ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

102 / 301
お待たせしました。漸く猫姉妹和解と、カナエの指南役の到着。
今回頑張るのは猫姉妹の橋渡し役の夜一さんと地獄で悲惨な目に合い続けてる何処ぞの鬼の王とそれのトラウマ壱号に関係あるカナエさんです

あとニュージェネクライマックス見てきました。
レイガ、しっかり〆てくれたけど活躍時間少なかったなぁ……本作では輝けるか?

それでは本編どうぞ。


強化合宿開始……前に、白黒和解とお師匠縁壱

 ライザーとのレーティングゲームを受け、ついでに京都でレジェンド一行らが八坂・九重の九尾母娘を救出した次の日、早朝からカナエとアーシアはオカ研顧問の矢的と共にリアス達を待っていた。ただし、カナエはガタガタと震えているし、顔色も悪い。

 

 

「どうしようどうしようあの方が来られるって私生きてられるのかな皆の前で肉塊になったりしないかなちゃんと強くなれるのかなお願いしますレジェンド様私の命をお守り下さい本当にお願いします……」

 

「あ、あの……矢的先生、昨日からカナエさんがずっとこの調子で……あとグレイフィアさんとC.C.さんも固まってたんです。えっと、継国縁壱さんって方御存知ですか?」

 

「ああ……彼か……うん、胡蝶がこうなるのも納得だ。彼は彼女がいた『鬼殺隊』にとって始まりの剣士とも称される人物で、チーフ……レジェンド直属の眷属と言うべき伝説九極天の一人だからね。たぶんレジェンドの家族である君達でもやり合えるとしたらオーフィスちゃんを除いて唯一人、卯ノ花さんだけだ」

 

「え……えええ!?」

 

「胡蝶の修行相手に呼んだんだろうなぁ……彼は基本的に優しいから修行で命までは取らないだろうけど、そもそもスペックがおかしすぎるんだよ」

 

 

光の国の最強戦力たるウルトラ兄弟からもおかしいスペックと言われてる縁壱はマジで何なのか。必死でカナエを落ち着かせようと奮闘するアーシアと矢的の前に、残るオカルト研究部のメンバーが揃った。

 

 

「矢的先生、お待たせ……アーシア、カナエはどうしたの?」

 

「あ、部長さん……実はカナエさんの修行相手となるかもしれない方の名前を聞いてからこのままなので……」

 

「あらあら……余程怖い人なのかしら」

 

「いや、この姿の僕を含めてこの場にいる全員で掛かっても蹂躙される人物だよ」

 

「「「「「え゛?」」」」」

 

 

オカルト研究部、硬直。そりゃそうだ。カナエや矢的まで加えても太刀打ち出来ない化け物って何だそれ。ライザーなんてどうでも良くなるレベルの相手と修行なんてカナエでも大丈夫なのだろうか。というかこの調子で案内とか出来るのか。

 

 

「とりあえず、アルジェントは胡蝶と手を繋いであげてくれ。出来ればもう一人」

 

「あの……私が」

 

「そうか。頼むぞ、塔城」

 

 

はい、と短く応えてカナエの手を握る小猫。やはりというか震えが尋常じゃない。逆の手を握っているアーシアも不安そうだ。

 

 

「場所は僕も知っているし()()()から案内は僕に任せてくれ」

 

 

尚、オカルト研究部の強化合宿に関しては矢的が学校に提出して問題なく受理された。学園長が関係者なのもそうだが、教師と生徒両方から信頼も厚い矢的が言う以上何か事情があるのを察してくれ、リアス達は公欠扱いにしてくれるそうだ。保険医の涼子からも後押しがあったとの事。

 

 

「矢的先生のおかげで心置きなく合宿を行えるわ。本当にありがとう」

 

「僕も話を聞く限り無関係とは言いたくないからね。これから向かうのは胡蝶やアルジェントが暮らしている所だよ。彼女らの家族にも協力をお願いしてるんだ」

 

「胡蝶先輩の、家族……」

 

 

小猫はその言葉を聞いて、黒歌の事を思い出した。カナエの言葉が事実なら、間違いなくそこに黒歌はいる。ちゃんと聞かなければならない。自分の気持ちをそう確認した小猫は、入り口だという場所である事に気付いた。

 

 

「ここは……ソランさんが見せてくれた地図の、場所?」

 

 

その言葉に、まだ震えているカナエ以外のオカルト研究部メンバーと矢的が小猫の方を向いた。この場所には様々な力が不可視で設置されている。それを介さず入る事が出来るのは『ここに住む家族に認められた者だけ』だ。

 

 

「塔城、そのソランという人物はどんな人だった?」

 

「あ、はい……銀髪で、変わった服を着ていました。外国の人らしくて……言葉は分かっても地理は分からないとも。ちょっと無愛想でしたけど、悪い人じゃないと思います」

 

「いや小猫ちゃん、さすがに悪い人かはわからないんじゃねーか?」

 

「……少なくともイッセー先輩みたくスケベじゃありません」

 

「ちょおっ!?そこ関係なくね!?」

 

 

矢的はうーんと考えていたが、一誠は余計な事を言ってカウンターを食らっていた。確かにあの人物の性格はスケベではなく真面目かつ天然だ。

 

 

「僕も何人かそれっぽい心当たりは出て来たけど……塔城の言う事だ、間違ってないだろう。それにどちらにせよ今は合宿先に行かないとな!」

 

 

そう言うと矢的は先導して道を歩き出した。

目指すは、レジェンド一家の仮住居。

 

 

 

 

道なりにしばらく歩くと、開けた場所に少し大きめの和洋折衷な三階建ての家屋が見えて来た。何か他にもありそうだが、気のせいだろう。彼らを出迎えたのはグレイフィアだった。

 

 

「皆様、ようこそお越し下さいました」

 

「ル……ルミナシア!?嘘……どうして!?」

 

「私はこちらに住まう御方のメイドを務めさせてもらっている、グレイフィア・ルキフグスと申します。ルミナシアは私の双子の妹です」

 

「!!」

 

 

リアスを始め驚いた一誠達だったが、そう言えばリアスはルミナシアに聞いた事があった。かのレイブラッド事変の折、行方不明になった双子の姉がいる事に。どれだけ手を尽くしても見つからず、もう既に死んだものとして扱われているとも。

 

 

「そうだったの……でも、何でその貴女がここに居るのかしら?」

 

「はい、それはここが私を助けて下さった方の所有物だからです。もっとも御本人は今遠出していてもうしばらく帰れませんが」

 

「そう……なのね。分かったわ、それ以上聞かないし、ルミナシアにも貴女の事は言わないでおくわ」

 

「ありがとうございます、リアスお嬢様」

 

「あ、『お嬢様』は要らないわ。だって貴女はここの持ち主に仕えているのであって、グレモリー家に仕えているわけではないもの。気軽に呼んで頂戴」

 

「畏まりました、リアス様」

 

「うーん……まあ、それでいいわ」

 

 

リアスの選択は正しい。なにせグレイフィアが仕えているのは無数の宇宙・次元・時間・世界の頂点に立つ光の三超神の一人なのだから。これがライザーなら「メイド如きが!」とか言い出して返り討ちに合いそうなものだが。

グレイフィアに促されるまま屋内に入ると……

 

 

「待って離して夜一!私まだ心のスタンバイ出来てないのに発進カタパルト乗せるような真似しないでぇぇぇ!!」

 

「逃げていてはレベルも上がらんし資金も強化パーツも手に入らんぞ!ここは懐かしのコマンド『説得』じゃ!!」

 

 

夜一がジタバタする黒歌を引きずって来ていた。しかも例えが黒歌の大好きなゲームである。

 

 

「……黒歌姉様」

 

「ふにゃあっ!?」

 

「おおぅ……ベストタイミングじゃな、グレイフィア」

 

「いえ、殆ど偶然ですが」

 

「来たばかりですまんのぅ。早速で悪いがこの娘っ子は連れて行くぞ」

 

 

夜一はそう言うや否や目に見えぬ動きで小猫を脇に抱きかかえ黒歌を先程同様引きずりつつ室内の一室へと消えていった。どうやら黒歌は抵抗するのをやめたようだ。

ポカンとするカナエ以外のオカルト研究部。カナエは覚悟を決めたのか震えだけはなくなっている。

 

 

「あれは彼女ら姉妹が解決しなければならない事だ。夜一殿はそれの手助けをしたに過ぎない」

 

『!?』

 

 

背後から突然声が聞こえたかと思えば振り向くと顔に痣のある、整った顔立ちの和服を着た男性が立っていた。穏やかであるが異常とも言える闘気を身に受けたカナエ以外のオカルト研究部はそれだけで腰を抜かしてしまった。

 

 

(な……何だよ、これ……!)

 

(嘘でしょ……!魔王様達でもこんな空気纏ってる方はいないわ……!何なのこの人間は……!?)

 

「なんとなくどう思っているか予測は付くが私は『元人間』が正しい。今はある御方の光気を授かった為『従属神』と呼ばれたりと、呼び名は様々だ」

 

「じ……従属神って……神!?」

 

「神というが基本的に人間だから気にせずとも良い。それに私……私達が仕える御方は単なる神とは違うから、悪魔を聖なる力で滅するとかいう神と混同しないように。別に悪魔の天敵と言うわけでもないからな。奴の生み出した鬼は無害かつ善良な者以外完全殲滅する気だが

 

「「「「「ひいっ!?」」」」」

 

 

目が殺る気(マジ)だった。

 

 

「縁壱様、一先ず話は皆で。というか……ここに来る前に何がありました?」

 

「……すまないグレイフィア殿。地獄でカス(無惨)を裁断してた時の感情が出てしまっていた。私もまだ未熟だ」

 

「縁壱様ルビと名前が逆になってます」

 

 

縁壱、無惨に対する感情駄々漏れであった。これは仕方無い。そこに反応したのはカナエだった。

 

 

「あの……今無惨って!地獄に鬼舞辻無惨がいるって事ですか!?」

 

「ああ、今頃鬼灯殿によってどこの地獄で挽肉になっているやら。いや、案外……芥子殿に叩き潰されているのもありだな」

 

 

芥子(からし)とは地獄で獄卒をしている兎である。

まさか兎にあの無惨がやられるなど普通なら考えられないというかまず無理だろう。だが日本地獄では当たり前の事だ。

無惨を「この狸ぃぃぃ!!!」と言いながら一方的に虐殺する兎が何故か自然と目に浮かぶ。

と、ここでカナエも様子が変わった。

 

 

「無惨コロス無惨コロス無惨コロス……」

 

「「「「「ひいいっ!?」」」」」

 

「そうか、君がレジェンド様と鬼灯殿が言っていた子か。名乗るのが遅れてすまなかった。私は継国縁壱という。その子の修行相手を命ぜられた、伝説九極天の一人だ」

 

「胡蝶カナエと申します無惨コロス」

 

「カナエ、何か口調みたくなってるわよ!?」

 

「マジでどうしたんですか胡蝶先輩!?」

 

 

ヤバイ何かに憑かれたかのようなカナエを心配していると縁壱が衝撃的な事を告げた。

 

 

「彼女は言っていなかったようだが……彼女は無惨自身ではないが、無惨が生み出した『鬼』によって一度殺されているらしい」

 

『!?』

 

「カナエが……殺されている?」

 

「そんな……でも彼女は駒も何も使われていないわ!」

 

「『駒』が何を意味するのか私は知らぬが……私も私の妻と子も、そして彼女も元の【エリア】から弾かれた事で再び生を得た。そう考えて間違いないだろう」

 

 

エリア?弾かれた?とリアス達は疑問符が頭に浮かんだが、そこは縁壱が頭を横に振りながら応える。

 

 

「それ以上は時期が来れば我らが主が全て明かしてくれるだろう。今すべき事は上がって暫し待ってもらう事だ。彼女らもそう時間は掛かるまい。ああ、履き物は脱いでな」

 

 

そう伝えると縁壱は自身も草鞋を脱いで奥の部屋へと行ってしまった。その後、グレイフィアに急かされるようにして部屋へと入室する。そして最初に目に入ったのは……

 

 

(で……でけぇぇぇ!!!)

 

 

予想通り、一誠が目にした乱菊の胸だった。

 

 

(明らかに部長や朱乃さんよりデカいだろアレ!!しかも何だよこれ美女だらけじゃん!!何人か男もいるけど……あれ?そういえば御門先生、よく胡蝶先輩と一緒に登校してたけど……まさか!?)

 

 

何でこういう時だけ思考が早いのか。

一誠は乱菊の胸を見て悶々としながらリアスらと一緒に小猫らを待つ事にした。ちなみに当の乱菊は気にもしていない。「お酒今は駄目ですか?」「今は駄目です」と卯ノ花とのんびり会話している。まさしく剛の者。

 

 

 

 

 夜一に連れ込まれた一室にて、黒歌と小猫が向かい合って座っている。それをちょっと離れて二人と合わせ丁度三角形になるよう、夜一が見届ける為に胡座をかいていた。

俯いている黒歌と小猫。両者とも全く動かず、それに見兼ねた夜一が口を出した。

 

 

「ホレ二人とも、どちらかが口を開かねば一歩も先に進まんじゃろ。この際だから思いっきり吐き出さんか」

 

「簡単に言うにゃ……何から言えばいいのかまだ混乱してるのに」

 

「ま、そうじゃろうな。儂もかつてはお主と同じような立場じゃったし気持ちは分からんでもない。相手は妹ではなく部下なのじゃが」

 

「「えっ!?」」

 

 

黒歌は夜一から初めて聞く事実に、小猫は初対面の人物が自分達と似た境遇だった事に酷く驚いていた。

 

 

「ちと昔話になるがな、儂がとある場所で隊長職を務めておった頃の事じゃ」

 

 

そういうと自身の身の上を話し出した。四楓院家というある場所で四大貴族と呼ばれる家に生まれた事、自身の部下だった男がある事件に巻き込まれ、それを庇い自身も現世……人間界に逃げた事。

そしてその際……可愛がっていた部下を巻き込むまいと何も言わずにいたため長らく恨まれていた事と、本気でぶつかり合い、その部下が本当は自分も連れて行って欲しかったと思いを吐露し、漸く蟠りが解けた事も。

 

 

「……とまあ儂の話はこんなところじゃ。あの時、砕蜂に……部下に涙ながらに言われた言葉は今でも覚えておるわ」

 

―何故、私も連れて行って下さらなかったのですか―

 

「結局、巻き込みたくないと言うのは儂の我儘で、あ奴の事を考えていなかった。それに気付くのに、だいぶかかってしまっての……本当に」

 

 

二人は黙って聞いていた。彼女の一言一句聞き逃さぬように、真剣に。ここで、小猫が一つ質問をした。

 

 

「あの……ぶつかり合ったって」

 

「文字通りじゃよ。向こうは本気で殺しに来た」

 

「「っ!?」」

 

「まあ見ての通り儂が勝ったがの。とはいえ『二撃決殺』は当時儂でなければ確実に仕留めていたじゃろうな。強くなっておったわ」

 

 

かっかっかと笑う夜一だが、聞いている方は笑い事ではなかった。ニ撃決殺と言うからには二回で確実に命を奪う何かだろうが、彼女は当時そこまで恨まれていた事になる。そんな相手と本当に和解出来たのか不思議でならない。

 

 

「口に出さねばわからぬ思いもある。まだ溝が埋めやすい今の内にしっかり話して修復せい。拗らせると儂や砕蜂のように難しい事になるぞ」

 

 

そういうとゴロンと横になりながら後は自分らでどうにかせい、とばかりに懐から取り出した本を読み始めた。尚、その本はレジェンドに強請ってソフトやハードと同時に買ってもらった『エンディングまで、泣くんじゃない』なあのシリーズの二作目の攻略本である。よく見つけたなオイ。

 

 

「……その通りにゃ。ちゃんと話さないとね、ここまでされたら」

 

「……黒歌姉様」

 

「最後まで聞いてほしいにゃ、白音。それからは白音の判断に任せるにゃ」

 

 

黒歌は夜一のように自分の……自分達の身に起こった事を聞かせた。白音こと小猫に仙術を使わせない約束で自分が眷属悪魔になった事から始まり、自分が仙術を使った事で主がその力に魅入られ約束を破り小猫に仙術を使わせ馴染ませようとした事、それを防ぐ為に主を殺しはぐれ悪魔になった事。

そして狙われている自分から遠ざける事で、小猫を危険から遠ざける為わざとグレモリー家に見つかるよう置いてきた事、最後に……この家の主に助けられ、駒を『還元』する事で元の妖怪へと戻る事が出来て今はその庇護の元、様々な者達と種族や生まれの垣根を越えて家族として暮らしている事を。ついでに「成層圏まで顔貸しな」発言は黙っておいた。気を失う間際の台詞がアレなのは小猫にもキツいだろう。

 

 

「それから夜一や皆と出会って、こうやって暮らしてるにゃ。知ってるとは思うけど、アーシアの救出にも夜一やカナエ達と一緒に参加したし」

 

「じゃあ、やっぱりあの時も……」

 

「……うん。あの後現れた怪獣にゴーデスとかいうのが関係してるのも、ウルトラマンの事も知ってるにゃ」

 

 

そこまで関係者だったのは予め予想出来ていた小猫は最後に質問をする事にした。これを聞ければ自分の問題の全てが終わる。

 

 

「黒歌姉様……」

 

「何?白音」

 

「姉様は仙術で暴走したわけじゃないんですよね?」

 

「うん。私は暴走なんてしてないにゃ」

 

「本当に、私を……捨てたわけじゃないんですよね?」

 

「私だって……白音と離れ離れは嫌だったにゃ……だって血を分けた、たった一人の妹だもん……」

 

「グスッ……ヒック……姉様ぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ごめんね……我儘だったよね……!今まで良く頑張ったにゃ、白音……!!」

 

 

泣きながら抱き合う姉妹は漸くお互いが望む結末を迎えられた。そして唯一それを見ていた夜一はやれやれと苦笑しながらも温かく見守っていた。

 

 

(ふむ……儂と砕蜂のように殴り合いにならんで良かったわい。ま、今は気がすむまで泣いておくが良い。これから行う修行の前に、出すものは出し切ってすっきりさせておくんじゃぞ)

 

 

 

 

 暫し泣きながら抱き合っていた黒歌と小猫が漸く落ち着き、二人は夜一に向かって礼を言う。

 

 

「あの……夜一、さん。今回はありがとうございました」

 

「最初はちょっと乱暴だったけど……結果として最良の形になったにゃ。ありがとう夜一」

 

「礼は要らんぞ。あんまりもどかし過ぎていつまでもズルズル先延ばしにされては、あ奴ではないがストレスで壊れそうじゃからのー。儂の精神的負担を考慮しただけじゃ」

 

「夜一らしいにゃ」

 

 

先程までの雰囲気からレジェンド一家のいつもの緩く賑やかな雰囲気に戻った二人。今の内にと思ったのか、夜一は二人に今回の修行について先んじて教える事にした。

 

 

「さて、二人が漸く歩みを合わせられそうなので言っておくかの。今回の修行は短期間しかなく、加えてグレモリーの娘っ子の未来がかかっておる。故にこの僅かな期間で成長を明確な形にしなければならん」

 

「……はい」

 

「故に形振り構っていられる状況ではない。儂と黒歌がお主の修行を受け持つ事になっておるが、此度の修行は命がけのものとなろう。儂らと約一週間……殺し合い(命のやり取り)出来るか?それが出来るなら修行をつけてやろう」

 

 

夜一の言葉を黙って聞いている小猫。その言葉は嘘でも誇張してもいないだろう。横の黒歌を見ても辛そうに俯いている。折角和解出来たのにこんな事をしたくない、と言うのが見て取れる。だが、彼女の答えは決まっていた。

 

 

「やります」

 

「……即答とはのぅ。かつて修行に付き合った一護(あ奴)を思い出すわい。して仙術に関して、少しは見方を変えられたかの?」

 

「……正直、まだ仙術を使うのは怖いです」

 

「そうじゃろうな。誤解とはいえ今まで姉が暴走した原因だと思っていたそれをいきなり使えというのも酷ではあるが……」

 

「実際ちゃんと使えないと暴走するにゃ」

 

「うぉい!?何でそんな大事な事を今頃になって言うんじゃ!!」

 

「だってだって!白音はきっと使うとか言わないだろうし使おうとしても私が止めればいいと思ってたから……」

 

「けど、黒歌姉様が教えてくれればきっと大丈夫です」

 

「「……はい?」」

 

 

少しだけ笑って小猫が言い切った。それに目が点の状態となっていた二人だったが、黒歌がいち早く正気に戻り小猫に抱き着き撫で回す。

 

 

「分かったにゃー!お姉ちゃんが手取り足取り教えてあげるにゃー!ちゃんと万全に使える様にしてあげるからねー!!」

 

「わぷっ……姉様、止めて下さい……」

 

「あー……そっちは問題なさそうじゃな。とりあえず、後は修行状況を見て最終目的地は決めるかのぅ。長く話し込んでしまったが、こちらはその気有りとして話すから、周りから何を言われても安心せい」

 

「あ、そういえば話し終わったらリビングに集合って言われてたにゃ。このまま行くにゃ、白音」

 

「え?ちょっ……夜一さん助け……」

 

「面白そうなんでそのままで良いわ。では行くぞー」

 

「にゃん♪」

 

(ああ……夜一さんって姉様と似てるんですね)

 

 

ある意味一緒に生活したら二倍疲れそうな自身の師となる人物を見ながら小猫は溜息をついた。その顔は今までよりも穏やかで嬉しそうではあったが。

 

 かくして修行の準備は整った。後は彼女らが問い掛ける夜一同様の質問に、リアスらがどう応えるかのみ―。

 

 

 

〈続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、日本地獄―

 

 

「いつまで化けてんださっさと正体を現せこのクソ狸ぃぃぃ!!オラァ!!!」

 

「ギィやァァァァァァァ!!!!!」

 

 

縁壱の予想通り、地獄の兎こと芥子に化け狸と勘違いされ無惨は徹底的にシバかれていた。




最後の最後で芥子ちゃん登場。
小猫は一先ず他のメンバーより先に修行承諾しました。夜一が師匠な時点でどうなるか予想出来ると思いますが……一誠?いるじゃないですか、ピッタリの師匠。

本作で既に魔改造済みの兄さんが。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。