LBCSの開発に一枚噛んで、シーカー所属の独自部隊(私兵)を作り上げたスルガの悪事は止まらない
起動 FrameArmor
河白スルガ、今は高校2年生の青年。目の前にはミゼルの残渣と言われる機械の群れだ
彼の身は戦場に合った。自身の部下と共に出撃しミゼレムの撃滅にあたっていた
「残存ミゼレム多数、スティ子、ヒノと轟雷の前進に合わせて直接火力支援。俺も合わせる」
『分かったわ!』
「迅雷、ルナと連中を引っ掻き回せ!」
FA【三二式一型 轟雷】そのコックピットから指示を飛ばす
彼のレバー操作に合わせMSGハンドバズーカが構えられミゼレムの後方集団へ、背中の右にマウントされた120mm低反動滑腔砲にAPFSDSを装填し更に後方の大型ミゼレム、ヒドラへ照準する
『私と迅雷、いつでも良いよ〜』
『スルガ、行くよ!』
『全部蜂の巣にしてやるわ!』
「一気に押し潰すぞ!」
ルナとヒノの準備OKの通信が入り
FAGスティレットのガトリング掃射に合わせロケット弾、徹甲弾を発砲
ロケット弾が比較的小型なミゼレムを薙ぎ払いタングステンの矢がヒドラの真ん中の頭に突き刺さる
それと同時にパーシヴァルFのLBCSを纏い大剣を持ったヒノ、銃剣付きアサルトライフル持ちFAG轟雷が正面から戦線を押し込み
左右からナイトメアのLBCSを纏うルナ、迅雷が強襲しミゼレムの防御陣形を引っ掻き回す
「スティ子、空中グレランを使う。低空退避!」
だがFA轟雷に空からニードルオウルとドリルビーが接近してきた。近接対空戦も想定内。左肩に装着された八五式擲弾筒から高性能火薬を詰め込んだグレネードが発射され起爆、激しい爆風を引き起こす
ただのグレネードでは小型ミゼレム、その中で比較的脆い飛行型も満足にダメージを与えられない。だが飛行原理が翼に頼るものなら空気の流れには逆らえない
激しい爆風に煽られて攻撃姿勢を崩し、壁面に激突するミゼレムも居る
「スティ子、後頼んだ」
「毎度丸投げね!」
「コイツじゃ集団薙ぎ払うのが手一杯なんでな。指揮と火力発揮に専念するぜ」
スティレットの日本刀がバランスを崩しているミゼレムを次々斬り付け撃墜していく
FA轟雷が前進、八五式擲弾筒とハンドバズーカをヒノとFAG轟雷を包囲しようとするミゼレムに向かって撃ち放ち、ヒドラに再び徹甲弾を撃つ
だが発砲寸前にヒドラが跳躍、轟雷に飛び付いてくる。それを確認して近くを飛ぶスティレットを庇う位置に移動
ハンドバズーカを捨てナイフを構える
『スルガ!』
「なんのこれしき!」
飛び付いてきた先の方の首を引っ掴み近くのビルへと投げ飛ばす。ナイフを装備し装甲の薄いお腹側からコアに徹甲弾を撃ち、駄目押しにナイフを突き立てる
「大型撃墜、ルナ、ヒノ、火力支援再開するよ」
足下のハンドバズーカを装填、後方の射撃武器持ちへ撃ち放つ
『分かった。よろしくね』
搭載されたモニターをみる。この戦域のミゼレムは大きく減った。ボス格のヒドラを撃破したので後は掃討戦か
『ん?河白、空から別の大型ミゼレムが四時から接近中、あれはグリフォン?』
グリフォン、変わってなければ怪光線と爪の引っ掻き、後は嘴か?
「スティ子、後任せる。迅雷、グリフォンに供回りは居るか?」
『見たところ単独だ』
「了解、撃墜してくる」
轟雷が小型ミゼレムを撒きキャタピラを接地させビルの間を抜け、グリフォンの斜め前に隠れる
奴の怪光線はビル程度は容易に溶かす。見つかる前に顔を潰す
片膝を付き、徹甲弾を装填120mm滑腔砲をビルの隙間から出し、機龍が砲塔の上からグリフォンを観測、オーバーセンスを発動させ手動で未来位置の入力、発射残り5秒、弾道計算、射角入力、照準固定
「3.2.1.撃て!」
鉄の矢が怪物を貫くために飛翔する。警戒しているようだが発砲には気付いておらず、矢はそのまま頬装甲に突き刺さり貫徹、怪光線の発射機構を機能不全へと貶めた
装甲貫徹を確認し轟雷が走り出す
小規模な地揺れを起こしアスファルトを踏み砕きながらハンドバズーカを構えこちらを見定めたグリフォンへと発砲
どうやら空中での運動性が悪いのはキラードロイド時代から変わらないらしい。
ハンドバズーカを翼の付け根に命中させた。しかしふらついただけで落ちはしない
「弾切れか。なら」
右脚部にマウントされたハンドガンを装備し射撃開始
グリフォンがこちらに向かい突進してきた
右肩の120mm滑腔砲からHETA弾発射
轟雷のFCSが正確に首の付け根に矢と弾丸を送り込む
そして、銃弾残り一発でキメにかかる
アタックファンクション
ハイパーエネルギーボム
青いエネルギー弾が発射されずたずたになった首元に命中し完全に首と胴体が断絶、動かなくなった。念の為エネルギーコアにナイフを突き立てる
『スルガー、こっち終わったよー』
『初陣にしちゃ上々じゃないかい?』
「りょうかーい。なら補給ポイント指定で落ち合おう」
『分かりました。そちらもお気を付けて』
「サンキュー轟雷」
─補給ポイント──────
まもなく夕刻に入る頃、トラックが居る場所へ全員が集合し、基地への帰投準備をしていた
「スティ子、フォロー助かったぜ」
「やっぱり私の負担大きくないかしら?何でも出来るって言えば聞こえは良いけれど、後ろへ前にと忙しいわよ」
「まー、思ったより小型ミゼレムとフレームアームズが相性悪かったんだよなぁ、アーキテクトは山野博士のとこだし・・・何か考えとくよ」
「アレは使わないの?前まで使ってたじゃない」
「前までは正体隠せる状態だったし、フレームアームズで撃墜されるまでは使わない。で、一応全員での初陣、各々どうだった?人間とアンドロイドの混成部隊、FrameArmorの初陣は」
─FrameArmor───
シーカー所属の独立実働部隊、スルガはそこの隊長と言う立場に居た
混成部隊の評し方の通り、スルガ作の疑似人格AIをインストールされたアンドロイド、それにフレームアームズのLBCSを纏わせたフレームアームズガール達とスルガ、ルナ、ヒノの部隊だ
「迅ちゃんは流石の身のこなしだったねー。でもまだ無駄な動きが多いかな。なんというかもう少し動きの無駄な予備動作を減らせば速くなりそう」
「まだまだ鍛錬が足りないな。引き続きの修練、宜しく頼む」
「轟雷は全体的に硬いね。姿勢はよく安定してるけど、でも射撃戦は凄かった。フォローも上手い
。まさに百発百中だったね」
「ありがとうございます。まだまだ頑張っていきますよ!」
そして、スルガの通信機、防衛隊から受領した連携用無線機が鳴りる
「はいはーい、こちら河白です。ここらの掃討は終わりましたよっと」
『ザザッ、カカムよ。聞こえてるかしら』
「はいはい。感度良好です」
『ファーストケースの部隊が大量の大型ミゼレム含む集団を捕捉したの。いくら彼女達でもこれは心配だわ。至急援護を』
「了解、座標は?」
『今から送信するわ。頼んだわよ』
無線が切れて座標情報を受信する
「よし。もう一仕事だ。ファーストケースの連中が大変らしい。さっさと補給して救援する。かなりヤバそうだ」
「アテナスの皆なら全滅するような事は無いと思うけど、大丈夫かな」
「彼女達も立派な戦士だ。間に合うさ。早く向かおう」
スルガはFA轟雷に乗り込み、持ってきたありったけの火力を積載する、手持ちの手頃な花火を2つ用意した
─アテナスの戦域────
全ての方向から大型含む大集団に囲まれ身動きも満足な戦い方も限界が近い
「ちくしょう、コイツは中々、必殺ファンクションの暇もねえ!」
クノイチの装甲娘、【トウモト ケイ】が薔薇のようなミゼレム、ロゼッタの触手を切り落とし、本体の顔を切り落としながら愚痴を吐く
その横ではサボテン、もといカクタースをハンマーで殴り飛ばすジエンペラーの装甲娘、【カタクラ ソフィア】が激を飛ばす
「弱音を吐く暇があるなら一匹でも多く倒してください!」
「そう言ってもそろそろ限界なのら!バカリボン!アキレスちゃんまだ起きないのら!?」
「いい加減起きなさい!・・・駄目!完全に戦意折れてるわ!」
「次の弾倉で私弾切れです!」
小柄な体格とジョーカーの機動力を生かす【ミクリヤ マココ】、集団の中を駆けながら背後を取ったシザービートルをメイスで殴打、それを少し離れた所からハンターの装甲娘ミナセリノが狙撃で援護、しかしミゼレム数が多すぎる
しかもアキレスの装甲娘【ミカヅキ カリナ】が完全に萎縮してしまっており、その護衛にレッドリボンの装甲娘【オカノシタ イチゴ】が付きっきり、しかし完全に包囲されており逃がす先もない
『皆、もう少しで援軍が来る!堪えてくれ』
アテナスの隊長【アカシ リョウゾウ】がスルガが構築していた支援システムを操りながら励まし続ける
数カ所に配備された武器車から誘導ロケットが発射され一部のミゼレムを薙ぐが、ある程度の効果しか無いし、それもこれで弾切れだ
指揮者のステルス機能を切り、少しでも引き付ける事が択の大部分を占めてきた。その時だ
『おうアテナスの、元気か?』
『スルガ!?』
そんな中、馬鹿から通信が入る。普段通りの声色である
「この声、スルガか?援軍って!」
「確かに河白さんは強いですがLBCS無しでは?!」
『阿呆、一人じゃいわ!さあ、死にたくなきゃそこ動くなよ!』
突然、アテナスメンバーの周りに夥しいミサイルの雨霰が降り注ぐ
─スルガ、FrameArmor───────
スルガの上空で無人に改造された異形のV-22オスプレイが2機通過した。翼にはカタパルト付きの大型ミサイルと、コックピットガラスだった部分から突き出すロケットレールが特徴的だ
「馬鹿力投射、ヒュージロケット全弾発射、特攻自爆プロセス用意、ヒュージミサイル点火」
オスプレイから夥しい量の殺意が射出された
「死にたくなきゃそこ動くなよ!」
夥しい量のロケット弾はアテナスの周りを埋め尽くさんとするミゼレム達に殺到、ロケットの運動エネルギーと爆風が吹き荒れミゼレムだった残骸を大量に作り出す
そしてロケットを撃ち終えた無人オスプレイは翼に懸架したヒュージロケットに点火し機体強度を無視したあり得ない加速を開始、それぞれ重装甲のマンティコアとその周辺に突入
対空砲火とサーチマッシュの自爆迎撃で一機の胴体が爆発、胴体のドングリ改良型に引火し近寄ってきていた航空型を纏めて消し去る
しかし懸架されたヒュージロケットは衝撃で分離、単体で誘導され、カルキノスを爆砕する
その後ろから撃墜を免れた自爆オスプレイが別の場所へと突入、ヒュージミサイルが切り離されワイバーンβとマンティコアに直撃、機体は小型の群れへ墜落し機体内部に入れられたドングリの改良型がミゼレムの群れを消し飛ばす
攻撃の余波で脆くなっていたビルが倒壊しさらに多数のミゼレムが下敷きになる
後の復興?更地からのほうが早いだろ。となど余り深く考えない圧倒的大規模面制圧。まあとどのつまり
─相手は死ぬ。巻き込まれたら味方も死ぬ
─アテナス──────
余りの火力に呆然と立ち尽くす。途轍もない轟音にアキレスも意識を引き戻される
「え!?何!?」
「なんだこりゃ・・・」
「いくら何でも滅茶苦茶なのら」
「短期の火力投射での面制圧撃滅攻撃、この手口、河白さんですね」
「皆、大丈夫かい?」
「ありゃ、アキレス大分怖かったみたいだね。安心して。もう大丈夫だよ」
周辺のミゼレムを斬り伏せルナとヒノがアテナスの元へと駆け付ける。そして
『アテナス!包囲に穴を穿つ。必要ならこのポイントから離脱しろ』
『スルガ君、いくら君等が強くても一人でこの数は無茶苦茶過ぎるぞ!』
『心配要らん。後詰めは用意してある。ルナ、ヒノ、そっちのひよっ子共頼んだぞ』
少しの地響きと共にスルガの駆るFA轟雷とその周りに三人のFAGが姿を現す
スルガは両手の大型ミサイルランチャーを垂直斉射し投棄、続いて背中にマウントされていたリボルビングバスターキャノンを六連射しカルキノスを大破に追い込む
背中に再マウント、続きショットガンとガトリングガンを持ち出した
『いい暴れっぷりだ。こっちで大型ミゼレムは全部撃墜した。ひと暴れしたら撤退するぞ』
FAG轟雷がバイオレンスラムを突き刺しヘルケルベを一機破壊
迅雷はFA轟雷を狙うにスクリューコングの懐に入り込み顔面を蹴り飛ばし、手持ちの滑腔砲をゼロ距離発砲
スティレットは接近してくる航空型をハンドガトリングと日本刀で撃墜する
そして先程撃ったミサイルが増援のワイバーンに頭上から降り注ぎ、羽を破壊した
『皆、敵が総崩れだ。指定ポイントに各々離脱を優先して』
「了解しました。」
「そこまで護衛するよ」
「助かります。アキレスさん、動けますね?」
「は、はい!」
「・・・クノイッちゃん、やられっぱなしは気に食わなく無いの?」
「気に食わねえ。だがなこりゃ撤退するのも苦労しそうだぜ」
「そうそう、ハイこれ、ハンターライフルの弾倉」
「あ、ありがございます!これでまだ行けます」
『大半が消し飛んだとはいえ少しずつミゼレムが集まってる。ハンター、補給ポイントまでのミゼレムにスティンガーミサイルを、道を切り開いて』
「その後は僕が先頭を」「私が殿を務めるよ」
だがそのハンターがスティンガーミサイルを撃つ前に撤退進路上のミゼレムをFA轟雷の榴弾とガトリングの掃射を受けた
「行くよ!ハァッ!」
最初に立ち塞がるチェーンマンティスの右チェーンソーを切り落し、返しで斬り上げ撃破
そのまま駆け出す
─スルガ─────
『スルガ〜、もう少しで補給ポイントつくよー』
「よしよし。逃げっぞ。こいつに取り付け!スモークとアレを使う」
余裕有りげなルナの通信に応え、撤収準備を始める
轟雷と迅雷がその場から跳躍、胴体にある取っ手を掴む、スティレットは肩に乗っかった
スモークを散布、そのままFA轟雷は背中の黒い球体を引っ掴み踵を返す
その黒い球体を地面に捨てて走り出す
『アレ、何を置いてったんですか?』
「なに、ちょっとした防御柵さ。ちと殺意の高い」
コイツが捨てたのはイノベーターが建造した大陸横断ロケット、サターンの防御設備、フェンスの発生装置だ。内部に炉心兼爆破範囲限定改良型ドングリが入っており周辺諸共木端微塵になるため無駄もない
後方から幾多の緑のレーザーがそこら辺一帯に伸び、ミゼレムを焼き尽くしていく
そして、爆発した
『スルガ、こっちポイント到着、あとはアテナスと合流するよ』
「あい了解、よし、帰投する。目的地はアテナスの基地で落ち合おう」
─アテナス基地、帰還途中──────
隊長が指揮車を運転する中、疲労困憊と言ったファーストケースの面々にルナと声を掛けた。レッドリボンはアキレスの心を落ち着けている
「いやー、皆災難だったね」
「疲れたのら〜!」
「初陣からあんなに飛ばしてくるとは、聞いてねえぜ」
「はい〜、弾が無くなった時はどうしようかと」
「防衛隊が遅滞戦闘や拠点防衛をしていた頃はあそこまでの部隊は確認されませんでした」
「それだけファーストケースを、装甲娘を脅威に感じているということだろう」
戦闘区域から完全に抜け緊張の糸も解れた。ルナとヒノもLBCSを解除、そして指揮車を自動運転に切り替えた隊長が会話に混ざる
「お初にお目に掛かります、アテナスの隊長、アカシリョウゾウです。改めて救援感謝します」
「スルガから話は聞いてる。構わないさ。これも騎士の務めだ」
「やったの9割スルガのアレだけどね」
「ええ!?お二人は、石森ルナさんとコンゴウヒノさん!?」
LBCSを解除して、そのルナとヒノの正体に気が付いたハンターが声を上げた
「そうだね。皆とは初めましてだった。スルガから話は聞いてるよ。河白ルナ」
「初めまして、僕は河白ヒノ、これからよろしく」
「河白?・・・あれ?私名字間違えてましたか?でもお二人共」
ハンターが首を傾げた。だがその意味にすぐ気付いたらしく、顔が朱に染まる
「いや、私達がこう名乗っただけでまだ石森とコンゴウで間違いないよ。でも近い内に変わるから今のうちに変えちゃえ、ってことで」
「うわ〜、本当にそうだったんだ。と言うことはお二人の薬指の指輪の贈り主は」
「うん。スルガだ」
「はー、話にゃ聞いてたが、マジだったのか」
クノイチがそう言い二人の指輪をマジマジとみる
「それより、お二人は名前で呼んでも差し支えないでしょうか?」
「えっと、エンペラーさんか。別に有名人だしヒノで良いよ」
「私もルナって呼んでね〜、河白って言ったら3人になるし」
「では、防衛隊でルナさんとヒノさんがLBCSを使っているという話はアミさんからも聞いたことないのですが、それに防衛隊の訓練でも目にした事がないですし」
「それはねぇ、内緒」
「内緒ってなんなのら?」
エンペラーは初期も初期のLBCS装着者だ。基本的にLBCSを纏う少女たちは彼女の後輩で、それに実力もトップクラス、防衛隊だけでなく大体の民間所属の装甲娘と顔を合わしているがルナとヒノの顔は見たことが無かった
「あー、そのへんはスルガに聞いたほうが早いな」
隊長が話を締めに掛かる、が
「あ、そうだ!アレ何!?」
「うわぁ!いきなり普段通りに戻るんじゃないわよアキレス!」
「ん?・・・ああ。僕らも知らなかったよ。いつも他に黙ってよく分からない物騒なもの作ってるし」
「まあ、スルガの事だし、他にも作ってるだろうなぁ」
「そうだな。確かに」
アテナスの隊長はLBCSの整備、メカニックの師匠がスルガなのだ(アイツを師匠って正気か?)
「ねぇ、隊長ちゃん」
「どうした?ジョーカー?」
「アタシもジョーカーの言いたいこと分かるぞ。私ら以外に実働する装甲娘の部隊居たのかよ?俺達がファーストじゃねえのか?」
「ああ、彼女らは」
「僕達の部隊って防衛隊管轄じゃ無いし、詳しい事は口止めされてるから言えないけど、正確には装甲娘の部隊じゃないんだ」
「あの巨大ロボット、アレに搭乗しているのがレジェンドの一人、河白スルガさんなんですよね?」
「そだよー、ハンターちゃん」
「つまり、貴方がたは今、あのロボットとの混成部隊、と言った所でしょうか?」
「・・・(黙ってた方がスルガが面白がりそうだな)そんなとこ、後は装甲娘無しでどこまでやれるかも試してる」
「そう言えば、聞きたいんだけだ、ミゼレム共ってアタシたち、装甲娘じゃ無いとまともに太刀打ちできないんじゃないの?何であああっさと、いやあっさりか?あれ」
「あの攻撃で大型ミゼレムまで落とせたのは、単純に大火力をぶつけた。その一言に限るな。ミゼレムを倒すために毎回あんなことをしていたらトキオシティ中が更地になる。だからまともに対応出来るのは装甲娘だけ。それは間違いない。物理法則が存在する以上、大質量を高速でぶつけるのは有効手だからな」
そう隊長が締め括り、車はアテナス本社へと到着する
─アテナス 本社──────
頑丈な倉庫か工場かの改装したアテナス特殊警備の本社、しかしとある阿呆に目をつけられソイツの出資により新築同様へと変貌していた(ソイツ曰く『命張る少女をこんなオンボロに住まわす気か?』)
そしてその駐車場にはコアを抉られたヒドラが力無く横たわっており、その傍らには片膝を付き、照明で残骸を照らすFA轟雷、そしてそれをみる河白スルガと少女が二人いる
「あー、残骸持ってきちゃったんだ・・・」
「やるよね。あの子作りたがってたし」
全員が車を降り、目の前に横たわるヒドラを見上げた
「うわー、こんなのもいんのか」
「ようひよっ子共、えらい目に遭ったらしいじゃねえか」
「河白さん、これは?」
「大型ミゼレム、ヒドラ。昔の対LBX用ロボットを大型化したんだろ。俺が昼過ぎに狩った。後、その辺で怪しい猫を捕まえたんだがこれはお前らのペットか?」
そう言って首を掴んだグロッキーな状態の薄いピンクの猫を差し出す
「う、うにゅぅ…」
「「「猫が喋った!?」」」
一同驚愕、ルナとヒノはまあこんな事もあるかとスルー
「何それ?」
「知らん。猫の体格にしては重いし多分某国民的青狸的なサムシングじゃね?」
「にゃ!助けてにゃ〜、この男頭がおかしいニャ!」
「よっしこのまま首捩じ切ろか」
持ち手に力を入れる
「い"に"や"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"」
「どうどう、スルガ、その辺にしときなって」
「おいアカシ、ペット用のケージかDエッグ無い?」
「いや、今持ち合わせは無いな」
「んじゃあ・・・隊長、脱げ」
スルガが隊長の股間を凝視しながらとんでもないことを言い出した
「はい?」
「いいじゃねえか。減るもんじゃなし」
「社会的信用と言う物が減るんだが?それにうら若き乙女たちの前なんだよ!?」
「アテナスの連中にはご褒美だろ?偶には餌やれ」
投げやりこの上ない言い方だ。アテナスのメンバーも、特にエンペラーが露骨に顔を赤くしている
「イカれた男の手の内もおっさんの股間も嫌にゃ嫌にゃ!さっさと離すにゃ!」
「・・・ねー、誰か近くの出来るだけ不潔なおっさん連れてきて〜コイツそのケツの穴に捩じ込むから」(#^ω^)
「い"に"や"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"」
「なあ、話が一向に進まねえんだが」
「さっさと脱いでベルト寄越せ。さあ猫助、どうせなら選ばせてやるよ。ろくに整備されなくなった下水道か、不潔なおっさんのケツ穴に捩じ込まれるか、おとなしく首輪付けられるか、さあ選べ」
「い"や"に"や"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"ゃ"」
その声は闇夜に木霊する。しかしこの猫を助けるものは無いのであった
《アカシ リョウゾウ》漢字表記は明石 良造
アテナス特殊警備の隊長 齢は三十代
基礎技術や経営学を学びざっくり1年ほど前に退職、アテナス特殊警備を設立。クロノスセイバー社からミゼレムが湧いてくるよりも前から活動を開始していた一人
より詳しいLBCS運用のノウハウを得るため山野博士に弟子入りしようとしていたが、その時に断られ変わりに水面下でフレームアームズを開発していたスルガを紹介され弟子入りした
その善性ゆえスルガの玩具になることもしばしば、しかし教育だけは真っ当に行い、特性理解のためフルリンクシステムを使ったバトルを行ったりなど、LBCS関連技術を叩き込まれた。その時にざっくりFrameArmorの事は聞いており共同戦線対応が構築されていた