業魔を斬りまくってたらいつの間にか「指揮官」と呼ばれていたんだが。 作:Million01
ユナ・アゼッタちゃんがめちゃくちゃ可愛いと思うのは自分だけ?
早くSSR出して欲しいゾ。
あと、ロクロウが60回ぐらい引いても来ない……SRなのになぜ……?
一回の10連で同じメモリアストーンが出てくるとキレそうになります。
あ、ちなみに自分はコハクちゃんを選びました。
そしてクレストリアのストーリーが初っ端から重い。
後はここからは自分の妄想だけどロクロウとユナちゃんは知り合い、または同じ街(村)で育ってたらいいなぁと思ってます。服装が和風なので
白面の少女は幾度となく敵を葬ってきた。それが彼女の生きがいであり、本質なのだから。
破壊しては沈めて、燃やしては沈める。その繰り返しだった。
繰り返して繰り返して繰り返して……。
そんなある日、彼女達の指揮官が謎の死を遂げた。
流れ弾、暗躍、過労死……様々な噂があったが彼女は興味がなかった。あるのは姉と戦場だけ。
指揮官の死を機に彼女達は本部へと戻る。次の指揮官が見つからないまま時間が過ぎる。
徐々に時が流れるにつれ、彼女の闘争心が枯れていく。
いつしかこの灯火が消えるかもしれないという不安に駆られているのだ。彼女の姉はそれに気付けなかった。
彼女の心を満たす戦いがもう来ないかもしれない。そう思うと心の闇が彼女の心を侵食していく。
こうして彼女は業魔となっていった。
「それで、お前はその業魔……妹をどうしたいんだ?」
ロクロウが赤城を睨む。彼女は言葉を詰まらせる。業魔となった妹を追ってきたはいいもののどうしたらいいかわかってないのだ。
「分からないわ……」
「だろうな。理性も残ってない業魔となった以上、ソイツを斬るか……それとも……」
「っ、そんなことさせないわ!!」
赤城が式神を構える。赤城がロクロウを睨み返す。だが、そんな彼女の視線に物怖じげする男でもない。
「対魔士でさえ、業魔となった者を元に戻すことはできなかった……。なら、私はこの加賀とも一緒にいるわ!ずっと!ずっと!」
赤城が勢いよく式神を飛ばす。火の鳥がロクロウと愛宕に襲いかかる。
「指揮官が変なことを言うから彼女、戦う気じゃない!」
「力づくか!面白い!!」
ロクロウがニヤリと笑い構える。愛宕の言葉を無視して。
「行くぞ!」
赤城へと接近して小太刀を振り下ろす。ヒラリ、とその攻撃をかわす。そして後退しながら炎の弾丸をロクロウに放った。
「!」
彼女の攻撃を横に移動して躱して再び接近する。ロクロウは小太刀で戦う超至近距離の戦士、赤城は艦載機を操って戦う支援型の空母。
攻撃の手を緩めてはいけないロクロウと近づけさせてはいけない赤城。
一見、赤城の方が有利に見えると思われる戦い。
放った戦闘機が火を噴いた。放たれた無数の弾丸がロクロウへと迫る。
「!」
だが、ロクロウは避けることはしなかった。足や顔、胸など急所にあたるはずの弾丸を全て小太刀で弾く。
「チィッ!」
それ以外の弾丸は体の至る所に掠る。ロクロウの速度は落ちる事はない。
すぐさま火球が複数飛んでくる。彼はそんなものに恐れることはなかった。なぜなら彼は業魔だから。
「参の型!」
小太刀で印を切り、水流を展開して火球のを全て防いで見せる。
「なっ!」
「瞬撃必倒!───この距離なら外しはせん!」
そして彼女の虚を突いて懐へと潜り込んだ。そして素早く左手の小太刀で彼女を斬り上げた。
「零の型・破空!」
浮き上がった彼女に右手の小太刀の突き上げ一閃が刺さった。
吹き飛ばされる彼女はすぐに起き上がる。だが……。
「勝負アリ、だな……」
いつの間にか彼女の背後へと回っていたロクロウが彼女の首筋に刃を突き立てていた。
「っ!」
赤城は歯を食いしばって自身の状況を理解する。力を脱力させ降参の意を示した。
ロクロウも彼女の首から小太刀を離す。愛宕もその様子を見てホッと安堵していた。
「
キッ、と赤城が鋭く睨む。
「斬ってもいいがそうすると面倒だからな」
「面倒?」
「お前もこの業魔もKAN-SEN。俺達はセイレーンと戦う人手が欲しい。となればだ、最善なのはこの業魔を元に戻して尚且つお前達を仲間にするのが一番だ」
「
何を馬鹿なと赤城が呟いて彼を再び睨む。だが、ロクロウは自身の言った事を冗談だと言わない。
「嗚呼。実際、業魔になったヤツを元に戻す方法なら一つある」
「それは本当……?」
ロクロウはコクリと静かに頷いた。赤城はジッと彼を見つめる彼の言葉は半信半疑だった。
業魔になった者を元に戻す方法など今まで聞いたことがなかった。それにこれは自分を手籠にする算段かもしれない。
だが、それでも……。
「タダで教えてくれるってわけじゃないわね……」
妹を元に戻す方法があるなら小さな希望に手を延ばす。
「嗚呼。俺達の母港に所属してくれないか?」
「いいわよ。それで妹を元に戻す方法が知れるのなら」
「決まりだな」
ニッとロクロウが笑ってみせた。
ふう、と赤城がため息をついた。一仕事を終えて肩を撫で下ろした。
「終わったか?」
ロクロウの問いかけにええ、と答えて目の前の神社を見た。一見何も見えないように見えるがここには赤城の結界が張ってあるのだ。
一部の者しか出入りできない結界。当然、中には業魔となった加賀が閉じ込められている。
「街の方には近づかないように警告はしている。それにここへと続く道に愛宕が立入禁止の警告を作ってくれた」
「そう……。それで業魔を元に戻す方法って?」
「嗚呼。五大神のマオテラス破知っているか?」
赤城とロクロウが岩へと腰をかける。
「ええ、確か十年ぐらい前にカノヌシの代わりに現れた神様よね?」
「そうだ。そのマオテラスには穢れを消す浄化の炎を待っている。その浄化の炎を用えばお前の妹を元に戻せる」
「そんな力が……」
「ただ、マオテラスはミッドガンド王国領土の聖主の御座だ。ここからだとかなり遠い」
「そうね……普通の船でも3ヶ月。私達でさえ1ヶ月半ぐらいはかかるわ。しかもそうとなれば燃料も沢山必要……」
真剣な表情で赤城がブツブツと呟く。
「そう考えれば貴方の母港に所属して良かったわ。ねぇ、ミッドガンド王国領土に向かう燃料は出してもらえるの?」
「嗚呼。燃料が集まればな」
ただそれを
「指揮官、看板を立て終えたわよ」
「応、お疲れさん。少し休むか?」
愛宕が帰ってきたところを見るとロクロウが彼女の体力を気にする。
「そうね。少し休ませてもらうわ」
「じゃあ、少ししたら母港へ戻るか……ン?赤城か、どうした?」
赤城がロクロウの袖を引っ張っていた。何か言いたいことがあるらしい。
「ねぇ、貴方……いえ、指揮官はもしかしてなくても業魔なのかしら?」
「ン、よく分かったな。殆どのヤツは俺が業魔だってわからなかったのに」
「指揮官の先程の戦いの規格外な力を見れば流石に業魔って気付くわ」
「流石だな……それで?俺を討つか?」
「……そんなことしないわ。だって、指揮官はまだ本気を出していないもの」
赤城がそう言って彼の背の大太刀を見つめた。恐らく彼が本気になるときは背の大太刀のどちらか或いは両方を抜いた時。小太刀だけで私達を奔走できる強さを待っていてもそれはまだ彼のほんの一部の力に過ぎなかった。
「指揮官はなぜ指揮官になったの?その強さはどちらかといえば指揮官向きではないけど……」
「そんなことか。簡単な話だ。セイレーンと戦えると聞いてな……んで、母港にやって来たら指揮官になってたんだ」
「セイレーンと戦える……?」
「嗚呼。だが、もう少し先になるっていう話を聞いてな……で、今は業魔退治をしている」
「変わった指揮官ね。自分から戦線に出ようとするなんて」
「そうか……?」
「ええ。そんな指揮官、一度もいなかったから」
「そういうものだろう」
「まぁ、けどそう近いうちに戦えると思うわ」
「どういう意味だ?」
クスクス、と笑う赤城を見てロクロウが首を傾げる。
「さぁ?休憩ももういいでしょう。行きましょうか」
赤城がチラリと愛宕の様子を見てそう告げた。それを聞いた愛宕も立ち上がる。
「愛宕も問題なさそうだし、母港に戻るか」
ロクロウが愛宕の方を見て頷いた。
「「げっ……」」
母港に着いて早々、出迎えていた大鳳が赤城と共に顔を見ると驚く。
まるで嫌なものでも見たかの様に声を漏らした。
「なんだ、お前達。知り合いか?」
「ちょっと前の母港でね…… 」
「なぜ、貴方が指揮官様と一緒にいるんですの?」
まるで大鳳の体から黒いオーラが発せられるかのような雰囲気を放ち、笑顔で赤城に問いかけた。
「そのことなんだが実はな……」
「ふーん。加賀が……。まぁ、いいわ。指揮官様がいいというなら赤城をこの母港に置いてもいいですわ」
「というわけだ。これからよろしくな、赤城」
「ええ、よろしく、指揮官」
赤城が優しくにっこりと微笑む。
「これでかなり近いうちに指揮官もセイレーンと戦えますわね」
「どういう事だ?」
大鳳が放った言葉、それにロクロウが首を傾げる。それを見た大鳳が驚いて赤城を見た。
「赤城。貴方、何も言わなかったのね」
「…………」
大鳳と赤城のやり取りを見てロクロウと愛宕、綾波の三人が首を傾げた。
「実はですね。指揮官達が海へと出る装備を作っているのが赤城ですわ」
「何……?」
《業魔化》
綾波「あの、私達KAN-SENも業魔化するのです?」
ロクロウ「うーん。そこら辺は俺も詳しくは知らん。どうなんだ?」
大鳳「心を持つ限り何者であろうと業魔化はしますわ。ただ、私達KAN-SENは業魔化すればすぐに他のKAN-SENがタバなって討ち倒しますわ」
綾波「束となって……?」
大鳳「ええ。業魔化すれば穢れによって力が増幅し姿を変え凶暴となるわ。そこら辺は知ってるでしょう?」
綾波「はいなのです……」
大鳳「そう。私達KAN-SENは聖隷と同じように強大な力を持ってるが故に更に強大な業魔となるわ」
ロクロウ「じゃあ、聖隷はドラゴンにKAN-SENは九尾になるのか」
大鳳「指揮官様、それは違います。たまたま加賀には九尾の存在が入っていただけ。恐らくそれが穢れによってその九尾の力が増幅されたのだと思われます」
ロクロウ「じゃあ、どんな姿になるのかわからないのか?」
大鳳「ええ、普通のKAN-SENはです」
ロクロウ「
大鳳「はい。簡単に言ってしまえばセイレーンの技術を取り入れたKAN-SENぎそれに当てはめられます」
ロクロウ「なるほどな、KAN-SENも色々と奥が深いんだな!」