転生して超余裕!の世界で世界最高のボディーガードしてるけどなんか文句ある?   作:ミスター髑髏

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こんなつもりじゃ⋅⋅⋅⋅、センくんはもっとかわいくて、でも過去に暗いものがあって⋅⋅⋅⋅⋅。そんな風にしたかったのに─。
何でホモフラグとかヤンデレフラグとかが立つんだ⋅⋅⋅⋅⋅?

まあいいや。任せたぞ。明日のおれ。
てにゃ訳で、ドゾー。

※ウサクマからクマウサに変えました※
すっごいアホな間違いした⋅⋅⋅はぢゅかちぃ⋅⋅⋅⋅


人無(ひとでなし)、人を護る

およそ常人のできることの範疇を越えた事を容易に可能とする高校生のことを人々は畏敬の念を込めて、超人高校生と、そう呼んだ。

 

そして彼らを羨んだ者は嫉妬した。

 

抱いた感情が何であれ、感情は伝染する。

その果てには、行動に移す者もいた。醜きモノに、身を任せて。

しかし、それらの黒く濁った感情から彼らを護るもう一人の超人高校生がいた。その名は安護(ヤスモリ) (セン)

彼は力の使い方を二度と誤らないために、身辺警護の会社を設立した。真田グループの支援を受け、大統領やVIPの警護も任命されるようになった。今や重要人物ご用達である。

 

しかし彼も例に漏れず妬まれ、恨まれた。それらを経て、付いたあだ名は人で無しの“人無”。

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所、成田空港。

時刻、正午前。

 

 

多くもなく、少なくもない。だが、みなの足取りは急いでいるように感じる。空港だから、仕方のないことだろう。

乗り遅れたらそこで終わり。

時限とは、人を急かせるものだ。

空港の端の窓のない場所。そこだけ切り取られたように影ができていて、そんなところに三人はいた。

 

 

「大星様。本日は弊社をご利用いただきありがとうございます」

他人行儀に、聞き取れるか聞き取れないかの声量で言葉を紡ぐ。さすがにあんまりな態度だ。

ボディーガードを依頼した彼女───大星林檎は、それを何も言わずオドオドしながら見る。

 

 

黒い前髪をオールバックにしているが、前髪の一部がアホ毛のように垂れている。本人はそれを気にしている様子もない。

着ているのは漆黒の艶のあるスーツ。黒目は真っ黒に塗りつぶされていて、一切の光を受け付けていなかった。

センの一歩後ろには、同じスーツを着て、朱色の長髪をうなじの辺りで結び、目と鼻の間に横一文字が刻まれている可愛らしい顔の青年がいた。

端から見ればヤのつくご職業の方が華奢な少女を囲っているように見えるが、先ほどの口振りからして、そうではないらしい。

 

「そ、そんなに⋅⋅⋅⋅堅苦しくなくても⋅⋅⋅⋅いい⋅⋅⋅⋅よ⋅⋅⋅⋅⋅⋅?」

「──────そうか。だがこれが普段通りだ。気分は声色で察してくれ」

「わかっ⋅⋅⋅⋅⋅た⋅⋅⋅」

 

さっきよりかはマシになったことにホッとした林檎はずっと聞きたかった事を意を決して聞く。

 

「ね⋅⋅⋅⋅⋅ぇ。つ⋅⋅⋅⋅司くんのすすっ、すきっ、好きなものとかって⋅⋅⋅⋅分かる⋅⋅⋅⋅⋅?」

「あいつが好きなものか。

小さなときはよくトランプで遊んだりしていたが。

⋅⋅⋅⋅⋅今は⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅─────分からないな。

すまない。恋路を応援できなくて。」

「こっ、こここここっ、こい⋅⋅⋅⋅⋅!?」

(分かりやす⋅⋅⋅⋅)とセンは心の中で思う。

 

恋。その単語を聞いた瞬間、林檎は分かりやすく慌てる。両手をぱたぱたさせてあわあわしている。なんだこの小動物。

 

「─────えと。センさん、お時間です。」

 

ずっと時計に目を配っていた青年はしびれをきらして声をかける。センは少し後ろを向いて返事をした。

 

「わかってる。

─────十二時丁度。誤差なし」

「誤差なし」

 

腕時計を確認する。長針も短針もしっかり十二時を指し示していた。二人の腕時計には寸分の狂いもない。

確認し終えると、センが前、青年が後ろ、その間に林檎という陣形で歩いていく。大きな窓からは動き始めた飛行機が見えた。林檎はそれを食い入るように見る。しかし彼らは気にも留めず周りへ神経を尖らせる。

 

「すいません」

「うひゃぁ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!?」

 

後ろから突然声をかけられ驚き、小さく悲鳴をあげる。ここまで驚かれるとは思っていなかったのか、青年は目を丸くしていた。

 

「驚かせてしまい、申し訳ございません。

自己紹介が遅れました。わたくし、美島朱衣(みしまあかい)です。よろしくお願いします」

「え⋅⋅⋅⋅⋅、お、女の⋅⋅⋅⋅子?」

 

やわらかな声、白くてシミのない肌。そりゃあ林檎が朱衣を女の子と見紛えてもおかしくない。

しかし、彼、美島朱衣は男の()だ。何も間違っちゃいない。

 

「いいえ。ですが、良く間違われるんですよねー。たはは⋅⋅⋅」

「集中しろ。朱衣(アカイ)

「堅苦し過ぎますよー?センさん」

「気を抜きすぎるなと、そう言ってる」

 

この何気ない会話で、張り積めていた空気がなごんだ。ピリピリとした空気や空間が苦手な林檎にとって、センと朱衣の会話ははとても安心できるものだった。

しかし、安心できるその空間は、瞬く間に崩れることになる。

 

パァン!!!

三人の後ろから突如銃声が鳴り響いた。そのすぐ後に、ガシャンとガラスが割れる音がした。

 

「ぅぁぷ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

 

すぐに異変に気付き対処したセンは林檎に上着をかぶせ、人混みに紛れるよう無理やり屈ませる。そのときにくぐもった声が出た。

自分達が目印にならないように二人も少し屈む。その動作はとても洗練されていたものだった。

 

「そいつを───大星林檎を渡せぇッ!!!!!」

 

三人の後ろから、怒声が響く。

屈んだまま後ろを向くと男がいた。

服装は黒のニットキャップにサングラス、そして口元を隠すようにあげられたネックウォーマー。黒のジャージにズボン。ご丁寧に手袋までつけている男が、まばらな人混みの間から見えた。もはや肌が見えているのは目の周りだけだった。それはいかにも犯罪者な格好をしていた。

 

(よく目立たないでここまで来れたな⋅⋅⋅⋅、そこのトイレで着替えたのか⋅⋅⋅⋅⋅⋅?)

悲鳴が止まない搭乗客の中、センは呑気なことを考えていた。何しとんねん。

 

犯人を見つけた三人は半狂乱の搭乗客に流されることなく端に隠れる。隠れている最中にも、乗客達は混乱して前に行ったり後ろに行ったりと忙しなく動いていた。この状態なら、しばらくこちらがバレることも無いだろう。そう思ったセンは犯人を見つけ、観察した。

目を細めて射殺すように睨んでいたセンはため息を吐いて後ろを向く。

 

「まだ狙われているのか?人気者だな、林檎は」

「そっ⋅⋅⋅⋅⋅そんなこと⋅⋅⋅⋅⋅いってていいの⋅⋅⋅⋅⋅⋅?」

 

この状況に対し、センが放ったのは呑気な言葉だった。林檎の感想は妥当だろう。

 

「騒ぐな!!!撃つぞ!!!!!?」

黒ずくめの男が怒声を放つ。もう悲鳴はあがらない。しかし、ざわめきまでは止めることができなかった。

 

犯人の視線は乗客を虱潰しに刺していった。幸いなことに、こちらはいまだ見つかっていないらしい。

センはこの状況でも相変わらず無表情だった。

「俺が叩く。朱衣は先に案内して差し上げろ」

「センさんは⋅⋅⋅⋅?特攻ですか?」

「そんなことはしない。

確実に脳天を潰し、豚箱に入ってもらう。

さっさと行け。奥に他のやつを待機させてある。そいつと一緒に行け。

俺も飛行機に乗る。だから遅れたりはしない」

「承知しました。

では、行きましょうか、林檎さん」

 

朱衣に優しく背中を押されて、林檎は歩き出す。心配になって振り返るが、もうそこにはセンの姿は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「騒ぎも収まってきやがったなぁ⋅⋅⋅⋅⋅⋅何処だぁ!!?大星林檎ォ!!おまえが私たちの傘下に入れば、私たちは国を新しく建て直すことが⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!!」

「ほォ⋅⋅⋅俺の親友がマトモにした国を⋅⋅⋅⋅建て直す、だと?」

「は⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

 

男は振り返る。そして最後に見たものは、センが勢いよく屈んでできた逆立つ髪だった。

そこからは一瞬だった。

 

間抜けな声をあげて振り返ったベレッタを持つ腕を掴んで封じる。右腕を引き、半身になり、腕を回転させて突きを放つ。突きによって生まれた気流は螺旋を描き、突きはきれいに鳩尾に入る。

 

「カハッ⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

 

突如声をかけられ、突如殴られた。

すべてが突然すぎて、襲撃犯の頭は回っていなかった。しかし、センは止まらない。確実に、安全を確保する為。そして確実に、敵を排除する為。

 

吹き飛びそうになった襲撃犯を無理やりこちらへ寄せる。もはや意識が半分しかない襲撃犯は操り人形のようにカクンとした動きをするしか無かった。

引っ張られ、頭が否応なしに上がり、下がってしまう。それを見逃さなかったセンはおもいっきり足を振り上げて顎を砕いた。

そして─────────「ッゴ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」一気に踵を脳天にブチ当てた。

 

 

鈍い音と共に襲撃犯の体は勢い良く沈んだ。

腕を交差させ、結束バンドできつく結ぶ。センにされるがままなのは、意識がすでに無いからだ。

 

「どうされましたかー!!!?」

 

革靴を鳴らしながら走ってくる警察服の男。多分、空港警察。

誰かが通報してくれたのだろうか。にしても遅すぎるだろ。心の中で悪態をついた。

まあ、しかし────────事情聴取でもされて遅れたらたまったもんじゃない。

センはそう言い訳しながら気付かれないように去る。

空港警察の一人は、気を失い結束バンドで腕を縛られている黒ずくめの男を見て言葉を詰まらせる。

 

「え⋅⋅⋅⋅、こ、これは⋅⋅⋅⋅?」

「黒髪の方が⋅⋅⋅⋅⋅え?あ、あれ!?さっきまでここにいたんですけど⋅⋅⋅⋅」

 

ずいぶん奥まで行っていたセンは後ろを振り返った。誰かがキョロキョロしているのを見つけ、そそくさと逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、友愛党か。危険な思想の持ち主だ。

一番狙われそうなのは司だろう?

⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅護衛、俺にしてくれねぇかなぁ」

ふと、素が出た。すぐにいつもの無表情に戻す。まったく、なぜこんなことになったんだ⋅⋅⋅⋅。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人殺しをして心を失くした男のロールプレイは⋅⋅⋅⋅いやーきついっす(素)⋅⋅⋅⋅⋅⋅。

 

あ、ドーモドーモ。ドーモ君です(激ウマギャグ)

うん、失望された気がする。あっ見捨てないで(懇願)

 

いやぁ、やっぱり人殺しとか碌なことがないなぁ。

一度も気を休めれない難易度ナイトメアのロールプレイとか。なにこれ⋅⋅⋅⋅⋅⋅クソゲー⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅?

 

なんで殺しちゃったかは⋅⋅⋅⋅⋅たぶん、この身体の元の持ち主が、父親が死んだというショックにより目覚めた。そして、暴走。殺しちゃった☆───的な感じだ。気がついたら辺り一面血の海だった件。

そのあとに司きゅんたち(警察)が来たけど、マッハで逃走した。そんでなんやかんやあって、指定暴力団惨殺事件は、迷宮入りとなり、俺は無罪放免。野放し。

まあ俺自身の意識がなかったとは言え、俺がやったことには変わりないので、身辺警護の会社を創ったと。そう言うわけだ。

 

ま、それはともかく、あの襲撃犯、友愛党だったな。おんなじベレッタだった。

司きゅんも先日狙われたんだよな。───殺すぞ?

 

 

 

──────ドンッ

 

ん?ぶつかってしまった。考えながら歩くのはよすか。謝らないと⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅って、やべ。この人死にかけてる。きっと俺の殺意のせいだ!

いっけな~い!殺意殺意!!抑えなきゃ!

 

 

 

 

 

 

女子二人組が、思い出話に花を咲かせながら歩く。旅行があまりに楽しかったので、周りに気付かなかった。

ドンッと肩がぶつかる。「すいませ───」言いかけたところで、思わず言葉を呑む。呑まざるを得なかった。

 

「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

「ヒュッ⋅⋅⋅⋅」

 

自分がぶつかってしまったのは、ひどく憎悪や殺意の籠った顔を、雰囲気を隠そうともしていない青年だった。正直チビッた。

幸い、その雰囲気はすぐに飛散したし、親友もこっちを見ないようにしている。

末代まで呪うぞ貴様。

 

とにかく、チビったのがバレることは無いだろう。そう、安堵していると、

 

「すまない。こちらの不注意だ。すまない。」

彼は謝った。

 

なかなかにイイ顔だ。一目見て、そう思った。

だが、見ていると、違和感を感じた。

青年にしては達観した目をしているし、何より、声に、表情に、感情というものが欠如しているように感じた。

しかし、イイ顔には変わり無いので、彼氏いない歴=年齢の二十四歳の私は、意を決して誘おうとした。ここで誘わなかったら多分もう一生出会いはない。そう思ったから。

ちなみに横にいる私の親友はすでに結婚を前提に付き合っている。

リア充死すべし慈悲はない。(血涙を流しながら

 

「ああっ、あの、よかったら、お食事にでも────」

 

ああ、言ってしまった。というかこの行動力はなぜ本来使われるべき場所で使われないのだろう。呪われてるの?私。

まて。ヤッベ。初対面で食事に誘っちまった。これじゃあ尻軽女じゃないの!!しかも年齢聞いて無い。

未成年だったら不味いのでは?いくら達観しているとはいえ、まだ幼さの残る顔─まさしく、童顔─だ。

雰囲気は大人びているのに顔は幼さが残っている⋅⋅⋅⋅⋅ッ!!そのギャップが好き!!ドストライクです。

 

と、彼女が心の中でてんやわんやしていると、彼は見かねて声をかけた。

 

「すまない。仕事の最中だから一緒に行くことは出来ない。

だが、こうして出会えたのも何かの縁。俺の連絡先を渡しておく。また誘う気があるのなら、ここに電話してくれ。」

 

ズボンの後ろポケットから黒のメモ帳を持ってきて、慣れた動作でYシャツの胸元に手を伸ばすが、上着がない。行き場を失った手を小さく回していると、不意に止まった。そして次に彼はこう言った。

「ペン、持ってるか?」

 

私はキャリーバッグの上に置いていた大きめのバッグから、ノック式のボールペンを慌てて取り出して、彼に手渡す。

「ありがとう。」彼は小さく微笑む。

─────なんだよ。かわいいかよ。(逆ギレ

 

これまた慣れた手つきで、電話番号を書いていく。あまりに美しい動作だったから、思わず見惚れてしまった。気が付けば、千切られた紙が手元に残っていた。

 

「では、な。縁があれば、また会えるだろう。」

そう言って、彼は去った。ずっと見送っていたはずなのに、気付けは彼はいなかった。

ぽけーっとしていると、その一部始終を見ていた親友が、悪い笑みを浮かべて彼女へ近づく。

 

「へぇー。アンタ、普段は根暗なのに、こーいうのは積極的なんだぁ⋅⋅⋅⋅⋅⋅くししししし」

「へぁ⋅⋅⋅⋅⋅!?あ!いい、いや!ちが!!」

「おっ、連絡先も貰ってんじゃーん。

でもさ、よかったじゃん。」

「へ?何が?」

「あの人、仕事、してたじゃん」

「っは!!ついに私にも春が?!?」

「ま、真田グループとか、ヤスモリガードとか、いっぱい子供の社長はいるけどねー」

「もー!なんっでそういうこと言うの!!?

ていうかそんなの絶対ない!あり得ない!!!」

「えぇー?ほんとでごさるかぁ?」

「むきゃー!!!!!」

 

まあ、奇しくも、彼女の親友が言った二つの会社のうち、一つは、先程ぶつかった青年─安護戦─の会社なのだが、彼女がそれを知るのは、当分先になるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「(あ、連絡先渡してもよかったっけ?)まあ、気にするほどのことでもないか⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅(ガバガバ情報管理」

「何がですか?」

「いたのか⋅⋅⋅⋅⋅⋅。林檎は?」

「もちろん。送り届けましたよ」「ハイ!送り届けました!」

「上出来だ。朱衣、久留生。」

 

朱衣と、向こうで待機させておいた久留生犬介(くりゅう けんすけ)の頭を撫でる。二人は自分より頭一つ分下なので撫でやすい。

どっちもにやにや嬉しそうにはにかむ。

なんだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅楽園ってここにあったんだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅。

 

「何故、笑っている?」

「そりゃあ嬉しいからに決まってるじゃ無いですか!」

「ハイ!嬉しいです!」

「そうか。」

 

守りたい。この笑顔。

ふと、腕時計が目に入って、確認する。

もうこんな時間か。

 

「⋅⋅⋅⋅⋅────────ん、時間だ。待たせる訳にはいかん。行く。」

「─────ちぇー。もっとセンさんと一緒に~、いーたーいー!」

「ハイ!居たいです!

ですが、センさんは超人高校生さま達の護衛があります!!ですから、さみしいですが、見送ります!ハイ!」

「やかましいぞ⋅⋅⋅⋅⋅。だが、ありがとうな。会社、任せたぞ」

 

そう言って俺は、飛行機へ乗り込む。飛行機に入ると、もうすでにみんな準備万端のようだった。というか、なんでみんなほっこりした顔をしてんだろ。

聞いてみよ。

 

「何故、ほっこりした顔をしている。────司。」

「何故⋅⋅⋅かい?それは、君たちの会話がここまで聞こえてきたからさ」

 

やはりほっこりした顔で言う。てか司きゅんのこんな顔一生見れねえぞ!!写メるか⋅⋅⋅⋅⋅?

にしても、聞こえてたんか⋅⋅⋅⋅⋅はっず。

 

「なに?聞こえていたのか⋅⋅⋅⋅?」

「おう。そりゃもうバッチリな。いい社員(家族)じゃねぇか」

司きゅんの座席から顔を覗かせる真田勝人。通称ショーニン。

胸元と鎖骨がえっちです。

「っ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!?(寒気⋅⋅⋅⋅⋅?気のせい⋅⋅⋅だよな⋅⋅⋅⋅?)」

 

 

「ええ。まるで本当のきょうだいのようでしたよ。」

淑女のように凛々しく穏やかに座っている神崎慧音。まるで聖母のような笑みだ。しかし、脳を改造したりするマッドなお方ということを忘れちゃいかんぜよ。

 

 

「良き家族愛でござるな!!─────私も撫でてもらいたいでござる⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

なんか道場破りとか言って中学か高校のとき、建て直した俺の屋敷で真剣振り回して(道場破りしに)きた子。普通に襲ってきた。そのあと返討にしたらえげつなく懐かれました。かわいい。

久留生と同じだわ。耳としっぽが見える見える。

 

 

「セン~!寂しかったよぉ~!!」

この朱衣よりも男の娘してるのは、プリンス暁。

ある事件でボディーガードをしたらとても懐かれた(二番煎じ)。

慧音さんによると、1ヶ月ほど会えないと禁断症状を起こすらしい。見たことないからよくわかんないけど、勝人曰く般若が見えるとか。ちなみに今日で二十五日。ちょっとあぶねぇなおい。

「んふふ~。センのにお⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

「どうかし──「なんで、他の女の臭いがするの?」⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅ッ!!!?」

 

ふぇぇ⋅⋅⋅⋅ヤンデレは求めてないよぉ⋅⋅⋅⋅⋅⋅。

 

「なーんてね!忍がこうしたらセンといっぱいいられるって言ってたから試したの!」

「忍ゥ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!!」

 

何余計な情報流してんのぉ!!?マジ“シャン”でヤンデレとか逃げ場ない“じゃん”。(ゴミクズ韻踏み

忍ちゃんを射殺す勢いで睨む。すると、

「あ、あははははっ!りりっ、林檎ちゃんはどうだった?」

忍ちゃんは慌てて話題をそらした。コノヤロウ。覚えてやがれ。特に何かするわけでもないがな!!

 

「ぇっ、ぁっ、えと⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅っ!!(しっかりグッドサインをしながら)」

「それ⋅⋅⋅⋅⋅⋅と、は、はい。これ」

「ム。上着。すっかり忘れていた。ありがとう。」

 

林檎ちゃんから畳まれた上着を受け取り、すぐに羽織る。

俺の背中に衝撃が来る。そこまで強くはない。振り向くと、桃色のふんわりとした髪が顔に当たる。てことは、忍ちゃんか。くすぐったい。

まあいつものことだし、ノータッチノータッチ。

 

「いやぁ~、にしても、センちゃんすっごかったね!さながらアクション映画だったよ!」

「ム。見ていたのか。」

「そりゃあね!というか、センちゃん、見ず知らずの他人に電話番号とか教えちゃダメじゃん。」

「なに、それはいけないぞ。セン。」

 

司きゅんが座席から立ち上がり、俺たちの元へやって来る。腰に手を当てて、少し前のめりになり、人差し指を立てて上目遣いで司きゅんが俺を見てくる。

ヒロインかよ(逆ギレ

あっ、やめて。もうちょいそのまま⋅⋅⋅⋅っあああ⋅⋅⋅⋅。

俺との身長差が激しくて背だけ直しちゃった。

おいは悲しいでごわす。

 

「しっかりしないとだめじゃないか。今度から、必ず私に相談すること。いいね?」

「(オカン⋅⋅⋅⋅⋅⋅)

司。お前には、俺が幼稚園児に見えるのか。」

「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅ブフッ

にゃはっ!にゃははっ!アハハハハハ!」

「忍。煩い。あと離れろ。」

「あひひひひひっ!ごっ、ぷふっ、ごめん」

 

忍ちゃんがきれいに着地して、自分の席に座る。

司きゅんをみんなより後ろに移動させて、今度は俺が少し前のめりになる。

 

「俺も、お前も、もう高校生だ。いつまでもあのときのように、幼い訳では無いんだ」

ジリ、と詰め寄る。俺の席は後ろなので、周りに人がいない。その事を確認してから、また詰め寄る。

「それは⋅⋅⋅⋅⋅」俺の有無を言わせぬ態度に気圧されたのか、司きゅんは一歩後ずさる。

「あと、“あの事件”は、俺がした訳じゃない。──────まあ、厳密に言えば俺だが」

司きゅんにだけ聞こえる程度の声で言う。それに、顔を耳元まで近付けた。

「──────とにかく、俺じゃあない。」

短く告げて、司きゅんの元から去る。

 

「⋅⋅⋅⋅⋅待て、セン。今のはどういう──────「もういいクマーー?」「あ、うん。みんな⋅⋅⋅⋅座ってるみたいだし⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」あ、ああ。そうだね。出発だ。」

司きゅんは不承不承ながらも、引き下がったようだ。

だが、こればっかりは、俺の口からは言えない。

それは俺はこの世界に居るべき『安護戦』じゃないからだ。でも、これだけは言っておかなくてはならないと思った。何でかは分かんない。ケジメだろうと、俺は思う。

それにもし、そんなことが露見したら────無いとは思うが、でも怖い。今のこの幸せが、脆く、容易く崩れ落ちるようで、とても、途轍もなく、恐ろしい。

 

そんな俺の心の内を表すように、俺は肩を窓際へ寄せる。極力窓へ身体を近付ける。

一人、窓辺に、感傷に浸る。ダセェ。こんな、よく分からねぇ、起こるかも分からねぇ、そんなもんにビビってる俺。ダッセェなぁ。

ま、んなことはどーでもいいか。気にしちゃあ負けだ。気にするだけ無駄だ。俺は俺。第二の父親が殺されても、そんなに心は動かなかった。

いや、語弊がある。確かに、動いた。悲しみに暮れた。

ただそこまでじゃなかった。殺すほどじゃ、なかった。

 

俺がそんなこんなしてる内に、いつのまにか、もう目的地の半分まで─大平洋上空まで─来たらしい。

 

「空も、海も⋅⋅⋅⋅きれいだな────。

ん、トイレ行こう⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

 

ビーッ!! ビーッ!! ビーッ!!!

 

俺がトイレへ行こうと座席を立つと、微かにカタッと揺れ、クマウサのいた画面からクマウサが消えて、代わりに“EMERGENCY”という文字と、消魂しいアラートが機内に鳴り響いた。

揺れてから、アラートが七回ほどなったとき、意識が途切れた。

すぐに気を取り戻し、気が付けば、海の上だったはずなのに、空の下に森が見えた。

 

「おいおいおい!!もう“始まってんのかよ”!!!」

 

司きゅんたちを見る。みんな、気を失ってるようだ。

なら、だいじょ───

 

 

 

 

 

唐突に爆発した。確かに扉絵で飛行機の後ろの方が燃えてましたね!!

でもさぁ!!!爆発したところ俺の真後ろなんだけどぉ!!!?

 

「アッチィィィィィィッッッ!!!おお!!?

すっ、吸い込まれるぅぅぅぅぅぅッッ!!!??」

 

急激な気圧の変化で、内から外へ押し出される。

嗚呼、こんなことになるなら、トイレに行こうとしなきゃ良かった。死因がトイレとか洒落になんない。

 

「アッヅゥ!!!?───────あ」

 

爆発したせいで発生した炎が、押し出されまいと必死に掴んでいた手に当たり、思わず手を離してしまった。つまり俺は───────空中に放り出されたと、そういう訳である。

 

「ああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ────────────」

 

みっともない声をあげて、彗星の如く堕ちて行く。

いや、まじでどうし───へぶぁ!?ぶへ!へぶぅぅぅ!!?

 

木に何度もぶつかり、最終的に巨木に頭からイって、司きゅんたち同様、俺は気を失った。

 

 *

 

 

 

 

「なんだ⋅⋅⋅⋅⋅あれ⋅⋅⋅⋅⋅」

「ドラゴン⋅⋅⋅⋅!?」

 

「ああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ────────────」

 

 

夜。尾の部分から炎をあげ、地へと堕ちて行くドラゴン。夜の帳が降りている今、その惨状は、嫌と言うほどよく見える。

そして二人─ビューマであるウィノナと、耳が長く、尖っているリルルが─まばたきした後に、轟音を轟かせながら不時着した。もちろん、村のみんなも、この一部始終をハッキリ見ていた。

途中、間抜けな音だか声が聞こえたが。

 

「なんか⋅⋅⋅⋅⋅⋅聞こえなかったかい?」

「き、気のせいじゃ⋅⋅⋅?それより、まずはあの白いドラゴンですよ!」

「おう!そうだね!」

 

二人が動き出したのを見て、村のみんなも二人に続く。

ふと思ったのか、ウィノナは走りながら小さく呟く。

 

「─────にしても、ドラゴンが墜落なんて、するかねぇ?」

その呟きは、足音と、炎の音と、見るも無惨に地へと打ちつけられたドラゴン─或いは鳥─によって、掻き消された。

 

「っおい!!みんな!ヒューマだ!!!ヒューマがいる!!!!」

ウィノナが声を荒らげる。惨状へみんなが目を向けると、やはりウィノナの言った通り、人がいた。七人だ。

 

そこからは早かった。誰に言われるまでもなく、エルムのみんなは動いた。

何人かは井戸から水を汲み、鎮火。そして、重体の七人をなんとか引き上げて救出。無理矢理ベッドの空きを作り、手当てを施し、寝かせる。

 

 

 

彼ら超人高校生たちが目覚めるまで、あと四日。

原作は、ある一点を除けば、順調に進んでいる。

 

 

 

 

 

 




やっぱり曇らせは必要だなと思う今日この頃。
無能なナナの曇らせは最高っすね。
このことを友達に言ったら性癖拗らせ過ぎとか言われました。お前も拗らせとるやろがい。

何はともあれ、いかがでしたか?自分でもビビるぐらい長かった。最後に戦の超余裕風紹介をのせましゅ。
サラダバー!

・超余裕風の人物紹介・
CHARACTER FILE 09
安護戦(やすもりせん)
超人高校生の一人。過去に愉悦で家族を奪われる。そのため、表情が死んでいる。だが、超人高校生たち七人の前では比較的表情が戻る。
指定暴力団を皆殺しにして、逃亡。しかし、あまりにも奇怪な事件だったため、捜査は打ち切られた。
その後、その事を悔いたため、ボディーガード会社のヤスモリガードを設立する。
そんなことを経て、自他共に認める、世界最高のボディーガードとなる。
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