ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
ついでにガイア&アグルのアンケート結果を下にした次回予告を試しにくっつけてみました。
今後も時々こんな感じでやるかもしれません。
アンケートも更新しました。
しかし、ギャラファイで出たウルティメイトシャイニングゼロ、あれと同じ事をうちのレジェンド平然とやってましたね……空の世界先行調査して帰還する時に時間操作と次元移動。しかも生身(もしくは基本形態)で同時に次元移動出来る人数(というか範囲)に多少制限があるくらいでデメリットも殆ど無し。マジで何なのこのチート。
それでは本編をどうぞ。
小津盧湖――駒王町の隣町にある、森の中に存在する大きな湖。今、その中央に巨大かつ異形な薔薇が佇んでいた。まるで何かを待つように。
見物人がひしめき合っていて自衛隊まで出動している辺りから離れた別の地点で、レジェンド達は既にそこに到着していた人物と合流する。
「む!?レジェンド様やサーガ様達か!無事に到着出来て何よりだ!」
「煉獄さん?もしかして一人ですか?」
「うむ!なんでもグラハム教官殿は『いのべいたー』とかいうものらしくてな!もしかするとあれの思考も感じ取れるのではないかとの事でマリーダ殿や竜馬殿と機動兵器にて出撃準備している!じきに到着するはずだ!」
「機動兵器でって……大丈夫なのかな。こんな人目がたくさんあって、しかもあっちには自衛隊らしき人もいますよ?」
「心配要らないぞ兵藤少年!どうやら手続きか何かをレジェンド様が終えていたらしく合法的に機動兵器を出撃させられるようだ!何かは分からん!」
「そ……そうスか……」
現場班として杏寿郎が到着しており、神衛隊所属の三名が各々の機体で出撃するとの事。
ちなみに杏寿郎の言う何かとは「希望の光メビウス、吼えろ!コンパチガリバー」の話の最後ら辺を参照。
「しかし煉獄の兄ちゃん、よく一人で来れたなここ……」
「いや!一人ではないぞフーマ殿!ここに案内役がいる!」
「……へ?」
煉獄の羽織の下から現れたのは……
「パムパム〜」
「え」
羽の生えた、モフモフな生物。それを見たしのぶがピシリと固まった。彼女は全身に毛の生えた動物(犬猫など)が苦手なのである。怪獣なら問題ないようだが、明らかに「これが標準サイズです」な目の前のそれは動物っぽい。
「紹介しよう!先日サーガ様より賜った俺の相棒!羽斗パム治郎だ!!」
「パムー!」
「ハネジロォォォォォ!?」
「煉獄さん、名前が物凄く炭治郎君っぽいんですけど!?」
レジェンドの絶叫が木霊し、しのぶがツッコミを入れる。ちなみにカナエは炭治郎を知らないので頭に「?」が浮かんでいた。
「サーガ、お前んとこにハネジローなんていたのか!?」
「アクアエデンで拾った」
あっけらかんと言い放つサーガに頭を抱えるレジェンド。まあ、眼前のムーキット(※ハネジローの正式名称)が誰かのペットだと届け出も出てないし、おそらくはこの【エリア】のフロンティアスペースから迷い込んだのだろう。あっちでは殆ど死滅しているというし、これから無事に保護するなら良しという事で納得する事にした。
「アスカ殿も驚いていたな!どうやら別個体とかいうものらしい!なんであってもパム治郎はパム治郎だがな!」
「パム〜」
よしよしと撫でられているハネジロー、もといパム治郎は気持ち良さそうだ。オーフィスやしのぶ以外の女性陣は羨ましそうに見ている。というか正しくマスコットなのは初めてではなかろうか。
「前置きはさておき!あれが件の薔薇だ!」
「……あれがそうか」
湖の中央にそびえ立つ、蔦の上に薔薇が咲いたようなそれが一行の目の前に存在していた。
「何だよ、あれ……」
『少なくとも俺は見た事がないな』
「ドライグが見たこと無いって言うとやっぱり別世界から来たやつか?」
「別世界っていうのは強ち間違いじゃないぜ、特異点」
『!!!』
突如頭上から声が聞こえたかと思えばそこには先日相対したばかりの、堕天司ベリアルが木の上で寝転んでいた。
「お前っ……あの時の!!」
「落ち着けって。そうイキり立つなよ特異点。今回は俺は何もしていない。マジでな〜んにもしてないんだ」
「信用出来るわけないでしょう!一体何が目的なの!?」
「だからイキり立つなって。ん?もしかして特異点にイかせてもらってないのか?赤髪のプリンセス」
ベリアルの言葉にリアスはボフンと赤くなる。ついでに一誠も。
「レジェンド、あれ何言ってるの?」
「俺も意味がウルトラ分かりません超師匠」
「オーフィスとゼットにはまだ早い」
教育上悪影響な奴だな、とベリアルを睨むと彼はやれやれと言った表情で語る。
「やってないものはやってないのさ。今回はギアさんがある科学者にプレゼントを渡しただけ。それを使ったのはその科学者の判断だし、あれが出てきた原因もそいつだ。どうだ?マジで俺の出番無いだろ」
「この前も言ってよな……ギアさんって誰だよ!」
「質問が多いな……が、それを言うのは俺じゃない。そうだな……一つだけなら教えてあげようか。俺としては特異点に興味があるんだが、ギアさんの興味は君だよ……ウルトラマンタイガ」
「……!俺、だって……?」
「今のところは、だけどな。これから先どうなるかはまだまだ分からないさ。じゃあな、今日はここでサヨウナラ。君達があれにどう対応するかゆっくりと見物させてもらうよ」
そう言うとベリアルは翼を広げさっさと退散してしまう。追いかけたいが速度が速く、加えて今はこっちの方が優先だ。構っている暇は無い。
「サーガ、グラハム達の到着までどれくらいだ。あまり時間が掛かるとゴジラの我慢が効かなくなるぞ」
「もうすぐ……いや、たった今だ」
空を見上げると丁度日が暮れると同時にエクシアGF、ペーネロペーが飛行形態で、さらにブラックゲッターも到着する。見物人は初めて見るロボットに興味津々で写真を撮ったりしているが、パイロットの三人はそれどころではない。
「おいグラハム、そのイノベイターとしての能力とやらでどうにか出来るのか?」
「直接は無理だが、あの薔薇が脳量子波かそれに似たものを持っているとしたら考えている事くらいは分かるかもしれん」
「では我々はその間、エクシアGFの護衛を」
「頼めるか、二人とも」
「相手が相手だけになんとか出来なくても仕方ないけどよ、現状打破の突破口ぐらいは掴みな!」
エクシアGFの前にブラックゲッターと変形したペーネロペーが壁になるように立ち、エクシアGFはある程度距離をとり上空からの交信を試みる。
(感覚を研ぎ澄ませ。ELSと対話を行った私ならば少年と同じ事が可能なハズだ。なんとかあの薔薇の意識を見つけ出して繋がねば……)
グラハムはイノベイターとなった自身の脳量子波を駆使し、薔薇の意識を見つけ、自分の意識をそこに繋げようとする。
(……さんを……て……)
(……!見つけたぞ!)
グラハムは薔薇の深層意識を見つけ、微かな糸を手繰り寄せるようにして自身の意識と繋ぐ。
(君はこの薔薇の心か!?もう一度応えてくれ!)
(お父さ……を助け……)
(……!?君の父親だと!?)
(私……もうす……黒……染ま……)
(ッ!!しっかりしろ!心を強く持て!!)
「グラハムッ!!」
薔薇の意識との交信が途切れると同時に竜馬の声にハッとすると、まるでハエトリグサのような触手がエクシアGFに襲いかかってきた。
「くっ!」
エクシアGFはギリギリ回避、同時にGNタチでその触手を斬り捨てる。
「その様子じゃ大した成果は得られなかったみたいだな」
「いや……少なくとも収穫はあった!」
「何!?」
「私もまだ推測の粋を出ないのだが……『父親を助けてほしい』というのはほぼ確定だろう」
「父親?あれは植物ではないと?束博士もあれは植物か、少なくともそれに準ずるものに間違いないと」
「詳しい事は分からず仕舞いだ。ただ……意識の方は何かに侵食されてしまったかもしれん。最後は一番途切れ途切れだった」
「それじゃどっちみち話し合いで和解なんざ無理だって事だな!だったら元がどうあれやるしかねぇ!行くぜブラックゲッター!!」
グラハムから一通り聞いた竜馬はブラックゲッターを動かし目の前の薔薇に対して攻撃を仕掛ける。
「ゲッタァァァトマホォォォク!!」
迫りくる触手を切り裂きながら接近すると、ミサイルマシンガンを取り出し、薔薇に向かって連射。
「オラァァァ!!」
『―――!!』
「うおっ!?ちっ!なかなかタフじゃねえか!」
対する薔薇の方も次々と触手を出して応戦する。予想外の強敵に、ブラックゲッターを援護すべくエクシアGFとペーネロペーは戦列に加わり、戦いは激しくなっていく。
「オーフィス、ゴジラ、準備はいいか?」
「大丈夫」
『漸くか。これ以上待たせたらダイブハンガーの飯食い尽くして報復してやるところだったぜ』
「それ絶対やだ」
レジェンドらはゴジラをカプセルに戻して呼び出す準備をしており、それも済んでいた。ゴジラの報復手段が一部の者にとんでもなく刺さる鬼畜報復というかなんというか、少なくともオーフィスには最大級の効果がありそうである。
「しかし!実際あれは何なのだろうか!?サーガ様が受けたグラハム教官殿の話によれば父親を助けてほしいとの事だが!よもや元は人間だったとでも!?」
「う……嘘だろ!?あれが!?」
「……あり得ない話ではない。人間が怪獣化するというのは珍しい事ではあるが前例が無いわけではない」
「そんな……!」
だが、とサーガは続ける。
「もしそうなら少なからず人間の気配がするはずだ。俺達光神はそういったものの感知能力に優れているが、あの薔薇からはそれを感じない。つまりあれは元から植物の類だったという見解で間違いないだろう」
「じゃあ一体……」
「今ここでどうこう言っても調べている時間はない。まずは目の前の奴を何とかしなければな。オーフィス!」
「ん。ゴジラ、いってらっしゃい」
オーフィスはそう言うと手にしたカプセルを薔薇のいる方向へ投げる。するとカプセルは光となって円を描き、何かを召喚するかのように幾重もの円を構築しその中から雄叫びを上げながら漆黒の巨獣が姿を現す。
「グゥアアアァァァオン!!!」
いよいよ怪獣王ゴジラ、出陣である。
初めて見る、レジェンド一家のカプセル怪獣の真の姿。その頂点に立つ一体にして王の称号を持つゴジラを見た者達は戦慄する。
「な……何だよあれ……!?」
「あれが先輩が誇る最強のカプセル怪獣の一体、ゴジラの真の姿だ。別名怪獣王」
「か、怪獣王!?」
「つうか大きさ俺らの倍はあるぞ!!」
「素晴らしく鍛え抜かれた肉体だな!そう思わないか杏寿郎!!」
「うむ!見事な大胸筋に逞しく太い脚!王らしき威厳もある!タイタスの言う通りだ!!」
「「「そこじゃねえぇぇぇ!!!」」」
何故か注目点がゴジラの肉体になってしまっているタイタスと杏寿郎にツッコむ一誠、タイガ、フーマ。
続けてレジェンドが行った簡単な説明に本気で度肝を抜かれる事になる。
「あいつ、基本的なエネルギー源は核エネルギーだからな」
『はあ!?』
「ちょ……ちょっと待って!!核ってあれよね?原子力潜水艦とかに使われてる……」
「そうだな。平たく言えば使い方を間違った瞬間に甚大な被害が起きるヤバすぎるエネルギーだ」
「ゴジラ、海底火山の噴火に飲み込まれてそのままマントルの中を突き進んだ事もあるって言ってた」
何それ水中でもマグマの中でも平然としてるってどんな化け物。そんな考えを一同揃って思い浮かべていた。
なお、必殺技の一つであるウラニウムハイパー熱線はなんと100万度。ゾフィーのM87光線が87万度なのでその凄まじさが良く分かる。あのウルトラの父のファザーショットよりも上なのだ。それ以上にゴジラの能力で驚くのは再生能力を含めたそのタフさ。おまけに身体能力も相当だ。
「俺とオーフィスとあいつで禍の団壊滅させに各地を転々としたからな〜いや懐かしい」
「ゴジラ、嬉々として暴れてた」
(((((うっわぁ悲惨……)))))
ちなみにゴジラに喧嘩売った魔法使いやはぐれ悪魔などは、ダンブルドア級ではない魔法だのなんだのが効くはずもなく放射火炎で一瞬にして消え去った。他、踏み潰しや尻尾の叩きつけなどぶっちゃけ見ていて可哀想になるレベルだったらしい。
そんな破壊神が今、小津盧湖の中央に座す薔薇に対して進撃を始める。それを見守るレジェンド一行だったが、直後に背後から声をかけられた。
「今のは……君達は何者なんだ……?」
『!?』
その人物こそ、目の前の薔薇を生み出した張本人である黒上博士であった。
「あの……貴方は?」
「私はこの湖の湖畔に住んでいる黒上源十郎という者だ」
「黒上……もしかして遺伝子工学の権威の!?」
「そう呼ばれた事もあったな……結局、娘一人助けられなかったどうしようもない馬鹿者だがね」
「助けられなかったって……」
「今もこうして、娘が……絵里がああなってしまったのを見ている事しか出来ない。愚か者で、駄目な父親だよ」
『!?』
この言葉にレジェンドら一部を除き、その場にいた者は驚愕する。今、黒上博士はあの薔薇を娘と言った。
「待って下さい!じゃああれは博士の娘さんに間違いないと……」
「正確には違う。娘の育てていた薔薇に、死んだ娘の細胞を組み込んだのだ」
「……それだけでああはならんな。他に何を組み込んだ?」
『!?』
ただ一人、薔薇に進撃するゴジラを見ながらレジェンドが問う。顔を向けはしないが、答えろと言う有無を言わさぬプレッシャーを全員が感じている。
「ある青年から貰った『G細胞』というものを組み込んだ……このところ度重なる地震の影響でケージが破損し、枯死する危機にあった
「G細胞……?G……」
「姉さん?まさかこの状況で『爺細胞』とか考えてないわよね?もしくは自……」
「違うわよしのぶ!?頭文字がGで不死身ってそれゴジくんの細胞じゃないの?もしかして」
『!!』
「なるほどな、合点がいった。あいつが今朝から何かに呼ばれている感じがすると言っていたのはあの薔薇に組み込まれたG細胞が原因だろう。共鳴現象とでもいうか、お互いがお互いを引き寄せ合うのが普通だろうがなにぶんあれでは奴は彼処から動けまい。だから敢えてゴジラをこちらに来させるよう細胞を介して共鳴させたんだろうな」
カナエのみならず、ここに来る前のゴジラ自身の推測が当たっていたのだ。ただ、レジェンドには解せない事があった。
(だが……状況は奴にとって圧倒的に不利だ。単純な戦闘力は元よりゴジラの放射熱線、植物である奴には致命傷な技のはず。G細胞を宿しているなら少なからずゴジラ自身の情報も学習している可能性が高い。にも関わらず自ら呼び寄せた……勝算があるのか、それとも……)
この時の事が後々大きな事態になるとは、他の者はおろかレジェンドも気付かなかった。そして遂にゴジラとその薔薇は小津盧湖にて対峙。その時、黒上博士はある名前を口にする。
「……ビオランテ」
『え?』
「北欧神話に登場する植物の精霊の名前だ。私は絵里の細胞を組み込んだ薔薇をそう名付けた。私自身は絵里と呼んでいるが」
「ビオランテ……それが、あの薔薇の名前……」
リアスの呟きを聞きながら、一行はゴジラや神衛隊とビオランテの戦いをただ見守るしかなかった。
湖へと突入したゴジラをビオランテの触手が襲う。触手はその牙でゴジラの両腕に噛み付くがまるで効いておらずそのままビオランテ本体へと前進し続ける。
『―――!!』
「グゥゥゥ……」
100m級の怪獣同士の激突はそれだけで見る者を圧倒する。見物人や自衛隊も新たな怪獣の出現に息を飲むが、ゴジラは意に介さぬというか、神衛隊とコミュニケーションを取りながら戦っているようにも見え、見ている者達もゴジラの方は敵ではないのでは?と思い始めていた。実際、コミュニケーションを取っているのは当たりである。
『おい、フラッグ野郎』
(……それは私でいいのか?)
『ここにいる三人で現状お前しかオレ様の声を聞けねえだろ。奴はオレ様がぶちのめす。お前らはオレ様と協力関係にあるって事を周りの人間共にアピールしとけ。そうすりゃ後々この世界でオレ様達が戦闘に出やすくなる』
(ふむ、なるほど。ではどうすればいい?)
『オレ様が適当に鳴くからお前はそれに対してその機体で頷きながらおんなじように適当な動作をしろ。それでオレ様も頷いて行動すりゃコミュニケーションが取れてると思うだろ。オレ様の言葉が通じる奴は少ないが、こっちはお前らの言葉くらい通じるからな』
何気にしっかり考えているゴジラ。とはいっても後々自分が行動しやすくする為だったりするのだが。
(了解した。他にあれについて気をつける事はあるか?)
『見ての通り奴は植物だ。オレ様の熱線やお前らの機体のビームなんかは奴にとって相性最悪だろうさ。だがな……』
(何か気になることでも?)
『……いや、これはそうなった時でいいか。ともかく手筈通りに……っつーかもうやってるから別に打ち合わせする必要がなかったな』
実は今までのグラハムの脳量子波によるゴジラとの会話、しっかり咆哮したりエクシアGFを動かしながらだった為、ゴジラが味方の怪獣としっかり自衛隊や見物人には伝わったらしい。
(ところで一つ尋ねたいのだが)
『あん?』
(……その両腕は痛みを感じないのか?)
言われてみれば先程からずっとビオランテの触手に両腕を噛まれ続けている。
『さっきからむず痒いと思ったらこれのせいか』
ゴジラは別に気にも留めてなかった。
『ふん!!』
それどころか、腕を思い切り振る事で両腕に噛み付いていた触手を強引に引き千切った。振るだけでだ。
噛み千切るか掴んで千切るかと思ったが普通に動いただけで引き千切ったゴジラに、レジェンド一家で彼の実力を知らぬ者達は青褪めた。
「……ウソだろあれ、なんてパワーだよ……」
「……そういえば、ゼッちゃんてゴジくんと同レベルの戦闘力なのよね」
「じぇ」
(((((アレと同レベルってどんだけー……)))))
片や核エネルギーを力の源泉とする不死身の怪獣王、片や光神に準ずるレベルの宇宙恐竜。このレジェンドの有する三大怪獣、残る一体も相当ヤバいのだろうと想像するのは容易である。
そんな会話をしている間にゴジラとビオランテの距離はもう殆ど無い。尻尾を振り回せば普通に直撃する距離だ。
『―――!』
「グルゥ!?」
そこから一歩動いた瞬間、ゴジラの両腕のみならず両脚、それに胴にも蔦や触手が巻き付く。
「野郎!ゴジラ相手に触手だけじゃ無理と踏んで全力で締め付けに来やがったか!」
「しかもあの距離では私達の機体の攻撃による被害がゴジラに出てしまう可能性が……」
「竜馬、マリーダ。それの心配は無いようだ」
「どういう事ですか?副隊長」
「……どうやら彼はこれを狙っていたらしい」
「「……は?」」
グラハムの言葉の意味が分からず二体の方を向いてみると、ゴジラの背鰭が発光し出している。これは即ちゴジラの十八番を放つサイン。
『オレ様を封じて締め付けるつもりだろうがな……おかげでブレずに済んで助かったぜ。ありがたいこった』
『―――!?』
『そもそもてめえはハナっから動けねえ。ならオレ様の動きを止めたところでオレ様の射程内なら意味がねえんだよ!!』
背鰭の発光が強くなり、ゴジラの口に青白い光が集束されていく。
『こうして身体がガッチリ固定されたって事は、あの緑のスナイパー野郎のように狙い撃ち出来るって事だからな……
吹き飛べ花ビラ野郎!!!』
ゴオオオォォォォォ!!!
『―――!!!』
ゴジラの代名詞とも言える必殺の放射熱線がビオランテに直撃する。元が植物である為、定石通り効果は絶大であり凄まじい勢いで燃え上がっていく。
「へっ、相変わらず凄え威力だな。こっちも行くぜ!」
竜馬はブラックゲッターをゴジラの斜め上空に移動させ、ゲッターロボ共通の必殺武器を放つ。
「ゲッタァァァ!!ビィィィィム!!」
ブラックゲッターの腹部からゲッター線を集束したエネルギーが発射され、ゴジラの放射熱線同様にビオランテに炸裂する。グラハムのエクシアGFは接近戦重視、マリーダのペーネロペーはファンネルミサイルが特殊な実弾武器である為、それぞれライフル武器での援護を行う。
「ペルフェクティビリティのアームド・アーマーならもっと効果的だったのだが……!」
「場合が場合だ、仕方あるまい!総員、このまま押し切るぞ!」
グラハムの指示の下、三機と一体はビオランテへの集中砲火を続ける。そして駄目押しにゴジラがビオランテの薔薇……おそらくは顔に相当する部分に放射熱線を直撃させた。
『―――!!』
各部への集中砲火に加え、最も効果のあった放射熱線を薔薇の部分や胴である蔦の部分へ受けて、遂にビオランテは爆散する。そして……
「金色の、粒子……?」
「あらあら……」
「神秘的な光景ですね……」
爆散したビオランテは金色の粒子となって空へと消えていった。それを見届けたゴジラはオーフィスに自分を戻すよう念じ、オーフィスもそれを受けてゴジラをカプセルに戻すと再び自分から出てきた為ちびゴジラの状態になる。
『……』
「……」
「レジェンド、ゴジラ、どうしたの?」
「超師匠、ウルトラ釈然としてなさそうですね」
「……いや、何でもない」
グラハムらが撤収して行くのを眺めつつ、レジェンドは俯いたままの黒上博士の方を向く。
「お前達は先にダイブハンガーへ帰っていろ。明日からまた学園だろ。俺はやる事が出来た。もしかしたら家族が一人増えるかもしれん」
「レジェンド様?」
「杏寿郎、しのぶ、二人は学園もないだろうし、面倒だと思うが少し付き合ってくれ」
「御意!レジェンド様の雰囲気からやらねばならぬ事とお見受けした!サーガ様の御先達たるレジェンド様の頼みとあらば無視するわけにはいくまい!サーガ様、宜しいだろうか!?」
「構わない。俺は皆を送る方に回る」
「パムパム〜」
「うむ!もちろんパム治郎も俺と一緒だ!相棒なのだから仲間外れにする気はないぞ!」
「パム〜!」
一応事件の方に一段落ついたからか、安心してその光景を眺められるようになった一行。カナエは例の如く「可愛いは正義!」とウルフォンのカメラでその光景を撮っている。煉獄さん推しには垂涎の一品だろう。
「私の方も問題ありません」
「我も行く」
「あら?オーフィスさんも?」
「……帰っても、レジェンドがいないと我、眠れない」
「そこまで遅くはならないと思うがな……ついでに聞くがゴジラとハイパーゼットンは?」
「じぇっとん」
『どっちでもいい。オレ様は寝る』
とりあえず、同行するようだ。ゴジラは出てきて早々またカプセルに戻ってしまったが。ゼットはレジェンドと一体化しているので問答無用で同行決定。
サーガの先導によってダイブハンガーへと帰るオカルト研究部と黒歌を見送り、レジェンドは黒上博士に声を掛けた。
「黒上博士、こちらも可能な限りの事を話そう。そちらに今回起こった出来事について詳しく聞きたい」
「そうだね……つかぬ事を聞くが、聞き終えたら私をどうするつもりか、この場で聞かせてほしい」
「心配せずとも警察だのなんだのに引き渡す気はないさ。俺の方も事情持ちなものでな。場合によってはウチで保護するというぐらいか」
「保護?」
「……おそらくはお前が研究していた抗核エネルギーバクテリア、それについて探る為の刺客が送られて来てもおかしくは無い。別に俺はそんなもの余程の事態でもなければ欲しくも何ともないんだが、各国の軍事政権が絡んだ連中は黙っていないだろう。もし成果が得られないと分かれば最悪お前を殺害して研究を中断せざるを得ないように仕向ける可能性もある」
これを聞いたその場に残っている者達は驚く。しかし確かにそうだと組織に属していた経験のある杏寿郎やしのぶは納得する。自分達に利がないのなら、万が一にも相手にとって利になる可能性があるものを潰すなりしておくのが戦略の基本だ。
「何故君が抗核エネルギーバクテリアについて知っていたかはこの際置いておくとして、確かにその通りだ……ここではなんだ、場所を移そう。私の研究所で話そうか。こっちだ、周囲に気を配ってついて来てほしい」
「分かった。行くぞ」
レジェンドらは黒上博士の後に続いてその場を後にした。
彼らも移動し誰も居なくなったその場に、黒上博士にG細胞を提供した青年と堕天司ベリアルが現れる。
「いいのかい、サキさん。やられちまったみたいだけど」
「フッ……元よりあれで倒せるなど思ってもいないさ。これはあくまで第一段階。第二段階は……そうだな、確かこの世界の三大勢力とやらが会談を行うと言っていただろう?その時にしよう。不要なギャラリーではなく、ある意味この世界の重鎮とも呼べる者達が集うその場に……少しばかり刺激をプレゼントしてあげようじゃないか」
「お、イイね。そう遠くない日とはいえ、またも焦らしプレイとはサキさんも中々のサディズムの持ち主だな。しっかしやられる事まで計算づくだとは……ファーさんが一目置くわけだ」
「私としても彼との合同研究は今の楽しみの一つでね。そうそう、渡すのはだいぶ後にはなるが君へのプレゼントも製作中だ。その為には、君達が居た所ではない『空の世界』の
「オーケー、サキさん。その時が来たら俺らもちょっとばかしそっちに顔出しするか。にしてもプレゼントねぇ……サンタクロースなんかよりサキさんの方がよっぽど太っ腹だぜ」
二人は笑いながら暗闇へと姿を消していく。
この言葉の意味、その一つは三すくみの会談が行われる日、明らかになる。
〈続く〉
次回予告
レジェンド達が新たな問題と直面している頃、空の世界では我夢と藤宮が仲間達と調査を進めながら旅をしていた。
そんな中、調査を行う旅の途中で出会った凄腕の騎士ジークフリートと、単独で調査を行っていた我夢はある事件を解決すべく共闘する。
しかし事件を解決したのも束の間、恐るべき侵略者が現れ彼らのいる国『フェードラッへ』は混乱と危機に陥ってしまう。
彼らを救うべく、今、異界より来たりし赤き巨人が空の世界で顕現する。
『SIDE GAIA 救国の忠騎士と赤き大地の巨人』
「おごれる人間共よ。もうお前達の世界は終わりだ。我々植物人間がお前達にとって変わるのだ」
というわけで、次回は空の世界・ガイア側の話になります。
グラブル側のメインキャラは四騎士の一角であるジークフリートさんが務めます。彼の騎空団の加入には我夢が大活躍しました。
元となる『救国の忠騎士』イベント部分はダイジェストっぽくして、出来る限り我夢及びガイアに焦点を当てたいです。アグルはもう少しお待ちを。
登場する侵略者とはファンの方ならなんとなく思い浮かぶでしょう、怪作エピソードに出てきた奴です。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
-
真ゲッタードラゴン(大決戦版)
-
真・ゲッター1(スパロボα仕様)