仮免の話は次回かな。
「そう言えば、この中で誰が一番有名何ですかねー。」
きっかけはこの一言だった。
これから積極的に動こうとした時に、死人が活動している事がバレてはいけない。
なので、ヒーローの前で活動するときは、何かしらの対策が必要だと話していた時にテレポンが言ったのだ。
「有名ならワシだろう!教科書にも載っている!」
一番に名乗りを上げたのはPlus Ultra、俺の社会の教科書を持ち出して顔写真を見せてくる。
確かに雄英高校の創立者で黎明期に活躍したヒーローとして教科書に載っている。
授業で一度は習うが、逆に歴史上の人間過ぎて今活躍してもそっくりさんで終わりそうな気もしてくる。
「知名度なら俺が一番低いだろうな、先生は例外として、あの時代のヒーローはただの公務員。
今みたいなタレント業とか認められてないし、当時は今よりずっと治安が悪かったしな、俺の記録なんて国で保管されているくらいだろう。」
確かに、グラディエーターは副職が認められる前の時代のヒーローだし、黎明期は社会情勢が不安定な事もあって知名度は少なそうだ。
「俺様も半裸で刺青だしで、個性も制限強くて活躍も地味だしで人気なかったなぁ、寧ろ匿名でやってた料理ブログの方が人気だったわ。」
カロリの料理ブログとか気になる、後で調べよう。
で、あとはテレポンだけなんだが、グラディエーターの話からニヤニヤしてる。
「フッフッフッ、皆さんの知名度はよーく分かりました!
お三方の中ではPlus Ultraさんが一番でしたが、歴史上の人物という知名度、その点私はヒーローランキング上位でTVに何度も出ちゃう売れっ子ヒーロー!
この中で一番に人気なのはこの私のようですね!!」
「いや現代で知名度あっても困るんだけどな。」
というか、その人気も10年前じゃねえか。
「うむ!その通り、実力も人気あるのは素晴らしいぞテレポン君!」
「そうでしょう、そうでしょう、アーハッハッハ!」
基本人を褒めるPlus Ultraは寧ろテレポンを褒めてるし、そもそも人気に興味のないグラディエーターは呆れてる。
カロリは少し拗ねてるけど、人気がないのは事実なので何も言えないぽい。
このままじゃしばらくテレポンがうざくなる、何か粗を探さねば。
取り敢えず、TVに引っ張りだこと言ってたのでそれを確認する、どうせリアクション芸人みたいな役ばかりだろ。
テレポン 動画で検索。
「…あれ?TVに引っ張りだこってこの大食い大会の事か?」
「ギクッ。」
調べたら大食い大会の映像しか出てこない、一部バラエティもあったけど、何か激辛料理か巨大料理ばかり食べてる。
「しかも、ヒーローデビュー前から大食い大会出てるじゃねぇか!」
ヒーローとしてじゃなくて完全に大食いファイター扱いである。
「審議!」
カロリからの物言いが出たので、全員で動画を幾つか確認する。
「おお!見事な食べっぷりだ!」
褒めるPlus Ultra。
「何処に入ってるんだこれ。」
純粋に引いてるグラディエーター。
「何でこんだけ食って胸にも尻にもいかねぇんだ?」
さっき凹まされたので切れ味がエグいカロリ。
「これはマスコットですわ。」
マスコット扱いの理由が分かってきた俺。
「しょーがないじゃないですか!学生時代から訓練で個性沢山使うとお腹減るし、食費が馬鹿にならないのでチャレンジメニュー制覇とかしてたら、スカウトされて食費も浮くし、将来の知名度UPになるかなーと思ったら、デビュー後も大食いタレント扱いだし!
まあ、デビュー当時お金ないので助かりましたけど!」
あ、当時のヒーロースナックの付録カードでも何か食ってる。
まあ、TVでの扱いはともかくヒーローランキングはデビューしてから上位を維持してるし、確かに現代における知名度と人気はテレポンが一番だろうと決まった。
いや、知名度あるの不味いんだけどね。
安定のテレポン。
テレポンの個性でお腹すくのは後付けですが、移動距離や自分以外の物体を飛ばす時にカロリーを消費するという設定です。
エドテン後は関係なくなりましたけど。
プロフィールも更新済みです。