ダンボール戦機 絶対零度の闘士   作:超甲形巡洋艦

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ちょい短め


苦悶の??? 二人の思い

═ダックシャトル睡眠スペース═════

 

「あ"ア"ア"あ"ア"あ"あ"あア"あ"あ"」

 

レックスに連れられスルガの安置場所に行くと似合う言葉は《惨状》だった

もはや人間の物とすら思えない悲痛な叫びや呻きを吠えながら全身からの汗を噴かせ、口、さらに目や鼻、耳からも血を吐き出し体全体をバタバタと激しく動かし暴れている。部屋中が血まみれの光景にアスカとジェシカが口を押さえ外に出ていった

 

 

「その手袋して押さえるの手伝って!」

「ああ!」

「おう!スルガ大人しくしろ!」

「くっ、」

「うぐぐぐぐお“お“お“お“お“ーーー!!!」

 

拓也とレックス、郷田、カズ四人掛かりで力任せにベッドに血まみれの四肢を押さえつける。だが本当に昏睡状態から復帰した所かと思うほどに反発が強い

 

「くっ、コブラも頼む!」

「分かった!しっかりしろスルガ!」

「あ“あ“あ“あ“あ“う“う“う“う“う“う“う“があ"あ"あ"」

「鎮静剤を打つ!右の二の腕をガッチリ固定してくれ。動かれたら針で神経を傷けてしまう。ルナ、そこの鞄にある拘束具を!今の彼は自傷行為に走りかねない!」

「うん!分かった!」

 

主治医が鎮静剤を投与、徐々にスルガの暴れる力が弱まり二十分程でぐったりとした。しかし苦痛に歪んだ表情だけは変わらない

 

「もう大丈夫だろう・・・が鎮静剤が効くまでの時間がやけに長かった。彼に一体なにが?」

 

速やかにスルガの四肢がベッドの足に鎖とベルトで拘束される

次暴れてもある程度大丈夫だろうか

 

「先生、スルガは大丈夫なの?」

「分からない今のところ出血以外で死ぬ要因はない。予備の輸血液を持ってて正解だった・・・原因は間違い無くフルリンクシステムの長期間連続使用の副作用だろうが症状が未知すぎる」

 

室内は重い空気に包まれる。そこで山野博士が口を開いた

 

「私は医学にはそこまで詳しくない。が、思い付いたも一つ仮説がある。スルガ君はこの期間で戦闘を繰り返してきた。だからシンクロの深度が高くなりすぎて肉体を拒絶するようになったんじゃないか?」

「それって結局どういう事です?」 

 

ヒロが訪ねると山野博士は少し頭の中を整理するようひと息いれて、少しだけ重い雰囲気を醸し出す。スルガはLBXに慣れすぎてしまったのだ

 

「分かりやすく言えば自身の肉体よりもLBXの体に慣れてしまった。と言うことだ。そうでないにしろ突然意識を戻したから今までの記憶が一気に脳に流れ込み、一時的に処理しきれなくなっているのはほぼ確実。最悪、もう二度と目を覚まさない可能性もある」

「クソッ、こんなときに何にも出来ねえとは、情けねェ」

「今まで僕らは沢山スルガ君に助けられてきた。恩を返すことも出来ないとは・・・」

 

郷田とジンが声を漏らす。しかしルナが持っていたソルジャーDとシャルナックが突然動き出しスルガの頬をひっぱたく

 

「えっ、スルガのLBXが、動いた?」

 

機龍と同様、この二機も自我を獲得したのだろうか?そのまま全員に向かい合い、無言で見つめる

この二機はスルガの無事を信じているのだろう

 

「・・・そうだね。今からは私達が頑張らなきゃ起きたスルガに怒られちゃう。後の物語は私達が引き継いで紡でかなきゃ」

「ああ!僕が知ってるスルガは、こんな所で絶える人じゃない」

 

ルナとヒノが覚悟を決めたようだ

 

「そうさ。タロットを切るまでもなく分かる。スルガはどこからでも這い上がってくるさ」

「ああ。それにルナがピンチなら閻魔だろうが神だろうがぶっ飛ばして来るに違いねえ」

「確かにそうだ。昔バン君にスルガ君がうじうじするなって言ったのを思い出すな」

「ええ。スルガさんの無事を信じましょう!」

「スルガの事は任せてくれ。僕も最善を尽くす」

「皆、この戦い!勝つぞ!」

「「「「おー!!」」」」

 

 

futurehope号制圧の為に各自LBXのメンテナンスや鍛練に励む。スルガの容態は心臓は不規則で異常なリズムで鼓動しているのに何故か体は動いている。まさに意味不明で理解不明な症状だ

ただ一つ、全員がスルガの無事を信じている。それだけは揺るがなかった

 

 

 

═ミーティングルーム════

ルナとヒノ、レックス相手の手合わせ後で少しの休息を入れている所だ

 

「ふう。やっぱりレックスは強いや・・・」

「だね。最初あの人が伝説のLBXプレイヤーレックスだって聞いたとき驚いたし半信半疑だったけど、今戦って本物って確信したよ・・・はぁ」

「ヒノちゃんってスルガとの初邂逅は去年のアルテミスだったよね?」

「うん。僕がロンドンの、英国チャンピオンになってからアルテミスに出るまで無敗だったんだ。けどそれがまさかあんなところで負けるなんて・・・」

「スルガは強いからね。バンやジンみたいな正々堂々とした強さじゃなくて作戦を交えた搦め手だけど」

「あれは完敗だった・・・その時かな?他人に尊敬以上の感情を抱いたのは」

 

少しだけヒノの顔が赤い。この少女も同じ相手に同じ感情を抱いていると直感したのだ

 

「あ、やっぱりそうだったんだ。ヒノちゃんもスルガの事が好きなんだね?」

「うん。そのときはルナちゃんが居るとは知らなかった」

「因みに告白されたのあの日の夕方くらいだよ」

「へぇ?・・・挑発?」

「まさか。でとヒノちゃんなら良いかな?」

「なにが?」

 

本当に困惑している様子

 

「私もスルガが大好き。ヒノちゃんもスルガが大好き。でもお互い負けず嫌いで諦めるのは嫌・・・でしょ?」

「つまりアレかい?スルガを共有しようと?」

「まあ、それを決めるのはスルガだけどね。私は別に良いかな。多分それくらいでスルガは変わらないし」

「僕も・・・いや、遠慮しておこう。僕の目指す騎士王になるまでは。でも隙が会ったら掻っ払うから、そのつもりで覚悟しておくといい」

 

スルガが眠るなか、想いを募らせる少女二人

 

これを知ったスルガは何を思うのか

 

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