ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました。
オカ研メンバー男の娘枠ついに登場。
今回は真面目とギャグが半々くらいです。

おそらく次回を投稿したらその次はアグルのお話になるかと思います。次回で収まらなかったらその次かな?
その時はガイアの時より長くなるか短くなるのか……


それでは本編をどうぞ。


突発的保護者面談とグレモリー眷属の『僧侶』

 旧校舎の一室。

そこで一人の生徒がパソコンで動画を見ていた。

 

 

『スペシウム!スタードライヴ!!』

 

 

以前ジードが京都にてキリエロイドⅡと戦った際の動画である。シャイニングミスティックとなったジードが必殺技でキリエロイドⅡを撃つ瞬間を見ながら、その生徒は一人呟く。

 

 

「はぁぁぁ……やっぱり格好良いなぁ、ウルトラマンジード……」

 

 

動画が終わると繰り返し最初から同じ動画を閲覧している。余程お気に入りらしい。

 

 

「僕も……ジードみたいに時間を止める力をコントロール出来たらなぁ……」

 

 

憧れと羨望の眼差しで、モニターに釘付けになる生徒はグレモリー眷属の『僧侶』ギャスパー・ヴラディである。

 

 

 

 

 一方、こちらではある意味修羅場である。

 

 

「なっ……ななななんでここにぃ!?」

 

「……?継子の学ぶ姿を見に来ただけだが」

 

「つぐこぉ!?や……やっぱりいいいい!!」

 

「サーゼクスちゃん!?ど、どうしたの!?」

 

「落ち着けサーゼクス!さっきから何だというのだ!?」

 

 

錯乱するサーゼクスの様子にオカ研メンバー以外は焦っていた。超越者でもあるこの魔王がここまで取り乱すのはどういう事だと思われたが……

 

 

「縁壱先生にトラウマを植え付けられたみたいよ」

 

「なるほど、縁壱相手ならば仕方ない」

 

『仕方ないの!?』

 

 

リアスの一言に巌勝があっさり納得してしまった。現在は無いが長年双子の弟に劣等感を抱いていた実兄だけあって説得力がありすぎる。

というか、無惨の血によって鬼化した者は細胞レベルで恐怖が刷り込まれてるから確かに仕方ない。

 

 

「……え?縁壱?」

 

「まさかと思うが私と縁壱を間違えていたらしいな。よく見ろ、痣が違うだろう。認識阻害をかけているから一般人には見えぬだろうが、悪魔なら視認出来るはずだ」

 

「いや、巌勝さん……以前も言ったけど親しくないとパッと見じゃ分かんないですって……」

 

「そうか……ならば明確な違いとして呼吸の一つでも見せてやった方が……」

 

「待ってえええ!?巌勝さんそれ確実にお兄様屠られる!あれは回避どうこうのレベルじゃなくて放つか放たせないかの問題なのよ!?」

 

 

ギュピーンと両目を光らせて鬼神刀を取り出し抜刀しようとする巌勝を、リアスを筆頭としたオカルト研究部が総出で止めている。

本気の兄上がガチでヤバいのはダイブハンガー組にとって周知の事実。この場で正面からやり合って勝てるとしたら生身のウルトラマンを含めてサーガくらいなものだ。他の者は不意打ちしても勝てるか怪しい。

 

 

「ところでそちらの方は……?」

 

「衣装姿がスタイルも相まって凶悪だな」

 

「いや、ハリベルさんの戦闘装束も胸の部分がだいぶ攻めまくりじゃ……」

 

「「リーアたんっ!?」」

 

 

しのぶ、ハリベル、そしてラフタの会話にまたも反応するサーゼクス、加えてジオティクス。中の人が同じだからといっても過剰すぎやしないか……?

 

 

「そこの君!ちょっとコスプレをしてみる気はないかな!?」

 

「はあ!?」

 

「お兄様!いい加減にしなさい!」

 

「ぐはあっ!?」

 

 

いきなり初対面の相手にコスプレさせようとするサーゼクスにリアスのハリセンが炸裂した。

 

 

「ああ……二人のリーアたんに囲まれる夢が……」

 

「しのぶ、私が許可するわ。このシスコン兄に効く毒を叩き込んで頂戴」

 

(えぇー……)

 

 

リアスの言葉に本気でいいのか悩むしのぶだが、確かにドン引きするようなシスコンぶりである事は間違いない。

というかそもそも彼女は今再びコスプレ衣装でポーズを決め始めている女性の素性が気にかかっている。

ついでに……

 

 

(この学園という場で……どいつもこいつもですよ)

 

 

ナイスバディなスタイルで、しかも学園という学び舎で保護者格がそんな事を、という事でしのぶは青筋を浮かべつつ右拳を素振りしている。

しのぶのこの動作は怒っている時にやるものだと理解しているカナエやアーシアなどは怯え気味だ。特にカナエは今回別に怒られるような事は何一つしていないというのに、条件反射でビビっていた。

 

 

「な、なんかそこの子がちょっと怖いな☆」

 

 

こんな時でも個性を崩すまいとする姿勢は立派だが、さすがに時と場合は考えて頂きたい。

 

 

「今日のここはそういう格好する場所じゃないですよー」

 

「彼女の言う通りです!というかなんでここにいるんですか!?厄介な事になるから教えないでいたのに……」

 

「酷いよソーナちゃん!お姉ちゃんショックのあまり天界に攻め込んじゃいそうだったんだぞ☆」

 

「「「「「お姉ちゃん……?」」」」」

 

 

天界に攻め込む発言はスルーするとして、その前の言葉がにわかに信じられないものだった。

 

 

「はーい☆ソーナちゃんのお姉ちゃんのセラフォルー・レヴィアタンです☆気軽にレヴィアたんって呼んでね☆」

 

『えええええ!?』

 

 

ソーナと性格が正反対な彼女がまさかの姉だとは思わず、それを知らなかった者達の殆どが驚いた。

 

 

「……束と気が合いそうなわけだ」

 

「あ!そうそう、その束ちゃんが何処に行ったか知らない?なんか急にパッと消えちゃって……」

 

「チーフが確保したのは分かるがどこに行ったかまでは……」

 

「まさかラフタ、彼女が行くと言いだしたからついてきたのか?」

 

「いやいや巌勝さんこれ全くの偶然だから!っていうかあの人の思考回路をアタシには予測不可能だよ!?」

 

 

天災の考えてる事は一般人には分かりません。

 

 

「つーかさ、絶対レジェンド目当てだよな」

 

「「そうなのか?」」

 

「いや、タイガはまだしも旦那は王女様に片思いされてたんだから、せめて自分が気づくのはともかく他人の片思いくらい見抜いてくれよ……」

 

 

純朴なタイガと鈍感なタイタスに挟まれた次男的立場のフーマはがっくりしているが、ここでセラフォルーが食いついた。そう、レジェンドという単語に。

 

 

「ねえ、そこの半透明のヒト!今レジェンドって言わなかった!?」

 

「えええ!?なんでそんなに反応早いんだよ!?」

 

 

急接近したセラフォルーにフーマはたじろぐ。なにせアストラル体の彼らは基本的に一誠の肩に乗れる程度の大きさしかない。

 

 

「セラフォルー……セラフォルー……」

 

「む?どうしたタイガ」

 

「そうか思い出した!生徒会長さんの姓が確かシトリーなのに姉って事は魔王の一人、セブンさんがお世話になったっていうシトリー家の長女のセラフォルーさんか!」

 

『えええええ!?』

 

 

この人も魔王だったの!?という反応が辺りを占めた。ソーナはソーナで額に手を当てて俯いている。

 

 

「さすがタロウさんの息子さんのタイガ君、ちゃんと覚えてくれたんだね☆」

 

「いや、レジェンド絡みかつレイブラッド事変の関係者って言ったらグレイフィアさん以外だとセラフォルーさんか、ガブリエルさんって人ぐらいだし」

 

「……ちょっと詳しく聞きたいな☆」

 

「うわあああ!?なんか空気が変わったんだけど!?」

 

 

ガブリエルの名前が出たら笑顔のままプレッシャーをかけてきたが、何故かは推して知るべし。

あ☆と何かに気づいたように一誠を見て、セラフォルーはサーゼクスに聞く。

 

 

「ねぇねぇサーゼクスちゃん、タイガ君がいるってことはこの子が?」

 

「あ、ああ……『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)』をその身に宿す赤龍帝、兵藤一誠君だよ」

 

「そっか☆よろしくね☆」

 

「え、あ……はい」

 

 

セラフォルーは未だビビりが解けないサーゼクスからその情報を聞き、一誠に挨拶した。別に他意はない。

 

 

「でねでね☆そのレジェンド様がどうしたの☆」

 

 

ガブリエル発言はどうでも良くなったのか、フーマが出したレジェンドの名前に再度食いついてくる。

 

 

「先輩なら束を捕獲して一足早く帰宅したようだ。今連絡があった」

 

「サーガ様、誰から?」

 

「リクからだ。他にもレイトやミライ、アスカにジャックらとカップラーメンを吟味している時に急に帰還してきたらしい」

 

「「「「「ウルトラマンの方々が勢揃いして何やってんの!?」」」」」

 

 

人間体があったからまだしもウルトラマンのままだったらシュールな事この上ない光景だっただろう。リクがカップラーメン好きなのはダイブハンガーでは誰でも知っている。

 

 

「「「さっきジャックって聞こえたんですが!?」」」

 

「お前たちの知っているジャックではない。彼のウルトラマンとしての名はグレートだ」

 

「普通に格好良い名だと思うのだが……そういえば、貴方は?」

 

 

平然としているサーゼクスだが、次の瞬間ジオティクスやセラフォルー共々言葉を失うほどの衝撃を受ける事となる。

 

 

「俺はウルトラマンサーガ。ウルトラマンレジェンドの後輩にあたる光神だ。この姿ではソラン・セイエイと名乗っている」

 

「「「……え」」」

 

 

時が止まった。そして時は動き出す。

 

 

「「「えええええっ!?」」」

 

「……騒がしいな」

 

「ソランさん、あまり動じていませんね」

 

「ああ。驚かれるのは慣れている。先輩が有名すぎるからその直接的な関係者だと分かると大抵こんな反応だ」

 

 

小猫の言葉に理由を言いつつ同意するサーガは、しかし……と一拍置きつつサーゼクスやセラフォルーを見る。

 

 

「随分と奔放なものだな、この世界の魔王は」

 

「歴代の魔王様達が例に漏れず真面目であった為、周りの者が緊張しすぎるのを解す……というのが当初の理由だったみたいですが、今やそんな理由など遥か彼方へ飛んで行って、冗談抜きにフリーダムになってしまったんです。代わりに家族が真面目になったというか、家族が真面目だからフリーダムになったと言えばいいのか……ハァ……」

 

 

ソーナが説明してくれたが、彼女は気が重そうだ。というのも原因は姉にあるのだろう。

早い話レジェンドのように周りに気を遣っていたのだが、彼とは違って悪魔らしく欲望の方が前面に出たというのが正しいか。

 

 

「確かにフリーダムすぎ……っ!!」

 

「……サーガ様、如何されました?」

 

「……いたぞ。知り合いに最高位でありながらとんでもなくフリーダムでマイペースなのが二人……」

 

「え?それって誰……!まさか……」

 

 

リアスの言葉にサーガは静かに頷く。

自身はその場にいなかったが、いつの間にやらダイブハンガーへ侵入し、夕食を食べていたノアがその二人の内一人だと。あれはぶっちぎりでフリーダムだ。

 

 

「あの二人はそれ以外に例えられない。そのおかげで俺や先輩がどれだけ苦労したか……!」

 

「「「「「心中お察しします……」」」」」

 

 

サーガが帰還した日の昼に自身の管轄【エリア】へと戻ったが、僅か短時間でレジェンドがよく愚痴っていた理由が理解出来てしまった。凄まじくキャラの強い御仁である。

 

 

「……って話し込んでしまったけれど、そろそろ休み時間が終わるわね。皆、それぞれの教室に戻りましょ」

 

「私も戻ります。お姉様はちゃんと帰って下さいね!」

 

「えぇぇぇ!?そんなぁ!待ってよソーたぁぁぁん!!」

 

「もうその呼び方は止めて下さいって言ってるじゃないですか!」

 

 

足早に戻るソーナを追いかけてセラフォルーも行ってしまった。……レジェンドの事はいいのだろうかと思ったが、とりあえず余計な事は口にしないようにしておく。

自分達も帰ろうとサーガ達が歩を進めようとした時、サーゼクスから呼び止められた。

 

 

「最後に一つだけお聞きしてもよろしいでしょうか?」

 

「……何だ?」

 

「今度ここで天使、悪魔、堕天使の会談が行われる事は……」

 

「知っている。俺達にも出てほしいと直談判でもする気か?」

 

「それは……」

 

「心配せずとも出席する予定だ。但し準備に時間がかかるだろうから、俺と先輩は遅れる事を先に伝えておく。それまでの繋ぎ、及び三すくみ会談の傍聴役として俺達の直属の部下を先に向かわせる。これに関して文句を聞く気はない」

 

 

有無を言わさぬ静かな迫力を纏いながらサーガはサーゼクスに告げる。サーゼクスやジオティクスはその威圧感に息を呑むが、一応出席してもらえるという事には胸をなでおろした。

 

 

「つかぬ事をお尋ねしますが……」

 

「誰を送るかはこの場で言う気はない」

 

 

サーガはそう言うと巌勝らと早々に立ち去っていく。どうやらあまり機嫌がよろしくないらしい。

というのも、彼が調べたある事が原因だ。サーガは別段悪魔嫌いというわけではないが、おそらくは次の会談でも追求する事になるだろうかなり重要な出来事である為、理由はその時に明らかになる。

 

 この時はまだ、その事についてこの場にいた中ではサーガ以外の者が知る由もなかった。

 

 

 

 

 その日の夕食後――

レジェンドはリアスからある相談を受けていた。

 

 

「何?『僧侶』の封印の解放?」

 

「ええ。その子の神器の力が強すぎて私の力では扱いきれなかったのだけれど、コカビエル戦での功績もあって封印を解く事が許されたの。とは言っても今でも精々私達が神器の影響を受けなくなる程度で根本的な解決にはほど遠くて……」

 

「それで俺になんとかしてほしいと。そりゃ無理だ」

 

「ええっ!?」

 

「考えても見ろ。俺がそいつの力をどうにかするとしたら徹底的にシゴキまくって地力を上げるか、神器そのものをどうにかするしかないぞ」

 

「そ、それは分かっていたわ。だからそのどちらかでいいから」

 

「やめとけリアス。その人に修行つけさせたら並大抵の奴はすぐに潰れて使い物にならなくなるぜ」

 

 

 レジェンドをどうにか説得しようとしているリアスを止めたのはレイト。レジェンドの直弟子でもある彼からしてみれば余程修行好きか、体力や根性が相当な者しかついてこれないというのは身を持って知っている。

 

 

「確かに師匠(レジェンド)がその気になればどうにでもなるだろうさ。俺達じゃ絶対不可能な力使って穏便に能力強化しつつコントロール出来るようになったりとかな。けどよ、お前らがその神器の影響を受けなくなっただけでそいつ自身が変わってなきゃ何も変わらねえよ。まずお前らだけでそいつを変えようとしなきゃレジェンドだって手を貸すわけないだろ」

 

 

レイトの言葉はまさにその通りだった。レジェンドは基本的にバックアップをする事で当事者自らに解決させようとする場合が殆どで、自身が直接表立って動くのは文字通り努力した当事者達が自分達で本当にどうにもならなくなった時だ。

かく言うレイト……いやゼロの場合も、レジェンドが修行をつけ始めたのはレオとアストラによってある程度基礎が固まってきてからである。

つまりレジェンドもノアやキング同様、例外を除き最後まで諦めない者にこそ力を貸すわけであり、ハナっから自分頼みの者にやすやすと肩入れするほど甘くはない。

 

 

「つーかよ、そもそもそいつの事知ってんのってリアスと朱乃、小猫に裕斗くらいだろ。一誠にアーシア、カナエにゼノヴィア、それにタイガ達なんか初めて聞いただろうし、下手すりゃ80だって知らない可能性あるぞ?今のオカ研メンバーの半数が会った事ないのに扱いきれないとか早とちりすぎじゃねえか?」

 

「……そう、よね……私ともあろう者が弱気になりすぎてたわ」

 

「気にすんな。そんだけ神器の力が凄いって事だろ。ま、いざとなったらレジェンドだけじゃなくて俺も手を貸してやるからよ、まずお前らで説得なりなんなりやってみろ」

 

「ええ。その時は改めてお願いするわ。いきなり無理言ってごめんなさい、レジェンド様、レイト」

 

 

いつもの柔らかな笑みになったリアスを見て二人は顔を見合わせて笑う。……と、ついでにとリアスは別のお願いをする。

 

 

「あと、その件とは違うのだけれど……レイト、ウルトラマンの時の貴方とゼットの写真を取らせてもらってもいい?」

 

「へ?いや別にいいけどよ、何に使う気だ?」

 

 

すると、予想だにしなかった答えが返ってきた。

 

 

「実は……帰る時ソーナに会って言われたのよ。あの日、魔王獣と必死に戦っているゼットや、その危機に颯爽と現れた貴方を見て、彼女の眷属達が何名かファンになっちゃったらしいの」

 

 

レジェンドが椅子からずり落ち、レイトが飲んでいたコーラを口だけでなく鼻からも噴き出した。

 

 

「あだっ」

 

「ごっふ……やべぇ……!鼻からコーラってこんなに効くのかよ……!」

 

「ふ、二人とも大丈夫?」

 

 

若干パニック気味の二人をリアスが心配していると、ゼットがリフレッシュルームに入ってくる。

 

 

「いやー束博士の搭載したシミュレーター最新機能ヒストリーモード!まさか俺自身がアムロ師匠の代わりに一年戦争を追体験出来るとは感無量でございました!あれ?御三方どうされました?」

 

「……お前、なんつーベストタイミングで戻ってくんだよ……」

 

「???」

 

 

ゼットが戻ってきた事で、無事変身したゼロ(ウルトラゼロマント装備)とゼットのツーショット写真が確保出来たリアスからソーナに写真データが転送され、後日生徒会にいる彼らのファンに再度転送。彼女らの携帯の待受画像となったという。

 

 

 

 

 翌日、オカ研の面々は旧校舎の『開かずの間』へと訪れていた。昨日言っていたグレモリー眷属の『僧侶(ビショップ)』に会うためである。

 

 

「それで、その子がここにいるの?」

 

「ええ。今はこうして封印されているけど、この封印は深夜には必ず解けるようになっているの。でも本人が頑なに出ようとしないのよ」

 

「……それさ、単に太陽の光が苦手とかじゃないのか?日の呼吸っていうのを使うカナエと会ったら逆効果なんじゃ……」

 

「……タイガ君。日の呼吸の拾参ノ型、試しに受けてみる?」

 

「ゴメンナサイ」

 

 

綺麗な土下座を披露したタイガ。何故か見る機会が多かったせいか自然と修得してしまったらしい。いいのか悪いのか……

 

 

「ともかく、開けるわよ」

 

「さて……鬼が出るか蛇が出るか……」

 

「鬼が出たらお姉さんに任せなさい♪」

 

「蛇が出たら私の筋肉で圧倒しよう!」

 

(((((相手に同情しかない……)))))

 

 

カナエとタイタスは殺る気満々だ。いや、ただ会いに来ただけなのになんで戦闘態勢なのか。そしてカナエ、鬼とも仲良く出来るという信念は何処行った?

そして扉を開けた瞬間……

 

 

 

 

 

「イィィィィィヤァァァァァァァ!?」

 

 

 

 

 

大絶叫。最初に言っておくが、かまぼこ隊の一人ではない。というか扉を開けただけでこれである。

 

 

「……アーシアちゃん、ゴモちゃんカプセルの中にいて良かったわね。今の叫び聞いたら間違いなく不機嫌になるわ」

 

「はいぃ……モスちゃんの方は?」

 

「モスバーガーは同族が経営してるのか悩んでるわ」

 

『何だそれ!?』

 

「ひぃぃぃぃ!?ごめんなさいいきなり大声出してゴメンナサイィィィ!!」

 

 

訳のわからない理由で悩むモスラへのツッコミにネガティブな返事をしてしまうその人物こそ、今回冒頭に出てきたギャスパー・ヴラディである。

 

 

「ああいや、そっちに言ったわけじゃなくて」

 

「うぅむ……事情はどうあれ淑女を怯えさせてしまったのは紳士として……」

 

「言い忘れてたけどこの子、男の子よ」

 

「「「異議ありィ!!」」」

 

 

トライスクワッドがすかさず反論した。変なところでウルトラスペックを発揮しているあたり、段々とレジェンド一家に染まっていってる気がする。

 

 

「どう見ても女だろ!?制服にせよ見た目にせよ!」

 

「女装趣味があるのよ」

 

「いやなんで!?」

 

「だって女の子の服の方が可愛いですし……」

 

「うむ!それは君の容姿と相まって説得力があるな!確かにその通りだ!!」

 

「「「『おい年長者ァ!?』」」」

 

 

最後の最後で寝返った(?)タイタスにタイガとフーマのみならず一誠とドライグまでツッコんだ。そこで納得させられてどうする。

そんなコントじみたやりとりを余所に朱乃が優しく諭すように言う。

 

 

「もう封印は解けたのですよ?ずっとここに籠もっていないで、私達と一緒に外に出ましょう?」

 

「嫌だぁぁぁぁぁ!!外に出たくない!!僕はここがいいんですぅ!!他の人に会いたくないぃぃぃ!!」

 

「あぅ……凄い勢いで拒否されてますぅ……」

 

「これは煉獄さんでも連れてくるべきだったか」

 

「やめなさいゼノヴィアちゃん。煉獄君がいたら是が非でも強制的に外に連れ出しかねないわ」

 

 

事実である。というか若干ゼノヴィアと杏寿郎は思考が似通っているところがあるのでギャスパーが悲惨な事になりそうだ。

 

 

「これ、かなりの難敵だよなぁ……」

 

「どうしたものか……ん?」

 

 

タイタスはふと周りを見るとパソコンがあるのを目にする。

 

 

「ほう、君はこれが得意なんだな」

 

「は、はいぃ……それなら直接誰かと顔を合わせたりしないし……」

 

「この子は私達の中で一番の稼ぎ頭なの。もっとも、今は私達もプラズマ怪獣のハンティングでそれなりに稼いでるけど……」

 

「この子と同じように相手と直接は会いたくないという方々もいるという事ですわ。そういった方々相手に契約を取っているのが彼なのです」

 

 

なるほど、と一誠やトライスクワッドらギャスパーと初対面の者達は納得した。

 

 

「っと、紹介がまだだったわね。ギャスパー・ヴラディ。私の『僧侶』で吸血鬼と人間のハーフよ。元、だけどね」

 

「そういや転生すると悪魔になるんだよな。周りがあまりにぶっ飛び過ぎてて頭からすっぽ抜けてたわ」

 

「光神、龍神、真龍にウルトラマン、死神に破面……だっけ?さらに魔女やイノベイター、元強化人間なニュータイプって人種、しまいには怪獣や宇宙人までいるからなあ……」

 

 

他にもアドヴァンスドであるクロエやヴァルキリーのロスヴァイセ、惑星レジェンドにはダンブルドアを筆頭とする魔法使いや獣人も存在する。

こうして羅列すると、とんでもないメンツがダイブハンガーに勢揃いしている。

 

 

「まあ、最近はリモートで……あれ?これって……」

 

「どうしたタイガ?」

 

「なあ、これってジード先輩じゃないか?」

 

「あっ!!」

 

 

ギャスパーはあたふたし始めると、驚くべき早さでパソコンのモニターを身体で隠す。

 

 

「べ、別にいいじゃないですかぁ!!」

 

「もしかしてジード先輩のファンなのか?」

 

「う……うぅ……そうです。僕は今世間で噂になっているウルトラマンの中でジードが一番好きなんです。だって……あれ?」

 

 

ここでギャスパーは気がついた。目の前にいるアストラル体の三人……この人達って……

 

 

「もしかして、ウルトラマン……?」

 

「「「すっごい今更だな!?」」」

 

 

ハッキリ言おう。馴染みまくっていてウルトラマンと認識するのに時間がかかったのである。驚異のメカニズムならぬ驚異の適応力、もしくは順応性のトライスクワッド。

 

 

「でもさ、コレ使えないか?」

 

「なるほど、そういう事か」

 

「となると残りは向こうの返事だけだな」

 

『???』

 

 

トライスクワッドが何かを閃いたらしく、何やら三人で話し込んでいた。そしてギャスパーを含むオカ研メンバーが不思議そうに見ている中、彼らを代表してタイガがギャスパーにある事を聞いてきた。

 

 

「なあ、ギャスパー」

 

「な……なんですかぁ……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジード先輩に会いたくないか?」

 

 

 

〈続く〉




のっけから緊迫感というか悪魔側が騒ぎまくっただけというかそんな感じの今回、本章はリク君ことジードが頑張ります。
そして本章終盤はかなりの激戦になる予定。
生身・機動兵器・そしてウルトラマンなどがそれぞれの強敵と死闘を繰り広げます。
どんだけの尺になるか予想出来ません。こりゃ分割した方がいいな……

しかしアンケートの片方、ウルトラニャンとか入れとくべきだったかな……いやアレウルトラシリーズなのか?


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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