「ずっと気になっていたことあるんですよね」
今日はしずくちゃんと遊びに出掛け、立ち寄った公園でしずくちゃんからあることを聞かれた。
「何?しずくちゃん?」
「いえ、歩夢先輩のイヤリング……片方しかないのですが……誰かからの贈り物だったりするんです?」
「あ、これ?侑ちゃんからの贈り物なの」
あれは中学生の頃かな?
「あ、あのね……歩夢ちゃん」
「どうしたの?侑ちゃん?」
学校から家に帰るときに、侑ちゃんが改まって呼ばれた。侑ちゃんはもじもじしていたけど何かあったのかな?
「その……誕生日……私……用事があって祝えなかったでしょ」
「うん、もしかしてまだ気にしてる?もう気にしなくていいよ~」
改めて別の日に侑ちゃんからおめでとうの言葉を貰えただけで充分だから……
「それにプレゼントも……歩夢ちゃん気に入ってくれるか分からないけど……」
侑ちゃんはそう言って小さなプレゼントの箱を渡してきた。
「これ……」
「その開けてみて」
私はプレゼントを開けてみると…………
「これ……イヤリング?」
「う、うん、そのお小遣いなくって……ひとつしか買えなかったけど……」
「ううん、うれしいよ」
私は着けた風にしてみて……
「どうかな?似合う?」
「うん、歩夢ちゃん可愛いよ」
「えへへ」
「ってことがあったの」
「そうなんですか……その頃の先輩ってちゃん付けなんですね」
「うん、まだその頃は……ね」
「何かあったんですか?先輩が呼び捨てにするきっかけとか」
しずくちゃん……凄くワクワクしてる……
「えっと……」
あれは去年の頃かな?
侑ちゃんと待ち合わせしてるときに、男の人に道を聞かれていたときに……
「歩夢!」
急にやって来た侑ちゃんが私の手を引っ張って、その場から離れるのであった。
少し離れたところまで移動したら……
「歩夢ちゃん!?大丈夫?」
「えっと……」
「変なことされなかった?」
侑ちゃんは心配そうにしていたけど……
「あの……道を聞かれただけだよ」
「へっ?」
「うん、だから道を聞かれただけ」
私がそう言うと侑ちゃんはホッとしたのかその場に座り込んだ
「そっか……私の早とちりなんだね」
「ふふ、でも嬉しかったよ」
「えっ?」
「私のこと思ってくれていたんだ~って、それに歩夢って呼び捨てにしてくれて嬉しかった」
「あ、あれは……咄嗟に……」
「ねぇ、これから呼び捨てで呼んで」
「そ、それは……」
「お願い」
私は侑ちゃんを見つめると、侑ちゃんは諦めて……
「うん、分かったよ……あ、歩夢」
「うん、侑ちゃん」
「あ、歩夢は……侑って呼ばないの?」
「う~ん、それはもう少ししてからかな?」
「なるほど、そんなことが……」
「何かの参考になった?」
「参考って訳ではないですが……」
「他に何か聞きたいことある?」
「そうですね……歩夢先輩の侑先輩への思いとか……」
「えっとね」
それからしずくちゃんに色んな話をしたけど、そんな中であることだけは……言わなかった。それは……
「これ……」
「前にくれたプレゼントのもう片方のイヤリングだよ」
「でも……どうして私に?」
「その……侑ちゃんとお揃いにしたくって……ダメかな」
「ダメじゃないよ!大切にする」
「えへへ、うれしい」
この話だけは私と侑ちゃんの秘密