だいぶ間が空いてしまいました
第13話です、どうぞ!
燕さんとキャップを撒いた後、屋上の隠れスポットで腰を下ろしていた
2人ともしつこ過ぎでしょ
「でも実際どこの軍に所属しようか……」
私の立場からすれば義経達の軍が望ましいだろう
それが叶わなかったとしても最低でも九鬼軍に入るべきだ
「よしそうしよう、まぁ義経軍はもう弁慶を指名しちゃってるから入れるのはもう少し先だけど」
その間キャップたちの猛攻を防がなくちゃいけなくなるけどね
屋上の給水タンクから飛び降りて屋上の階段を降りていく
そのまま2-Sの教室へ戻った
「おぉ、お帰りなさい姉様」
「逃げ切れたのー?」
「ただいま義経、大丈夫だったよ弁慶」
教室へ入ると弁慶と義経が私の方へ寄ってきた
義経は心配してくれたみたいだけど弁慶はからかい目的で来たな
「でも残念だったね」
「?? っ!」
弁慶が私の後ろを指さしていた
その顔は悪戯っ子のそれでニンマリと微笑んでいた
『ウェールカーム』
後へ振り向いたとき、キャップと燕さんは私の肩を掴んでとてもいい笑顔をしていた
その時、私は全てを諦めた
「ま、教室で待っていればいずれ帰ってくるだろうと思ってたからな」
「フッフッフ、私からは逃げられないよ」
全力で殴り倒したいなこの人たち
というか弁慶は知ってて教えなかったな!
「んー、この食べ物も川神水に良く合うー」
買収されたのか
弁慶だし、川神水の肴を与えれば大抵の事は融通が利く
「じゃ、交渉といきましょうか」
何故かしっかりと用意されている交渉の席を見て私は必ず交渉席をご丁寧に用意してくれた人間を探し出すことを決めた
そしてしっかりとこれのお礼をしてあげるんだ
フフフフ♪
「風間君? どうしたの顔が蒼いけど…?」
「あ、あぁ何でもねぇよ…気にしないでくださいッす」
用意されてしまったものは仕方ないので私は大人しく交渉の席に着くことにした
何だろう、まるで今から取り調べを受けるみたいだ
「とりあえず、キャップは誰をチームに引き入れるつもりなの?」
「とりあえずファミリーの連中は全員集めるつもりだぜ」
なるほど、そういえば姉さんはどういう扱いになるんだろうか
参戦できるのかな?
「ついでにモモ先輩も参戦できるみたいだぜ?」
「もう姉さんを獲得すればそれで勝てそうな感じがするけどなぁ」
此処へ来て少ししか経ってないけど、前と同じで姉さんの親衛隊の皆さんもいらっしゃるし
もし、私とまゆっちと姉さんが同じチームにいたらそれはそれで詰むんじゃないかな
「私の所に来なよ、優遇するよ?」
どうしてか私を欲しがる燕さん
前の世界の時もそうだったけどこの人は私に何を感じているんだろうか
「私の所に来れば……家名も挙げられるし何より(私が楽しい)」
「何より…?」
「……ううん何でもない。とにかく美哉ちゃんには使えそうな人材を紹介してほしいのよ。特に外部助っ人枠」
ずいずいと私の方へ近寄ってくる燕さん
そのまま燕さんは私の腿に手を乗せて更に顔を寄せてきた
「近いんですが…」
「気のせいだよ」
気のせいなわけないじゃんか
これを気の所為なんて言えるなんてえ大した鈍感だよ
「おい、いい加減に離れろ」
「きゃっ」
燕さんはあずみに手を勢いよく引っ張られて離れてくれた
ありがとうあずみ
例え動いたのが嫉妬から来たものだとしても私は嬉しい
「もう、少しは優しく扱ってよ。か弱いスワローちゃんなんだよ私は」
「か弱い?」
「美哉ちゃんは私のことをどう思ってるのかな?」
え、どうって腹黒たぬきじゃないの?
とにかく腹黒いって思ってます
「なんだか失礼なことを思われてる気がするよ」
「気のせいです」
これが本当の気のせいの使い方だよ
やれやれ全く
「私は義経の軍に入るつもりなんだけど」
『却下する』
どうして私の周りの人間は人の話を聞かないんだろうか
というか私の権利を却下する人がとんでもなく多い
例えば京とか姉さんとか姉さんとか姉さん
「ただでさえ義経・弁慶・与一君の三枚看板がいるのにそこに美哉ちゃんが加わったら確実に詰むじゃん」
「オワコンだな」
燕さんの意見にキャップがうんうんと頷く
でも、その理論だとキャップの所も危ないんじゃ
「俺んとこは弁慶たちと同じでモモ先輩クラスは3人だしな、大丈夫だ」
「私は1人しかいないんだよ? どう考えたって無理ゲーなんだよ」
よよよと地面に倒れる燕さんを見て私はちっとも可愛そうだとは思わなかった
これが日頃の行いって奴かな?
「それだったら九鬼軍に入るよ。九鬼軍に至っては姉さんクラスが一人もいないし」
「九鬼は多分全軍の中で最大勢力になるから物量作戦に出られるよ? そこに美哉ちゃんがいると思うと…」
「無理ゲーだな」
じゃあ一体どうしろと?
私の逃げ道を塞ぐのがそんなにも楽しいのかこの人たちは
「頼むよー、私の所は私一人で切り盛りしなくちゃいけなくなるんだよ」
「知りません」
「頼むぜ仲間だろ俺達?」
「そうだね、仲間だね。じゃあ他を当たるといい。まず最初に姉さんのとこに行って来ればいいと思うよ?」
冷たい? いいえこれも一つの友情という物です
でも、たぶんこの二人は諦めないだろう
ここは仕方ない…公平に行きましょうか
「じゃんけんで勝った方にいくよ」
「よし……」
「ならば……」
『尋常に勝負!』
「じゃん…」
「けん…」
『ポンッ!』
キャップ:チョキ、燕さん:チョキ
あいこ
「あいこで」
『ショッ!』
キャップ:グー、燕さん:グー
『あいこで――』
そこからずっと、聞くところによると放課後に及ぶまでじゃんけんが続いたらしい
何してんのアンタたちは
ガクトは美人とそんなに一緒に居れるなんて羨ましいぜとか言ってるし
後日、教室へ行ってみるとそこには満身創痍の2人がいた
まさかまだやってたの?
「放課後も決着がつかなくてな」
「今朝朝一でやってたんだよ」
「で、結果は?」
キャップが両の手を挙げてガッツポーズをする
キャップが勝ったんだね
「はぁ、分かりましたよやればいいでしょやれば」
「よっしゃー!」
――風間軍 直江美哉 参戦決定
まぁやるからには手を抜かないけどさ
「ご機嫌な指示を頼むぜ美哉」
「とりあえずやることはないよ?」
「え゛……」
まだ勧誘行為やそれに類する類の行動は禁止されているからね
何にもできないんだよ
「とりあえずは情報収集ぐらいだよ。だからキャップの出る幕はまだないよ」
「なんだよぅ」
本当に子供みたいだなキャップは
「ま、6月中旬まで我慢しよキャップ」
「へーい」
「あ、キャップだわ。おーい」
「ほら、ワン子達来たよ。行ってきな」
丁度良くお迎えが来たのでキャップを引き渡した
どうなるんだろうねこの模擬戦は
「例えどうなろうとも私は私か」
今まで通りにやっていこっか
――6月中旬
「いよいよ今日の16時からだねキャップ」
「よし、とりあえずF組は俺に任せておけ」
「私は3年生に行ってみるよ。姉さんを誘ってみる」
とりあえずそれぞれ勧誘する人間を決定し動くことにした
そちらの方が効率もいいし
放課後、16時になったとき私達模擬戦参加組は一斉に動き出した
既にほとんどS組が九鬼家に参加を表明してしまっている
故にSクラスの勧誘活動はほとんど意味をなしていないのが現状だった
「失礼します」
姉さんの所属する3-Fの教室へ入ってみるとこちらでも既に勧誘合戦が繰り広げられていた
辺りを見回しても姉さんは教室内にいなかった
何処に行ったんだろうか
「…………そこか」
少しだけ気配を探り姉さんの気を見つけ出すことができた
傍には燕さんがいるみたいだけど……
私が来たのは学園の屋上
姉さんと燕さんはそこにいた
「ねえモモちゃん、私のチームに入って!」
「だが断る」
「ぶーぶー」
「フラれてるみたいですね燕先輩?」
ぶーたれている燕さんに声を掛けると頬を膨らませて此方を向いた
「あー、美哉ちゃん。私のチームに入る気になったの?」
「そんなわけないでしょう?」
どうして試合もまだ始まってない内に移籍なんてしなくちゃいけないのか
どこをどうしたらそんな結論に至るのか不思議で仕方ない
「どうしたんだ妹ー」
「姉さん、私達のチームに入らない?」
「んー、妹のチームかぁ。私としては是非とも入りたいんだが……」
なんだろう、姉さんいつもと様子がおかしい……
ソワソワしている? ううん、ワクワクしているのか
「私は自分でチームを作ったんだ。悪いな2人とも」
「え、モモちゃんチーム作ったの? 聞いてないよ!」
「言ってないからな」
姉さんがチーム作るって……
……なんとなく想像は付くけど
「まさか、私達全員と戦いたいからって理由じゃないよね?」
「そのまさかだ。いまは私闘禁止令を出されている美哉とも戦えるしな」
学園の行事である以上私闘ではないために戦闘は許可されているけども
まさかチームを自分で作るなんてね
「人数は集まってるの?」
「愚問だぞ燕、私のファンの子達にお願いした」
姉さんのファンの人は150人を軽く超えている
模擬戦への出場は当然可能だ
でも……
「姉さんが戦術的に動けるの?」
「そこのところも心配ないさ」
「フハハハハ! 我、顕現である」
空から降ってくる影が1つ
声の主は揚羽様だった
「揚羽様…」
「百代の外部助っ人枠として我も模擬戦に出場する。お前との戦い、我も楽しみにしているぞ」
隣の燕さんを見ると空いた口が塞がっていない状態だった
誰だって驚くよね
ご多忙な揚羽様が模擬戦に参加するというのだから
「実際の所は鉄心殿が我が一緒に参加するという条件で百代を参加させる許可を出したのだがな」
「あぁ……」
「そういう……」
「な、なんだよぅ」
2人でジトーッと姉さんを見つめると姉さんは途端にたじろぎ始めていた
「まぁ、そういうことならしかたないねモモちゃん」
「あぁ、模擬戦で当たったたら負けないぞ燕、妹」
さきほどとは打って変わって嬉しそうな顔をする姉さん
その様子はまるで幼い少女のようだった
『こっちこそ負けないよモモちゃん(姉さん)』
そういうと姉さんは満足そうな笑みを浮かべていた
あんなに嬉しそうな姉さんは久しぶりに見たような気がする
「じゃあ私は戻るよ」
「あ、私も」
用は済んでしまったから、もう屋上にいる意味もなくなってしまった
屋上を後にした私はその足でキャップたちのいるであろうFの教室へ歩いていくことにした
現在の戦力分布状態
風間軍
大将:風間翔一
メンバー:直江美哉
松永軍
大将:松永燕
メンバー:??
源氏軍
大将:源義経
メンバー:武蔵坊弁慶、那須与一
九鬼軍
大将:九鬼英雄
メンバー:忍足あずみ
川神軍
大将:川神百代
メンバー:九鬼揚羽、武田小十郎
??軍
大将:??
メンバー:??
to be continued....
どうでしたでしょうか?
美哉は風間軍へ百代は独自の参戦を表明
模擬戦が大分荒れそうな予感がします
なお、今回のように時々戦力分布状況を最後に表記していこうと思っています
あくまで主要人物限定ですが
残りの1チームどうしようか……
それでは、また次回お会いしましょう!
ではでは!