悪夢と共に   作:あんノー

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第十話

ふはははは!凄いぞー!強いぞー!かっこいいぞー!

 

あとサザンドラにおんぶ状態のブラッキーが可愛い!

 

 

サザンドラwithB(ブラッキー)の圧倒的攻撃力と防御力。相手から見たらさぞ頭を悩ませるだろう。

 

ブラッキーがサポートと防御に集中しても、お釣りがくるサザンドラの攻撃性よ。三つ首それぞれから普通のポケモン以上の出力が出せるのだ。

 

 

この子は本当に育成が難しかった。とりあえず噛みついてきた。当時モノズだった時からとりあえず噛みつく事が感情表現らしく、私や私のポケモン達と挨拶がわりに食らいつくのだ。

 

私もポケモン達も最初はしょうがないと痛みを我慢するのだが、まぁ何度も来るとそりゃ躾けるよね。いくら甘噛みとはいえ痛いし。その後は同時期に育て始めたヨーギラスに噛みつき始めた。

 

ヨーギラスからサナギラスへの進化が思ったより早かったのは多分この子のせい。サナギラスになっても噛みつくのはやめなかったけどね。サナギラスも殻に包まれてからは気にしてないから二匹のスキンシップになったっぽい。

 

この子がジヘッドに進化した時は面白かったなー。二つ首になってから初めてお互いを見た時に「え……アンタ誰?」的な感じで固まっていた。その後お互いに噛みつきあって意気投合してた。

 

ちなみにサザンドラに進化した際は、「また増えたな……」「あぁ……」みたいな感じでそれぞれ達観してた。

 

 

 

それはそうと第一射目はピカチュウは上手く躱したね。さすがよけろピカチュウは魔法の言葉だ。ただ、いつまでも綺麗に回避にできるかな。まだまだ攻撃濃度上げていくよ。

 

ピジョットの攻撃もブラッキーで対処出来るみたいだし、何か工夫しないとこの布陣は崩せない。

 

 

今さっきバッジ集めを終えた少年達にはいきなりの高いハードルだが、超えてくるでしょ。むしろここで何も出来ずに敗れるならポケモンリーグは早すぎる。彼らはその座を賭けて踏み潰しに来るのだから。

 

 

「さぁ!突破してみせてよ!未来のレジェンド達!」

 

 

戦うポケモン達を微かな勝ち筋へ導く。ポケモン達の為に作為的に奇跡を用意する。それが出来るのが君達、未来のレジェンドトレーナーだと私は信じてるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数分、彼らはサザンドラに傷一つ負わせる事は出来なかった。ピカチュウ、ピジョットも戦闘を続けているが、その身には大きな火傷が見られる。

 

この数分間、サザンドラの攻撃をギリギリで躱しているのは凄いことだと思うし、それを的確に指示するのはさすがと言ったところだ。だが、攻撃できてないんじゃいつまでもこのまま。

 

紙一重で回避したとしても、炎や息吹は確実にポケモンの体表を熱で焼いていく。対するこちらは数少ない攻撃をブラッキーがしっかりシャットダウンしている。このままではどちらが先に果てるかは明白だった。

 

 

「ちっ!おいレッド、俺に合わせろ。一匹づつ仕掛けても埒が明かねぇ」

 

「どうするつもりだ?」

 

「説明してる暇があるかよ。感覚で合わせてこい。高度をさらに上げてあまごいだ!」

 

ピジョットが天高くで旋回すると、夜空が雨雲に覆われていく。ポツポツと雨が降り始めた。

 

 

あまごいね。電気タイプいるからそのままかみなりに繋げる気かな。かみなりはとても強力なワザだ。実際に当たれば例えドラゴンタイプで生命力の強いサザンドラだとしても大きなダメージを避けられない。

 

また当然見てから反応出来るようなものでも無いため、咄嗟にひかりのかべを張ったり、まもる体勢にも入れない。とはいえ、かみなりは普通ではまず当たらない。

 

晴れている時だと、ワザを出すポケモンから出る電撃だけで放つ必要がある。上空に電撃を溜めて、標的へと撃ち落とす形だ。うん、予備動作ある上に上空からピンポイントで当てなければならないのは難しいよね。普通に10まんボルトとか使おっかになる。

 

これが雨だと話が変わってくる。雨の時のかみなりは自然のエネルギーをそのまま落とすだけ。そして何より一発だけじゃない。雷雲の量によって変わるが、下手すればゲリラ豪雨の時並みにポケモンに降り注ぐのだ。下手な弾でも数打ちゃ当たるとはよく言ったもので、まぁ回避は無理かな。

 

 

まぁよくあるあまごいでかみなり当てよう的な話だけど、それはさすがに通じないというかやらせないよ。

 

「ブラッキー、にほんばれで相殺。そのままつきのひかりで使った体力を回復」

 

集まりかけた雨雲が消えていく。その隙間から射す月光をブラッキーが浴びリラックスする。これでてだすけや防壁に使った体力を再び充填するのだ。

 

「ピカチュウ!街灯を使って駆け上がれ!」

 

ピカチュウが街灯の1つを駆け登り、そこから空へ飛ぶ。高度はサザンドラの少し上くらいだ。

 

雨雲はもう無いのにピカチュウを空へ上げさせる?一体なぜ?空中じゃもう回避できないよ。レッド少年に限ってやけっぱちとかは無いと思う。何か企ててるね。

 

 

「ブラッキー、ピカチュウを警戒して、サザンドラは迎え撃つよ!かえんほうしゃ、りゅうのはどう、あくのはどう」

 

サザンドラは口にそれぞれ力を溜め、狙いを定める。ブラッキーもピカチュウに注意を向けた。私を含め、全員が謎の行動をとったピカチュウを見つめてしまった。

 

「「いまだ!」」

 

「ゴッドバード!」「フラッシュ!」

 

夜の道路に光が満ちた。私もサザンドラもブラッキーも目を焼かれる。

 

私は視界が真っ白に染まるだけだけど、二匹は近い距離で見てしまった為、視界の回復に時間がいる。これでは攻撃は当たるわけがない。

 

「でも、それはピジョットも……するどいめか!」

 

私がぼやけた視界で無理矢理見たのは、サザンドラの背に突撃するピジョットの姿。そこにいたブラッキーはサザンドラから弾き飛ばされる。

 

今までピジョットの突撃はブラッキーの障壁やサザンドラの遠隔攻撃で牽制していたのだが、さすがにこんな状況では反撃も防御もしようがない。

 

「ボルテッカー!」

 

電撃を纏ったピカチュウが、宙を舞っていたブラッキーに追撃を加える。ブラッキーは私の所まで吹き飛ばされ、私は何とかそれをキャッチする。

 

無防備状態で二発も攻撃をくらいさすがに戦闘不能だ。ブラッキーを撫でながらボールに戻す。

 

「しゃあどうよ!それにしてもよく気づいたなレッド!」

 

「カスミのスターミーにやられた」

 

「なーる。似たトラウマ持ちか」

 

 

「それに……お前の手持ちの特性や癖くらい全部頭に入っている」

 

「何十回ってバトってきたからな」

 

あまごいはピジョットが高度を自然に稼ぐ為の捨て石。そしてピジョットの特性を把握していたからこそ、なんの合図もサインも送らずにフラッシュか。全く即席パーティでよくタイミングや意図を汲み取れたもんだね。

 

 

 

 

さすがというか末恐ろしいというか。ただ、うちのアイドルを傷つけた分は倍にして返すよ。サザンドラもブチ切れてるみたいだし。この子みんなに甘噛みするくらい大好きだもんね。

 

「サザンドラ、ブラッキーの敵討ちするよ」

 

サザンドラが三つの首全てを使って、大きな咆哮をあげる。攻撃された怒りを込めた、自身をふるいたてる為の全力の雄叫び。そして先程倒れたブラッキーを嘆くような絶叫は、宙高くより星を呼び寄せる。

 

「なっなんだ……?」

 

グリーン少年が空を見上げて言葉を漏らす。まぁ、かみなりと同じで視認出来た時にはもう遅いんだけどさ。

 

前にシンオウへ帰った時、シロナと一緒に彼女の故郷のカンナギタウンから少し歩いた渓谷で修行したワザ。サザンドラとガブリアスで、とにかく隕石を落としまくった。

 

私はそんな修行とかいうキャラじゃないんだけど、このワザは危険すぎるからね。教えて貰ったタツばあさんもポケモンと人を見極めた上で伝えているらしいし。本来はジョウト地方にあるドラゴン使いの里、その奥義中の奥義。

 

 

「りゅうせいぐん!」

 

 

天から熱を纏い、大きな岩が一つ降りてくる。それは地上からようやく視認できた高度でポロポロと空中分解し、それぞれが人の頭くらいの大きさにとなって相手に降り注ぐ。

 

空中のピジョットも回避しようと身構えるピカチュウも関係無い。相手の立っている場所付近への絨毯爆撃だ。

 

「よけろ!ピカチュウ!」「躱せ!ピジョット!」

 

その二匹の残り体力じゃ無理だよ。ピジョットは直撃し、ピカチュウは地面に着弾した衝撃で派手に吹き飛ばされた。

 

「なんだよコレは……」

 

グリーン少年が攻撃の跡を見て慄く。そこには限定的な焦土が広がっている。

 

 

私としてはこのくらいで驚かないで欲しい。何故ならばコレは本来のりゅうせいぐんとは程遠いもの。

 

「ちなみに君達が挑戦するカントーポケモンリーグの一人に、真のドラゴン使いがいる。コレはまだまだ半端なりゅうせいぐんだよ」

 

言葉が出ないって感じだね。でも、バトルはまだ終わってないよ。

 

「サザンドラお疲れ様。戻って」

 

二人がポカンとしている。私がサザンドラを戻した事を怪訝に思っているのかな。

 

「あぁ、ごめんごめん。この子は戦闘不能でいいよ。これ以上はトレーナーとして戦闘させられない。りゅうせいぐんはそれほど力を使うワザなんだ……さっ、二対二。仕切り直そうか」

 

まぁバトルの流れは無理矢理引き寄せたけどね。そんなにりゅうせいぐんに驚いて、次のポケモンへの指示をしっかりできるかな。

 

「いけ!バンギラス、ダークライ」

 

「リザードン!」「カメックス!」

 

おっカントー御三家。最後の一匹としてそれぞれマサラタウンで貰ったポケモンで来たか。まさに二人の冒険の集大成のようなポケモン。

 

なら、次は組み合わせでも小細工でも無い、ポケモン同士の真っ向勝負と行こうか。

 

「レッド少年!空でタイマンでもするかい?」

 

「望む所だ!リザードン!」

 

レッドはリザードンに跨り、空を目指す。あら、少年も行くのかい。

 

危なっかしいったらありゃしないね。まぁ、本人すっごい良い笑顔してるからいっか。このバトルジャンキーめ。絶対落ちた時の事考えて無いな。

 

こちらでその相手をするのは当然私の相棒だ。

 

「ダークライ、貴方には何も言わなくていいよね……あっ!でも撃墜したら彼らのフォローよろしく」

 

いつも通りダークライは軽く頷き、リザードンを追いかけた。

 

もちろん指示の放棄では無い。ダークライなら私の指示がなくても勝利をもたらしてくれると信じている。

 

 

 

 

夜空に上っていくダークライを見送り、目の前のバトルに意識を向ける。

 

「さて、グリーン少年。このバンギラスを止めてみなよ」

 

「やってやるさ!カメックス、ハイドロポンプ!」

 

「バンギラス、避ける必要は無いよ。前進!」

 

カメックスの甲羅から突き出た二つの噴射口から激流が溢れ出る。それらは寸分の狂いもなくバンギラスに当たり、押し流そうとする。

 

だが、バンギラスはその流れに逆らって歩みを進める。一歩一歩、着実にカメックスとの距離を詰めていく。弱点だからと言ってこの子がすぐに倒れると思ったら大間違いだ。もちろんダメージは少しずつ入っているんだけどね。

 

「もっとだ!押し流せ!」

 

ハイドロポンプの威力が上がる。一気に勢いを増して、バンギラスの前進を押し留める。こうなったら後は我慢比べだ。バンギラスが力尽きるのが先か、カメックスが威力を維持できなくなるか。

 

「今はこらえて!勢いが無くなった瞬間に詰めるよ」

 

バンギラスが踏ん張る。カメックスが振り絞る。

 

軍配はウチの子に上がった。疲労し水の勢いが弱まったその隙に、バンギラスは前進を進めカメックスの眼前へと迫った。

 

「掴み上げて!」

 

「からにこもる!」

 

バンギラスは両の発射口をそれぞれ片手で掴み、カメックスを持ち上げる。カメックスは既に急所である首を引っ込めているが関係無い。その甲羅ごと粉砕するのみ。

 

「かみくだく!」

 

バンギラスは強靭な顎で甲羅に噛み付く。甲羅が軋み、大きく罅が走る。噛み付いたままバンギラスは首をゆっくりと上に持ち上げ、勢いをつけて地面に叩きつけた。

 

「そのままはかいこうせん」

 

トドメの一撃を地面に転がる甲羅に撃ち込んで私の勝ちっと。

 

これで地上戦は終了。やっぱりポケモンの力比べになると決着が早い。拮抗が崩れたら、立て直すのが難しいのだ。

 

「君が挑戦する四天王の中には、これ以上のパワーを持つポケモンを従える人がいる。力比べの中にも一工夫が必要だね」

 

「っち!」

 

まぁ、シバさんのカイリキーと力比べしようとする人なんてそんなにいないか。

 

「さて、上はどうなったかなー?」

 

空を見上げればかえんほうしゃとあくのはどうをぶつけ合う激しい戦いが見えた。




日間ランキング一位とはたまげたなぁ

ちなみにサザンドラwithBで一番苦しんだのはレッドでもグリーンでもなく、作者である。

もう半端ないってー。そんなんできひんやん、普通……そんなんできる!? 言っといてや!できるんやったら……。何も考えてないってー。第九話後半書きよった自分何してくれとるん。

で、ピカチュウとピジョットの使えるワザを調べまくったなぁ。気分は焦った時のドラ〇もん。


では、感想で気になったのとか、自問自答も含めていつもの。

Q、6匹目は?
A、今の所無い。シンオウ四天王は強化前も強化後も五匹で挑戦者に立ち塞がる。……ええやんそういうポリシー。ワイは好き。

Q、タグに女主人公いるで
A、付けたやで

Q、タバコの銘柄
A、作者リアル知識無し。二次元のキャラが吸うならカッコイイって感じ。リアルは少し苦手なんやな。

Q、タバコ描写もっと欲しい
A、ハンサムと一緒に吸うシーン考えてた。寝たら忘れて、投稿してからあ゛ぁ゛ってなった。
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