小さい頃、歩夢ちゃんと二人で……
「ゆうちゃん、私ね。ゆうちゃんの事…大好き」
「私も~」
「それじゃ結婚しよう」
「うん」
子供の頃は、本当に結婚できるものかと思っていたけど、いざ時が経つにつれて……女の子同士では結婚できないことを知った。
でも今でも私は歩夢ちゃんの事が大好きだし…………
歩夢ちゃんも私の大好きだよね。
『この間の上原歩夢ちゃんの生配信良かったね』
『それにあんな風に大好きな人に思い告げるなんて凄いよ』
『この間私、歩夢ちゃんと恋人の人が仲良さそうに歩いてるの見かけて……式場探しですかって、思わず言っちゃった』
『うっかりで言えないよねそれ……』
『でもお似合いだよね』
『結婚報告がまだか待機してます』
「…………」
「/////」
私と歩夢ちゃんは掲示板を見て、固まっていた。この間の生配信+告白+キス+ハグがこんな風に影響するなんて…………
「歩夢ちゃん……どうしよう」
「私はその……いつでも……いいよ」
何時でもって……何が!?
「あの先輩……ファンレターの中にこんなのが混ざってますよ」
かすみちゃんに手伝ってもらっているメンバーのファンレターを分けてもらった中には、何十人の人たちから、ゼ○クーが混ざっていた
「あら、結婚するならね」
果林さん……冗談だよね?冗談って言ってほしい
「部長~愛さんのファンレターの中に……『お二人の結婚はまだですか』って入ってるよ~」
「みんな、楽しみにしてる『ドキドキ』」
「先輩と歩夢さんの……結婚式……私、泣きそうですね」
あのみんなで盛り上がってるけど…………
「その結婚ってまだ気が早いよ……私たちまだ学生だし……」
「そうだよ~まだ一緒に住む部屋も決まってないよ」
歩夢ちゃん!?
「結婚式には呼んでね~」
「その時は私たちでお祝いライブするね~」
何でみんな……結婚を前提に考えてるの…………
するとせつ菜ちゃんが部室に入ってきた。
「あ、お二人とも、三船さんが呼んでいましたよ」
何だか嫌な予感がする……
私と歩夢ちゃんは生徒会室へと向かうのであった。
「ネットで今、お二人の事で大変盛り上がっているみたいです」
やっぱりその事だった…………
「あのね、栞子ちゃん。私たちは……不純同性行為なんてしてないよ。健全だよ!」
歩夢ちゃん、何か違う……
「上原さんは何を言ってるんですか?」
だよね。栞子ちゃん、そうだよね。ちゃんとツッコミを……
「お二人が健全なお付き合いをしているのは誰もが知っていることですよ」
今まで見たことのない笑顔でそう言う栞子ちゃん……
「今回呼び出したのは、お二人の結婚式の話ですが」
「いや、まだしないから」
「侑ちゃん、まだって……してくれるの?結婚?」
結婚はしたいし、……歩夢ちゃんとなら幸せな////
「それでお二人にある提案があるのですが……」
「「提案?」」
「つまり……イベントとしてお二人の結婚式をやると」
「本当の結婚式って訳じゃないけど、そう言ったイベントを開催したらいいんじゃないのかって、言われて……」
栞子ちゃん曰くそう言ったイベントを見たいと言う声がちらほら聞こえたらしい。
「フェスの事もあるから、無理には……」
「いえ、やりましょう!せっかくの結婚…………イベントの誘いなんですから!」
せつ菜ちゃん、今結婚式って言いそうにならなかった?
「でも……結婚式って私、参加したことないし……イベントに向けて何をすれば……」
「私もないよ……どうしよう?」
やるならちゃんとやりたい。でも親戚に結婚する人とかいないし、知らない人の結婚式に参加できるわけないし…………
そんなとき、私と歩夢ちゃんのスマホにメッセージが入った。
お母さんから?
『歩夢ちゃんのご両親と一緒に旅行に行ってきます。帰るのは一週間後だから歩夢ちゃんと仲良くね』
…………これは
「歩夢ちゃん……」
「うん……結婚式の前に同棲からかな?」
わーそうなるよね ……
「一体メッセージが届いただけで何でそうなったのか聞きたいですね」
かすみちゃんの疑問に答えてあげたいよ…………
同棲生活初日
下校時間になり、歩夢ちゃんは私の家に住むことになった。
「荷物とか持ってきた方がいいんじゃないの?」
「うん、だけどその前に…………」
歩夢ちゃんは先に家に入り……笑顔で……
「おかえりなさい。侑ちゃん」
こうして私たちの結婚するまでの日々が始まった。