東方誘夢録   作:罪袋C

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はじめまして、罪袋Cと言うものです。
完全処女作!
駄文警報発令中!


第一章:超古代文明編
第一話:妖怪始めました


 我輩は木っ端妖怪である、名前も特にない。

 

「……」

 

 何を訳のわからんことを考えていたんだ…?

 というかここどこ?

 というか自分は何者?

 というかなぜ自分を妖怪だと?

 う~む、謎が解けるどころか深まるばかりだ。

 ふと自分の体をみてみる、腕も体も筋肉がまるでなくほっそりしていて貧弱そう、それでいてそこそこ身長があるようだ。

 とりあえずここがそもそも自分の知る世界なのかどうかもわからん、でもなんかこう…禍々しい"妖気"みたいなのを感じる、移動した方がいいかな…

 ふらふらとなにかに吸い寄せられるように木々の隙間を縫うように歩いていく。

 お、川発見。

 そう言えば喉が乾いてる気がする。

 もしかしてこの水音に吸い寄せられてたんかな。

 近づくと木漏れ日を反射してキラキラと輝く川が…まぶしっ!

 やっぱり陽光って妖怪に有害なのか?

 なんにしても水分をとらねば干からびてしまう。

 水辺に膝をつく、すると…

 

「美しい……ハッ!?」

 

 キリっとしたややつり目ぎみの目。

 一文字に結ばれた凛々しい口元。

 腰まで伸びた艶やかな黒髪。

 そんな"女性"が水面に写っていた。

 ハッとして胸に手を置いてみる。

 ほぼ無いながらも少しだけ反発するような柔らかさがあった。

【速報】俺氏、美女であったことが判明

 いや、前世(?)が男なのか女のかも定かじゃないんだけどさ…

 とりあえず水で口を濯ぎ、落ち着く。

 改めて自分の状況を考えてみる。

 場所は?→とりあえずどっかの森。

 私は?→女性(たぶん妖怪)

 おk、なにもわからない。

 うんうんと頭を悩ませているとさっき感じた妖気を感じる。

 

「…誰?」

 

「お、発生したばかりで私に気付くとは、そこそこ地力があるんだね」

 

 そう言って隠れていた木の影から出てきたのは淡い水色の着物を着た妖怪だった。

 身長は140cmくらいで私より頭ひとつ小さい。

 色素の薄い白色っぽい髪を肩の辺りで切り揃えている、目はどこか猫を思わせる好奇心に満ちた輝きを持っていた。

 

「妖気をあれだけ出しながら何を言ってるのさ」

 

「ありゃ?隠せてなかったかい?」

 

「悪意も殺意も感じないが妖気は」

 

「あちゃー」

 

 それっきり会話が途切れる。

 え、この状況はなに?

 眼前に現れた妖怪はじろじろと私の体を舐め回すように見る。

 

「ふむふむ、地力の妖力は割とあるんだね」

 

「そうなの?」

 

「うん、発生したばっかりにしては下の上くらいの妖力があるね~」

 

「……それはいいの?」

 

「それだけあれば人間を襲うのに困らないしいいんじゃないかな、むむ…君は何か能力も持ってる気がする」

 

 能力?能力というと『東方project』でよくある『~程度の能力』なのだろうか。

 というか東方projectは覚えてるのか、私。

 

「君は能力を持っているのか?えっと…」

 

「ああ、まだ名乗ってなかったね、私は幽輝。能力は『視る程度の能力』」

 

「視る?」

 

「そう、相手の心を見ることもできるし、隠してる妖力も見える」

 

 え、なにそのチート能力。

 

「チート?って言葉の意味は知らないけどそこまで万能じゃないんだ、力の差が出ると見えないし、心も表面に浮いて出る情報しか見えないの」

 

 それにしたって強力な能力だ、つまり彼女は待ち伏せされることはまずない、さらに自分と相手の力量を『見比べて』勝負を挑める。

 それだけで生き残るのに充分なステータスだ。

 しかし能力があると言われても何か特別違和感を感じるようなこともないし…それとも体の一部のように溶け込んでしまって気づけないのだろうか。

 

「幽輝、君はどうやって自分の能力に気づいたの?」

 

「ん?えっとね……よくわかんないけど、必要になればわかるんじゃないかな」

 

 幽輝はそう言うと「たはは」と笑ってごまかした、なにこの子可愛すぎやろ。

 

 少女祈祷中…

 

 それから数日が過ぎた。

 私は近くに見つけた洞穴に居を構えることにした。

 欲を言えばちゃんとした小屋で布団で寝たいがそもそも人里の文明レベルが低すぎた。

 だってまだ縄文時代ばりに竪穴式住居に住んでるんですもの。

 いったい私はどこに産まれちゃったの。

 人間たちは狩りと木の実を中心に食し、服装は獣の皮、どうみてもまだ石器時代。

 しかし幸いにも実りの秋で食べるものには困らないし、話し相手も幽輝がいるから寂しくなかった。

 

 

「ねぇねぇ、そろそろ人食べにいかない?」

 

 それは私がこの世界で"発生"してから一年ほど経った頃だった。

 思えば今まで肉と言えばこの森に棲む猪くらいしか食ってない、それゆえに緩やかで気付きにくかったが私も幽輝も妖力がだいぶ減っていた。

 

「そう…だな」

 

 私も(たぶん)元人間だと思うと人を食べるのは若干抵抗がある、抵抗はある…が食わねば死んでしまう、なら致し方あるまい。

 という謎の理論であっさり前向きになる私。

 私よ、妖怪となりかなり神経が太くなったな。

 早速私たちは人里へ向けて歩を進めた。

 

 

 少女移動中…

 

 

 更に数刻が過ぎ、夜が訪れる。

 空には煌々と満月が輝き、私にとてつもない力を授けてくれる。

 

「それじゃあ手筈通り、私が集落全体を『誘う(いざなう)』その間に幽輝は人を拐ってきてくれ」

 

「了解~」

 

 さあ!ついに私の能力を説明しよう!

 私の能力は『誘う程度の能力』

 『さそう』ではない『いざなう』だ。

 まあ根本的な意味合いは一緒だから説明はちょっと省略。

 なにができる能力かと言うと、その名の通りあらゆるもの─それは人の意識であったり、もしくは物体であったり─を別の場所へ誘えるのだ!

 具体例を私が今から行う作戦と共に説明しよう。

 私はこれから私の住んでいる森に最も近い人里にいる住民の『意識』を『白昼夢』へと誘う。

 つまり私がこの能力を発動している間はこの人里の住民の意識は夢と現実の狭間にあるようにはっきりせず、警戒はおろか私たちの存在に気付くことはない。

 そうすることでことを荒立てずに人だけ拐って即時撤収ができるということだ。

 これだけ聞けば諸君らは「なんだそのチート能力は!」と声高に叫ぶだろう。

 そんな好都合なことがあってたまるか、続いて挙げるのはこの能力の欠点だ。

 まず第一、まだ私が操作に慣れていないこともあり能力発動中に移動できないのだ。

 それ故に幽輝に実働してもらっている。

 第二に、この能力強力なだけに非常に妖力を使うのだ。

 人里全体に能力を浸透させるには満月の力を借りねばならない。

 普段なら人間一人を夢へ誘うのが精々だ、いやはや精進が足りない。

 

 

 少女移動中…

 

 

「霞、ただいま~」

「おかえり、幽輝」

 

 能力発動から十数分で幽輝は帰ってきた、小脇に人間を二人抱えて、改めて妖怪の怪力すげー。

 あ、名乗り遅れましたが夕霧 霞と名乗ることにしました。

 

「森へ戻ろう、ここじゃあまだ人里に近すぎる」

 

「うん、そうだね~」

 

 

 う~む、改めて人を前にするとどうやって食べればいいのやら、生でかぶりつくのかな。

 ちなみに幽輝は生のまま食べてた、人一人食べたのに相変わらずのスリムボディーとかさすが東方、摩訶不思議。

 とりあえず生のまま食べてみることにした。

 

 感想

 もう二度と食うまい。




最初だけやけに気合い入れて書いてみた。
これからはもう少し短く書いていく予定です。
質問及び感想お待ちしています。
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