ダンボール戦機 絶対零度の闘士   作:超甲形巡洋艦

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あけましておめでとうございます。今年はもう少し投稿頻度を上げていくつもりなので宜しくお願いします


ミゼレム以外の面倒事たち

─アテナス特殊警備─────

「で、お前は何処まで知ってる?」

 

スルガはアテナスにてピンクの猫シータの尋問を行なっていた。バイクのフルフェイスマスクをして一切の情報をシャットアウトしている

 

他の面々はミゼレムの掃討に回っており今ここにシータを守るものはない。その上怪しければ処分の方針も一切変えていない

その眼差しは一切の情はなくどこまでも冷酷だ

 

「もう今分かることはもうアカシに話したニャ!もう話せる事がないニャ」

「情報も鮮度が命、間に入る人間が多くなればなる程劣化する。元に毒があろうが新鮮なら構わん。調理次第だ。んで、まずこないだ言ってた黒猫についてだ」

「ミューのことかにゃ、あいつもミゼルの傀儡にゃ。悪意のある言葉を巧みに操って装甲娘達を引き入れる。目的はミゼルと同じ」

「地球の最適化、今のミゼルと昔のミゼルの決定的な違いはそれに人間を必要とするか否かで良いんだな?」

「概ね間違い無いにゃ。でもお前なら気付いてるんじゃないのニャ?」

「お前からの質問には基本答えん。答えてほしいなら俺の興味を引き出してみろ」

 

スルガの目標は記憶との情報の擦り合せと更新、絶対にバレてはイケないのはミゼル(真)の存在だ

それに、スルガは本編で語られていない情報を探っている。シータは善意の部分なのは間違い無いだろうが、そこに第三者の悪意が混ざっていないのかだ

 

「まあ、違和感は感じる。これ以上は言わん」

「やっぱりにゃ」

「んじゃ次、ミゼルの最終目標。推定される目的に対して手段が手緩すぎる。何が真の目的だ?」

「そんにゃ事言われてもウチは地球の最適化以上の事は知らないにゃ!」

「ほーん・・・まあいいや。」

 

トキオシティの壊滅的被害を手緩いで済ませたこの男

何を聞くべきか、装甲娘達の引き抜きはただの臨時戦力補給とこっちへのミゼルに付く奴も居るけどそこんとこどうなの?と言う嫌がらせ以上の事は無くベクター的なものを作るまでの使い捨ての駒程度だろう

 

「あー、つっても基礎情報が無いから聞きようもあんまりねえんだよなぁ。興味あることはあるけどお前に聞いて漏れるのもヤダし」

「我儘だにゃあ」

「こちとら何度あいつに詰まされかけたことか。警戒し過ぎることはねえよ。あ、じゃあお前の身の上聞いとくか」

「ウチのにゃ?」

「うん。お前コアプログラムはクロノスセイバーのメインサーバーに有るって言ってたよな。必然的に今のミゼルのコアもそこに有る・・・かは分からんな。まあ端的に聞くが

大元消したらお前も消えるだろ?」

 

スルガからすれば既知の情報ではあるが一応確認しておく。こいつがどうなるかスルガは分からないため取り敢えず敵じゃなければ生かしておくか程度の判断であった

 

「あ、気付いてたにゃ?」

「そらな。隊長に言われなかったのか?」

「聞かれたにゃ。けど適当なサーバーに逃げ込めるって言っておいたにゃ」

「ここでお前消したら向こうも消えねえの?」

「ん"に"ゃ"!?ソレは無理な話しニャ分身が消えても本体が消えないのと同じにゃ」

「やっぱか。お前さんはミゼルを倒したい。でも倒したら消えちまう。その時が来たらどうする気だ?邪魔しねぇ上で生き残りたいなら手柄次第で手段模索してやるが?」

 

最悪真ミゼルに精査させた上で一部渡しゃ生き残れはするだろ

 

「ソレはその時になってみないとわかんないにゃ。案外素直に受け入れるかもしれにゃいし」

 

スルガの質問に大した意図は無い

ただシータにそこまで変化は無いように思う。そしてスルガにとっての敵のミゼルを正しく認識するための質問

 

「それに関してはここで答え出せとは言わない。んじゃ一番気になってること。ミゼルは俺をどう見てる?」

「見てるって、どうやって監視してるかとかの話にゃ?」

「いや、どう対処するか、警戒度合いの意味だ。まあそれも気になるが」

「それなら一番の警戒対象にゃ。トキオシティの時に敗北した一番の原因認定されてるし、何度か一人の時に襲撃を受けなかったのかにゃ?」

(一番の警戒対象ねぇ。なら俺の中の認識は確定した。真のミゼルは未来予知なんて盤外戦術を使わなけりゃ避けられん方法で俺の命を狩りに来た。が敵のミゼルは少数のミゼレムけしかけただけ。俺をよく知るミゼルなら絶対に初手で確実に殺しに来る)

 

スルガの中ではパーフォーマンスレベルで命は狙ってくるが戦闘中は兎も角、暗殺までして本格的に殺したい訳ではない

それにミゼル(真)に聞くと次があれば真っ先に命を狙うと宣言された。つまり悪意に染まっているとは言え行動パターンが大きく変わっている証

やはり第三者が上位命令として存在している

そしてそれは、付け入る隙がある証拠とスルガの目に写る。殺さなかったことを後悔するくらいに滅茶苦茶にしてやろう

 

「よし。俺の話は今は終わり。チュールって食べる?」

「ウチは猫だけど猫じゃな」アッカラダガカッテニ(ペロペロ

 

そして、轟雷を操っているソルジャーに連絡を取る

(そっち順調?)

(ああ。予定より進んでいる。あの演習から本格的にした共同訓練が実を結んでいる)

(包囲にだけは気を付けろよ。俺の見極めは済んだ。後で共有する)

(後は第三者がどう動くか)

(それには判断材料が少ない。もう少し調べる必要がある)

 

正直ルナとヒノにミゼルの事バレたから少し動きやすくなったな。一番気を使うのが2人にだったし、もしかしてミゼルの野郎そこまで演算しやがったか?

 

そして猫をケージに突っ込んでアテナスを後にする。バイクに跨り今度はシーカーへ。FrameArmor始動の話を聞き拓也が来るらしい

 

 

─シーカー大宮支部──────

 

「スルガ、待ってたぞ」

「すいません。間に合わずに」

「常日頃緊急事態だ。構わないさ。早速本題に入ろう。お前はこう言われてもその感覚が薄いだろうが、自分の身で実戦に立ってどうだった?」

「んー、まだベクター共の方が緊張感もありました。まあ相手ロボットですし」

「変わりなさそうだな。ルナやヒノ君も元気か?」

「ええ。ピンピンしてます。今も轟雷達とミゼレム斬り伏せてんじゃ無いですかね」

 

「機龍の開発は檜山と極秘裏に進めている。安心してくれ」

「助かります。そう言えば一つだけ、どうやら今度のミゼルは前と違うようです」

「前と違う?」

「詳しくは精査中なんでまた書面送りますがどうやら悪意の塊らしくて」

「悪意の塊?にしては」

「ええ。何か可笑しい。背後はまだ調査中ですが、前よりも酷い戦いになりそうです。正直必要だったとは言え女子供を無差別に巻き込みたくは無いです」

「そうだな・・・それは俺も痛ましいが、そうだ。スルガ、話の本題に入る」

 

拓也が何枚かの書類をスルガに渡した

タイトルは『ミゼルの信仰者達の対応委託』

 

「財前総理から八神さんを通じてシーカーに依頼があった。国内外でLBXベクターを使った暴動へトキオシティ周りだけでもFrameArmorの協力を仰ぎたいと」

「ふむ?・・・成程。まあ、出てくるわなぁ。あん後(トキオシティ決戦)二度と日の目浴びれねえくらいにバチボコやったが、それでもお仕置き足んなかったか」

 

スルガが何をしたかはご想像にお任せする

拓也からの書類は今まで国内外で起こった事案や防衛隊、警察の対処法。使用されたLBX等の道具や手口、こいつらの主義主張が書かれている。曰く

『全てをミゼルの手に任せより良い地球を築く』

この主義主張のせいで一部の過激派自称環境保護団体共が共鳴してとても厄介な事になってるらしい

そして一番厄介なのは世界各地で活動を停止したベクターをテロや暴動に用いている点

最近でも防衛隊の補給線が過激派に襲撃されたこともある

基本未知の技術の塊で活動停止で再起動も出来ずアーマーフレームを普通のコアスケルトンに装着しているのが大半

だがベクターはアーマーフレームも固い。単純に固い

それ故対処は出来るが面倒らしい

それにこの辺でやればミゼレムからのハッキング&暴走ルートが待っている

 

「勿論シーカーも動く。手伝ってもらえないか?」

「ぶっちゃけるとそこに割ける実動リソースはミゼル相手に割きたい。でも動き妨害されると思わずその場での殺害を取ってしまうぐらいには面倒くさい・・・あ、そうだ。カズを巻き込みましょう」

「カズに?ミゼレムの相手をするのに何かしているとは聞いているが」

「えぇ。仮称トキオシティ遊撃隊をハンゾウさんと仙道ニキで避難キャンプの防衛やら補給物資の輸送やらをする予定らしいですが、腕もやる気もある連中を放っておくのも勿体ないでしょ」

「スルガ、少し良いか?」

 

アランウォーゼンが入室してきた

 

「来客だ。郷田ハンゾウが来ている。通して問題ないか?」

「ん?来客予定なんかあったっけ?まあいいや。丁度良い。ここに連れてきてほしいです」

「分かった。だが関係者位には私の事を話しておいてくれ」

「あ、スゥーごめんなさい」

 

そうだった。アミとバン位にしか言ってなかった

 

「おいスルガ、こいつ雇ったって本気か?」

「本気です。現状どこも人手が足りてないんですよ。俺の組織に必要なノウハウ全部持ってて面倒なしがらみ無い優秀な人はこの人くらいなんです」

「まあ、実行されたあとに何言ってもしゃあねえか」

「この事仙道ニキに話し通していて貰っても?」

「ああ。話しとく」

「んじゃ早速こっちの話なんですがちょっと政府から依頼があってトキオシティ周りで行政とミゼル信者共への対応をお願い出来ないかと。俺らはミゼレムの相手で一杯一杯なので」

「ミゼル信者ぁ?あー何となく話は聞いたことあるな」

「ああ。詳しくはその書類に書いてある」

「個人的には構わねえが、ちょっと持ち帰らせてもらう。流石に仙道とカズにも話通さねえと」

「んでハンゾウさんは何用で?」

「ああ。お前がこないだの演習で使ってたあのDフィールドってまだ作れるか?」

 

あー、あれを運用する気かぁー

 

「辞めたほうが良いです。演習でしかあんな欠陥品まともに使えません」

 

運用に前提条件が多くほぼ砂上の楼閣と例える

 

「なんとかならねえか?」

「根本から駄目なので本当にどうにもなりませんね。正式品はLBCSだからまともに使えてる節もあるのでんー・・・」

 

基本エターナルサイクラーの使用前提だからバッテリーじゃ短すぎるし、そのエターナルサイクラーも生身で身に着けると大分危険だし、ミゼレム共はそれを察知してくる

かと言って攻撃の時だけアクティブにする事も出来ない

 

「良くも悪くも実証品なのですよ。必要コストもアホみたいです。防衛隊が装甲娘の育成用に数個しか導入しなかった理由をお考えください」

「やっぱ体張るしかねえか?」

「現状はそうなりますね。ただ拓也さんの依頼なら結構LBXのハッキング対策やらで協力できるかと」

 

そうして、スルガの頭にソルジャーからの謎通信が届く。今日の目標まで掃討完了、大型ミゼレムを撃破、原型アリとの事で持って帰って来るらしい

そして、ルナからも連絡が来る

 

「失礼・・・」

『やっほー、こっち終わったよ。』

「了ー解、気を付けて帰っておいで。最近ミゼレム以外も物騒らしいからね」

『分かった〜』

 

「向こうも終わったみたいです」

「そうだ。あとアレだ。お前が乗ってるロボット、アレ使わなくなったらこっちにくれねえか?あの図体じゃその内限界が来るだろ?」

「あー、フレームアームズか。確かにアレなら拡張次第で何でも化ける。問題は一体しか作ってないこと」

 

確かに実戦以外の瓦礫撤去とか作業用重機としての所感も欲しかった所、渡りに船だ。けどまだ渡せんな

 

「そうですね・・・撃墜の可能性があるので確約は出来ませんがある程度下が育てばで、メインで動かしそうな人をここに派遣しといてください。ここに練習用シュミレーターが置いてあるので」

「おう。助かるぜ」

「あ、そういや三影やリコの姐御は身内なんですか?適性試験通ったって聞いて誘ったけど断られて」

「あいつも俺たちと居るぜ」

「あー、ならLBCS渡すので防衛隊で装甲娘の訓練に混ざるように伝えてくれません?さっきの奴らの対処中にミゼレムが来たら直ぐの救援は難しいかもしれないし2人は書類上まだシーカー所属だからLBCSの所持も問題ないし」

「そうなのか?分かった。きっちり伝えとく。おっと、もうこんな時間か、いきなり悪かったな」

「他に話しときたいこともあるのでッ─」

 

突然頭に浮かぶルナ達の写真、少し苦戦しているか?それに、敵の装甲娘っぽいのにも見覚えがある。フレズヴェルク、少なくとも紫と白、まだいるとしたらウチの娘達では分が悪い

 

「すいません。ルナからのSOSを受信した気がするので御暇を、後あれの試作型を借りていきます」

「お前のその辺の勘は鋭いからな。行ってこい」

「あとは俺達で話進めておく」

 

そしてスルガは地下に残された試作型LBCS保管庫に入り、インパクトレンチ片手に手早く一機の試作型LBCSにバッテリーを搭載する

 

「さ、どこまでやれるかな?」

(スルガ、敵襲だ。数は)

(もう視た。お前も準備しておけ)

 

そして、背中の物理鍵を差し込み、電源を投入、特殊試作型LBCS《ソルジャーD》が起動する

 

「フルリンクシステム、起動」

 




━特殊試作型LBCS━
装甲娘計画の過渡期で作られた人と非人間型LBCSとの精神リンクの安全性を確かめるための試作品、各フレームが一機ずつ作られ、ソフィアやスルガによって身体構造の違いの問題の洗い出しが行われた
ソルジャーDはナイトフレームの試作型の改造品でスルガ専用品、何故かスルガ以外の男に使えたものでは無い
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