいいからねぇ~」
帽子の男こと『種岡一喜』はDウィザード達に言いながらも親指でどこかを指さす。
指差した方を見ると、警備員の車両がこちらに向かってきている事に気づく。
誰が連絡したんだと考えている間に、一喜は素早くその場を立ち去っていく。
一喜がどこかに行くのを見送ったDウィザード達が倒れている男達を警備員に引き渡している中、一喜は歩きながらも携帯でどこかに連絡を入れ始める。
「あ、もしもしプロフェッサー?ちょっと前から出てきてる妙なロックシードについてちょっと分かった事があったんだけどさ・・・」
翌日・・・
「やれやれ、昨日も互いに大変だったねぇ・・・」
「そうですねぇ・・・」
シャルロッテが休みである為に適当に二人で学園都市をぶらつくことにした吉良とクロウ。
流石に二日連続でトラブルにあっただけか少々疲れた様子だ。
「にしても、まさかビッグスパイダーがそっちにも関わってるなんて思わなかったなぁ・・・」
「僕も昨日知りましたけどね、でもそのお陰でシャルロッテの騒ぎもビッグスパイダーが絡んでるのが分かりましたし・・・」
「あぁーもぅ!もやもやするーっ!」
のんびりと歩きながらも会話をする吉良とクロウ。
そんな時、突然大きな声が聞こえる。
何事かと思い声のする方を見てみると、制服姿の少女二人と共にいる美琴と黒子の姿があった。
「あれっ?御坂さんに白井さんだ」
「っ?知ってるんですか?」
「うん、昨日の騒ぎでちょっとね・・・おーい、御坂さんに白井さーん!」
「あっ!?あんたは!」
「奇遇ですわね、こんな所で・・・あら?今日は連れがいらっしゃるのですか?」
「僕の友人の秋山吉良君だよ、ところで何の騒ぎ?」
「昨日の事をこっちの二人・・・あたしの友達の初春飾利さんと佐天涙子さんなんだけど、固法先輩と黒妻が知り合いだったってこと話してたんだけど、ちょっとややこしくなっちゃって・・・」
美琴と黒子に気づいたクロウはそのまま声をかけながらもそっちに行ってしまうので吉良はそれに付いて行く。
そんな中、クロウの声を聞いた美琴がクロウに気づいて少し驚いた様子で声を上げると同じく驚いた様子で黒子がクロウに声をかけると吉良の存在に気づく。
黒子に吉良の事を説明して何事かと尋ねると、美琴が近くにいた制服姿の少女こと『初春飾利』と『佐天涙子』を簡単に紹介しながらも事情を説明する。
だが、その説明を受けてクロウは首を傾げた。
「あれ、ややこしくなる事だっけ?悪さ起こしてる黒妻とは別の黒妻がいて、その別の黒妻が固法さんと言う人が知り合いってだけでしょ?」
「え、ちょ、ちょっと待ってください!?何でそういう事知ってるんですか?」
「そりゃ、僕は彼女達と一緒にストレンジに言ったからね・・・と言うかそんなに気になるなら直接本人に聞いてみたらどうなの?」
「そうしたい所なんですが・・・実は、連絡が取れなくなってるんです」
「えっ?」
「そうなの?」
クロウの言葉に佐天が驚きながらも尋ねてきたのでそれに答えながらもクロウは案を出すのだが、それは出来ない事を初春が説明する。
その言葉に佐天と美琴が困惑した様子となりながら尋ねると初春は頷きながらも続けた。
「はい、風紀委員の支部の方にも顔を見せてないんです。・・・ただでさえ例の能力者狩りが解決したわけでもないのに・・・」
「・・・むしろ問題はそっちですわね、この際直接足を運んだ方がよさそうですわね」
「足を運ぶって・・・・どこに?」
「固法先輩が住んでる家にですわ。ここから近いですので行ってみましょう」
困った様子の初春を余所に顎に手を当てて考えている様子の黒子が呟く。
その呟きにどうするつもりか分からずに尋ねる美琴に対し黒子は説明しながらも、そのまま一同は固法の住んでる家に向かう。
数分後・・・
「ここですわね、固法先輩の住んでる家・・・」
「・・・えーっと、どうしてお二人も一緒に?」
「「単なる付添い」」
「そ、そうですか・・・」
吉良達が美琴達と共に固法の住んでる家にやって来た。
そんな中、佐天が吉良とクロウも一緒に来たことを尋ねると二人揃って答えて返す。
それに対して苦笑いしている佐天を余所に、美琴がインターホンを押す。
すると、中から固法ではない少女が姿を見せた。
「はーい、あら?どちら様」
「あれっ?あの、ここ固法美偉さんの部屋で間違いない、ですよね?」
「あら、美偉のお知り合いと・・・後輩、でいいのかしら?」
「あ、はい。えっと、貴方は・・・?」
「あぁ、私は柳迫碧美。美偉のルームメイトよ」
「あ、そうなんですか・・・あ、固法さんはいらっしゃいますか?」
「ごめんなさい、今出かけているんです・・・」
「あ、そうなんですか・・・」
「むぅ、黒妻との関係が聞けるかと思ったのに・・・」
「まぁまぁ、いないんだから仕方ないですよ」
「そうね・・・すみません、また出直して来ます」
「あ、ちょっと待って!」
「「「「「っ?」」」」」
「折角来てくれたんだし・・・お茶くらいは出すわ、上がって」
出てきた少女こと『柳迫碧美』の言った言葉に残念そうにする美琴達。
そのまま出直そうと後にしようとする一同を碧美が呼び止め、そのまま中に入れてくれた。
しばらくして・・・
「ふぅ・・・何か色々と驚くことを聞いちゃったね」
「ですねぇ・・・まさか、固法先輩がビッグスパイダーのメンバーだっただなんて・・・」
固法の家を後にした一同。
そんな中、クロウの言った言葉に信じられないと言わんばかりの様子で佐天が呟く。
あの後、美琴とクロウが事情を話した後、碧美は色々話してくれたのだが、驚くことが二つ分かった。
『固法が自身が超能力が使える事を隠してビッグスパイダーのメンバーになっていた事』と『元々ビッグスパイダーは気の置けない連中が馬鹿やってるだけの連中であり、今のように能力者狩りをしていたわけではないと言う事』の二つだ。
「・・・分からない」
「えっ?」
「お姉さま?」
そんな時、急に呟いた美琴を吉良達が見た途端に美琴は声を上げる。
「固法先輩がスキルアウトだったってのを聞いてショックだった・・・でも、だからってどうして風紀委員の仕事を休んでいるの?なんか関係ある訳?」
「ですから、それは・・・」
「昔は昔じゃない!今の固法先輩は風紀委員を頑張ってる!私達にも優しくて、時には厳しい所もあるけどとても頼りになって・・・そんな先輩が好きなのに・・・なのに、何で今更・・・」
「・・・そんなに簡単に割り切れないんじゃないかな」
訳が分からないと言わんばかりの様子の美琴に対して何か言おうとする黒子の言葉を遮りながらも続ける美琴。
そんな中で、佐天は呟くように口を開いたので吉良達が佐天を見る中で佐天はそのまま続けた。
「過去の自分があって今の自分がある訳だし・・・それに、その過去が特別なものだとしたら、なおさら・・・あっ!?いや、あのですね?美坂さんに反対してる訳じゃないですよ!?あ、あはは・・・」
「・・・あ~、もぅ!やっぱり、分からないよ・・・」
何か彼女なりに思う事があったようで美琴に対して言っている最中にハッとなりながらも佐天は慌てて美琴に声をかけるとそのまま苦笑いし始める。
そんな様子を見ていた美琴は困ったように頭をかきながらも呟くのであった。
そんな時、初春の携帯が鳴り始める。
「あ、すみません・・・あれ?警備員からだ」
「っ?どうして初春さんの携帯に警備員から連絡が?」
「初春も風紀委員ですから何かあれば警備員と共同で動く時があるのですの・・・初春、内容は?」
「えと・・・警備員本部はスキルアウトの能力者狩りに対抗し・・・えっ!?ユグドラシルコーポレーション所属のアーマードライダーと共同で、明朝10時より第10学区エリアG、通称ストレンジの一斉摘発を行う!?」
「「「えぇっ!?」」」
「・・・インベス対策に仮面ライダーと共同戦線と言う事か・・・」
「みたいだね・・・何事もなく終わればいいんだけど・・・」
~ビッグスパイダーのアジト~
「くそっ、どうすりゃいいんだ・・・!」
自分以外誰もいないアジトの中で、黒妻・・・いや、黒妻と名乗っている男、蛇谷はソファに座りながらも頭を抱えていた。
少し前、キャパシティダウンを渡してきたある人物から連絡があったのだがその際に
明日の明朝10時から警備員がユクドラシルのアーマードライダーと共にストレンジの一斉摘発を行うのだと言ってきたのだ。
警備員だけなら何とかなったかもしれないが、アーマードライダーも加わるとなるとビッグスパイダーでは勝ち目がない・・・。
どうしたものかと考えているとシャラン、と言う音が響き渡る。
その音を聞いてまさかと思いながらも顔を上げると、いつの間にか蛇谷の前にはグレムリンとリブラゾディアーツがいた。
ちなみに、二人揃ってアタッシュケースを持っていた。
「ハロ~蛇谷君・・・じゃなかった。黒妻君」
「・・・何しに来たんだ?」
「何やら大変なことになっているようなので、力を貸しに来ました」
グレムリンの挨拶を聞いて少し苛ついた様子で答えながらも蛇谷が答えると、リブラゾディアーツは持っていたアタッシュケースを机の上に置く。
そして、そのまま彼の前でアタッシュケースを開くとその中身を見て目を見開いた。
何故ならその中身は戦極ドライバーとロックシードであったからだ。
しかも、そのロックシードは見た覚えのないタイプのロックシードであった。
「っ!?こいつぁ・・・」
「これがあれば少しは違うと思います。それと、警備員とユグドラシルのアーマードライダーは我々が何とかしましょう」
「ほ、本当か!?」
「えぇ・・・ですが、私達は警備員とユグドラシルの足止めで手一杯になります」
「そっちの方はそっちで何とかしといてね、これもプレゼントしてあげるから」
そう言うとグレムリンが持っていたアタッシュケースを机に置いて中を見せる。
そこには5つほどのスイッチのようなものが入っていた。
「な、何だこりゃ?」
「ゾディアーツスイッチ・・・それを押すだけでゾディアーツと言う怪物に変身できます。ゾディアーツの力は初級インベスよりも強いものですので役に立つかと」
「あ、ありがてぇ!ユグドラシルまで抑えてくれるってんならお前等が教えてくれたリミッターカットのロックシードにこれがあれば・・・!!」
「・・・くれぐれもAランクロックシードのリミッターカットはしないでくださいね?あれは危険ですから」
「あぁ~、確かに君の仲間がやっちゃったみたいだけど結局暴走して襲われそうになってたしねぇ・・・そんじゃ、僕らはこの辺で~」
言いたい事を言い終えたのか二人が蛇谷に背を向けて歩き出した途端に二人の目の前に灰色のオーロラが出現。
それを潜ると同時に二人はオーロラと共に姿を消すのであった。
To be continued・・・