「ん…」
朝目を覚ますと歩夢の寝顔が目に飛び込んできた。
あれ?何で歩夢が一緒に寝てるんだろう?
一緒にお昼寝……した訳じゃないよね。今は朝だし……
思い返していくとそうだった。しばらくお母さんたちが旅行でいないから…………それにイベントの事もあって、ちょっとした同棲生活が始まったんだ
「す―す―」
寝息をたてる歩夢……私は歩夢の頭をそっと撫でた。
「可愛いな……」
撫でていく内に歩夢の唇が目に入った。キスはあのとき以来だけど…………
キスしてもいいよね
そんな考えが頭の中に浮かんできた。でもダメだよね。流石に寝てる時にそんなこと……
でも歩夢の唇……柔らかそうだな……
「我慢しないと……我慢」
我慢しつつ、私は歩夢をそっと抱き締めた
「って何してるの私!?」
キスがダメだからって…………抱き締めるのはどうなの!?いや、もし歩夢が起きたときに言い訳として
『ごめん……寝ぼけてて……』
なんて言えるけど……
それにしても歩夢の匂い……何だか甘くて……落ち着く……
「バレないよね……」
匂いのせいで上手く頭が回らない……
私はそっと歩夢の唇に………………
チュ
ではなく額にキスをした。いや、へたれてないよ。やっぱり寝てるときにキスするのはダメだからだよ。決してヘタレた訳じゃない‼
誰に言い訳してるのか分からずに私は起き出して朝のシャワーを浴びるのであった。
シャワーを浴び終えて、完全に目を覚ました私。リビングに行くと既に朝食が用意されていた
「あ、おはよう。侑ちゃん」
「おはよう、歩夢」
何だかいつものやり取りなのに場所が違うだけで凄く新鮮に感じる
歩夢と一緒に椅子に座り、ご飯を食べる。時折歩夢の方を見ると、歩夢は微笑んだ。
何だか同棲と言うより新婚みたいだ。
「あのね……侑ちゃん」
「何?」
「その……今度は口にしてね」
笑顔でそう告げる歩夢。最初は何の事か分からなかったけど…………しばらくして気がついた。もしかして歩夢……起きていたの?
歩夢side
侑ちゃんが起きたときに、丁度私も目を覚ました。こうして一緒に寝るのは久しぶりな気がする。
もう少ししたら起きようかな……
すると侑ちゃんが優しい手で私の頭を撫でた。嬉しくって……恥ずかしい……
侑ちゃんは撫でるのをやめたけど……もう少し撫でてほしかったな……
すると今度は私の事を抱き締めてきた。やだ……抱き締められたら……心臓がドキドキしてる聞こえちゃう……
しばらく抱き締めていたけど、離れたと思ったら……額にキスされた。
「!?!?!?!?」
額にキスされて戸惑う私……すると侑ちゃんは……
「やっぱり寝てるのに唇にするのはダメだよね」
侑ちゃん……
侑side
歩夢ちゃんは片付けをしてるけど、まさか起きていたなんて……でも今度は口にしてねって……今度っていつだ?ううん、今しかないよね
「歩夢‼」
「何?侑……ん」
振り向いた歩夢に私はキスをした。突然の事で驚く歩夢だけど……直ぐに私の肩を掴んだ
「侑ちゃん……」
「歩夢……」
私たちはお互い見つめあい……もう一度キスをするのであった。