東方誘夢録   作:罪袋C

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今回の小ネタ
無能力の鬼、仁鬼
種族:鬼
名前:仁鬼
能力:無能力
 基本的に口数は多くなく、鬼にしては物静か。
 弱気きを助け強きを挫く正義の鬼。
 ただし戦闘中と酔ってるときは凶暴、取扱注意。


第五話:友達始めました

 前回からまた五十年くらい経ち、もう完全に近未来都市になってきた町、しかもついにビーム兵器を開発しおった。

 もうこっちも手加減とかしてられない完全に人間対妖怪の総力戦が始まっていた。

 

 

 少女祈祷中…

 

 

 それは本格的に戦争の準備が始まり忙しい時期だった。

 

「はぁ?腹壊したぁ?」

 

「うん、それも結構な人数が出てるんだよ、もしかしたら変な伝染病みたいなやつかも…」

 

「妖怪も病気になるのか…?」

 

「う、う~ん…」

 

 この忙しいときに仕事増やしおって…あとでこき使ってやるからな、病気にかかった妖怪ども。

 

「はぁ…仕方ない、紺ちょっとついて来て」

 

「ん?どこ行くの?」

 

「人里」

 

「…は?」

 

 

 少女移動中…

 

 

「いや愉快愉快」

 

 今私達は人間の街の往来を堂々と歩いていた。

 紺に欺いてもらってるから誰も気づかない。

 

「まったくすごい胆力だよ霞は…僕はいつばれるかと思うと…」

 

「男なんだからシャキッとする!これから能力持ちの家に乗り込むんだから」

 

「それが余計に緊張させてるんでしょ…これ能力効いてるよね?」

 

「そんなの確認簡単じゃん…バーカ!⑨!」

 

「ちょ、ちょっと!なに叫んでるの!」

 

 街を歩く人達はなにも反応しない。

 

「ほら、大丈夫じゃん」

 

「じゅ、寿命縮んだかと思ったからもうやめてくれ…」

 

 

 少女逃走中…

 

 

 カンカンという音が施設内に響き、そこらじゅうで人の駆ける足音がする。

 そんな中、私達はこの屋敷の薬品庫に潜んでいた。

 

「いや~重量感知型のセンサーがあるとは思わなかったな~」

 

「ばか!霞のばか!」

 

「ば、ばかっておま…紺も気付いてなかったじゃん!て言うか踏んだの紺じゃん!」

 

「僕は来たくないって言ったじゃん!」

 

「とにかく目的は達成できたしいいじゃん!結果オーライ!」

 

「何がよかったのかしら?」

 

 後ろから女性の声が聞こえる。

 バカな…確かに紺の能力が効いてるはず…

 

「あ、あらー?もしかして見えてるし聞こえてる?」

 

「ええ、見えてるわよ?」

 

 顔を見てティンと来た。

 あーヤバイな…一番見つかるのヤバそうな人に見つかっちゃったな…紺とか顔真っ青で震えてるし…

 

「とりあえず何をしているのか聞かせてもらえるかしら?」

 

 や、ヤバイな…薬盗みに来たとか言ったら弓でぶっすりやられちゃうよな…そうなる前に意識をそらさないと…

 

「その前にどうして見えてるのか聞かせてもらっていいかな?」

 

「ええ、かまわないわよ、この薬を飲んだの」

 

 そういう永琳の手にはいくつかの錠剤が入った瓶がある。

 

「その薬は?」

 

「抗能力剤」

 

「そんなのが…あるの?」

 

 もし、もし仮にだがそれが量産されたら困る、私の能力使い道がなくなっちゃうよ!

 

「安心してこれは私が個人的に創ったものよ」

 

「能力で?」

 

「あら、私のこと知ってるのね」

 

「八意永琳『あらゆる薬を作る程度の能力』」

 

 そう、彼女こそ幻想郷の名医、八意永琳だ。

 この頃からすでにあの赤と青の服を着ていた。

 

「どこでそれを知ったのかしら?」

 

「風の噂で」

 

 間違っても前世の知識ですとか言えない。

 

「風の噂ね…この街ですら私のことを知ってる人間なんてほんの一握りなのに?」

 

「ぐっ、そ、それは…」

 

「まあそれは追々追及させてもらうとして、いったい何が目的でここに来たの?」

 

「……」

 

「こっちは答えてあげたのよ?」

 

「わかったわかった、降参、正直に話すよ」

 

 私はその場に座る。

 とりあえずこの永琳を欺く方法を話ながら考えないと…

 

「実はちょっと薬を分けてもらおうと思ってさ」

 

「薬を?」

 

「うん、妖怪の中でもなんだか病気が流行ってるみたいでさ、使えそうな薬があれば拝借しようかと」

 

「それでどうしてここに忍び込んだの?」

 

「ここには有力な能力持ちの薬師がいると調べがついてたからね」

 

「それはさぞ優秀な間聴がいるのね」

 

「そ、ここにね」

 

 胸を張る私。

 ……。

 いやそこは「こんなあっさり見つかってどこが間聴だよ」と反応してくれませんかね永琳さん。

 

「ゴホン…で、今こうしてまんまと見つかってるわけだけど……このあとはどうされるのかな?殺される?」

 

「病気の症状を教えてちょうだい」

 

「はい?」

 

「だから病気の症状よ、わかってるんでしょう?」

 

「え?う、うん…えっとね──」

 

 

 女医調薬中…

 

 

「私ら妖怪なんだよ?なんで私たちを逃がすどころか薬まで…」

 

 私は永琳お手製のお薬を持たされてトラップもかわして玄関まで案内してもらった。

 

「別に私は妖怪を敵だと思ってないわ、あと、その薬のお代だけど」

 

「うげ、お高い?」

 

「ううん、タダでいいわ、その代わり時々遊びに来て、二階の角部屋が私の部屋だから、今度は窓から入ってきなさい」

 

「そんなんでいいの?」

 

「えぇ、私は外に出してもらえなくて退屈してるの、あなたは面白そうだし、いろいろ話を聞きたいわ」

 

「まあそれくらいならお安いご用さ、それじゃ、これからよろしく、永琳」

 

「えぇ、よろしく、霞」

 

 

 こうして私は転生して初めての人間の友達ができました。




またまた短いですが永琳との出会い今日中にうpできてよかった!
感想などお待ちしています!
永琳の家庭環境については次回の前書きで。
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