ダンボール戦機 絶対零度の闘士   作:超甲形巡洋艦

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お前のような量産機がいるか

==グランドスフィア内部、西方地域=======

 

 

グランドスフィア越しにダックシャトルを背にし立つ機龍、ソレを見下ろすオーレギオン

 

 

「同じ見た目の木偶の坊・・・の訳がないな。武器は槍?斧でもないな。実刃の大型の斧、ハルバードか?」

 

 

思考が勝手に口から出力されるがスルガは気付かない

 

機龍と吼える。黒いオーラが揺れ背鰭をバチバチと発光させ威嚇

そして見えた4つの攻撃の前兆の動き、ソレを視る

 

オーレギオンが持つハルバードの鋒が構えられた。まだ動かず誘導弾を発射、そしてハルバードの鋒が一瞬光る

既に攻撃の軌道は視えている機龍はその場から五機の弾幕の隙間に突っ込むことでその弾幕を回避、した筈が攻撃の赤い軌跡は機龍に追従してきている

 

「追尾レーザーか。厄介な・・・」

(スルガさん!バンさん達がΣオービスで出撃しました!)

「なるほど、Σオービスがあったな」

 

 

追尾レーザー引き連れながら一気に突撃、2機がハルバードを振るい迎撃に出て来る

ハルバードを尻尾で横から殴り自身は上に飛ぶ。いた空間に黄色いレーザーが通過、しかし誘導されておらず真っ直ぐ進んでいる

 

 

「切り替え可能、射程で威力減衰するのは間違いなさそう?機龍には関係ないけど」

 

 

迎撃に出てきた二機がスティンガーミサイルを発射し機龍を包囲、誘導弾で右のミサイルを迎撃し左下に向けて降下し着地。迎撃弾で釣った結果、オーレギオンは何もない空間を射撃した

 

 

「雑なフェイントで釣れる?ミゼルが直接操作してるわけじゃ無いのか?」

 

 

余裕そうにハルバードを持った二機も降りてきて機龍を斬ろうと振り上げる。後ろからの自分に当たらない攻撃を視て片方のみメーサーブレードで切り払いもう片方は後ろからの赤い光弾がもう片方を撃ち攻撃を逸した

 

 

 

(Σオービス達との通信、中継します)

『スルガ!短い時間だけど手伝うよ!』

「悪い。助かる」

 

 

青く光るΣオービス、ストライクモードで機龍に駆け寄りながらウェポンフォームのイカロス・フォースでオーレギオンを斬りつける。後ろにイカロス・ゼロとヴァルキュリアも追従していた

 

 

『俺も居るぜ』

『手早く来てやったぞ』

『一人で無茶する癖は治らないな』

 

 

イカロス・ゼロを仙道ダイキが、イカロス・フォースを郷田ハンゾウが、ヴァルキュリアをレックスが操縦しているようだ。関節の破壊は風摩キリトに丸投げしてきたらしい

 

 

大剣で斬りつけられたオーレギオンは少し怯む

 

 

(スルガさん!オーレギオンのエネルギー源はエターナルサイクラーで間違い有りません。ですがオリジナルより波形が小さいです。もしかしたら出力が弱いかもしれません。それに今の攻撃、山野博士があの程度で怯むか疑問視してます)

「つまり、廉価版か?」

(可能性は五分五分くらいですが、ですが脅威には変わり無いんで注意を)

 

 

イカロス・フォースがウェポンフォームを解き近くに居たオーレギオンに絶・破我刃を振り下ろす

もう一機に機龍が殴り掛かりΣオービスはΣツインブラスターで援護に回る二機のオーレギオンを牽制、射撃戦に持ち込む

 

 

遅れてメイスを持ったイカロス・ゼロとヴァルキュリアが交戦開始、頭数は増えたが圧倒的な性能差は変わらない

 

巧みにハルバードを操りながら誘導ビーム刃の不意打ちを交えるオーレギオン、しかし誘導ビームは機龍の黒いオーラが喰い自身の力に換えダメージになっていない

 

横から振られるハルバード、軌道を視て機龍はタックルでカウンター、インファイトに持ち込む。左手でオーレギオンの右肩を掴み至近距離から熱線を浴びせに掛かる

 

だが別方向から我王砲が撃ち込まれる

スルガは受けを選んだ

 

 

「まだ居たか」

 

 

真っすぐ機龍に直撃、だが黒いオーラが我王砲のエネルギーを喰らいそのまま熱線のエネルギーに置き換えそのエネルギーで機龍が尻尾からの熱線発射、直撃は回避されたが装甲を少し溶かす

 

 

「なんか溶けやすい?前殺り合った時耐熱性もっと高くなかった?」

 

 

少なくともエネルギープラント防衛戦で少し掠ったとき、アーマーフレームは無傷に近かったと思うが

 

 

(解析しました。コアスケルトンは不明ですがアーマーフレームの耐熱性能は本物ほど高く無さそう。他の戦闘解析した結果機動力は我王砲も若干弱く多分物理攻撃以外の通りが良くなってるような感じじゃないですかね?)

 

 

シャルナックと山野博士が量産型オーレギオンに対する解析を進める

この5機のオーレギオン、同等品もしくは上位互換では無く攻撃力、装甲がほんの少し劣る下位互換品であると結論づける

機龍相手に耐熱性を下げてくるとはいい度胸だ

 

 

「了解、バン達を下げてくれ。オーレギオン相手のウォーミングアップはこんなもんで十分だろ。奴らを溶かしやすいなら機龍がより生きる」

 

 

同時に関節破壊用意完了の知らせを聞いてΣオービスは帰り道でキラードロイドを数機撃破しつつ撤収させる

追撃しようとするオーレギオンに誘導弾を撃ち込み喧嘩を吹っ掛け5機の内2機をレックスらに任せて残りを相手取る

 

我王砲の砲撃を無傷で受けたのを見てか3機がハルバードで近接戦闘を挑んできた

機龍と共にほぼ全力を出しているが3機のオーレギオンの手数を捌くのに手一杯

ハルバードの一撃は機龍に取っても痛手、この後ミゼルオーレギオンも相手にする以上余り無理もできない

カウンターの隙を諦め体内放射で無理やり引き剥がす

怯んだ先を視て尻尾で顔を全力で殴る。ベクターの首をももげ飛ばす一撃、綺麗に決まったが壊れはしない

 

 

「今ので結構なダメージ入ったか?」

 

 

一息入れる暇は無い。向かってくる残りの二機に至近距離から誘導弾を発射、爆炎の目眩まし狙いで直撃させその中から振り下ろされるハルバードを力任せに手で握り止め大きく機龍側に引き込む

 

だが二機オーレギオンは煙の中でスティンガーミサイルを発射し我王砲のチャージを終えていた

 

だがスルガには見えている。それぞれ尻尾の先端と口部から熱線を照射、余波で煙は吹き飛び熱線は我王砲の砲門に撃ち込まれる。スティンガーミサイルは直撃したがダメージはほぼ無い

 

チャージされていたエネルギーは行き場を失い熱線に押し流される形で大半が逆流、コアスケルトンとコアボックスを容易に溶かし胴体を貫通

我王砲という供給先が無くなり全力稼働していたターナルサイクラーが誘爆、大爆発を引き起こす・・・筈だった。機龍の黒のオーラが二機のオーレギオンを飲み込み、やがて胴体が溶けて機能を停止したオーレギオンが吐き出され力なく地に伏せる

そして機龍の目と背鰭が強く赤く光りを帯びる

 

それと同時に機龍が相手取っているもう一機のオーレギオンに様々な射撃が降り注ぐ

 

ミゼルトラウザーに目をやるとすでに各部関節中枢が破壊されたあとで地に膝を付いていた。つまり射撃の主たちはルナ達、関節破壊を終えて援護しに来たのだ

 

 

『スルガさん、増援です、』

「やっときたか・・・バン達は?」

『今からコントロールポットに乗り込む所で・・・ポットが壊れた?』

「ちっ、このオーレギオンは捨て駒か。贅沢なこった。俺だけで保たせるしか無い・・・」

 

 

 

スルガはまんまと釣り出されたと舌打ちをする

イカロスと戦闘していたオーレギオンに熱線で牽制し退かせる

そして次々とLBXが制御を失う。何故かムーンとキャプテントリトーンは行動を保っていた

 

 

「お?シャルナック、もう治ったのか?」

『い、いえ、何が起こったのか俺もよく。確かにLBXとの通信は途絶してますが』

『ごめーん、スルガ、フルリンクシステムちょっと拝借したの』

『ジャミングは想定内と言っていただろう?それに僕なりの対処をしただけだ』

「まじか二人共・・・分かった。オーレギオンは出来る限り俺達と機龍で貰う。他の連中、多分堪えきれず出てくるぞ?その間機体の防衛。ソルジャー、シャルナックも参戦しろ。機体は任せる」

 

 

その覚悟を買いベクターの相手を任せる

更にスルガと機龍経由でソルジャーがA・アーサー、シャルナックがヴァルキュリアに乗り移り戦闘開始

オーレギオンが止まった機体に向けてスティンガーミサイルを撃つがイプシロンUCのビットが全て迎撃する 

ダックシャトルではヒノに手を取られスルガも駆け出していた

 

 

追い打ちのようにミゼルトラウザーからベクターの大群が出撃、こちらに迫っていた。それを見た機龍とスルガ、背鰭を赤から紫へと変色、背中から大量の熱線を照射した。更に口と尻尾からも同時発射、大量のベクターと二機のオーレギオンを同時に相手取り始めた

 

 

背中の熱線は次々とベクターを撃墜、オーレギオン2機も縦横無尽に逃げ回る。機龍以外に狙いを変える隙や飛行形態から解除しようものなら即座に焼き切るつもり

もう一機のオーレギオンもイプシロンUCとA・アーサーの連携で時間稼ぎに徹いる

 

 

ベクター集団の大半を焼き墜として背中の熱線は停止、先程喰らい飲み干したエネルギーもそろそろ尽きる

背中が紫から青に変色、それを見てオーレギオンが他のLBXを襲撃しに行く

 

 

『まずい!』

 

 

キャプテントリトーンが目の前のベクターを怯ませてオーレギオンに向かうが間に合わない

 

一番近くにいたリュウビホウオウにハルバードを振り上げた時、カメラが輝き攻撃を回避、片方の砲門に武神の剣でカウンターの突きを繰り出す

皮切りに次々と動き出しベクターやオーレギオンを相手に立ち回りを始めた

 

 

『スルガ!皆戻ってきたよ!』

 

 

どうやら予備のオリオンAWCSで操作電波を中継しつつ向かっているようだ

機龍と見るとその中にはバンとヒロ、ランの姿も見える。このままミゼルトラウザー司令部を目指すのだろう

 

 

『スルガ、ここは任せて!スルガ達が帰る場所は私達が守り通すから!』 

「分かった。頼んだぜ、ルナ!」

 

 

機龍は戦線離脱、スルガの肩に乗る

 

 

「機龍、メンテ無しのぶっ続け、行けるな?」

(・・・!)

「戦闘続行問題なしだな」

 

 

「スルガさん、これを使ってください」

 

 

ヒロがバックから何かを取り出す。今ある機龍の交換用バッテリーだ

黒いオーラがバッテリーを包む。中の電気を吸い取りオーラは機龍の中に入り込み通常の機龍に戻ってスルガはリンク深度を下げる

 

 

「ふぃい、ご馳走さん」

「行きましょう!スルガさん!」

「おう、行くか」

 

 

三人に合わせてスルガも走り出す。この先には地に伏せたミゼルトラウザー 四人で駆け出す

 

決着まで、残り僅か

 

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