ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました。漸く本章の導入話です。
次回はとりあえず今回まで登場している九極天と神衛隊のキャラクター紹介の予定です。
本編は少々お待ち下さいませ。


それでは本編をどうぞ。


アーシアin惑星レジェンド、休日の兵藤家にて

 オカルト研究部と生徒会の顔合わせの日から数日後、その世界において休日のその日にレジェンドとアーシア、加えてオーフィス、さらにレジェンドと一体化してるゼットは惑星レジェンドに訪れていた。

正式にアーシアを巫女として迎え入れるの儀式を行う為……なのだが、これは早々に済んでしまった。というのも元々大衆の面前出て行うようなものではなく、数日前にレジェンドが言った通り『天光の間』と呼ばれる場所にて本来の姿に戻ったレジェンドから、光神の巫女服に着たまま直接光気を浴びるだけという簡単なものだったからである。

なお、現在ゼットと一体化している以上、レジェンドは本拠地となるこの惑星レジェンドの住居でしか本来の姿には戻れない。

 

 そんな彼らだが、てっきり観光するものかと思いきやレジェンドの住居の書斎……というか何処ぞの図書館島よろしく、本当に室内かと疑問に思うような場所にて読書をしていた。

レジェンド以外の三人が読んでいるのは大きめの小説のようでその様子は三者三様、アーシアは涙ぐんでおり、オーフィスからは何故か涎を啜る音が聞こえ、ゼットは時折『おお……』という声を上げている。

当のレジェンドはというと、人間体に戻りつつ我が家の書斎(などと呼ぶレベルではない)を久々に点検していた。マジで小さいとはいえ滝の裏側に本なんてどうやって保管してるんだ。そこまでの方法然り保存状態然り。

 

 

「……本当に俺、何でこんな所に本を保管してるんだ?」

 

 

本人も分かっていなかった。

あんまりにも広すぎてかつて九極天や神衛隊総出で観光がてら探検しようという事になった時も途中で断念するハメになったくらいである。おまけにかなり地下まであるわ、最下層は地下なのに日が差して食べ物が自生してる上に快適空間だったり、挙げ句怪獣が当たり前のように生活したり……って普通じゃねーよ特に最後ォ!!

まさしく図書館島だった。あそこにドラゴンはいても怪獣はいなかったけど。普通はどっちもいるわけ無いんですが。

 

 レジェンドが点検してる最中にどうやら訪問者が来たらしいのでちょっと出てくる、と言った時も三人は読書に熱中しており、本を見たまま返事を返した。

 

 

「ふぁい……グスッ」

 

「じゅるり……」

 

「お気を付けて超師匠!」

 

 

何故かゼットが一番まともという珍事態に。

アーシアは良いとしてもオーフィスは擬音で返事しないの!マジで何読んでんのこの娘。

 

 

 

 

 その頃、レジェンド宅の扉の前では三人の男―一人は老人―が立っていた。

 

 

「やっぱり居ないんじゃないか?久しぶりの帰郷だろうし、案外町中にいるかもしれないぜ?」

 

「ふむ……確かにのう。儂らも観光がてら町中を探して見るか?」

 

「そういえば貴方は校長職で、九極天であってもこちらにいる事は少ないんでしたね」

 

 

そうしてみよう、と三人が頷きあった時タイミングよくレジェンドが扉を開けた。

 

 

「遅れてすまんな。どちらさんがどんな用件で……お?」

 

「ご無沙汰しております、レジェンド様」

 

「悪いなレジェンド様、ちょっと顔出しに来たぜ」

 

「今日を逃すとまた暫く戻ってこなさそうなので」

 

「アルバス、それにニールとアムロか。わざわざ来てくれたとはな。ま、とりあえず入ってくれ」

 

 

訪問者である三人とは神衛隊第四分隊のアムロとニール、そしてレジェンドの眷属である九極天の一人にして、その中でも一、二を争う実力者である九極天最強の魔法使いのアルバス・ダンブルドアだった。

ちなみに彼の本名は『アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア』。長いのでアルバス・ダンブルドアで覚えられる事が殆どである。というか本名を知っている者がこの惑星レジェンドでもどれだけいるのやら。

 

 ダンブルドアに関しての詳細は非常に長くなるため省略させてもらうが、ヴォルデモートに関わる全てが終わった後、魂がこちらに流れ着いて再び生を受け、九極天の一人になった事はほぼ全ての九極天と同様だ。束のように生きて九極天入りしたのは稀である。

九極天入り後にダンブルドアは転生の環に入っていた亡き家族とレジェンドの手によって一時的に対面し、謝罪と和解を経て漸く心残りだった全てを片付ける事が出来た。

 

 レジェンドの光気を浴びる事によって九極天の一人になってから、元々最強の魔法使いの一人に数えられる程の実力者であった彼の力はもはや神クラスにまで昇華されており、惑星レジェンドにおいては『魔導神』という二つ名で呼ばれている。しかし、それに驕り高ぶるような事は無く従来通り穏やかな人格者として尊敬を集める、何かとクセの強い九極天の中でも良識者だ。

 

 現在は惑星レジェンドにおいて九極天の本居があるクリスタルシティに本居こそあれ、浮遊大陸エイディオンの首都『ホグワーツ』にてホグワーツ魔法魔術学校の校長を務めている為、そちらにいる事が多い。

首都の名は当時選考中だった最中、ダンブルドアが『後進の為に、ここにかつて自分が校長を務めた学校と同じ名前の魔法学校を設立したい』と願い出た事で、彼の功績に最大限の敬意を払うと共にその名を頂いたという逸話がある。ついでに設立資金はレジェンドがポンと出した。

 

 だいぶ説明が長くなったが、レジェンド宅に入った三人はレジェンドに連れられ先程の書斎に案内されている最中だ。

 

 

「儀式を終わらせていざ町にと思ったんだが、揃ってあの書斎に興味を持たれてな。三人が読書中に俺は彼処の点検中だったんだよ」

 

「ほう、あの書斎の。前に彼処を探検した時は儂も中々童心に帰ったものです」

 

「俺には書斎というより魔境にしか見えなかったんだが……」

 

「隊長もか?俺もあれは書斎と言わないだろとしか思わなかったぜ。校長や老師、束は喜々として探検してたけどよ」

 

「カミナやシモンなんかもノリノリだったぞ」

 

 

ダンブルドアは出身故という理由が分かるが、東方不敗や束は冒険意欲が刺激されたからのようだ。カミナやシモンら超次元グレン団の面々も。

 

 

「アーシア、オーフィス、ゼット。珍しい客が来たから一度こっち見てみ」

 

「軽いなレジェンド様!?」

 

「まあ確かに珍しい客ではあるのう。殆どホグワーツの方におるから自宅はハウスキープの魔法をかけて戸締まりしっぱなしで基本的におらんからな」

 

「ああ、それで暫く帰らずともあの状態で家を維持出来てたのか。流石ですね、ダンブルドア校長」

 

「ダンブルドア校長っ!?」

 

 

アムロの言葉を聞いて、涙目のままアーシアが本をそのままに声を上げた。それに驚いたのか他の二人も本をそのままに顔を向ける。

 

 

「おう。どうしたのかな巫女様?」

 

「あの、あのあの……本当にダンブルドアさんなんですか?」

 

「うむ。如何にも儂がアルバス・ダンブルドアじゃが……巫女様には何処かで会った事があるかの?」

 

「いえ……それより巫女様って」

 

「なに、その服はレジェンド様が自分の巫女ができるとしたらと大切にしていたものじゃからな。それを纏っておるという事は貴女が巫女様だという事で間違いはなかろう」

 

 

顎髭を撫でながら笑うダンブルドア。一瞬でアーシアをレジェンドの巫女と見抜き、且つ信用した。

 

 

「一目見て分かった。レジェンド様が最初に巫女様として選んだのが貴女で良かったと。この方はなにかと御自分のみで背負われてしまうのでな。是非、御力になって頂きたい」

 

「あ……はい!」

 

「ダンブルドア校長の言う通りだ。邪念が無く、純粋な心を感じる。良い巫女を迎えましたね」

 

「見た目良し、性格良し、素養良し。文句の付け所無しだな」

 

「最初の一つ目が本音ダダ漏れだぞ、ニール」

 

 

レジェンドに指摘され、こりゃ失礼と軽く謝るニールだが、元々嫌な気は全くしない。三人から褒められ嬉し恥ずかしのアーシアだが、思い出したように先程まで読んでいた小説を手に取ると作者の名前を指差す。オーフィスとゼットがそれを見ると……

 

『かつてホグワーツで過ごした日々』

―アルバス・ダンブルドア著―

 

ダンブルドアが著者であるものだと分かり、揃って本とダンブルドアを何度も見返した。しかもシリーズ物らしく、アーシアは既に五巻目に突入している。

 

 

「これで……ダンブルドアさんが凄く長い間苦しんで、最期は……グスッ」

 

「これこれ、泣くでない巫女様。確かに儂は元の世界で様々な経験を経てその本に書かれている最期を迎えた。じゃが今は後悔しておらぬよ。レジェンド様の導きで家族とは和解出来た。似たような境遇や思いを持った者とも出会えた。そして何よりも……この世界のこの場所で、新しい家族達が出来た。心から何でも言い合える家族が。だから儂を哀れむ必要は無い。正しく、今の儂は恵まれておるからの」

 

 

笑顔で言い切るダンブルドアに、漸くアーシアも普通に笑える様になった。そして一段落したら次はオーフィスが口を開く。

 

 

「レジェンド、今そっちのをニールって言った」

 

「おいおい……初対面でそっち扱いかよ俺。ニール・ディランディってのは俺の名前で間違いないけどな」

 

「この本、作者が『ロックオン・ストラトス』ってなってる。でも、それはコードネームで本名がニール・ディランディって作中で書いてあった」

 

 

『世界の変革を願って』

―ロックオン・ストラトス著―

 

まさかの二連続。ダンブルドアとニールが出版した小説を読んでいた。しかし忘れてはいけない。オーフィスは涎を啜りながら読んでいた事を。

 

 

「……それ、日常パートはほのぼのしているが基本シリアスかつ深いテーマがあっただろ」

 

「確かに。ニールがソレスタルビーイングという組織に入った訳、傭兵アリー・アル・サーシェスとの因縁や自身の壮絶な最後。儂も持っておるがかなりハードな内容じゃった。中々考えさせられるから、今もよく読んでおるよ」

 

「そいつは光栄だな。で、何か言いたそうだなレジェンド様」

 

「いや、これの何処に涎が出る描写があったんだ?手に汗握る展開はあってもそんなところなかったろ」

 

「「「涎!?」」」

 

「ロックオンが刹那って人物に牛乳奢ってた。牛乳飲みたくなった」

 

「「「「そこ!?それだけで!?」」」」

 

 

ちょっとした描写なのに心の琴線に触れたらしい。世の中分からんもんである。これにはレジェンドら四人もハモってしまった。

 

 

「って事はまさか……アムロ・レイ?」

 

「ああ、俺はアムロ・レイで合ってるが」

 

 

ゼットはふるふると震える指でアムロを指しながら尋ねると、アムロもそれに頷く。それを確認するや否やゼットも読んでいた本を指差してアーシアとオーフィスに見せる。

 

宇宙(そら)の記憶〜一年戦争編』

―アムロ・レイ著―

 

やはりというかアムロが出版した小説だ。宇宙というがもちろん地上での戦いも描かれている。さらにゼットは小説に書かれている、ある人物の名を指差した。

 

 

「これ!この『ランバ・ラル』って人物がカッコ良すぎでございますですよ!!」

 

「言葉遣いに違和感があるが……あの人は俺が心から勝ちたいと初めて思った人だったよ。結局、再戦の機会は無いままだったけどな」

 

「『自分の力で勝ったのではない。MSの性能のおかげだと言う事を忘れるな』だったよな、確か。普通の奴じゃ単なる負け惜しみにしか聞こえないがこのランバ・ラルってのが言うと不思議と説得力があるんだよな」

 

 

ニールもゼットの言葉に同意する。ザクよりも遥かに強力とはいえ、性能で劣るグフでアムロの乗るガンダムと痛み分けにまで持っていったというのはランバ・ラルがそれだけ優れていた証。まさしくその台詞の通りと言えよう。

 

 

「……そういや、アムロ・レイ?これの作者以外にも何処かで……」

 

「お前がゼロや黒歌達と一緒にシミュレーターのCPUに設定して瞬殺された相手だよ」

 

「ップァオウ!?」

 

「「「「「聞いた事無い叫び!?」」」」」

 

 

訳のわからん叫び声を上げて仰け反ったゼットにオーフィスを除く全員が困惑した。直前のレジェンドの思い出させ方もちと過激な気がしないでもない。

どうにか落ち着いて話を聞いてみたら、ゼットはあれからも何度も挑戦しているが今だにまともな戦闘にさえなっていないという。しかしそれでもへこたれないのは立派だ。

 

 

「というわけで、俺にとって目標の一人だというわけであっちゃうのです!」

 

「まあ、嬉しい事は間違いないが……言葉遣いがどうも気になるな」

 

「俺らウルトラマンと話す時は普通に話せるんだがな」

 

 

ここは惑星レジェンドなので、地球の言葉というより地球に縁ある言葉が難しいのかもしれない。

アレ?タイガとか普通に喋ってたよな。悪魔とかレジェンドの関係者だから問題なかったのか……なんて事を考えてたらレジェンドはオーフィスにくいくいと裾を引っ張られた。

 

 

「レジェンド、そろそろお昼。我お腹空いた」

 

「そういえばそうだな。それじゃ、親睦会兼ねて外食にでも行きますか」

 

「ん?ゼット……だっけ。お前さん飯はどうすんだ?」

 

「あ、それはでございますね……」

 

「俺が自分の分をさっさと済ませてゼットに代わるんだよ。とはいえそれも時々だ。ゼット自身は他にもやりたい事が山程あるらしいし、元々ウルトラマンにとって食事という行為は単に嗜好レベルでしかないからな」

 

「というわけにありまして」

 

「なるほどねぇ。便利なのか判断に困るところだな」

 

 

まあ、無理矢理代わろうとしないあたり、ゼットはそこらへんの常識はしっかりしていた。体育会系だからそこはちゃんと自制が効くのかもしれない。

 

 そんなこんなで七人は親睦会を兼ねた外食の為、クリスタルシティ有数のレストランまで赴くのだった。

 

 

 

 

 所変わって駒王町の一誠宅。アーシアを除き集合したオカルト研究部は球技大会や今後の活動について打ち合わせをしている……はずだったが、何故か今はアルバムを見ていた。

 

 

「これが小さい頃のイッセーなのよ」

 

「あらあら……海で裸に」

 

「母さんストォォォップ!!それ以上はやめてぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

タイガ達も含め(一誠の両親には見えてない)まじまじと見られる事に羞恥を感じている一誠の叫びを聞こえてない事につつ、カナエ以外はアルバムを凝視している。特にリアス。

 

 

「小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー……うふふふふ……」

 

「……旦那、なんかリアスがヤバい」

 

「想い人の昔の姿に感じるものがあるのだろう」

 

「別のもの感じておかしくなってるんだけど」

 

 

タイガの言う通り、リアスの息が荒い気がするんだが。

そんな輪に入らず(生温かく)見守っているカナエだが、その胸中にあるのは妹達との思い出だ。

 

 

(もし……しのぶ達もこっちにいたのなら、一緒にレジェンド様やアーシアちゃん達と海で遊んだり出来たのかしら。ダイブハンガーは基本海の中にあるけど)

 

 

叶わない願いと分かっているが、傍に今の家族がいないとどうしてもかつての家族の事を考えてしまう。そんなカナエを気遣ったのか、小猫が話しかけてきた。

 

 

「カナエ先輩」

 

「なぁに?小猫ちゃん」

 

「カナエ先輩が印象に残ってる思い出とか、ありますか?」

 

「印象に残ってる思い出……んー……」

 

 

最近は割と印象に残っているものばかりだ。それは別として考えるとやはりこちらの【エリア】へ来たばかりの頃だろうか。あの頃はカルチャーショックで見聞きする事の殆どがよく分からなかった。

 

 

「そうねー……今まで生きてきたところから全てがガラリと変わった事かしら。最初は大変だったわ。文化自体がまるで違うもの」

 

 

大正時代の日本からいきなり超文明な惑星レジェンドへと弾かれ、そして今の生活だ。季節の移り変わりならぬ文明の移り変わりである。日本も大きく様変わりしているし。

 

 

「でも一番印象に残ったっていったらあの時かしら」

 

「あの時?」

 

 

何かを思い出したカナエに小猫が聞き返す。さり気なく他のメンバーも聞き耳を立てている。

 

 

「扉を開けたらあの方が同僚の方にキン肉バスター炸裂させてた時よ」

 

『いやそれ本当にどんな状況!?』

 

「ちなみにかけられてた方はすぐに復活したわ」

 

「マジですかカナエさん!?」

 

「よく無事だったわねその人!?」

 

「いつもの事だもの」

 

 

皆さんお察しと思うがキン肉バスターしてたのはレジェンド、されてたのはノアである。派手に炸裂したにも関わらず手を離して床に倒れたかと思った直後に復活した。さすが三超神。なお、キン肉バスターをかけた理由はノアの話がいつもの神使自慢から夜の生活の内容にシフトした為だったりする。ついでにカナエがその場に近づいてくるのが分かった事もその一つ。

 

 

「……って木場ぁ!?一人で黙々とアルバム捲んなよ!?」

 

「まあまあ、別に変な事をするわけじゃないから……ん?」

 

 

アルバムを捲っていた裕斗がいきなり鋭い目つきになって一枚の写真を見る。その表情は以前ライザー眷属と戦った時よりも険しい。

 

 

「イッセー君、これに見覚えは?」

 

「へ?この写真?いや、あまりにガキの頃過ぎてイマイチ覚えてなくて……」

 

「写真自体じゃなくて―」

 

 

裕斗はその写真に写っていた一つの剣を指差し―

 

 

「これは聖剣だよ」

 

 

冷たい雰囲気のまま、一言だけ発した。

 

 

 

 

 レジェンドらは食事を終えた後、クリスタルシティの書店を訪ねてアーシア、オーフィス、ゼットが欲しがっていた本を購入し、それぞれがダンブルドア、ニール、そしてアムロのサインをその本に書いてもらっていた。

 

 

「超師匠、ホントにいいんですか!?」

 

「ああ。この星に来た時、しかも俺の自宅でしか読めないのは下手すりゃストレスになりかねないからな。続きを読みたくても読めない辛さは俺もよく分かる」

 

「ありがとうございます、レジェンド様!ダンブルドア先生も!」

 

「いやいや、そこまで喜んで貰えたら作者冥利に尽きるというもの。今度はホグワーツの方へ是非、訪れて頂きたい」

 

「はい!」

 

 

つまり、先程レジェンドの書斎で読んでいた小説だ。アーシアやゼットはもちろん、オーフィスもちゃんと戦闘部分の描写とかが気に入っていたらしい。

 

 

「レジェンド、我の機体にはGNスナイパーライフル付けて」

 

「……お前、銃での射撃あまり得意じゃなかっただろ」

 

「GNフルシールドを付けてもらうのも忘れるなよ?」

 

「うん」

 

「そこォ!さり気なく要望増やすように仕向けるんじゃない!」

 

 

原因はニール自身だった。まあ、確かに狙撃用の専用ガンコントローラーなんて搭載してる機体は極僅かだろうし。オーフィスの場合、狙撃よりも大出力型の方が性に合ってる気がする。

 

 

「やれやれ……そろそろ時間だが、最後に行かなきゃならんところがあるからな」

 

「では、俺達は一足先に失礼します」

 

「案外早く再会するかもしれないけどな。じきにそっちに行く超次元グレン団や鉄華団の連中によろしく言っといてくれよ」

 

「レジェンド様、巫女様方もお気を付けて。御武運を祈っておりますぞ」

 

 

アムロ、ニール、ダンブルドアと別れレジェンドはアーシアらと共に、ある巨大な神殿に向かう。

 

 

「あの、何処へ行くんですか?」

 

「烈が伝説九極天の一人なのは知っているな?」

 

「知ってる。さっきのダンブルドアもそう」

 

「ああ。だがな……烈は正確に言うと()()()だ」

 

「「「え?」」」

 

「ここにはその先代がいる。この星を護る守護獣として」

 

 

レジェンドの言葉の意味が分からなかった。だが神殿の奥の開けた場所に出た瞬間、三人は驚く。そこにいたのは……

 

 

「モスラ……?」

 

「でも、カナエさんのモスちゃんと違って翅の色とか違います。あと、雰囲気が……」

 

『その通りですよ、巫女様』

 

「はわぁっ!?」

 

「安心しろ、アーシア。ただテレパシーで交信してくれてるだけだ」

 

 

突如として頭の中に聞こえた声に驚くアーシアだったが、レジェンドから目の前のモスラからテレパシーによる交信だと聞かされて落ち着いた。

 

 

『お久しぶりです、レジェンド様。良い巫女様を迎えられたようで私も一安心です』

 

「皆してそう言うな。お前の子供も立派にやってるぞ」

 

「子供?それってもしかして……」

 

『はい。カナエさんが連れている子は私の子供です。体色からグリーンモスラと呼ばれていますね』

 

 

言われてみれば目の前のモスラ―親モスラの方が体や翅が大きい。

 

 

「あの、レジェンド様が言っていた先代九極天って」

 

「目の前のモスラの事だ」

 

『はい、私の事ですね』

 

 

レジェンドの言う先代の九極天はまさかの怪獣だった。とはいえ卯ノ花に似て穏やかで、アーシア自身も光気を浴びた為、親モスラが光気を浴びた存在である事も分かる。

 

話を聞くと、どうやら九極天である以上はあちこちの異世界へと行かねばならないが、同時に惑星レジェンドも護らねばならない。自分は怪獣故に行動が制限されがちだし自分が残るのは構わないが、かといってモスラレベルの戦闘力がないとどうしようもない場合もある。

どうすべきかと九極天一同で考えていたところ、卯ノ花が弾かれてこちらに来た為、彼女が九極天を継ぐ事を引き受けてくれたので親モスラはそのまま惑星レジェンドに残り守護を担う事になったという。

 

番外編にて、まだ卯ノ花がこちらに来ていないにも関わらずサーガが「九極の座は全て埋まっている」と言っていたのは親モスラがその座に着いていたからである。

 

 

「先代の九極天はウルトラ凄かった……!」

 

『と言っても二代目にあたるのは彼女だけで、基本的に九極天は入れ替えが殆どありません』

 

「まあ、それは置いといてだ。テレパシー使ってまで俺を呼んだという事はそれ相応の理由があるんだろう?」

 

『はい。それから、もう一名聞いてもらいたい者がいます』

 

 

そう言って親モスラはオーフィスを見る。

 

 

「我?」

 

『いえ、貴女はちゃんと聞いて下さってますので。正しくは貴女が連れているカプセル怪獣です』

 

 

親モスラの言葉を聞いてオーフィスの持つカプセルからゴジラが自分で出て来た。やっぱり勝手に出て来たので愛らしいちびゴジラ状態だ。

 

 

『おう、久しぶりだな。まさかオレ様とお前が家族扱いされる事になるなんざ思いもよらなかったが、思ったよりも悪くないな』

 

『ええ。ついでに貴方がそんなに可愛らしくなるとも思いませんでした』

 

『やかましい!!』

 

 

プンスカ怒るゴジラだが、オーフィスに抱えられてジタバタしてるだけで全く恐くない。アーシアなんて撫でようとしている。……結局撫でられた。

 

 

「さて、必要な面子は揃ったわけだが……」

 

『オレ様にまで聞かせるって事は大方オレ様に関わる事なんだろうがよ』

 

『ええ、その通り……ゴジラ、貴方の細胞を使って何かを企んでいる者がいます。今、レジェンド様達が活動している世界に』

 

「「「『!?』」」」

 

 

親モスラから告げられた事―それはゴジラ細胞を使い、何かを企んでいる何者かがいるという事だった。ゴジラ達は驚いているが、レジェンドはある程度は予想していたらしく腕を組んだまま目を伏せている。

 

 

『かつて貴方が戦った者達との再戦も懸念されます。十分に気を付け、警戒を怠らないで下さい』

 

『オレ様の細胞で再戦……なるほど、()()()()か』

 

『それから巫女様』

 

「は、はいっ!?」

 

『正式にレジェンド様の巫女となった事で、様々な加護や封印を解く事が可能となり、またカプセル怪獣達の新たな力を目覚めさせる事が出来るようになります』

 

 

これにはアーシアも今日一番驚いた。まさしく巫女となったアーシアだけが出来る事。レジェンド達だけでなく、カプセル怪獣達にとっても朗報と言える。

 

 

『って事はオレ様にも新たな力が手に入るって事か?』

 

『ええ。しかしそれには特定の条件ないし状況が必要となるでしょう。私が分かるのは一つ……ニライカナイ』

 

 

かつて、地球に栄えたという古代文明ニライカナイ。そこに関係があるようだが現時点では何も分からない。

 

 

「何にせよ、希望と脅威が一度にやって来たわけだ。モスラ、情報提供に感謝する。後はこちらで何とかするさ」

 

『レジェンド様はあまり一人で抱え込まぬよう。巫女様、この方の単独行動が目に余るようなら遠慮なく実力行使して頂いて構いません』

 

「ええっ!?」

 

「お前ちょっと見ない間にバイオレンスな考えになってないか!?」

 

『御自分の行動を振り返って見て下さい』

 

 

バッサリ切り捨てられた。親モスラとしてはちゃんと家族を頼れ、という事なのだが。とにかく、今はこれから起きるであろう事態に備えておくという形で締められた。

この後、アーシアをダイブハンガーへ送り届けたらとんぼ返りして、今度はスペースコロニー・ドラガイトまで行かねばならない。

そこにはレジェンドが人間として、本格的に戦う為の機体が待っている。

 

 新たに判明した脅威、そしてそれに対抗出来る可能性を持った希望の光。そして裕斗の過去の因縁。事態は再び動き出そうとしていた。

 

 

 

〈続く〉




というわけで、新たな九極天と先代が判明しました。
今回の最後の方に出て来たキーワードは今後じっくりやる予定です。
一応、三大勢力会談が終わってからは本格的にオリジナル展開にしていく感じかな。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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