ダンボール戦機 絶対零度の闘士   作:超甲形巡洋艦

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アカバタウン掃討 バレちゃった✩

──FrameArmor本拠地─────

今日も今日とて出撃の時間、アランウォーゼンの見送りを受けスルガはFA轟雷に乗り込み本拠地を離れた。いくら燃費が良いとはいえ巨大な二足歩行兵器は移動に時間がかかる

本日、アテナスは避難所周りの掃討を行うようでFrameArmorはほど近くの鉄道網沿いに輸送路の確保、荒川から赤羽までミゼレムの駆逐を行う予定だ

ひとまず赤羽一帯の解放、隊長とはそれで一致している

 

その後にトキオシティの中心部に近いアキハバラ、シンジュクの解放を目指す

 

「レーダーに感、20匹の少数団と思われる。昨日あんだけ消し飛ばしたんだ。いくら神谷重工を飲み込んだとてまだ補充は終わっていまい。迅雷、先行して細かい陣容を偵察、見つからなければ監視を。危ないと思ったら帰ってこい『心得た』ヒノ、轟雷、スティ子、降りて戦闘準備『『『わかったよ/了解×2!』』』ルナ、ちょっと直衛を頼む『今日は私?うん。任せて』頼むぜ。皆」

 

 

轟雷に積んでいる移動、充電用エターナルサイクラーを停止しコックピットで回路遮断、バッテリー駆動へ移行、

 

迅雷は肩からその辺のビルの窓を割り飛び込んで先行偵察を開始他のメンバーは闘志十分だ

 

 

『スルガ、敵捕捉ゴリラ6.犬8.クワガタ7.牛6そちらに向かう』

「機動力重視の部隊か。引き続き監視を・・・キノコとか飛行型と大型は無しか?」

『見えないな』

「了解、ちっ、大集団は一気に焼き払われることを学んだか?迅雷、タイミングは指示するから横から斬りかかれ」

「単純に昨日大体撃破したとかは?」

「んー・・・そうなのかぁ?奴の生産能力で?まぁあり得なくはないか。よし、戦闘用フィールド展開」

『そろそろ前衛とぶつかるぞ』

「ヒノ、前線指揮は任せろ。たっぷり暴れてくれ轟雷、スティ子、ヒノの援護を頼む。相手が素速く俺の火力支援は牽制程度に期待してくれ」

『ああ。心得た!』

『分かりました。ヒノさん、前衛よろしくお願いします』

『上は任せなさい。奇襲なんてさせないんだから!』

『私はどうする?』

「重装甲はともかく飛行型が居ないのが不気味だ。引き続き索敵を。スティ子、お前は左な」

『はぁ?あぁ、了解よ』

 

FA轟雷がアサルトライフルを構える。敵が見えた瞬間に3点バーストでお出迎え。既に前進を開始していたヒノが大剣で集団先頭の《牛》のバンカーを逸らし、その影からFAG轟雷が至近距離から徹甲弾を射撃し牛のコアブロックを貫いた

そしてヒノが横凪一閃、左をスティレットのハンドガトリング、右をスルガのアサルトライフルが掃射、反応出来なかった牛が3機餌食になる

 

『スルガ、2時方向から三匹の犬がそちらに向かってる。レーダーに映らないステルス機だ』

「了解、まーたステルスか・・・ルナ、綺麗に撃破って出来る?」

「その程度なら余裕だよ。援護よろしくね」

「すまんヒノ、別働隊が俺狙ってるっぽいから援護が薄くなる。ソルジャー、ミサイルを使って必要なら向こうの援護を頼んだ」

『危なくなったら引くよ』

(分かった。任せろ)

「それでいい。ルナ、やるぞ」

「オッケー、いつでもいいよ」

 

FA轟雷がアサルトライフルを背面腰にマウント、右腿にマウントされているMSGオートマチックハンドガン、左腕のナイフを装備

そのタイミングでビルの隙間からヘルケルベが姿を現した。その直後にハンドガンを足元に発砲、直撃、ハンドガンの弾とは言え弾の大きさも段違い、至近距離の直撃弾で戦闘不能に陥り自爆

一機は壁横で待機してもう最後尾のエネルギーコアを一突きにし機能停止

同時にソルジャー操作の背中装備の多目的誘導弾が2発発射される

 

残った一機は身軽な動きで装甲板に手足を掛けてコックピット目掛けて向かってきた。しかしコックピットに近付かれることなぞ当たり前に想定内

コックピット扉の上方からビームが撃たれヘルケルベを地に落とし

 

「害獣は駆除するに限る」

 

そのまま踏み潰す。

 

「迅雷、続けて偵察頼んだ」

『うむ。任された』

 

先程撃たれた誘導弾はゴリラを4匹損傷させそこにスティ子が刀を持ち斬り込みシャルナック譲りの早業で手負いの二匹を斬り捨て離脱

 

突撃してきた牛も更にFAG轟雷が二匹、ヒノが三匹斬り伏せ、クワガタと犬との戦闘に入っていた。スティレットの援護も上手く苦戦はしていない

 

「マズっ」

 

FAG轟雷がクワガタの顎に掴まれた。内側のカッターが当たらないよう堪えているが、ヒノが他の犬の相手で手一杯

 

そこに飛んでくる狙撃、ルナの試作電磁機関銃が2発着弾、片顎の駆動部が破壊され上手く抜け出した。しかし損傷がある

 

「轟雷、大丈夫か?」

『痛いですが戦闘続行に支障は有りません』

「ルナ、轟雷と交代してスティ子は撤退援護。迅雷、偵察はそこまでに、奇襲の用意」

『承知』

『すいませんルナさん』

『無事ならそれが一番だよ。さて、私もいっちょやりますか!』

 

スティレットの援護でFAG轟雷は後退、ナイトメアの速度は伊達ではなくレイピア片手に突撃

スルガは味方に気を付けアサルトライフルをばら撒き撹乱、着弾煙の中から飛び出し突出してきた犬の横をくぐり抜け背中から首を落として撃破

 

横からのクワガタの顎を懐に入り屈んで回避

下から制御中枢を短機関銃の至近距離連射で破壊

 

ヒノは犬の引っ掻きを受け止めて弾き、大剣一閃で装甲を切り裂く。その流れで大剣を離し短剣を2本装備、懐に飛び込み切り裂かれた装甲に短剣を突き立てる

 

ルナを左右から挟撃しようとしていた犬とゴリラ、しかしゴリラの横にインビジブルを解き、鎌を振り被った迅雷が姿を現し、そのままゴリラの首を刈り落とした

 

犬にはスティレットのミサイルが直撃、弾頭に仕込まれた成形炸薬が炸裂、装甲を貫徹し戦闘能力を喪失させる

 

そしてFA轟雷の索敵レーダーが別集団のミゼレム接近を感知、全容は不明だが全体的に遅い。移動速度を見るとサボテンやワニ、ヒマワリとかの重装甲群の可能性が高いか

 

「全体へ、別の集団が接近中、恐らく装甲が厚い奴ら。航空型の有無は不明」

 

 

ゴリラ1匹をFA轟雷のアサルトライフルで戦闘不能に追い込み本当に対ミゼレムのフレームアームズ前線運用に無理を感じつつ、接近のアラームをかける。そして今の集団は殲滅完了

そして足の遅い重装甲集団には苦戦するはずも無くスルガの火力で押し潰し、機動力を活かし機動戦で殲滅、大型の出現はアテナスではあったようだがこちらには無し。暫く大型が出て来ないなら要警戒、自爆オスプレイの再使用も視野に入れる

本日は撤退、轟雷をタイニーオービットに預けオオミヤのシーカー支部へと帰還、そしてスルガは1人ラボへ籠る

 

『おかえり。どうだった?』

「まだ大したことはねぇ。だが厄介事の匂いだけはプンプンする。なぁ、仮に向こうがベクター相当のナニカを出してきて対抗して人間がLBCSのオーレギオン作ったら奪いに来ると思うか?」

『間違いなく、奪いに来るだろうね』

「だよなぁ」

『そう言えば、君は前線に出ないのかい?もう相手にはとっくにバレていると思うけど?』

「どっちかってと後進の育成だ。俺が大型含めて殴り壊していくのは簡単だ。だが先にある程度下を育てといたほうが後が楽だし戦争は1人の英雄じゃ勝てやしねぇ。少なくとも轟雷で致命傷一歩手前まで行くくらいじゃないと抜かんわ」

『それと轟雷達のデータを少し見させてもらったんだけど、面白い猫が居るみたいだね』

「乙女たちの記憶を勝手に覗くのはどうかと思うが・・・えーっと、シータの事だな?お前はどう見る?」

『おおよそ君に同意さ。向こうに筒抜けと言う部分含めてね。アレを見てはっきり分かった。ミゼレムはボクのなり損ないだ。アレを通じてボクもミゼレムの本体、と形容するけど、ボクの内に取り込むことも可能だろう。するかい?』

「うーん、暫くやめとこ?正直相手のスペックがまだ読めないし逆にお前が取り込まれたら恐ろしいことになりそうだ」

「ねー、スルガ、誰と・・・話してるの?」

「僕らにはあまり隠し事はしない。そう約束したよね?」

「・・・・・・・・・え?」

 

 

スルガの後ろに立っていたのはルナとヒノだ。スルガは人の気配に割と敏感な、特にこの2人は至らいつもはすぐに気が付くのに

声をかけてきた2人の顔には怒気が混ざっている

 

 

『君が明確に狼狽えると面白そうだったから黙って扉開けてみたよ』

「変な所人間臭くなりやがって、俺らの密会に巻き込む人間は考えろ」

「スルガ〜?」

「ミゼル、だよね?」

『そうだよ。正真正銘、君達と戦ったミゼルさ』

「おう。俺が2回殴り飛ばしたミゼルだ」

「なーんでスルガがミゼルと密会してるのかなぁ?」

「スルガがミゼレムの元凶って事は無いけど、一体なにがあったの?僕らには教えて。君だけに背負わせたくないんだ」

『言っても良いんじゃないかい?君も良く惚気てるじゃないか。頭が良いとか、可愛いとか、勘も鋭いとか、とんでもなく可愛いとか。他の誰にも気づかせないだろうけど、どの道この2人には勘付かれたんじゃないかい?』

「私達はスルガのお嫁さんだよ。何時もの事だから放っといたけど、シャレで済まないことしてそうなのは何となく分かる。今からは共犯者だよ」

「はぁ、降参だ。ミゼル、今分かってること全部話すぞ。いいんだな?」

『構わないよ・・・フフッw君が狼狽えてるのってこんなに面白いんだ』

「おーし。もっペンぶん殴ってやる」

「先に説明してね?」

「分かった。前も言ったけどまずミゼレムはミゼルとは違う。アレはインフィニティネット中に残されたミゼルの痕跡を別の何かで補って出来た物だ。本物はここ。あの日、撃破される寸前のバックアップデータを鉱石に刻んでそれを俺が拾ったんだ。ここにあるミゼルオーレギオンの残骸と一緒にな」

 

スルガがその辺の引き出しからとてもそんなものが入ってるとは思えない黒い箱を取り出す。パチンと金具を外し、その中から頭、胴体、四肢の少しがある程度修復された、あの時見たオーレギオンが収められていた。しかしこれしきで驚く2人ではない

 

「どっかの橋梁に彫られた、刻まれた文字、あの後だよ。ミゼルを復旧したのは」

『ミゼレムを作ったのは僕のコピーなんだろうけどミゼレムの大元はパリでブレインジャックを起こしたワールドセイバーと言うテロリストだと推測している』

「エッフェル塔に居たあの男、フルリンクシステムに興味を持っていた。だとするとLBCSコアシステムのベースはフルリンクシステム。オーバーセンスの観測と、そして俺も分かってないが覚醒条件の解明、もしかするとオーバーセンス量産とかとんでもない事企んでるかもしれん。現状オーバーセンスに至ってるのは俺達と後はジンが一番近いかなってとこだし」

 

 

内心スルガはもっと恐ろしい事を考えている。相手にオーバーセンスの頭数揃うこと、それはあまりスルガには大きな脅威ではない。オーバーセンスを鈍らせるシステムをスルガはCodeabyss、avalonと言う形で実現しておりその量産も出来るには出来る

 

最悪はルナ、ヒノが誘拐されナニカサレタヨウダ見たいな目に遭うこと、そして機龍の再現と量産化だ。冗談抜きで御免だ

 

『兎に角今は偽物の相手をするしか出来る事が無いんだ。これだけ通信が制限されてるとボクもあまり役に立てないからね』

「表沙汰になると面倒だしな」

「鬼に金棒、スルガにミゼル・・・これは」

「一体これからどうなるんだろうね・・・」

 

 

 

 

 

 

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