ダンボール戦機 絶対零度の闘士   作:超甲形巡洋艦

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今回会話メインです


スルガの為すべき事

═グリニッジ天文台、研究室手前═════

 

浮遊機雷に突っ込んだ二機のキラードロイド、爆発音が収まった後にドシン、と床に落ちる音が聞こえた。全員再びLBXを繰り出し臨戦態勢をとる。そして割れた窓から外気が流れ込み煙が流れていく

 

 

「・・・動いてない」

 

 

耳を研ぎ澄ましたランが呟いた。確かに風音以外の音はしない

 

 

煙が晴れた。そこには装甲がボロボロで所々剥がれ落ちた二匹の怪物の姿が

ミノタウロスは右腕、右足を欠損、頭が半壊し動いていない

ヒドラは六つの首の中二つが欠損し残りの首はくっついているも動いて居ない。真ん中の大きな頭も下顎が無く二機ともピクリともしない

一応機龍がメーサーでコアを完全破壊する

 

 

『キラードロイド二匹の破壊を確認、さすがオーバードウェポンだ。なんともねえな』

 

二匹の怪物は何も許されず圧倒的な暴力によって捩じ伏せられた

 

 

 

 

 

 

 

─グリニッジ天文台防衛戦、終結──────

 

 

 

 

 

 

 

 

═研究室═════

 

「父さん!」

「バン、それに皆も良くやってくれた。エルシオン、ペルセウス、ミネルバの改造は無事終了した」

 

三人は自分のLBXを受けとる

 

「山野博士、僕たちのLBXは?」

「そっちはまだ調整が済んでいない。まず落とされた電源を復旧しなければ。マングース、原因箇所は特定できるか?」

「中央管理室のブレイカーが落とされました。直ぐ復旧に向かいます」

 

マングースが出ていくのを横目に山野博士が説明を続ける

 

「Σオービスへの改造の一環として三機にXモードのような特殊モードを搭載した。性能は個別で説明するが共通点として機体に掛かる負荷が大きい。使えるのはおおよそ1バトルに一回が限度だろう」

 

 

エルシオンにナイトモード(全攻撃無効化)

ペルセウスにストライクモード(スピードブースト)

ミネルバにバーニングモード(パワーブースト)

が搭載された

 

 

カスタムビルドファクトリーではシャルナックの修理が終わり続々無人機の修理を始める

 

ファクトリーがもう一個あったらもうちょい楽だけど、それは贅沢か・・・しかし最近は修理とメンテナンスの連続で新規改造が出来てなくて生身だったら禁断症状でそう

 

パリでの戦いでは四割程度の戦闘用無人機が撃破されてしまった。それの補填としても新たな無人LBXを作りたいがその時間も無い・・・そう言えばO・アーサーとウォーリアーの解析もしなきゃ、これは後回しだな。取り敢えずキラードロイドの解析を進めないと

 

とやることのリストアップをしてるうちに電源が復旧し山野博士が他機のメンテナンスを始めた

 

さて、どうしようか

多分山野博士が俺の体持ってんだよなぁ。トキオシアデパートでルナ回収しといて俺の体放っとく理由ないし

 

「スルガ、これからどうするの?」

『ん?うーん、あんまりうかんでない』

チャット《今から山野博士を問い詰める》

「ふーん、山野博士、そう言えばディテクターの正体って検討ついてるの?」

「そこはまだ・・・私なりに予想していたがパリでの話し合いで検討が外れてしまった」

「スルガ、何用デヨ?」

 

 

ダッグシャトルに居たオタクロスも呼び出した

 

よし、これで状況ヨシ!盗聴対策もまあここなら問題無いだろう。後は山野博士のメンテナンス待ちだな

 

 

『ちょっと待ち、すまんな』

「構わんでよ、で?」

『今後の事について少し』

「・・・分かったデヨ」

 

スルガの行動の意図を察したらしい。少し雑談で待ちを挟んで山野博士の作業が終わった

 

「皆のLBXの調整が終わった。カスタマイズで悩みがあるならいつでも声をかけてくれ」

『山野博士、ちょっといいか?後これからオレが話すのは門外不出、とっておきの極秘事項だ。もし外に漏れたら全員死ぬかもしれないから』

「スルガ、本当にいいんデヨ?」

『多分ここでいい・・・と思う。ってことで俺からディテクターの正体とその示す先、真の黒幕についてお話するぜ』

「黒幕・・・アロハロア島で言ってたやつですか?」

『うむ。単刀直入に聞く、いや吐かせる。トキオシア、Nシティ、未遂だけど中国、エジプト、そしてロンドンの一回目のブレインジャックの実行犯、そしてディテクターの正体はあんただな。山野淳一郎』

「なに!?」

「父さんが!?」

「スルガ君、一体どう言うことだ」

 

 

 

ジンやバンがなんか言ってるが気にせずに山野博士の反応を待つ

 

 

「スルガ君、何を言っているんだ?」 

『最初に違和感を覚えたのはエルシオン、ペルセウス、ミネルバを託した時系列。あそこでのLBXの暴走を予測できていたならヒロやランは兎も角、バンとかジンとか俺、ましてやシーカーに言わなかった?』

「まだ情報が確かじゃ無く不確実な事で巻き込みたくなかったんだ」

『巻き込みたくなかったは嘘だ。阻止行動くらい手は打てただろ。実際に現場にはコブラが来てエルシオンとペルセウスを渡しに来た。みすみすLBXの暴走を許した訳だろ?』

「確かに・・・博士、何であの時」

「コブラ君一人では阻止は厳しいと考えてバンやカズ君等と合流させるのが確実だと思ったからそうさせた」

『事前に手を打たなかったのは?』

「エルシオン、ペルセウス、ミネルバの設計と製造をしていたから『なら尚更だ。事前準備をしてたなら連絡の一つくらい寄越して俺らに対応させればいい』

「スルガ、俺達を巻き込みたくなかったからじゃないの?」

『バン《俺達》の範囲は?』

「えっと、俺も含めた子供って考えれば」

『それならシーカーを使えば良いだけだ。山野博士からの情報なら動かないはずがないし表立って動く必要も無い。それに子供巻き込みたくないならエルシオン、ペルセウス、ミネルバを託さない』

「おいガキンチョ、さっきから山野博士がディテクターであること前提の話じゃねえか。それにロンドンで声明が出された時俺達と一緒に居たぞ」

 

 

マングースが機嫌悪そうに反論を立てる。しかし

 

 

『んなもん時限式のプログラムと録画データか画像用意すれば良いだけの話だ。映像は動きがない上に合成音声ソフトで作ってるなら時間の問題は無いに等しい』

 

 

こう返した。更に追加の証拠を出す

 

 

『根拠も用意してる。まずMチップと言う曲がりなりにも安全装置を操作転用する発想、相当LBXの構造に詳しくないと実行すら出来ない』

 

『二つ目はトキオシアで旧シーカーを改造して指令コンピューターにした事、旧シーカー本部を知ってるやつは多くないし証拠を残さず別の機材を持ち込む手腕、レックスが居たブルーキャッツ周辺の監視カメラ映像もまとめて改竄されてた』

 

『三つ目、アミが使ってたLBXに廉価版とはいえフルリンクシステムが搭載されていた事、フルリンクシステムの内部構造を知ってるのはシーカーを知ってる人間より更に少ない。作れるの俺以外なら結城さんか山野博士くらいだろ』

 

「確かに、それが全部出来る人は非常に限られるが」

「父さん、本当なの?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」

 

長い沈黙の後で山野博士はディテクターであることを認めた。少し待っていてくれと言葉を残し部屋を出る

 

 

「スルガ、何で、何で言ってくれなかったの、」

『下手に言っても混乱するだけだと思ったし、この話にはまだまだ続きがある。黒幕の事言ってないからな』

 

あくまでディテクターの正体暴きは真の黒幕を追い詰めるために必要な事だと補足した。そう。スルガここからの行動でガーダインの手足を、世界制圧の手段を全て奪うつもりなのだ

 

「山野博士はどうしてテロなんか起こしたんでしょう、目的は前にスルガさんが言ってたパラダイスの事ですよね?」

『おう、テロと言う忌み嫌われる手段を取らせた他の動機がある。そこが唯一分からない点だ』

 

「スルガはこれからどうする気なんだよ」

「恐らく勝負を決めに行くつもりデヨ。この一連の事件にピリオドを打つ気じゃ」

「ああ。平和にルナと暮らせる世界を取り戻すためにな」

「ねぇ何で驚いてないのよ?」

 

ランが言った時他の人も同調した。レックス達の答えは単純、事前にスルガから聞いていただけだ

そして部屋のドアが開く。入ってきたのは仮面の男、もとい山野淳一郎

 

「ディテクター・・・本当に山野博士が、信じられないわ」

「ああ。一連のブレインジャック、パリ以外は私が引き起こしたものだ」

 

 

山野博士が仮面を外して顔を露にし語り始めた

 

 

「私がディテクターとして活動していた動機はスルガ君が言っていた通り、オメガダインとパラダイスに『おっと、そこからも俺が説明させてもらおうか』

 

『パラダイスの事は・・・もう言わなくてもいいな。まずオメガダインと繋がっている人物がシーカーとハッカー軍団の共同作業で特定できた。証拠は持ち合わせないがシーカーに保管してある』 

「それは誰なの?すぐにパパに伝えてNICSで動かなきゃ」

『そう焦るな。こいつは大統領暗殺の依頼を出した奴でもある』

 

「分厚い警備の中に暗殺LBXを潜入させられる人?あの警備でそんな事が出来るの?」

『いや、中から解き放ったんだ』

「そうデヨユウヤ。スルガの無人機の映像を解析したら政府関係者のテントからそとへと外に続くLBXの移動痕が見られたんじゃ」

『大統領暗殺を企てたのがそいつだ。ここでジェシカ、一つ質問だ。A国では大統領が何らかの事情で政務が遂行できなくなった時、一時的に大統領の椅子に座るのは?』

「それなら副大統領だけど・・・まさか!」

『ああ。A国副大統領アルベルト・ガーダイン。こいつが黒幕だ。こいつの動機は説明を省くが軍事衛星パラダイスを動かす時には三つの方法がある』

 

偽装貨物船future hope号

Lシティの国防基地

パラダイス内部からの直接操作

 

「国防基地から動かす場合は大統領のみが知るパスワードが必要デヨ。じゃが今の大統領がそんな事に協力するとは思えん」

「だから大統領を暗殺しようとしたわけね」

『そう!で俺は大統領暗殺の裏で副大統領に下剤盛って社会的暗殺を企んだけど失敗しちゃった』

「あれはスルガ君の仕業だったのか・・・」

『んで山野博士、採点は?』

「凄い、その一言に尽きる。だが85点程だ。一つ調べられていない」

「博士、他に何か?」

「オーストラリアの首都キャンベル、水中ミュージアムの更に地下、そこにはセト50と言う超メガトン級の核弾道ミサイルが隠されている。威力はソ連が開発した水素爆弾以上の破壊力を誇ると推測している」

『まーじか・・・でも情報はパリの犯行以外出揃った。そこでここに居る奴らを巻き込んだ提案があるんだが』

「何?もう何言われても驚かない自信があるけど?」

『俺達は一時的にアメリカから離反する。と言っても裏切る訳じゃない。カイオス長官の知らぬ存ぜぬ所で大暴れしてやるだけだ』

 

全員が瞼を見開く。特に反発は無かった

 

「OK、とりあえず分かったけど、パパが怪しまないかしら?」

『ガン無視決め込んでやれ。とりあえず目先の目標はキャンベルのセト50の制圧及びアブソリュート・ゼロでの完全破壊。そしてfuture hope号の制圧もしくは撃沈』

「スルガ、おまん自分の身体の話をしとらんでよ」

「申し訳ないがスルガ君の身体はここには無い」

『だろーな。こんな人目がある場所に半分死体見てえな物置いとけるか。で?生命維持くらいはしてるんだろうな?』

「スルガ君の身体もオーストラリアだ。ルナ君の主治医だった医者が居る闇病院で匿ってもらって居る」

「あのお医者さんどこに居るのかと思ったらオーストラリアに・・・」

『よし、んで山野博士、次どこでブレインジャック起こすの?』

「え?もう場所が分かったならブレインジャックの必要は無いんじゃ無いんですか?」

『所が俺らの移動手段はダックシャトル、必然的にカイオス長官にA国に動きがだだ漏れになるわけよ』

「だからその場所に行くための嘘をでっち上げる必要がある。だろう?」

『さすがレックス、元テロリストは違うねえ。ってことで山野博士、ブレインジャックキャンベルで起こしてくんない?色々目的が捗るし』

 

 

さらっとテロの依頼をする辺りこの男も色々手遅れだ

 

 

「既に仕込みは済んでいる。が、本当に良いのか?」

『何を今更。忘れてたけどカズは?』

「彼も今オーストラリアだが」

『大体オーストラリア行ってからって事か』

「スルガ、いくらなんでもブレインジャックは無いと思うよ」

『手っ取り早いよ?』

「中国の時みたいに捜索して見つけたで良いんじゃないの?」

『それもそうか。ルナの案を採用しよう』

「スルガ、これからどうする?下手を打ったら逃げられるぞ」

『逃げる隙も与えませんぜ拓也さん。それとシーカーにも協力を頼みたいです。指令コンピューターの捜索のね』

「分かった。シーカーの方は任せてくれ」

『皆、これからの行動が俺の中で決まった。とりあえずもう少しイギリスに残ってパリで受けた傷を癒す事を優先したい。その後カイオス長官に嘘吹き込んでオーストラリアの指令コンピューターを無力化して・・・そう言えば何に仕込んだの?』

「水中ミュージアムの宣伝を兼ねている飛行船4隻にそれぞれ仕込んでいる」

『りょ。んじゃそこは何もしないでいっか。その後適当な理由付けて水中ミュージアムに行きセト50を無力化、その勢いでシーカーが捕捉してくれてるfuture hope号に殴り込みかける感じで行きますか』

 

 

トントン拍子で決めた今後の動き、果たしてこの通りに進行するのか?それは筆者しか知らない

 

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