ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
アンケート結果及び新アンケートの設置と、新アンケートに関する事を活動報告へ書いておきましたのでどうぞご一読下さいませ。
それでは本編をどうぞ。
京都組は一波乱(どころじゃなかったが)あったものの無事解決し、修行組もそれぞれの師弟が打ち解け、順風満帆に進んでいた頃、ダイブハンガーにて有事に備え待機しているグレイフィア、C.C.、ミライは涼子からある事件の話を聞いていた。
「ワームホール?町のすぐ上空に?」
「ええ。もっとも出現するだけでちょっとしたら消えるらしいけどね。でも、逆にそれが不気味なのよ。既に何回もそういうのが目撃されているし」
彼女が聞いた話では突如として町の上空へワームホールが出現するものの、何を起こすのでもなく少ししたら消えるという。
グレイフィアもC.C.も怪訝な表情を浮かべるが、ただ一人ミライが何かを察したのか発言する。
「もしかしたら、偵察か……もしくは牽制かもしれません」
「偵察か牽制?そのワームホールが……ですか?」
「そもそも何だそんな真似する奴は」
「チーフ達が戦ったっていう根源的破滅招来体です。先日火星にもワームホールを使い怪獣を送り込んで来たと、グレート先輩からも報告がありました」
根源的破滅招来体。今だに詳しい正体は不明であり、唯一分かっているのは地球に対する明確な敵意がある、という事ぐらいだ。後は刺客を送り込む時はワームホールを使うのが多いという事か。こちらは別の場合もあるので確実ではない。
先日の火星の件でもその方法でコッヴとコッヴⅡを差し向けレジェンド、グレート、ダイナと交戦している。
「少なくとも警戒はしておいた方がいいわね」
「だったら、僕が現地へ向かいます。幸い駒王町の隣町ですし、それに……」
「それに?」
「なんと言うか……皆さんチーフの家族で、女性ばかりなので……男の僕がここに一人だと居心地がその……ここにいないチーフに悪いような気がして」
頬を掻きながら控えめに言うミライに三人はキョトンとした後にクスクス笑った。やはり彼は真面目なのだろう、レジェンドが安心してこちらを任せるのも分かる気がする。
「なんだ、あいつに遠慮してたのか。私もお前の人となりを見ていたが、人一倍下衆な事をするような奴ではないだろ。逆に見ていて心配になる」
「そうよね。真面目で素直な分、狡猾な悪い宇宙人に騙されそうだわ」
「……いや、その……実は以前、ザラブ星人に騙されて……」
「何にしてもミライ様は気に病む事はありませんよ。ただ、向かわれる場合はどうかお気をつけて」
「はい、行ってきます!」
「それから、何かあればすぐにご連絡を」
「G.I.G!」
グレイフィアの言葉にCREWGUYS時代の返事で返して現地へ向かうミライ。その顔はかつて別の世界の地球で戦っていた頃の様に引き締まっていた。
☆
無事現地入りしたミライは万が一何者かに監視されていても可能な限り姿が見えない様に屋外カフェのパラソル付きテーブル、かつ壁を後ろ側にノートパソコンを開いていた。
「今のところは何も無し。ただ、ワームホールは決まって町の中心部に現れるって話だし……ここにいるよりそっち行った方がいいのかな。いや、でもいざという時に変身するとなるとそっちじゃ人目が……」
う〜ん……とミライがノートパソコンの画面を見ながら考えていると、何やら画面にノイズのようなものが走る。どうやら電波が悪くなったらしい。
「あれ?おかしいな……こっちに来る前ヒカリにもチェックしてもらったし、普通の電波妨害とかは受け付けないからこんな事は……」
その時、突如として周りが騒ぎ出す。ミライも何事かとそちらを向いてみると、そこには例のワームホールがやはり情報通り町の中心部上空に現れていた。
「あれは……!」
町にいた人々もそれを見に来た観光客や単なる見物人なのか、カメラや携帯などでその光景を写真に収めている。だが、その日は今までと違った。
少ししたら消える筈のワームホールから怪獣が出現したのだ。予想外の出来事にそれに遭遇した、又は見ていた人々はパニックに陥り我先にと逃げ出す。
「ば……化け物だぁぁぁ!!」
「逃げろぉぉぉ!!」
「何あれ!?この前夜中に出たのと一緒!?」
突如として現れた怪獣―宇宙雷獣パズズが暴れ出し町を破壊し始める。先程電波が悪くなったのはこの怪獣が持つ能力のせいだったのだ。
ミライは地元の警察に協力する感じで避難を誘導する。
「落ち着いて下さい!パニックにならないでこっちへ!!押さないで!!」
人々の避難を誘導しつつ、ミライは怪獣の近くへ向かい人目につかない場所へやって来た。
既にダイブハンガーへは連絡済みだ。そちら側がどう対処するかはグレイフィアに任せるしかない。
しかし、彼女なら信頼出来ると確信し、ミライは左腕を怪獣へ見せるように構えると、その腕にメビウスブレスを出現させる。
そこから右手をメビウスブレスのクリスタルサークルへ添え、抜刀するような動作で回転させる。
そして輝きが灯ったメビウスブレスをかざすように左腕を掲げながら己の真の名を叫ぶ。
「メビウゥゥゥス!!」
∞のマークがミライの身体を包み、光と炎の中から自身の教官であったタロウのように右手を開いて突き出し本来のウルトラマンとしての姿で現れる。
「ハッ!!」
変身完了と同時にパズズの前に降り立つ。
世界の壁を超え、ウルトラマンメビウスが再び地球でその姿を現した瞬間であった。
メビウスの登場に町から離れた場所へ避難していた人々もある者は家族で指を指しながら、ある者は先程のワームホール同様写真に収めながら歓声を上げて沸いている。
「おい!あれ姿は違うけどウルトラマンだろ!」
「私達を助けに来てくれたんだ!」
「頑張って!ウルトラマン!」
人々の恐怖に染まっていた心はメビウスによって希望へと変わり、パズズへと果敢に挑むメビウスへの声援を送り始めた。
☆
一方、修行組のいる勉強部屋でもジードの時と同様にメビウスの戦いが空間ディスプレイで映し出されていた。
「また新しいウルトラマン!?」
「部長、何か知りませんか?」
「え……えぇと、お兄様に見せてもらった映像で確かあんな感じのウルトラマンが……」
「メビウス」
『え?』
矢的の声に全員が彼の方を向く。この時ゲンとレイトはまだ正体を明かしていない以上メビウスの名を言えなかった為、テレパシーで矢的を絶賛していた。
(よく言ってくれた80!!)
(さすが80先生!空気の読めるウルトラマン、いやウルトラマン先生だぜ!!)
(まあ、まだレオ兄さんもゼロも正体を明かしてないからね。あくまで関係者としか言ってないし)
「矢的先生、彼はどんなウルトラマンなんですか?」
矢的を絶賛する二人のテレパシーに苦笑しながらも聞いてきた一誠の質問に答える。
「かつてルーキーとして別の世界の地球で戦ったウルトラマンさ。その時の活躍でウルトラ兄弟と認められて、確か今……そうだ、ゾフィー兄さんやタロウ兄さんから宇宙警備隊養成学校で教官をやらないかと言われてるんだったな」
ウルトラ六兄弟から教官職の勧誘、つまりそれだけの能力を持った優秀なウルトラマンだという事。
「それから、彼を指導したのはタロウ兄さんだ。兄さんも彼の能力を高く評価していたよ。特に優しさと純粋さをね」
「え!?あのタロウが!?」
リアスが驚きの声を上げる。タロウが直々に指導し、さらにタロウのみならず他のウルトラ兄弟からも認められる程の実力者、それがメビウスだった。
もはや彼はルーキーではない。立派な先輩ウルトラマンだ。現にオーブは「メビウスさん」、ゼットは「メビウス先輩」もしくは「メビウス兄さん」と呼んでいる。
ジードに続き現れた
☆
メビウスはジードのように相手に合わせてタイプチェンジする事は出来ない。しかし、師であるタロウから教わった技術や、レオ同様戦いの中で生み出した必殺技の数々がある。加えてメビウスブレスの万能性もあり、いざという時はタイプチェンジこそ無いがフォームチェンジは出来る。
『極められた基礎こそが最大の必殺技』
自身が最も尊敬する人物の一人である
しかしそれによってハイパーゼットンを打倒した事からまさにレジェンドの言葉通りだろう。
ウルトラ兄弟で言えば、やはりレオのレオキックがそうだ。一撃必殺と言えるあのキックは、メビウスが強化形態バーニングブレイブとなり炎を纏ってさらに回転しながら放つ『バーニングメビウスピンキック』という技と同レベルの威力を誇る。逆に言えばそこまでしなければレオの必殺キックの威力まで届かない。まさに『キック』という基礎を極めた者が出せる破壊力なのだ。
師であるタロウもアトミックパンチという技があり、ただのパンチにも関わらず二代目メフィラス星人の腹に風穴を開ける程の威力を持っていた。
ノアに至っては超新星爆発にさえ耐える相手を一発で地上から宇宙までブッ飛ばしたノアインフェルノという炎の鉄拳がある。ちなみにその炎の温度は一兆度、加えて重力波のおまけ付きだ。化け物どころではない。しかもその後地上から光線技で狙い撃ちして跡形もなく消し飛ばしたのだから、普段はアレでもさすがレジェンドと同格の光神である。
そんな連中と比べるのは酷だが、メビウスとて既に歴戦の勇士。パズズ相手に遅れを取ったりはしない。
パズズの放つ雷撃を掻い潜りつつ接近しながらメビウスブレスのクリスタルサークルのエネルギーを解放し、飛び込み前転でパズズの懐に潜り込み『ライトニングカウンター』を腹部に叩き込む。
自身の放つ雷撃とは違うプラズマ雷撃の拳をまともに腹に受けたパズズは大きく吹っ飛んで倒れ込んだ。
その隙にメビウスは再度メビウスブレスのエネルギーを解放、光刃メビュームブレードを形成する。
起き上がろうとするパズズへと一気に接近し、すれ違いざまにブレードを一閃。パズズの上半身と下半身がズレたかと思えば大爆発を起こす。
幾多の激戦をくぐり抜けたメビウスにとっては然程強敵ではなかったようだが、圧倒的な戦いだった事で人々からさらに歓声が沸き上がる。
しかしメビウス自身はどこか釈然としないものを感じていた。そこそこの強さはあったが、いくらなんでも簡単にやられすぎではないかと。
直後、メビウスは背後から何かの攻撃を受けた。
「グアッ!?」
予想外の不意打ちと大きい衝撃に倒れ込むメビウス。人々が悲鳴を上げる中、メビウスが起き上がりながら振り向くと、そこに居たのはまるで金属の鎧を着込んだ人間のような姿をした怪物―金属生命体アパテーが立っていた。
アパテーはすぐさまメビウスへ追撃を仕掛ける。パズズとの戦いで少なからずエネルギーを消耗し、さらに先程の不意打ちによってダメージを受けたメビウスは少しずつアパテーに圧されていった。
☆
「マズイわね……おそらくは最初の怪獣は彼にエネルギーを消費させる為の囮。本命が今戦っている単眼の怪物よ。さっきの背後からの攻撃を防ぐか避けるか出来たら変わってたかもしれないけど、相当手酷く効いてしまったみたいだわ」
『このままでは良くて相討ちだな。何か手を打ちたいところだが』
「しかしゲン様とレイト様は勉強部屋でリアス様達と一緒で正体がバレかねず、レジェンド様も京都です。頼みの綱といえば矢的様……あら?」
グレイフィアが周りを見回すと涼子しかおらず、涼子もグレイフィアしかいない事に今しがた気付いた。
そう、C.C.がいないのだ。声はしたのに。
まさかと思い二人が彼女当てに通信しようとすると、モニターにC.C.の姿が映される。どうやら何かのコックピットらしくシートに腰掛けて操縦桿を握っていた。
『やれやれ、漸く気付いたか。あいつから連絡があってすぐに私は『コイツ』に乗って出番待ち状態だったんだぞ。まあ、無いなら無いで良かったが些か暇過ぎてな』
「C.C.様!?もしや出撃なさるおつもりですか!?」
『元々こういう時の為のコイツだろう?レジェンドには既に通信で許可も取ってある。お前が許可したら出ても構わんとさ。ほら、さっさと出せ。グズグズしていると折角あいつ用に調整したものが無駄になる』
「そう……ですね。わかりました。機体や装備の状態は?」
『元より整備ばかりしすぎだったくらいだ。外付けでマウントしてあるやつも万全に決まっている』
グレイフィアはそれを聞き、涼子の方を向くと微笑みなが、指で○を作っている。発進用射出カタパルトも準備が完了しているようだ。後は、代理とはいえ指揮権を持った彼女の指示一つのみ。
「コンパチブルガリバー、発進!」
グレイフィアの掛け声と共に涼子が操作パネルのエンターキーを押す。
それが合図となり、ダイブハンガーに新しく増設されたコンパチブルガリバー用のハンガーごとカタパルトが海上へと浮上する。基本的にガリバーはハンガーで待機状態の間にカタパルトに接続されており、常にすぐ射出発進出来るようになっている。
ガリバー自身はプラズマスパーク・エンジン自体が永久機関、かつ単独飛行が可能なので現場までいち早く駆けつけられればいい。このカタパルトはその為のものだ。帰りはそのまま帰還するなり逆転送するなりすればよし。
C.C.はペダルを踏み、ガリバーの脚に接続されたカタパルトを起動させて一気に加速し、そのままガリバーは青空へと勢いよく射出される。
各部のブースターを使いバランスを取るようにバレルロールしながら、鋼の巨人コンパチブルガリバーはメビウスとアパテーの元へ急行した。
☆
メビウスとアパテーの激闘はやはりアパテーが優勢へ傾いていた。パズズとの連戦や不意打ちに加えて、金属生命体という種族特有の形状変化を利用した攻撃が非常に厄介なのだ。今もアパテーが右腕を変化させた剣でメビウスに斬りかかり、それをメビュームブレードで受け止めている状態である。
こうしている間にもブレードを維持する為にエネルギーは減少していき、ついにカラータイマーが音を立てて赤く点滅しだした。プラズマスパーク・ブレスのお陰で三分という活動時間制限は克服されたが、それがなければ既に倒れていたかもしれない程に消耗しているのも事実。
やはり背後からの一撃が尾を引いている。
しかし、人々が心配そうに見守る中、空の彼方から何かが飛来する。メビウスは敵の援軍かと警戒するが、飛来したそれは回転しながらアパテーへとキックを叩き込み、メビウスから吹き飛ばすように突き放すとその重厚な外見とは裏腹に軽やかな動きで着地する。
空と同じように青を基調としたカラーリング、金色に輝くパーツの数々、マッシブなボディ、そして勇ましさを感じさせる顔。まさにアニメのスーパーロボットが現実に現れたかのような姿はメビウスの危機を救った事も相まって人々を再び沸かせるには申し分なかった。
「何だあれ!?」
「凄い!ロボットだ!強そうなロボット!」
「ヤバい、頭や肩のトンガリ具合がたまらん!」
そんな歓声もどこ吹く風でいつも通りのC.C.はメビウスへと特殊回線を使って呼びかける。
「おい、ミライ。いや……今はメビウスか。まだ戦闘は続けられるか?」
「C.C.さん!?戦闘自体はともかく、エネルギー不足で満足な戦法が……」
「だろうな。ならさっさと済ませるぞ。この機体の前に少し離れてカラータイマーとやらを向けるように立て」
「え……?一体何を」
「いいから早くしろ。そろそろ奴も復帰してくるぞ」
C.C.の言葉通りアパテーがフラフラしながら立とうとしているのが見え、すぐにメビウスは彼女の言う通りにする。C.C.はパネルを操作し『MEBIUS』の項目を選択、ガリバーは背部にマウントしていた新型スペシウム砲を肩に担ぐ様にして構え、メビウスのカラータイマーへと照準を向けた。人々はもちろん、メビウスも一瞬驚くがC.C.を信じて待つ。
そしてスペシウム砲の砲門から青いビームがカラータイマーへと照射されると、点滅がなくなって元の青色に戻り、さらに全身にも活力が沸き上がる。
「これは……!?」
「あいつが作ったスペシウム砲の新機能『スペシウムチャージャー』とかいうものらしい。身を持って知っただろうがウルトラマンへのエネルギー補給と治療を同時行うのだそうだ。現状では対象毎に設定を変えたりしなければならないなど欠点も多いから頻繁に使えんがな。ついでにぶっつけ本番だったが成功して何よりだ」
「最後の部分はちょっと怖かったんですが……ありがとうございます!これでまた万全の状態で戦える!」
「私にもやらせてもらおうか。実戦での試運転の相手には丁度良さそうだ」
漸く立ち上がったアパテーの前に立っていたのは、自身へと構える赤き光の巨人と青き鋼の巨人だった。
☆
京都では街角の巨大ディスプレイでメビウス&ガリバーVSアパテーの様子が映し出されており、人々は足を止めてその映像に見入っている。
レジェンド達はリサーチがてら屋外カフェで食事しつつそれを見ていた。ちなみにレジェンドと鬼灯は平常運転だ。
「「「「「おおおおお!!」」」」」
「なんか凄いの来た。あ、ガリバーだった」
「何じゃ、あれは……今世の人間はあんなものさえ作れるのか!?」
「レジェンド様ですよね、アレ作ったの」
「おう。しかしやっぱり出撃したか。グレイフィアが止めても出撃しただろうな、あいつは。暇だ暇だと言っていたし」
リクやゼット、九重にスカーサハ、ロスヴァイセまでその映像を興奮気味に見ている。おそらくメビウスを知っている三人に関しては関心はガリバーの方だろうが。八坂も然り、ただしアレ作ったのは貴女の近くにいる光神です。オーフィスは実際動いているガリバーが予想以上凄かったので、一瞬ガリバーだと分からなかったようだ。
レジェンドと鬼灯はドリンクを飲みながらフライドポテトを食べながら次は何処へ向かうか相談している。ホントお前ら仲良いな。そして、おまけにレジェンドが一言。
「サーガの『神衛隊』はああいうのだらけだぞ」
「「ウルトラ羨ましいぃぃぃ!!」」
リクとゼットが一緒になって叫んでいた。幸い今のゼットはエネルギー体なので一般人には見えも聞こえもしないが。
☆
メビウスの回復とコンパチブルガリバーの参戦により戦況は一気に逆転した。まず、アパテーの攻撃がガリバーには通用しない。正確にはガリバーの防御機構であるプラズマエネルギーフィールドを抜けないのだ。仮に抜けても装甲材質に使われている、素粒子段階で強化された超抗力ペダニウムを傷つけられるかすら分からないが。
アパテーの攻撃を無力化したと同時にメビウスがヒットアンドアウェイ戦法で攻撃しつつアパテーの背後を取る。アパテーは当然のようにメビウスの方へ向くが、それこそメビウスの狙いであった。
ガリバーの手の甲にあるクリスタルに光が灯り、身体を捻りながら腕が射出される。ガリバーのメイン武装の一つ、プラズマスピン・ナックルだ。
メビウスに仕掛けた時とは逆に今度はアパテーが背後から大打撃を喰らった。アパテーが再び倒れ込んだのを確認し、メビウスはガリバーの隣へと戻る。
「今のはかなり効いただろうな。あまり長引かせても何しでかすか分からん。次で一気に決めるぞ」
「はい!」
C.C.の言葉にメビウスは頷き、メビウスは己の得意技を放つべくメビウスブレスのクリスタルサークルを回転させ、両腕を大きく横へ開く。そしてゆっくりと両手を回しながら左手を前にして十字に組み、アパテーへと向けた。
「シュアッ!!」
数々の強敵を撃ち破ってきたメビウスの十八番、メビュームシュートだ。
コンパチブルガリバーの方も胸部のクリスタルへとプラズマエネルギーを集中させる。クリスタルの周囲が軽く広がるように展開され、同時にクリスタルが強く発光した。そして気合を入れるように両腕を頭上へと上げる。
「消えろ!」
頭上で交差した両腕を開く様に振り下ろしながら、コンパチブルガリバーの必殺光線ガリバー・バーストが発射された。
メビュームシュートとガリバー・バースト、二つの凄まじい威力を誇る光線を同じタイミングで直撃させられたアパテーはまるで象のような断末魔の叫び声を上げながら大爆発した。その光景の一部始終を見ていた人々は喜びの声を上げる。
アパテーは倒したが、メビウスは最後にやる事が残っている。レジェンドから教わったリカバリーオーラを放ち、パズズやアパテーとの戦いによって破壊された町を元通りに復元する。これにより人々の歓声は最高潮に達した。そしてメビウスにある声が聞こえてきた。
「ウルトラマーン!貴方はなんて名前なの!?」
「京都のジードみたいに名前あるんだろー!?」
「教えてくれー!!」
まさかメビウスは自分の名前を知りたがっていたとは予想しておらず、C.C.に後押しされる。
「初出撃で疲れたから私はさっさと帰るがな、お前はヒーローらしく最後に民衆の期待に応えてからにしろよ」
そう答えるや否やコンパチブルガリバーは背中のブースターを噴かして飛び立って行く。ある程度離れてからはプラズマエネルギーフィールドをステルス化させて姿を眩ませる。この機能、ステルスだけでなく防御機能の方もちゃんと残っている代わりに攻撃武装が全く使えなくなる欠点もある為、隠密よりもこうして帰還する時安全に戻るのに使うらしい。
メビウスはガリバーを見送った後、避難していた人々へ向き直り指で空中に、光の文字でこの国の人々が分かるようにと片仮名で『メビウス』と書き、それが自分の名前だと言うように胸に手を当てて頷いた。
「メビウス……ウルトラマンメビウス!」
「ありがとうメビウスー!」
「あのロボットにもよろしくねー!」
その言葉に再度頷き、メビウスも空の彼方へと飛び去っていく。京都でジードが戦った時のように人々はメビウスの姿が完全に見えなくなるまで手を振っていた。
根源的破滅招来体の尖兵はメビウスとガリバーによって撃ち砕かれ、同時に世界各国では各地に多発する怪奇現象に対処する為に様々なチームが組織され出した。レジェンドはそれを見越して手続きを済ませていた為、今後は合法的にガリバーやスーパーマシンを出撃させられるようにもなったのだが……
「おいレジェンド。スペシウムチャージャー、一回使ったらスペシウム砲として使用不可能になったぞ。今の仕様じゃ一度撃つと暫く邪魔にしかならん」
『マジで?そのままだと戦闘毎にチャージャーか戦闘用か選ばなきゃならんのか。そこんとこ改良しなきゃならんな』
やっぱり別の問題も出てきたのだった。
〈続く〉
次回は修行組の小話を挟んで、その次からはいよいよライザーとのレーティングゲーム。
物凄く長かった……三組同時進行はキツイ。
少々体調崩し気味なんで次回更新が遅れるかもしれません。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)