エア・ギア【RTA風】   作:八知代

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 これ出すからさっきの間違って投稿したヤツは忘れてくださいお願いします(土下座)


16話 餌

「アンタ凄いわ!ウチら空翔んどりますよ!癖になりそうやわ!!」

 

 

 なにがどうしてこうなった!?なゲーム実況、始まってる!!

 

 

 いや、ほんとうに何してるんでしょう?私はただ観光しながら、たまに仕事をこなすくらいしか考えてなかったんです。それがいつのまにかベンケイ(JKの姿)をお姫様だっこで運搬しながら行わなければいけなくなるとか誰が予想できますか!?

 

 というかベンケイの身長が180cmくらいあって、ボン・キュッ・ボンのナイスバディなせいで普通に重いんですけど。

 

 

「今いらんこと考えよりました?なぁ?」

 

 

 あーあーあー!やめてください!首に回した手に力を込めるな!仮面を取ろうとするな!落とすぞ!!

 

 

「今は機嫌がええさかいこのくらいにしましょ。いらんことされとうなかったら、失礼なこと考えへんことや。ほら、もっと左の方どす」

 

 

 あーもう!どうにでもなれ!(ヤケクソ)

 

 ベンケイに指示された通りに進んでいきます。この際、不法侵入など法を犯してはなりません。当たり前だよなぁ!

 

 はい、サイレンを鳴らすパトカー発見。あれ?一人しかいなくないですか?犯人は三人だったような……まあとりあえず、あいつを捕まえてから考えますか。

 

 加速して、高く飛び上がって、犯人の背中にライダーキーーーック!

 

 楽勝ですね。あぁ、背骨は折らないように手加減したので大丈夫です。

 

 で、残りの二人は?一人はコケて捕まえられたけど、もう一人は逃走中?

 うーん、ちょっと探してみましょうか。“大地の道”で地面、ひいてはそれに接する全ての面から情報を得ましょう。

 

 急いで逃げる荒い走り、隠れるように人気のない方へ移動するような軌道、周囲を気にすることによって生じる無駄な左右へのブレ───

 

 みっけ!そんなに離れてないみたいなんでパパッと行きましょう。

 

 こっちの裏路地を走り抜けて、この壁を乗り越えてショートカットすれば……ほら!犯人(仮)の目の前に先回り!

 

 目の前に風を生み出して撃ち込めば、お馬鹿さんを吹き飛ばして楽々逮捕ってわけですよ。

 血の臭いがするし、暴行事件の犯人って言ってたしたぶんコイツでしょう。さーて、さっきのお巡りさんに引き渡し……あっ。

 

 

「……流石に捕り物の最中もこのままだとは思わんかったわ。まさかとは思うけど、こないな可憐でか弱い女の子の存在を忘れとったわけやあらしまへんよな?」

 

 

 うががががが、首の後ろをつねるんじゃありません!

 

 

「抱き心地良すぎて離しがたかったんやろ、なぁ?」

 

 

 ……ソウッスネェ。

 

 

 

 はーい、そんな感じでベンケイとあーだこーだ言いながら観光と仕事をこなすだけですので、倍速にしましょう。

 

 清水寺、京都タワー、引ったくり、東寺、痴漢、交通違反、器物損壊などなど。一日でなかなかハードスケジュールですね。あっという間に夜ですよ。

 

 

「残念やけど、ウチはそろそろお役ごめんやな。なぁ、やっぱり連絡先交換せえへん?」

 

 

 嫌だよ(即答)

 

 何のためにこんな仮面まで着けて正体隠してると思ってんだよ、あぁん?

 

 

「……せやろうな。あーあ、せっかくウチがA.Tを手に入れたときに扱き使うたろうと思いましたのに」

 

 

 え、マジな顔じゃん。天下のグラチル様を便利道具扱いするのはやめな~??

 

 

「まあ、今日お手本を見せてもろうただけでも良しとしましょ。さてと、ちょっと飲み物買うて来ますわ」

 

 

 行ってら~。

 

 にしてもベンケイとこんな風に一日行動を共にするとは思ってませんでしたよ。いやまあ、好きなんですけどね、ベンケイ。体つきがエロいじゃないですか(直球)

 原作のあの豹柄+黒ビキニはいつみてもワケわからんですが、今の制服姿はとても良い。黒セーラーにロングスカートとかスケバンかよと言われかねませんが、高身長なベンケイには大変良く似合います。花丸!!

 

 なんでわざわざ道案内までかってでてきたのか疑問だったのですが、一日一緒にいてなんとなくわかりました。

 彼女、A.Tについて興味津々だったんですね。簡単な走り(ラン)方から壁走り(ウォールライド)などいろいろ聞いてきましたから、スシ君をハウツー本代わりにしてるのがすぐにわかりましたよ。あの調子だと近々A.Tを買いそうですね。

 

 ……というかベンケイ遅くないですか?さすがに挨拶もせずに別れるのは薄情でしょうし……探した方が良いんでしょうかね。

 

 

「おい、仮面のお前」

 

 

 ん?なんか知らない三人組に声をかけられました。見るからに不良少年って感じの出で立ちで、全員A.Tを履いているようです。私、罪を犯してない野良暴風族には興味が無いんですが。

 

 

「あのデケェ女は預かった。無事に返してほしかったら大人しくついてこいや」

 

 

 ……強要罪???(お馬鹿)

 

 


 

 

 普段であればこんな無様は晒さなかった、というのはただの言い訳だろう。

 

 彼と別れて飲み物を買いに行った途中で、後ろからスタンガンを当てられて動けなくなってしまった。その間に手と足を縄で縛られ、ろくな抵抗もできない内にこの場所に連れてこられてしまった。

 見たところボーリング場のようだが、至るところに落書きがしてあり、ゴミも散乱している。そう言えば、しばらく前に潰れてそのままになっているボーリング場があったなと思い出した。きっとそこだろう。

 

 彼との時間が楽しくて気が緩んでいた、と考えが浮かんだ瞬間ベンケイは己を恥じた。他人を言い訳に使うだなんて最低だ。

 なんとか縄から抜け出せないかと、床に転がされた体を動かす。

 

 

「この糞アマ!!大人しくしろや!!」

 

「がっ」

 

 

 廃屋にざっと三十人以上いる男達の中でも、一番体格の良い大男に腹を蹴りあげられて、数回床を転がる。痛みに耐えながら大男に目を向けると、A.Tを履いているのが見えた。良くみると他の男達も皆A.Tを履いているようだ。

 

 

「おい、止めとけって。この女、喧嘩が馬鹿強いって最近噂になっとる『ナニワの毘沙門天』やぞ。後で報復なんぞに来られたら……」

 

「相変わらずお前はビビりやのぉ!玉付いとるんか!あぁん!?だいたい、こんな女一人で何が出来る?……あぁ、いや。ナニはできるか。仮面野郎をブッ殺した後は、この女に誠心誠意謝罪の気持ちを込めて尽くしてもらわんといかんなぁ。なんてったってあの仮面野郎の仲間なんやから」

 

 

 大男を諌めた細身の男以外から、下卑た笑いが聞こえた。クズが、と内心で悪態をつくが、縛られて動けない状況は変えられない。だが、やられっぱなしは趣味じゃない。

 

 

「なるほどなぁ。つまりアンタらはあの人に逮捕されたお馬鹿さんらの仲間ってことやろ。ほんま、御愁傷様」

 

「なあ、お前!自分の立場っ!分かっとんのかっ!お前は餌やっ!あの糞野郎をおびき寄せるための餌っ!無様に床に這いつくばる雑魚っ!身の程をっ!わきまえんかいっ!!」

 

 

 大男は苛立ちを隠すこともなく何度もベンケイの体を蹴りつけ、踏みつけた。ベンケイは弱っている姿を晒さないように声を出来るだけ抑えて、不適に笑って見せた。

 

 それを見た大男は分かりやすくキレた。床に転がるベンケイの長い黒髪を無造作に掴み上げる。それに引っ張られて上を向いた彼女の顔に大男は顔を近づける。

 

 

「俺は身の程をわきまえろって言ったよなぁ?聞こえへんかった?ならそんな役立たずな耳要らんよな?切り落とすぞ」

 

 

 そう言って大男はナイフを近づける。目の前に突き付けられた刃物にベンケイは本能的に恐怖を抱くが、表情に出してなるものかと挑発的な微笑を絶やさない。

 

 

「ええ度胸しとるやないか……お前、よう見たら綺麗な顔しとるなぁ」

 

 

 落ち着いた声色と裏腹に、大男は掴んでいた髪を投げ捨てるように放った。

 

 

「胸もデカイし」

 

 

 なんの躊躇いもなくベンケイのセーラー服の胸元から真っ直ぐナイフで引き裂く。隠されていたブラジャーが露出した瞬間、周りにいた男達から歓声があがる。

 

 

「こんな綺麗な足なんやから、こんななっがいスカートで隠すなやー、勿体ない」

 

 

 大男の左手が、ベンケイの足首に直に触れる。焦らすようにゆっくりとその手がふくらはぎ、膝、太ももと撫で上げる。大男の手によって少しずつめくり上がっていくスカート。その布に守られていた白く引き締まった健康的な脚が晒されていく。

 

 

「やっぱええわ、めんどくさい」

 

 

 大男はそう言って、先程までの時間をかけていた様子とはうってかわって一瞬でスカートをナイフで引き裂き、ただの布になってしまったそれを剥ぎ取ってしまった。

 

 ベンケイが身に付けているのは靴と靴下、黒のパンツ、切り裂かれたセーラー服と黒のブラジャー。その上、手足を縛られて床に転がされている。

 

 ベンケイもさすがにこの状態には羞恥を覚え、顔を隠すように下を向く。声をあげて取り乱さなかった事だけが唯一の強がりだった。

 

 そんな光景を目の前に男達のボルテージは最高潮に達する。

 

 

「なんかもう仮面野郎のことなんかどーでも良くなってきたわ。久々の上玉やし、俺のコレもこんなんなってしもうたし……責任とってもらわんとなぁ」

 

 

 大男はズボンの中からでも主張するソレをベンケイに見せつける。ベンケイは射殺さんばかりに睨み付けるが、最早これから行われる行為のスパイス程度にしか思われなかった。

 

 ベンケイは無理やり仰向けにされる。抵抗しようともがくも、周りにいた男達数人に押さえつけられてしまった。

 大男はニヤニヤと笑いながら、ベンケイのパンツへと手を伸ばす。この先のことを想像し、思わずベンケイは目を固く閉じた。

 

 

───ガンッガンッ

 

 音が響いた。

 




 
 エロが書けないからこの小説はR15なんだ

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