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黒いオーラが作り出したゴジラ。そのサイズは人の腰ほどだが威圧感が段違いだ
「あれって・・・黒い機龍?」
「なんだろう、見るだけでも恐ろしい」
「絶望って、生き物にするとあんな感じなのか?」
『昔の日本に残され、忘れ去られた伝承の海神。怪獣の王、ゴジラ』
「怪獣王・・・ゴジラ」
スルガの体に熱は帯びて血を吐いているが表情には落ち着きと確かな自信が見られ、そして口角を上げる
ゴジラはギドラに向けて歩きだす。ギドラも翼を地面につけて走り出しす
二匹の怪獣は直ぐに衝突。強い衝撃波が空間を揺るがした
そしてギドラがゴジラを締め上げて噛み付く。そしてエネルギーを喰らい始め、ゴジラはその豪腕でギドラを剥がそうとするが剥がせない
そして、天に向かって吼えた。その咆哮と同時に体から鋭い光を発して密着していたキングギドラを二、三歩退かせて頭から突進、ギドラはバランスを崩す
更に尻尾で横殴りにし打ち倒す
「凄いパワー・・・あの金色をこうも容易く」
『まだだ。行くぞ!』
ゴジラが倒れたギドラの尻尾を掴み頭上に振り上げ床に叩き付ける。再び振り上げ強く床に叩き付ける。そして指令室のアダムとイブの球体型制御端末に投げつけた
投げつけたギドラを睨んで熱線のチャージ。確実に仕留めに掛かる
「駄目!それを傷つけたらアダムとイブを止められなくなる!!」
『止め指し損ねたか』
大空博士からの声で熱線を明後日の方向に吐き捨てる
ギドラも体勢を立て直して引力光線を吐き直撃してゴジラが怯んだ
「今の状態・・・前のような暴走ではない?」
卓也やコブラが考えるが明確な答えが一切見付からない。機龍とスルガの暴走、それで片付けてしまえばそれまでだが明らかに異様だ
卓也の思考が時々空転する間もゴジラとキングギドラは激突する
「今の彼、どうなってるのら・・・ねえ、彼から機龍の詳細なデータって貰ってないの?」
「製造したときのデータ位しかない。それに機龍には自我がある。スルガは人格の入れ換えなんて離れ業もやってのけた・・・もうどう変化しているか予想もつかない」
「いや、スルガはスルガのままだよ。少しずつ進化してるんだ」
ルナにはスルガの記憶の中でゴジラと言う存在も知覚した。恐らくアレは機龍とスルガの思念体のようなものだとルナは予想していた
『まだ倒れないか。流石の耐久力』
ギドラは手数で勝りゴジラは一発の力で勝る
光線と熱線の撃ち合いや電撃、殴り合いでは相手を仕留めきれないとお互いが認識したとき、キングギドラが飛び上がり全身が眩く光輝き引力光線のエネルギーを貯め始める
『決着をつける』
ゴジラも対抗して右足、左足をしっかり床にめり込ませ尻尾を後ろに打ち付け床との接地面積を最大限増やし、背鰭をバチバチといっそう激しく光らせながら熱線をチャージ
二匹の間には一触即発、一撃必殺の力を貯めきった
その刹那、バンが居るペガサスが生成したKフィールドが解除されゼウスだけが飛び上がって来る
どうやらユニコーンの撃破際にうまく逃げたらしい。しかし、ゼウスが飛び上がった場所はゴジラとキングギドラを結ぶ一直線上の中心点、つまり・・・
《熱線と引力光線が衝突する座標》
ゴジラの口が強く輝き、キングギドラの三つ首が光る
二匹が気にも止めずお互いに止めを刺す一撃を放った
ゼウスは一切の抵抗を許されず熱線と引力光線を喰らい蒸発、だが互いに一切の減衰を見せず衝突
衝突した熱線と引力光線は拮抗、衝突点では行き場の無いエネルギーが膨張する
『グォアアアァァァァァァァァァァァァ!』
スルガの咆哮
「拮抗してる。もう一押しがあれば・・・バン!」
「そうだね。ヒロ!ランちゃん!」
「「スルガを援護して!」」
一瞬で状況を整理した山野博士を置いてきぼりの三人を動かす
「三人とも、ユニオンシステムだ!あの黒い機龍に残りのエネルギーを分け与える」
「ああ!/ハイッ!/オスッ!」
「「「ユニオンシステム、起動!」」」
ユニオンシステムによってイカロス・ゼロ、イカロス・フォース、ヴァルキュリアのエネルギーが練り混ぜられゴジラの背鰭に吸収される
ゴォグァァァァァァァァァァァ!
『ゴォグァァァァァァァァァァァ!』
スルガとゴジラが共鳴する。そして、今受け取ったエネルギーを上乗せし、熱線の色が赤く変化
拮抗していた熱線が徐々に押し始め、拮抗し行き場を失っていたエネルギーすら上乗せしキングギドラの胴体に直撃、壁をギドラで破壊しながら宇宙空間へ放逐
やがて熱線は体を貫き、キングギドラを爆散させた
ゴグァァァァァァァァァァァ!グォォォォォォン!
ゴジラが勝利の咆哮を上げる。それと同時にゴジラを形作っていたオーラは崩れゆっくりと霧散していった
「やったな・・・機龍」
そして、スルガは意識を手放した