ダンボール戦機 絶対零度の闘士   作:超甲形巡洋艦

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シャンハーイ!ハッシーン!

═NICS オタクロスの部屋════

スルガとルナの喧嘩(ほぼ惚気)の間オタクロスから聞かされた話は次のブレインジャックが起こる場所が分かったと言うものだ

 

「ずばり中国デヨ!」

「中国ですか?」

「どうして分かるの?」

「それはトキオシティとNシティの指令コンピューターを解析したからデヨ。そこに残された僅かなデータを頼ってディテクターの足取りを捜索したんじゃ」

「へぇー、ちょっと疑ってたけどすごいじゃんオタクロス!」

「ムフフ、ランたんもどんどんワシの事頼りにしてくれいいゾイ」

「でも中国なんてどうやって行くんです?今から準備したってブレインジャックまでに間に合うのかな」 

「それなら大丈夫よ!今から案内するわ!」

「そんでルナたんとスルガはいつまで惚気ておるんじゃ?それ以上やられるとワシの血糖値が上がりそうデヨ」

『「惚気て無い!」』

 

 

 

═NICS 屋上═════

とりあえず機龍に戻りジェシカに案内されるままヘリポートのような場所へ出た

すると突如ヘリポートが3つに開き床から一機、アヒルの飛行機がせり上がる

 

「紹介するわ!これはダックシャトル、NICSの誇る最新鋭の航空機よ!短距離はもちろん垂直離着陸、着水も出来るわ」

「おぉ!カッコいいです!」

「おまんら中を案内してやろう。さっさと乗るデヨ」

 

 

═ダックシャトル内部ミーティングルーム════

この機体を操るメタモや座席を確認した後下のミーティングルームに案内された

ここはLBXのカスタマイズや調整、会議やミーティングの部屋、更にいくつかの種類のDキューブが常備されておりカスタムしたLBXの試運転にも困らない

 

「そうじゃスルガ、こんなものが届いておるぞ」

 

とミーティングルームの机の上に置いてある三つの白い箱(一つは普通の紙段ボール残りはトランク)がある。宛はNICS オタクロス宛で送り主はタイニーオービット社結城

 

『ルナ、変わりに段ボール開けてくれ』

 

ルナが開封している間に機龍がトランクを開ける。2つのトランクの中にはLBXの改造や調整に必要な道具一式とスルガが愛用していた工具が入っている

 

「なにこれ?小さな工場みたい」

 

段ボールの中に入っていたのはLBXカスタムビルドファクトリーに良く似たものだった

とりあえず電子説明書を取り込み読み込む

 

「結城氏がスルガ用に開発した特殊カスタムベースのようデヨ。名前はLBXカスタムビルドファクトリーじゃ」

『こいつは凄い。材料さえ用意出来ればパンドラクラスのLBXの新造も出来るなこれ。それに調整修理やカスタマイズに関しては出来ない事はほとんど無いぞ』

 

基本機能は河白スルガの改造集にのけておく

 

早速ペルセウスを対象に試運転

ヒロに大規模メンテナンスの説明をするのも兼ねてシャドールシファー(スレイブ神谷コウスケ)と戦った際の損傷修復をする

 

ファクトリーの中央にペルセウスを設置

スルガがアクセスして所定の位置に開いたトランクを取り付けファクトリーが起動

 

さてと取り敢えずペルセウスを分解するか

ペルセウスの回りに小さなアームが数本出現し関節のロックを解除、胴体が真ん中に、頭が上に足が下に、腕がそれぞれ左右に移動した

 

「あ、ペルセウス・・・」

「大丈夫だ。彼の腕は信用できる」

 

それぞれ別れたパーツの近くからアームが伸びコアスケルトンとアーマーフレームに分けてメンテナンスを開始

と言っても装甲や内部に大きな損傷は無いので各部モーターの調整と油差しをしてペルセウスを再組立し関節を結合しメンテナンス終了

 

「これは凄いな。ヒロ、少しペルセウスを拝見してもいいか?」

「構いませんよ」

「ふむ・・・完璧だ」

『これでこいつの使い勝手は分かった。ジャンジャンバリバリ魔改造していくぜ』

「皆、そろそろ出発するわよ。席に座って」

 

═太平洋上════

サクッとシャルナックにフルリンクシステムを搭載する改造を施し更に数機の改造計画を立てたりしていたが(計画しただけで実行出来るわけではない。今は空の上だから)それを一通りやると暇になってしまった。

 

「スルガから聞いた話じゃが今回ワシらとディテクター以外の第三勢力がいる可能性が高いらしくての。旧シーカー本部での例の少年がその証拠じゃ」

「第三勢力・・・スルガ君、それは味方なのか?」

『いまんとこ不明、可能性は五分五分だな。その例の少年、風間キリトがデータは取れた。とか言ってたから単純にデータ収集が目的なのかもしれん。後風間キリトについて追加情報だ。彼はオメガダインのテストプレイヤーらしい』

「オメガダイン・・・Mチップの製造元ね。なら第三勢力はそのオメガダインってこと?」

『その可能性が高い。俺個人の考えだがオメガダインの背後には相当大きな物が着いてそうだ』

「大きな物?例えばなんですか?」

『オメガダインをイノベーターとするなら政治家の海道義光見てえな奴が居るかも知れないな』

「スルガ君の考えではディテクターとオメガダインは別物と言うことか?」

『何となくそんな気がするんだ。相変わらず確証は無いけど』

「うーん、話が難しくなってきた。結局2つともぶっ飛ばせばいいんでしょ!」

「ディテクターは兎も角オメガダインの方はまだまだ策が必要だね。スルガは何か思い付いてるんじゃないの?」

『ドングリ再製造してボヤ騒ぎを起こしてみる』

「スルガ!?絶対ボヤで済まないよね!?」

『その混乱の下でデータ盗んでハッカー軍団と共同で世界に拡散する』

 

やはり発想が斜め上におかしいスルガ

 

「そうだ!ジン、フィールドもあるし久し振りにバトルしないか?」

「確かに久々だ。手合わせしよう!」

 

早速草原フィールドにエルシオン、トリトーンが落とされる

《そろそろ日本上空を通過するモ》

そんなアナウンスを気に止め無いほどこのバトルは盛り上がった

あえてこの勝負の結果は書かないでおこう

 

 

═中国 上海════

到着時刻は夜で上海の夜の景色に目を輝かせる中オタクロスに呼び出された一同

 

『待ってたよ。皆懐かしい物を用意した』

「コントロールポット?ダックシャトルにも積んであったんだ」

「さっき最終調整が終わった所デヨ。そして見せたいものはコントロールポットだけではないゾイ」

 

とオタクロスは白と黒、二機の小型飛行ユニット『ライディングソーサー』を出してきた

 

「こいつはLBX用飛行ユニット『ライディングソーサー』じゃ。」

『見た目完全にオタクロスの趣味っぽいが、NICSから正式な依頼があったらしいな』

「ええ。LBXの行動半径を手軽に伸ばすためのツールとして依頼したわ」

「バンとジン、コントロールポットを使ってライディングソーサーのテスト飛行を頼むでよ」

『試験機だかな。不測の事態に備えて機龍で追従飛行と洒落混ませて貰おう』

「そう言うことじゃ。早速頼むゾイ」

 

バンとジンがLBXをライディングソーサーに乗せコントロールポットへ搭乗

ライディングソーサーはダックシャトルの機首、アヒルで言う口の部分から伸びる電磁カタパルトに乗せられ加速、射出した

機龍もカタパルト内でエンジン点火、急加速してきらびやかな上海夜の街に飛びこんだ 

 

機龍とライディングソーサーは夜の街を駆ける。ある時はビルすれすれに垂直飛行、またある時はほぼ限界高度へ、またある時は超低空飛行で人の間をすり抜ける。またある時はスルガがテスト(と言う理由)で放った誘導弾を回避させてみたりした。そして最後にこの辺で一番大きな建物『ドラゴンタワー』を垂直飛行で登る

 

これでテスト飛行は終了。機龍とライディングソーサーはダックシャトルへ帰投しスルガとオタクロス以外は1日を終えた 

 

─解散後、ミーティングルーム────

先の飛行で得たデータをスルガ、オタクロス、コブラが解析している。ライディングソーサーにもより広範囲で指令コンピューターを探知する装置を仕込んでおりその反応を元に指令コンピューターを捜索していた

 

「やはり繁華街の辺りが一番反応が強いな」

『この辺にあると見て間違いないですね。問題はどこにあるか、だけど』

「分かったゾイ。恐らく最後に行ったドラゴンタワーデヨ」

『あぁ、あの大きな塔を中心にした遊園地?』

 

スルガがドラゴンタワーを検索し様々な情報を見やすくまとめて表示する

 

「なるほど、遊具をまとめて一つのコンピューターで制御してんのか。確かに処理能力には困らなさそうだな」

『んじゃ今から俺がちゃちゃっと潜入して薬は注射より飲むのに限るぜ!してくるか?』

「それでも構わんのは構わんのじゃがもしディテクターがスレイブプレイヤーを用意していたとき処分することも考えられるデヨ?」

『あー、確かに不味いか。もしそれがカズとかアミだったら目も当てられんからな』

「アミたん・・・絶対ワシが助け出すデヨ!」

「しかし遊園地か・・・これ見る限り超人気でチケット取れんのか?」 

『それなら問題ない。俺の財産でどうにかしよう。てきとーに明日のチケットを・・・お!あったあった』 

 

えーっと?えっ十万?以外と安いな(感覚麻痺)

スルガの財産はフルリンクシステムの使用料や各種特許の使用料等が定期的に入り込み十億単位となっている

 

「待つデヨ。チケットならワシが持っとるデヨ」

『言うのが遅い。もう買っちまった』

「おいおい、子供の小遣い程度じゃキツくねえか?」

「スルガの資金力を子供にしたらいかん。スルガ、聞くがおまんの全財産今いくらデヨ?」

『五十』

「因みにそれはどの単位デヨ?」

『億』

「オイオイ、さすがに冗談キツイぜ?」

『ほらよ』

 

クレジット残高を表示してみる。このサイトの偽造はデザイン面でしかほぼ不能だ

 

「・・・マジかよ」

『ま、今この状態じゃまともに使えんけど。そや、改造の素材ポチっとこ』 

 

スルガは色々LBX数機とパーツ群をNICS宛で発注した

まあ中国での騒動が終われば届いてるだろう

 

「所でスルガ、おまんならディテクターの正体検討くらい突いてるデヨ?」

『えー、それ今聞く?』

「その反応をするっちゅうことは突いてるってことじゃな?」

『うんまあ・・・辺りは突けたけど、じゃあ語るね?』

 

っても答えを知ってるからなぁ・・・

 

『まずLBX関連企業やオメガダインは無い』 

「企業は分かるが何でオメガダインもなんだ?」

『風間キリトの一件で俺はディテクターとオメガダインは別物と考えた。それに今回の事、明らかにオメガダインの利益にならなさすぎる。むしろディテクターとオメガダインは敵対しているとすら思うね』

『二つ目はイノベーターの残党だがこれも無いとは言えないけど可能性は低いかな。主要メンバーは俺が居場所突き止めて全員ブタ箱に突っ込んだし』

「どこかの国家って可能性もあるよな?」 

『ああ。それも十分に考えられる。んで俺の中でもしかしたらって人が居るのよ』

「人?個人ってことか」

『うん。山野博士』

「お前なぁ、今回の事は山野博士が───」

「確かに考えられるデヨ」

「オタクロスまで言うのか」

 

『まず理由一つ目、ここ一年は物理的にも侵入した痕跡がない。なおかつ旧シーカー本部知ってる人間は少ないしここを指令コンピューターにするならまず旧シーカーの存在を知っている必要がある』

 

『二つ目、分かっていたなら山野博士ともあろう人がなぜ後手に対応することになった?少なくとも旧シーカー本部が指令コンピューターである事くらい分かっただろうに。それにヒロやランは兎も角バンやジンにならあらかじめ伝えても良かったはずだ。トキオシアでも言ったがそもそも巻き込みたくないならエルシオンを託さないはず』

 

『三つ目、まずこんだけ厳しいセキュリティ群を痕跡残さず突破した上でブレインジャックを引き起こす。その手腕だ。それこそ全盛期のオタクロスレベルじゃないと難しいだろ。更に仮にも安全装置であるMチップを操作転用しようと思い付き実行する。これは相当LBXの内部構造に詳しくないと無理だ』

 

『四つ目、今回神谷コウスケが使っていたLBX。あれほどのLBXを作り出す技術力は相当高い』

 

『とまあこんな感じだな。俺の中では黒よりのグレーだわ』

「スルガが言ってる事も確かだが、山野博士がそんなことを」

『気持ちは分かる。俺達は一年前グラサンとおんなじことを考えた。その結果、レックスが黒幕だと気が付けなかった。味方だからと言って安易に信じるのは危険だぞ』

 

スルガの言葉にも説得力があった。全てを知っているがその上でレックスを止められなかった過去がある

 

「分かった・・・俺も注意だけ払っておこう」

「ワシも解析を続けるデヨ。相手が誰にせよ一筋や二筋縄で行かないんじゃ」

 

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