第二話で登場した妖怪
種族:妖弧
名前:紺(こん)
能力:『あらゆるものを欺く程度の能力』
効果:その名の通りあらゆるものを欺ける、これを使えば他人の視界から消えることもできるし、気配も欺ける。
ただしまだ同時にふたつしか欺けない。
あれから更に百年経った、そろそろ私の時間感覚おかしいな、さらっと百年飛ばせるって。
ついでに町の発展速度もおかしい。
なんだかもう飛鳥時代になってる、法隆寺みたいなのあった。
おかしくね?つい百年前にやっと木造の家に住むようになったのに、たった百年でもうあんな高度な建築物…やっぱり技術進歩がどこかおかしい。
「霞さ~ん」
この森に住んでいる妖精が飛んでくる、慌ててるようにも見えるし楽しんでるようにも見える、妖精ってみんな楽しいのが一番なのかね。
「どうしたの?」
「実は野菜畑が荒らされてました~」
「おいこらちょっと待て」
少女移動中…
私は肉だけでは物足りなかったのでこの百年間自分で畑を耕して野菜を作っていた。
そしてその野菜畑(種は人里より拝借)は今、猪によって荒らされてその通り荒れ地になっていた。
「よーし、昨日の夜番は誰だ?」
面白いのが大好きな妖精達は私が農作業してるのが面白かったのか、私を手伝い始めたのだ。
自由気ままな妖精達を使役する苦労はちょっとバカにならないが十分な労働力になると作業効率は非常によいものとなった、ついでにてゐの苦労がわかった。
そんな妖精達にこうやって交代で寝ずの番をやらせていた(一晩中仕事をすることは非常に稀だ)わけなのだが…まぁいつかはこうなるだろうと思ってた。
「たぶん猪にやられてピチュりました~」
「マジかよ…」
「マジです~」
少女説明中・・・
当初こそ小妖怪にすら狩られていた猪さんでしたが…
おや?猪の様子が…?
おめでとう!猪は瘴気を浴びて謎の狂暴生物に進化した!
ということで妖精では敵わなくなりました。
「ここまで大丈夫?」
「いや全然わかんないんだけど…」
妖弧の紺(前回参照)が抗議の声をあげる。
関係ないが狐だから紺ってわかりやすぎでしょ。
「ん?いったい何がわかんないの~?」
「それの討伐作戦に僕が組み込まれてることだよ!」
「あ、紺には先に言っておくよ」
「なんだよ!」
「拒否権はない」
「なんとなくわかってたよ!」
「それに、こういうのは力あるものの仕事」
いいこと言った、今の私最高にかっこいい。
「力あるものって言っても…」
「それにこの妖弾が撃てればそうそう負けないから大丈夫」
手のひらにこぶし台の妖力の塊を作り出す。
まだ弾幕と言えるほど撃てないので便宜上妖弾と呼ぶことにしているこいつ、以外と強力でそこら辺の生木を砕けるほどの威力なのだ。
ちなみに弾幕張れないだけでドラ○ンボールのベ○ータ辺りが使ってるグミ撃ちくらいはできるが、美しさを求めてる場合じゃない。
そして人に向かって撃っちゃいけません、本当に木っ端微塵になっちゃいます、比喩じゃなく。
「とにかく、作戦の決行は今夜!」
「うへぇ…」
少女準備中・・・
そしてその夜、決戦の時が来た。
「紺、準備はいい?」
「うん、こっちはできたよ」
姿は見えないが近くにいるのだろう紺の声を聞き、用意が完了した。
「よし、当方に迎撃の用意あり!それじゃあ幽輝、頼む」
「は~い」
幽輝はふわりと飛ぶと空から森を見下ろす。
あ、これも余談だけどこの武空術もどきも私が開発してみた。
妖精は翼があるからいいけど私達妖怪は飛べなかったので研究してみた、すると思ったより簡単に宙に浮きました。
え?どうやってるのかって?
簡単なことだ。
Do'nt think -- feel(考えるな、感じろ)
サーセン、私も原理はよくわかんないけど飛べました。
妖怪はみんなある程度妖力があれば飛べるみたいだが、人間は飛べるのかな…咲夜さんはどちらかというと能力強すぎて人外に近いらしいし、早苗さんは現人神で半分は人じゃないし、けろちゃんの血を引いてるし、純粋な人の身だけで空飛んでるのって霊夢さんだけなのかな。
また話が逸れてしまった。
それで何をしているかと言うと、幽輝には上空に飛んでもらって、能力で─
「あ、霞~、見つけたよ~」
早いよ!まだ説明中だよ!
とまあご覧の通り幽輝に能力で猪を見つけてもらっていたのだ。
「霞の向きから子刻の方向、十二間~」
「はいよ」
えっと…一間がだいたい1.8メートルくらいだからだいたい22メートル?
そっちに集中して妖気レーダー(仮称)を張る。
すると幽輝が言っていた通りやたらと強い妖気を感じる。
「いたいた…『誘え』」
能力発動!『誘う程度の能力』!
この能力を使うことによって奴の敵意を私に誘うことができる!
ちなみに三歩だけ動けるようになった!
そう、三歩動けるのだ!
くらえ猪!必殺のぉ!
三 歩 必 殺 !
すいません嘘吐きました!姐さんの技とか使えません!
と言うか猪KOEEEEE!すげぇ土煙あげて突っ込んでくるよ!
私は途中で能力を断つ、すると猪は標的を見失ったかのように減速する、しかし私は遠慮せずに妖弾をぶちこむ。
「オォラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
この霞様が相手だ!くらえ虫けらめ!王子お得意のグミ撃ちだぁ!
もくもくと土煙が周囲を包む…
が、私は後ろに大きく跳んだ、こいつはまだこの程度じゃ死なない、実際まだ妖気を発している。
3メートルくらい後ろに着地、土煙が晴れるのを待つ…までもなく待ちきれなかった猪は猛然と私に襲いかかってくる、今度は紛い物の敵意じゃなくて本気の殺意だ。
怖い、たしかに怖いが、大丈夫だとわかってる、なぜなら…
「ブモォッ!」
そんな豚みたいな鳴き声を上げて落とし穴にはまる猪。
これこそが我々最大の策!古典的だが有効な落とし穴だ!
いたずら大好きな妖精達お手製の落とし穴は十分に効果を発揮した、さらに念のために紺に地面と区別つかないように欺いておいてもらってよかった、見事捕らえた。
「今だ!出力全開!」
「は~い」
「もうどうにでもなーれ!」
三人が三人思い思いの攻撃を繰り出す、私?もちろんグミ撃ちだよ。
この周囲だけ昼になったように明るくなる。
そろそろいいかな…
「ファイナルフラッシュ!」
一際強力な妖弾で最後の一撃を繰り出す。
再び、今度はさっきより濃い土煙が上がる。
「やったか!?」
紺、それフラグや。
しかしそのフラグは実を結ぶことなくポッキリと折れた、あの猪はもう妖気を発していない。
「終わったな」
「は~、なんか楽しかった~」
「僕はもう疲れたよ…」
うむ、ちょっとやり過ぎたか猪はこんがり焦げている。
しかし焼けた肉のいい匂いがするし、もうやることはひとつだな、事件が終わればあれをするしかない!
「よし、こいつをつまみに祝勝会としよう!」
こうして史上初めての弾幕戦は死傷者猪一匹で幕を閉じた。
翌日の町のようす。
「そっちの酒蔵はどうだ!」
「だめだ!こっちもやられてる!」
「くそ…またあの妖怪どもか」
「やはりそろそろあの作戦を決行した方がいいんじゃないのか?」
「いや、門番にすぎない俺たちじゃどうしようもねぇよ…」
今週は無事に三話投稿、ノルマ達成!
しばらく頑張りたいなぁ。
感想などお待ちしています!