═NICS本部、近所の裏道═════
更に二日程、山野博士からオーストラリアに到着したと言う合図を受け取った。後はハッカー軍団からの演技通報を待つのみ
そして八神さんからワールドセイバーについて元イノベーター構成員からの聴取を依頼していたのが情報が纏まったみたいなので報告があるらしい。アミを連れてくるついでにどうやら直接話したいようだが?
『それでわざわざ出向いてくれるとは、よほどヤバい情報が飛び出して来たんですか?』
「通信の傍受を警戒していた。それより航空券の手配、助かったよ」
『そいつはカイオス長官に言ってくれ。で?何が分かったんですか?』
「パリ事件での首謀者の男、リフィルス・クロウドやそいつが言っていたセレディと言う名前、それらを元に尋問していった結果がこれだ」
一枚の紙を出してきた。どうやら手書きらしい。相当警戒している
《調査報告書》
・ワールドセイバーについて
イノベーターと積極的な技術交換など合流は少なくかったが要注意の組織だった。
シーカーとの敵対中、当時私が黒の部隊(情報収集に特化した部隊)の指揮を取っていたときも全容は見えなかった
その構成員の一部は世界各国の政府や大企業等の巨大な組織に属して居ると推察されイノベーターの中にもその手は及んで居たであろう
技術力や情報収集能力も各所の構成員が盗んできたり最新兵器を自前で製造出来るなどイノベーターと同等以上のモノを持つ
その理念は戦争や紛争の根絶、しかし活動記録を見る限り過激派集団、その実態は世界征服、または自分たちがこの世界の支配権を握る事だと予想される
リフィルス・クロウド
詳細不明だが白の部隊(実験、研究など)の灰原ユウヤ君を検体とした操作システムに強い関心を寄せていたらしくその他の研究データを一部共有していたと言う
何人かに顔写真を見せたがこいつで間違いないと言うことである
その他経歴は一切不明
セレディ・クラウスラー
青髪赤目の老人か子供の用な小柄な姿らしい(何故か情報が二つに割れていた)こちらはイノベーターとはリフィルス・クロウド程交流が多くなかったらしいが人工臓器オプティマを提供していた。他にも優秀な人間が世界を支配すべき、と言う思想を持っているらしい
こちらも経歴不明
二人は組織の中でもトップに近いと思われる。お互いにどちらが組織の支配するか、理念を達成し世界を牛耳るかで対立していたと思われる
オーバーロード
不明。白の部隊の一部が研究していたようだが研究データは残されていなかった。しかしセレディ・クライスラーも同様の単語を言ったのを覚えていると言っているため何らかの特殊能力であることが推測される
『ふむふむ、成る程ねぇ。ありがとう八神さん。大分煮詰まったよ。オーバーロードに関してはNICSとシーカーでも解析して貰ってるけどネットの噂以上の情報が無いのが現状か・・・』
「噂を信じての推測だがオーバーロードは人が自分で身に付ける力だと思っている。そしてフルリンクシステムはLBXの、機械の力を借りる技術だ。そこがヒントにならないか?」
『天然の進化と人工の進化、だがフルリンクシステムにはそんなLBX以上の特殊能力は確認出来てない。ただ組織の片方はバックアップを用意してない限り俺が殺したし、組織としての動きがされやすくなったか』
本心二人で潰しあってくれたら消耗したところを入思いっきり殴り付けてやるだけで楽・・・何とかして争いを誘発させれないものか
『まあ、パリでの一件で多少なりとも混乱はあるだろうしもう少し後回しで良いかな』
「すまないな。あまり情報が集められなかった」
『いや、NICSですら影も捕らえられなかった、十分凄いですよ。しかしNICSにも手が伸びている可能性を考えると動きづらくて仕方ない・・・シーカーにももしかしたら』
「調査しておくか?」
『一応お願いします。シーカーだけで良いです・・・がワールドセイバーと戦う時はあまりNICSに頼らない方がいいかもしれませんね』
「推定される組織の規模から見てもどこに構成員が潜んでいるか分からない。警戒するに越したことは無いが、恐らく私が調査したことも気付かれているだろう」
『あー、それキッツいなー・・・いっそのことイノベーター再建した方が手っ取り早いかもしれん』
今は考えるだけ無駄、そう結論付けて次の行動に出ることに。八神さんは直近の航空便で帰路につく。ハッカー軍団からの通報は八神さんが日本に戻った時、もうすぐだ。上手くやれば面倒事が連鎖していくミゼル事変は起こさずこの戦いを制すことが出来る!
スルガの最終勝利条件
・遅くとも軍事基地でのアルベルト・ガーダイン、檜山真美の無力化
・futurehope号で死の恐怖を覚えたアダムとイブによるミゼルの誕生阻止
大きくこの二つに分けられる特に重視しているのは圧倒的に後者だ。理由は言わなくとも良いだろう
そして場面は移り同時刻、別の場所ではアミとの再開を喜んでいた
「リハビリや経過観察が意外と長かったわね。本当はもっと早く合流するつもりだったんだけど」
「仕方ないさ。洗脳状態でどんな異常があるか分からなかっただろうし、でもアミがきてくれて本当に心強いよ!」
「あ、そうそう。アミちゃん、真っ先にスルガが『今から全員を掌の上で転がすから宜しくね。ぴーす』だってさ」
「今一何か分からないけど・・・分かったわ。何かしてるのね?」
「ここでは話せないが、現地に着くまでに説明しよう」
「あれ?そう言えばスルガさんは?」
「あぁ、それなら八神さんと何処かに行ったけど、スルガが八神さんに何か頼んでたみたいね」
「パリの件かな?スルガ君はあれがディテクターの仕業でないと思っているらしい。だから元イノベーター構成員が何か知らないかの調査を依頼していたみたいだよ」
「ってなると、イノベーターの時以上に暗躍してるのね」
「スルガ、色々無茶しなきゃいいけど」
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═NICS本部、指令室═════
カイオス長官からの緊急招集が掛かる。集合前に確認したら八神さんが乗る航空機が日本に無事に到着している。つまりハッカー軍団からの通報だろう
「皆、シーカーを通じてハッカー軍団から通報があった。オーストラリアのキャンベルのサーバーにディテクターの痕跡を発見したらしい」
『まあ、やることはいつもと同じってこったろ?指令コンピューター探して無力化する』
「ああ。いつブレインジャックが始まるか分からない。直ちに急行してくれ」
次なる目的地はオーストラリア、待ち受ける障害達をまとめて粉砕するために子供達は飛び立った