うる星やつらwith闇のキバ   作:幻想英雄

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この森のイメージは、仮面ライダー鎧武の「ヘルヘイムの森」とらんま1/2の『流幻沢』が近いです。


序曲 2

肌寒い。

 

寝心地の悪さを感じ、意識が浮上する。

 

 

・・・あぁ、昨日あのままゴミ捨て場で寝てしまっていたのか・・・・・。

 

 

目を開けるのも億劫で、恐らくこれから目に映るであろう光景を予測する。

 

 

 

・・・これは絶対に、体中ほこりまみれだな・・・・・・・・・・。

 

 

 

家に帰った時の母さんの鬼や閻魔も裸足で逃げ出す顔が想像できてしまい起きる前からゲンナリする、もういっそのこと二度寝してやろうかと再び意識を手放そうとしたとき周りの違和感に気が付いた・・・静かすぎるのだ、いくら朝方だとしても、通勤時のサラリーマンの足音や、朝刊の新聞を配達するアルバイトの苦学生のバイク音が聞こえないどころか、昨夜、光に集まる虫のごとくフラフラと吸い込まれるように夜の店に入り調子に乗って飲みすぎ朝から電柱に向かってリバースするおっさんらの気配も匂いもしてこない、流石におかしいと感じうっすらと瞼を持ち上げる。

 

 

 

「・・・は?」

 

 

 

だが、目覚めて最初に目に飛びこんできたのは、枯れ葉、そして鼻腔をくすぐる土の香り・・・・・腐葉土という奴だろうか?・・・・・・・・・。

 

 

何事かと飛び起き、周りを見渡す。

どこか山の奥を思わせる、薄暗い風景。

鼻をくすぐるのは山の中特有の土の香りと、ほのかなカビ臭さ。

肌寒さに思わず身を抱き締める・・・・寒っ!!・・・・。

 

 

「さすがにこうも薄暗いと夏場でも寒いな・・・・いかん!!ラムの人形は!?」

 

 

慌てて自分の周りを見回すときちんと自分のワイシャツの胸ポケットに入っていることを確認するとホッと安堵のため息を吐き改めてこれからどうするかを考え始める。

 

 

普通目が覚めてこんな場所に居れば普通の人であれば多少なりともパニックに陥るものだが、この一年間ラムと共に過ごしたことによりこの程度の異常事態には動じなくなったのである。

 

 

暫く腕を組みながらウンウンとうなっていたが、考えがまとまったのか突然顔を上げると目の前の森に向かってスタスタと歩き始めた。

 

 

「・・・うん!考えてても仕方がないし、歩いていれば道が見つかるだろう!!。」

 

 

 

・・・悲しいかな、この男培ってきた経験と頭が全く釣り合っていなかった・・・

 

 

 

(しかしなんで俺はこんな森の中で眠っていたのだろうか?・・・もしかして昨日の二人組の仕業か!・・・だとすれば何が目的だ?もしも拉致が目的ならば俺はどっかの家の部屋の中に転がされているはずだ、そうでないということは・・・・・・・・・)

 

 

そんなことを考えながら森の中を暫くの間すすんでいた、すると右の林の奥からパキリと何かがこちらに向かってくる足音が聞こえた。・・・・・

 

 

(な、何だ?まさか、熊とかじゃないだろうな、イノシシとかなら、腹の足しになるんだが・・・)

 

 

・・・普通この状況であれば少し位恐れを抱くものだが、やはりこの男かなりどこかがずれていた。・・・

 

 

「グルルルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

 

 

・・・・結果的に言うとイノシシでも熊でもなかった・・・・

 

 

第一印象は二足歩行の全体的に蒼い色の毛並みをした黄色い角の生えたいかつい狼だった、わかりやすい例を挙げるとすれば物語に出てくる狼男の姿そのものだった。

 

 

「グゥララァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

そんなことを考えている間にこちらに向かって拳を振りかぶりとびかかってきた!!

 

 

「うわっ!!・・っとあぶねぇ!!」

 

 

何とか俺は反射的に地面を転がることで一撃を回避したーードガッーー

地面が小さなクレーターのようにへこんでいた。

 

 

(力、強すぎるだろっ!)

 

 

「グルルルゥゥゥ・・・グラァァァァァア!!」

 

「ちょっ!!、まて、連撃は卑怯ッ」

 

 

そうこうしてるうちに狼男はこっちにむかってその鋭い爪を振り回してきた、

俺は何とか紙一重で避けてはいるがいつまで続けれるかはわからない。

 

 

「グラァァッ!!」

 

「ぐはっ!!」

 

 

やはり避け続けるのは厳しく腹にいっぱつ蹴りを叩き込まれた、

後ろに大きく下がるが、持ち前のタフさで何とか耐えることが出来た、しかし、

後何分持つかはわからない。

 

 

「ガァァァッ!!」

 

「なんの!!、ぐっ!・・・・のぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ガッ!!」

 

 

一瞬で移動してきたその狼男は、とどめといわんばかりには頭上からその鋭い爪を振り下ろしてくる、しかし、俺は真剣白刃取りでその腕をつかみ巻き取ってそのままやつを投げ飛ばした、投げ飛ばした先にはそこそこ太い大木があり、奴はそれに背中からぶつかった。

 

 

(面堂のアホとの戦いがこんなところで役に立つとは・・・・・)

 

 

「とっ、いかん今のうちに逃げねば!!」

 

 

そろそろ体が限界に近く俺は狼男に背を向けると一目散にはしりだした。

チラリと後ろを振り返ると狼男はおってくることはせず、まるで面白いとでもいうかのようにニヤリとその鋭い牙の見える口角を上げていた。

 

 

「はぁっ・・はぁっ・・もう限界だっ・・・・・」

 

 

暫く走り続けていたが流石に体力の限界を迎えその場に倒れこみ、俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を木の上からのぞく人影がいた。

 

 

「・・・成程、少しはやるようだな。‥‥」

 

「おっ、珍しいなお前が人をほめるとは。」

 

「・・フンッ・・」

 

 

そう言うと片方はそのまま黙ってしまった。

 

 

「やれやれ・・・じゃあそろそろ回収してやりますか。」

 

 

そう言うとその男の背後の空から何かとても大きなものが飛んできていた。

 

 

「ギュアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘シーンをはじめて書いたのですが、思っていた何倍も難しかったです。


さて、今回出てきた狼男や、前回からいる謎の男はいったい誰なのか?(笑)


次回で正体がわかるのでこうご期待です。
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