エア・ギア【RTA風】   作:八知代

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 ……うん、まあそうなるよね(感想欄みながら)
 大丈夫大丈夫。あらかじめ構えていればそんなにダメージは……ゴバァ(吐血)

 前回あんな終わりかたしたのは、原作にある部分をまんま書くのが億劫だったからです。もしかして…みたいなことはねぇからな!(無慈悲)


7話 協力者

『シイナさん!海人さんがっ!』

 

 

〉〉海人やガゼルが行方不明になったとき、「イエローレイン」のメンバーの何人かと情報をやり取りするために連絡先を交換していた。そのうちの一人から、かかってきた電話。

 

 

『場所は総合病院のっ─────』

 

 

〉〉わかった、そう言って通話を切ろうとしたが、まだ向こうには伝えたいことがあるらしい。

 

 

『そ、それとガゼルさんが───』

 

 

〉〉手から携帯が滑り落ちる。家のどこかにいるはずのリカに聞こえるように出かける、とだけ声をかけて、まだ明るい街中をA.Tで一直線に走り出した。

 

 

 

 モブキャラから予想外な事実を告げられてしまうゲームの実況、はじまってる!

 

 うへぇ、速すぎて画面酔いしそう……。

 

 

〉〉目的地に着いた。都内の総合病院、電話で教えてもらった病室に向かう。『鰐島海人』……ここだ。

 

 

──バンッ!

 

 

 たのも~(道場破り)

 

 

「なっ、シイナ!?お前なんでここにッ!」

 

 

〉〉ベッド上で体を起こしていた海人が驚いた声をあげる。その周りを囲むように「イエローレイン」のメンバーがいた。海人に手が届く所へ行くため、そいつらを押し退ける。

 

 

「シイナ……」

 

 

〉〉患者衣の間から見える包帯が痛々しい。前に会ったときよりも少し痩せてしまったようだ。そんな怪我人に対して──肩を掴んでベッドに叩きつけた。

 

 

 うぇっ!?シイナくんが怒りに任せてバーサーカーに!?

 

 

「かはっ!」

 

 

〉〉ガゼルが死んだってどういうことだ?

 

 

「シイナさん!何を!?」

 

「おい、何トチ狂ったことしてんだ!」

 

 

〉〉その場にいたヤツら総出で海人から引き剥がされ、そのまま取り押さえられる。抵抗すれば簡単に抜け出せるが、別にコイツらに怪我をさせたい訳じゃない……用があるのは海人だけなのだから。

 

 

 流行らせ、流行らせコラ!流行らせコラ!!

 

 ……え?黙れ?自分シリアス苦手だからちゃちゃいれたくなるんですが……そうですか(ショボン)

 

 

「くっ……シイナ、おまえ」

 

 

〉〉答えろよ、鰐島海人。

 

 

「……テメェらは外せ」

 

「でも海人さん!」

 

「いいから!……大丈夫だ」

 

 

〉〉渋々出ていくメンバー達。病室には正真正銘二人きり。海人はおもむろに煙草とライターをとりだし吸い始めた。あまりのことに面食らう。病院だぞ、と呆れ混じりに注意する。

 

 

「……窓開けとくか」

 

 

〉〉後で死ぬほど病院の人に怒られればいいやと思い、止めさせることを諦めた。

 

 

「さて、さっきの話……チームのヤツらにしか話してないんだがナ。いつの間に連絡なんぞ取るような仲になってんだよ、テメェら?」

 

 

〉〉……アンタとガゼルが黙ってどっかに消えたからだよ。みんなで協力して方々探し回ったんだぞ。

 

 

「そう、か」

 

 

〉〉なぁ、教えてくれよ。ガゼルは……本当に……死んだのか?

 

 

「……あぁ」

 

 

〉〉頭が真っ白になる。海人がガゼルのことでこんなタチの悪い冗談を言うわけがない。なぜ、どうして、そんな言葉ばかり海人にぶつける。

 

 

「……聞くな。それがガゼルの願いだ」

 

 

〉〉ガゼルの名前を出されて、一瞬言葉につまる。しかし、聞かずにはいられない。教えてほしいと懇願する。

 

 

「ガゼルはテメェに傷ついてほしくなくて黙ってイッちまったんだ……そんだけの覚悟があったんだよ。シイナ、テメェはそれを蔑ろにする気かァ?」

 

 

〉〉閉口。……それでも俺は……。

 

 

 ヒェッ!選択肢の中に『拳で聞きだす』とか『A.Tで聞きだす』とか怪我人に対して殺意高すぎません!?

 文明人なんだから対話するに決まってるでしょ!

 

 

〉〉海人に頭を深々と下げて、口を開く。頼む、教えてほしい。

 

 

「…………はぁ」

 

 

〉〉頭をあげる。海人は左手に煙草を持ち、右の手のひらで顔を覆ってため息を吐いていた。指の隙間から目が合う。

 

 

「……ガゼルの思いを踏みにじることになるぞ」

 

 

〉〉……そう、なるのかもしれない。いつかあっちに行ったとき、許してもらえるまでガゼルに頭を下げることにするよ。

 

 

「ショック受けるぞ」

 

 

〉〉ショックを受けることより、姉貴分がどうして死んだかもわからない事の方がよっぽど嫌だ。

 

 

「ガキがワガママばっか言いやがって……アニキとアネキの言うことは聞くもんだぞ、バカが」

 

 

〉〉悪いな、反抗期なんだよ。そう言うと鼻で笑われた。

 

 

「……テメェのことをもっと信じてりゃー変わってたのかもな。まあ、今さら後悔してもおせェか」

 

 

〉〉海人は疲れきった顔で、小さく笑っていた。

 

 

「最後だ……本当に聞くか?後戻りは出来ねェぞ」

 

 

〉〉適当に答えることは許さない、海人の目はそういっている。覚悟はいいか?

 

 

 犯人がWソラってことを聞くんでしょ?つまりラスボスとの敵対フラグってことですよね?

 

 となったら聞くしかないですよねぇ!キクキクゥ!

 

 

「……俺もあの世でガゼルに謝る覚悟をした方がいいみたいだなァ」

 

 

〉〉海人は電話が繋がらなくなったあの日からのことを話してくれた。襲われて逃げたこと。潜伏先でまた襲われたこと。勝てないと判断したガゼルが自ら命を断ったこと。ガゼルのA.Tが持っていかれたこと。海人は救助されたが、ガゼルの死体は無かったこと。そして…………その一連のことに、空とその弟──(そら)が関わっていたこと。

 

 

「流石にショックだったか?顔色スゴいぞ」

 

 

〉〉言葉がでない。どうしてあの二人がガゼルを襲った?ガゼルのA.Tがほしかったのか?なぜ?

 

 

「覚えてるか?ヨシトと柿谷……二人はアイツらに殺られた。シイナ、俺はサツになってアイツらのやってきたこと、洗いざらい調べあげて刑務所に叩き込む。俺の手は汚さねェさ……ガゼルに会いに行けなくなっちまうからな」

 

 

〉〉空……お前は、本当に、そこまで堕ちたのか?無言のままでいると、海人は更に此方に問い掛けてきた。

 

 

「シイナ、お前はどうする?」

 

 

〉〉おれ、は……。

 

 

「……」

 

 

〉〉……もう少し、考えさせてほしい。

 

 

 むむむっ、スシ君は優柔不断ですねぇ。こんなもんラスボスが悪いに決まってるんですから、さっさと協力しとけばいいんですよ!

 

 

「ハッ、構わねェよ……悩んで悩んで、テメェのココロに従って決めろ」

 

 

 

 

〉〉その後のことは曖昧だ。どこをどう走ったのか、街中をあてもなくさまよっていた。辺りはすっかり暗い。

 

 

──~~~♪~~~♪~~~♪

 

 

〉〉リカからだ……どうする?

 

 

 出なかったら家に帰ってからが恐いので、出てどうぞ。

 

 

『もしもし、シイナ!今どこにいるの!?もう晩御飯冷めてるわよ!……イッキ達も心配してるわ』

 

 

〉〉ごめん。日付越えるまでには帰る。

 

 

『えっ、シイ』──プツ

 

 

〉〉……もう少しだけ一人で風になっていたい。

 

 

 お、おう……お年頃かな?(適当)

 

 


 

「……ただいま」

 

「シイナ!こんな時間まで、どこ、に……シイナ?大丈夫?顔真っ青よ」

 

 

 心配させたことを怒ろうと思って待っていたのに、帰宅した彼の顔を見てぎょっとした。

 本当に顔色が悪く、足取りもふらふらしている。転けるんじゃないかと不安で部屋まで付き添う。

 

 部屋に戻ったシイナはベッドに腰かけて俯いていた。

 流石に放ってはおけない。彼の正面に膝をついて、手を軽く握る……冷たい。

 

 

「シイナ、何かあったの?」

 

「……」

 

「私に話したくないこと?」

 

「……いろいろあって頭のなかぐちゃぐちゃでさ……言葉に出来ない、が正しいんだと思う」

 

 

 か細く、少し掠れた声もあいまって、その姿がひどく痛々しく見えた。

 

 

「辛い?」

 

「……あぁ」

 

「悲しい?」

 

「……あぁ」

 

「苦しい?」

 

「……あぁっ」

 

「泣きたい?」

 

「……」

 

 

 そっか……泣きたいんだね、シイナ。

 

 正面から彼を抱きしめる。

 

 

「泣いていいよ」

 

「……」

 

 

 ……まだ足りないらしい。月明かりに照らされている濡れ羽色の髪を優しく撫でる。

 

 ぴくっ

 

 肩が少し揺れた。優しく優しく、宝物を扱うようにゆっくり撫でる。

 

 

「……ぁ、ぁぁ」

 

 

 シイナから漏れ出てきたのは、小さな小さな()

 

 もっと、もっと出していいんだよ。音ではなく、熱で訴える。

 

 

「……ぅぅ、ぅぅっ、ぁっ……」

 

 

 まだダメ、まだ足りない。こんな中途半端じゃ、シイナは苦しいままだ。

 

 

 ふと、微かに煙草のにおいが彼に染み付いていることに気づいた。

 ここしばらくは無かったもの。そう、たしかこの臭いの元の人に会っていたのは去年の秋頃。

 

 

「昔の知り合いにあってきたの?」

 

「あっ……」

 

 

 ……みつけた。

 

 

「煙草のにおい。海人さん……のだよね。えっと、ガゼルさん…だったかな?昔馴染みさんにも会えた?去年の秋以来だっけ」

 

「……あぁ、ちがっ…あぇなっ、おれ、はっ!」

 

 

 ガッ、彼の両手が私の服を掴む。肩がじんわりと濡れていく。

 

 

「あえなかった……しんでたっ!なんで!ただのりょこうだって、あのときいってたじゃないかっ」

 

「うん」

 

「ずっとずっと!あぶないって!わかってたはずなのにっ!おれなら、きっと!ぜったい!にがせたはずのにっ」

 

「……うん」

 

「なんでっ!おまえが、おまえがっ!よんでくれればとんでいったのに!」

 

「うん」

 

 

 嗚咽に紛れて吐き出される断片的な言葉の数々。固有名詞は出てこなかったが、何となくの事情は察せられた。

 

 

「やくそく……したじゃないか……」

 

「うん……ごめんね」

 

 

 泣き疲れたのか、目が虚ろになっていく彼にそんな言葉をかけてしまった。

 彼を慰めるためだけに、顔も知らない昔馴染みさんの言葉を代弁しようとする愚かな行為。

 

 

「……あそこからでてきて、またあえてうれしかった」

 

「私も嬉しかったわ」

 

「くちがわるくなってて……びっくりした……」

 

「そ、そう?」

 

「でもあそこにいたときより、ずっとずっとげんきそうで……あんしんした」

 

「……うん、私も」

 

 

 夢現の彼と、勝手に作り上げた昔馴染みさんを演じる私。ふわふわとした会話が続く。

 

 彼の身体が少しこちらに傾く。床に落ちないように、さらに強く抱きしめる。

 

 

「おれ……そんなにたよりないかな?」

 

「そんなことない。いつも頼りにしてるわ」

 

「どう、すれば…いいのか………もうおれ……わから、ないん…だ」

 

「シイナの心の赴くままに。それがきっと、一番後悔のない道なんじゃないかな?」

 

 

 これらはきっと……私の言葉。

 

 

「なぁ……おまえは…ちゃんと、たよれ…よ……じゃなきゃ……たすけ…れ、ない…………」

 

「ぇ?」

 

 

 それは、誰への言葉?

 

 

 すでに寝息をたてている彼には聞けなかった。

 

 


 

『海人。俺、やっぱり心のどこかでそんなはずないって思ってるんだ』

 

「俺が嘘をついてるとでも?」

 

『違う、海人の言ったことを嘘だなんて思ってない!……ただ、もしかしたらアイツらにも何か理由があったのかもしれない。俺はそれを自分の目で見て判断したいんだ』

 

「つまり?」

 

『空達がこれまで何をしてきて、今何をしているのか……調べたことを教えてほしい。もちろん、調べるために協力できることがあれば協力する。その結果、もし救いようのない理由だったら……必ずこの手で』

 

「テメェが手を汚そうとしてんじゃねぇよ。つーかサツになるって言ってる人間に殺害予告なんていい度胸してんじゃねェか、シイナ?」

 

『……警察になる前にその口調、どうにかしたら?』

 

「ハッ倒すぞテメェ…………まァ、いい。これからよろしくな、協力者(マイ・バディ)

 

 




 「はぁ?」そんな声が画面の向こうから聞こえてくるような……こないような(自意識過剰)

 とりあず、このお排泄物はキチンとトイレに流したいと思います。(訳:完結まで頑張りたい)
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