ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
時系列としては映画編の後になります。
序盤から中盤はそこそこですが、それを過ぎたら色々大暴走しますのでご注意を。
それではどうぞ。
最近、よくウルトラ騎空団の艦艇内で見かけるようになった月王国の先代女王やその側近及び護衛、並びに関係者。そしてギャラクシーレスキューフォースに出向しているはずなのに、何故か全員揃っているガウマ隊を始めとする面々。
そんなやけに賑やかな一時……それはメリュジーヌの一言で始まった。
「僕、ジョブチェンジっていうのしてみたい!」
お前は何を言っているんだというような顔で彼女を見るウルトラ騎空団+α。当の彼女はジョブリストを見ながらキラキラと目を光らせている。
ちなみにグランとジータに借りたそれだが、実際ジョブチェンジが可能な人物は限られているのを大半の者は知らない。とは言ってもそのジョブチェンジが可能な人物だらけだったりするのだ、この人外魔境のウルトラ騎空団は。
レジェンドの膝の上を独占しているオーフィスよろしく、一誠の膝の上を独占中の頭ドラゴンな妖精騎士はやりたいやりたいと足をバタバタさせている。上を向いて一誠の顔を笑顔で見ながら。
当然、リアスやイリナ、レイヴェルは面白くないが……一誠としてはこの状況をどうにかしてもらうべく、レジェンドを見るものの……あっちはあっちで修羅場だった。
「その手を離せアルトリア。アウギュステでのバカンスに備えて、我が夫は私と水着を選びに行くのだ」
「私は名実共にレジェンドのパートナーですよ?こういうところでこそ女王として、器の大きいところを見せたほうが良くないですか?」
……モルガンとアルトリア、両者共さり気なくスキルバフ掛けてレジェンドを引っ張っている。何かメキメキとか嫌な音が聞こえ、レジェンドの顔が青くなっていってることに二人は気付かず、尚もそれを続行。
「パートナーなら散々時間を共有したのだろう?」
「立場的に離れてても話す機会が多かったんでしょう?」
「「むうぅ〜!」」
二人共、『カリスマ』持ちなのに威厳ほっぽりだすような行動は如何なものか……まあ、ある意味良いことではあるのだが。一人の少女、女性として生きられているということなのだから。……そのおかげで一人被害を被っている者がいることを除けば。
その被害者たるレジェンドの膝に座っているオーフィスは、華麗にそれをスルーしてメリュジーヌに尋ねる。
「アルビオン、どうしてジョブチェンジしたい?」
「それは勿論イッセーがどんな反応するか気になるからだよ!あと僕のことはメリュジーヌって呼んでね、オーフィス」
「ん、わかった」
ぶっちゃけこの面子ではアルビオンだと二天龍の片割れと、ランスロットだとウルトラ騎空団にも居るし、二つ合わさればKMF(ランスロットだけでもそうだが)と一緒になってややこしいため、その呼び名が一番だろう。
ついでにレジェンドの『母港』にも女性かつアルビオンという軽空母のKAN-SENはいるが、あっちは『軽』空母とは思えないほどたゆんたゆんである。後にそれを聞いたメリュジーヌは「貧乳はステータスだもん」と落ち込んだらしい。
「そうなると色々素材集めも必要になるな」
「そうなの?で、レジェンド様……顔青いけど大丈夫?」
「だいじょばない。キツいし痛い」
「アルトリア、我が夫が痛がっているぞ」
「モルガンが力を込めて引っ張るからじゃないですか?」
よく見ると、知ってか知らずか二人してレジェンドの腕の関節を極めに掛かっている。相手が相手なため力づくで振り解けないし、そもそも膝にオーフィスが座っているので派手に動くことも出来ない。
……が、予想外というかある意味予想出来たというか救世主が現れた。
「お二人とも……それ以上レジェンド様に負担をかけるようなことをするなら、特大の注射を後ろの穴に刺してあげますがいかがでしょう?」
「「すみませんでした」」
レジェンド一家最凶の女傑・卯ノ花烈。アルトリアはまだしも先代女王すらその気迫だけで土下座させた。
バーゲストとバーヴァン・シーは抱き合いながら涙目で震えており、ガウマ隊と怪獣使い同盟、グリッドナイト同盟は壁際に退散、ミオリネとちゃっかり付いてきたスレッタは勇治のところまで逃走。
唯一メリュジーヌだけが……。
「(・ω・)?」
こんな感じで動じていなかった。恐るべし頭ドラゴン。まあ、彼女は(一般的に)悪いことはしていないし。
で、結局ジョブチェンジには当人の才覚以外にJPが必要だとか、クラスが上がるほどジョブチェンジするための対応職をマスターしたり、果ては称号や証なんかが要ると言われ――。
「行くぞお前ら!パンデモニウム
「「「「「おー!!」」」」」
ソシャゲお約束のクエスト周回である。
彼らは今、各種ジョブの証やたまに英雄武器のレプリカがドロップするというパンデモニウムへと赴いていた。
今回のメンバーは、レジェンドと卯ノ花(保護者)、グラン&ジータ(ジョブチェンジ先輩)を中心にゼット、オーフィス、オカルト研究部にガウマ隊、怪獣使い同盟、グリッドナイト同盟、沙耶、モルガン、妖精騎士三名、アルトリア。
そしてムジナに引っ張られてきた勇治とミオリネ、スレッタと完全に巻き込まれただけの流にライ&モニカカップル……こうして見るとかなりの大所帯かつ戦闘可能メンバーが大半だ。
「じゃあ俺は最下層の第六層でアスタロトしばらくボコってくるわ」
「我が夫、私も同行します」
「あ、じゃあ私も!」
「我もー」
速攻で一番ヤベー連中が組んで最下層へと突撃。姿が見えなくなってすぐ、その方向から何やら獣の断末魔の叫びや女性の悲鳴が聞こえた気がするが気の所為だ。
星晶獣だけどアスタロトという名前が悪かったに違いない。特にレジェンドにとって。
「何か行ってみたいような行きたくないような……」
「あーやめやめ、私達が行ってもお母様達の邪魔にしかなんないし。こっちはこっちでさっさと済ませばいいじゃん」
バーヴァン・シーはやれやれといった様子で肩をすくめて言い切る。まあ、アルトリアによるバフがかかったあの三人をどうにかしろと言われたら誰でも逃げ出すだろうが。
全員がどんな人物か知る沙耶と勇治は静かに頷き、バーヴァン・シーは「お姉ちゃんが守ってやるからなー」とモルガンやレジェンドが相手の時同様、沙耶に笑顔を向けながら態度がガラリと変わる。
「えっと……彼女、特定の人にだけあんな感じになるんですか?」
「ああ。先代陛下と光神様、そして現陛下に限る。私やランスロットにも中々辛辣だからな」
リアスが控えめに聞くと、バーゲストは普通に答えてくれた。身長190cmと人間態のレジェンドより僅か1cmとはいえ大きい彼女だが、一見凛としているものの中身は乙女。偶然レジェンドがお姫様抱っこしたときは顔を赤くして慌てふためき、可愛らしい本来の喋り方になってしまったという。
「さて、それでは私達は第一〜第四階層までを周回しましょう。第五階層と最終階層である第六階層は敵が強いので行かないように」
い゛やあああぁぁぁぁぁ……
「「「「「!?」」」」」
「気にしないで下さい。幻聴です」
――また大して落ちなかったな。アルトリア、バフだ。モルガン、オーフィス、徹底的に搾り取るぞ。
――分かりました。行きますよ。
――醜く足掻きなさい。その方がアガります。
――おやつのためにがんばるー。
耳をすませば先程の四人がアスタロトとやらをサンドバッグにしているであろう爆音と悲鳴、無慈悲な発言が聞こえてくる。誰もが冷や汗を垂らす中、卯ノ花だけは普段通りに微笑みながら「幻聴です」と言うだけ。
とりあえずバーヴァン・シーの言うようにさっさとすませてしまおう。
「よーし!じゃあ行こう!僕に続いて!」
「何でお前が仕切ってんだよランスロット」
「駄目よ姉様、言っても聞かないから彼女」
「陛下の言う通りだ。好きにやらせてやればいい」
ノリノリで歩き出すメリュジーヌ。気が付くと一誠の左手を握ってズンズン歩いており、リアスらがそれを追う。
他の面々はグランとジータから「最初は皆ファイタージョブからのスタート」と聞き、まずは素材集めしつつ経験値を稼ぐことに専念するのだった。
――そして、戦い続けること約数時間。
「ほらほら、まだまだ行くよ!でぇい!」
連続コンボを叩き込んで星晶獣を倒すメリュジーヌ。恐ろしいほど体力があるロリっ娘だ。一誠はゲンとの特訓でまだいけそうだが、リアスやイリナ、レイヴェルはそろそろ限界。
「なあ、そろそろいいんじゃねーか……?」
「そうかなぁ?まあ他の皆の様子も気になるし、一旦戻ろっか」
「「「た……助かったぁ……」」」
だらしないなぁ、とリアス達に言うメリュジーヌだが別の事が原因でリアス達が復活することになる。それは勿論――。
「僕、頑張ってたよね?」
「へ?あ、ああ。滅茶苦茶強かったよな」
「えへへ〜……じゃあ、御褒美に抱っこ!」
「「「!!」」」
にぱーと笑って両腕を開くメリュジーヌを見てリアス達の底力が今頃爆発。しばし追いかけっこするハメになった。
追いかけっこしつつ、最初の集合地点に戻るとまず目に入ったのは魂が口から抜けつつある勇治。話を聞くとまたスレッタがやらかしてピンチになり、それを勇治や他の面々が助けることになったらしい。しかも何度も。
一応、ガウマ隊・怪獣使い同盟・グリッドナイト同盟にミオリネ、そして流とライ&モニカが一緒に行動していたので戦力的には問題なかった。特にナイトと流。
次に有り得ない速さで斬魄刀を振るい魔物や星晶獣を斬り刻みながら一誠やリアスら以外のオカ研メンバーを連れて帰ってきた卯ノ花。何か「もうこの人だけでいいんじゃないかな」レベルの強さを見せつけ、現在進行系で無双中。
おそらくパンデモニウムの生態系が壊れたら彼女が原因だ。
最後にバーゲストにバーヴァン・シー、沙耶、そしてグラン&ジータにゼット。唯一卯ノ花に許可されて第五階層にいたのだが、やはりジョブチェンジの先輩である二人に加え、妖精騎士がいるメンバーは強かった。
ゼットが霞んでしまうような面子だったが、おかげでゼットランスアローの扱いが上手くなったのでよしとしよう。
「お母様達はまだ戻ってないの?そういえばまだ下の方から泣き喚く声が聞こえてたけどさ」
「あの四人に限っては何かあると思えませんが……レジェンド様以外は皆女性ですし」
「……案外向こうでしっぽりと……」
「「「「「!?」」」」」
ムジナがぼそっと言った一言にレジェンドガチ恋勢の顔色が真っ赤になったり真っ青になったりと大忙し。何名かはそのシーンを脳内再生してしまい気絶してしまう。アーシアやらミオリネやら。
ちなみにムジナ本人は勇治の方を見ており、勇治が他の怪獣使い同盟へと視線を送るも――。
(三人共、万が一があればムジナを止めてくれ)
(((いや、無理)))
(即答するなァァァ!!)
三人が無理無理、と頭と手を横に振りながら全く同じ動作と速度(しかも高速)で拒否された。オニジャいわく、以前同じようなことが起きた時に止めようとしたら逆に半殺しにされたらしい。
どうやら束同様、想い人に関わるとスペックが一時的に猛烈アップするタイプのようだ。
こうしてはいられない、と考えるレジェンドガチ恋勢。アーシアのように止めようと考える者や、あわよくば自分も参戦しようと思ってるバーヴァン・シーなど様々な思惑が交差し――いざ行かん、と駆け出そうとしたところにレジェンド達が馬鹿でかい風呂敷を背負って帰還。
「これだけあれば十分だろ。すぐに使うというか使えるわけでもなし……グラジーは使えるかも」
「私も我が夫も不要ですから」
「というか私はジョブチェンジしたら『腹ペコ王』とか言われそうなので、したくないです。何故かは知らないけど」
「お腹すいたー」
「「「「「何かごっそり持って帰ってきた!?」」」」」
何でもアスタロト、最後の方は泣きながら「こんだけやるからもう二度と来んな」と大量の宝箱を投げつけてきたらしい。どんだけ一方的だったんだこいつら。
「別にしっぽりしてたわけじゃなかったんですね!」
「「「「は?」」」」
「「なっ……!?バカ!スレッタ!!」」
「え?」
勇治とミオリネが気付くも、スレッタの爆弾発言を聞いたレジェンド達四人のうちレジェンドを除く三人はハッとする。同時にレジェンドの背筋に悪寒が走った。
「……そうでした。言われてみれば私や我が夫のプレッシャーが魔物を寄せ付けていなかったわけですし、絶好の機会だったというのに……仕方ありません。我が夫、戻り次第速やかに身を清めて部屋まで赴きます。今日は寝かせませんよ」
「いやちょっとお前、娘いる前で何言ってんの。つーかここんとこ俺は安眠出来る方が少ないんだけど」
「そうですよ。レジェンド、背中流してあげますので早く帰りましょう!」
「そういうオメーは何ナチュラルに混浴しようとしてんだ」
「レジェンド、我お腹すいた」
「あー、よしよし。何だろうこの一番オーフィスがまともな感は」
案の定大暴走。オーフィスの癒やし感が半端ないが、それ故にモルガンとアルトリアの発言のぶっ飛び具合が分かりやすくなってしまっている。この場でことに及ばないだけマシなのかもしれない。
ついでにやらかしたスレッタは猛追してくる伝説の超月星人と化した勇治から逃げるべく出口へと爆走。そんな勇治の背中にはミオリネ……と、ちゃっかりムジナも乗っていた。
「ふえええええ!?勇治さんが勇治さんじゃなくなって足音まで変わってるぅぅぅ!!」
「マァァァキュリィィィィ!!」
「「「「「いや誰だアレ!?」」」」」
何か声もパプテマス・シロッコっぽくなっているという激変状態。もう勇治のジョブチェンジこれでいいだろ。体型や髪型も変わるんだし。
今のモルガンやアルトリアはレジェンドのことしか頭にないので気にしていないが、バーゲストやバーヴァン・シーもどうやら初めて見るらしく唖然としている。
「何あれ……私らは後天的に月星人になったけどさ、あそこに先住してた月星人て皆ああなんの?」
「いや、それはないだろう。だとしたらミオリネもああなるはずだ」
「気色悪いこと想像させんじゃねえよ!?」
バーヴァン・シーは同じようになったミオリネを想像してブルリと身体を震わせた。自分で言ってなんだがバーゲストも似たようなことになっている。
よかったなスレッタ、君は水星出身で。
……とはいえ、エランはともかくグエルやシャディクといった勇治の知り合いも月星人なので変な想像されかねない……アレ?グエルは割とイイ感じな気がしないでもないような。
ともかく、何処ぞの星を得て光り輝く配管工よろしく(勇治から逃げるため)魔物を体当たりで(結果的に)ぶっ飛ばしながら突き進むスレッタと、ミオリネとムジナを乗せたままギュピギュピとかガシュガシュとか変な足音を立てて「フハハハハハ!!」と高笑いしながらそれを追う勇治(でいいのか不安な生物)を放ったらかしには出来ないので、早いとこ追いかけようとパンデモニウムを後にするレジェンド一行。
余談だが、後々遭遇することになる人物――普段の勇治、ナイト(アンチ)、そしてシン・アスカと物凄く似た声の――をモルガンが壁にめり込ませていた。
☆
その後、ヒリュウ改に戻った後で戦利品(大半がレジェンド達最下層組や卯ノ花ら実力派集団)を確認し、改めて最初のジョブチェンジ先を決める一誠達。
ちなみにレジェンドは元々そのままで何でも出来るし、着せ替え人形にされるのも御免だと早々に退散。アルトリアは上記の理由でジョブチェンジしたがらず、モルガンも万能型だし衣装は別の時に変えればいいと不参加。
オーフィスが腹を空かせているので四人揃ってジャグラーの城である食堂へと向かっていった。
「僕はどーれにしよっかなー?」
相変わらず一誠の膝の上をメリュジーヌが独占中。彼女としては格闘や槍をメインに出来るジョブが良いらしいが、槍はまだしも格闘メインのジョブは上位クラスのジョブでもあまり無い。
ただ、どうやら月星人化した影響かそれとも長年の経験があるからかは不明だが、妖精騎士である彼女らは比較的緩い条件で上位クラスやEXクラスへのジョブチェンジが可能だということが判明し、メリュジーヌは速攻であるジョブに決めた。
そのジョブとは――。
「じゃじゃーん!ジョブ『剣豪』ー!」
通常とは違う『EXクラス』、それも上位クラスのジョブ・剣豪にジョブチェンジしたメリュジーヌ。襟巻き付きの和服に身を包み、片方の肩を出した服装は体型云々を差し引いても扇情的だ。というか、別に格闘か槍がメインでなくとも良かったのか。
レジェンド達が持ってきた素材を使って早速専用の英雄武器・無銘金重を作成し、ぶんぶん振るっている。
「戦い方変わるのに随分様になってんなー」
「レジェンド様がよく刀を使うからね。見て覚えた」
所謂天才肌らしい。バーヴァン・シーと沙耶は『ウォーロック』という魔法使い系にジョブチェンジ。何故妖精國出身でない沙耶もいきなり上位クラス可能なのかはさておき、それぞれ赤と白が基調の衣装になった二人はレジェンドやモルガンを探しにそそくさとその場を退散。
最後の妖精騎士であるバーゲストは『ベルセルク』か『クリュサオル』かで悩んでいる。
だが何故だろうか。一応、ウルトラ騎空団にも男でガウェインという騎士はいる。しかも出会った当初は強さ故に傲慢だったが、最近は初心を取り戻して騎士らしく、そして英雄らしくなった。金髪で眉目秀麗、黄金の鎧も着るようになって声が……アレ?
『蹂躪するとはこういうことよ!!』
……一応言っておくが、あまりに似ていても彼は決して空の世界の英雄王ではない。
『
――ここである出来事が残っている面々を襲う。襲うといっても物理的にではなく、人によっては精神的にも気にならないことだ。
ノリノリで無銘金重を振るい「我が太刀に断てぬものなーし!」と言っていたメリュジーヌだが、ちゃんと着物の下には晒布や和服スカートっぽいものも着ていた。
……着ていたのだが、自分の振った刀の風圧で少しだけそのスカートが捲れたとき、一誠の時間が止まった。彼だけがメリュジーヌの前にいたのでそれだけが救いだったかもしれない。
そして……。
「ちょっ、おま……!
履いてないのかよっ!?」
「「「「「!?」」」」」
「うん」
メリュジーヌ、剣豪にジョブチェンジしてノーパンになっていた。正確には自分から脱いだらしい。つーか平然と答えるな騎士だろお前恥じらいを持て。
「着物って下着とかつけないんだって」
「誰に教わったのっ!?」
「え?黒歌と夜一」
「「「「「あの二人かよォォォォォ!!」」」」」
ある意味予想通りの返答に盛大にツッコミを入れるが、一応知識としては間違っていない。一誠は何とは言わないがツルツルでスベスベなモノを見てしまい鼻血が凄まじいことになっているのに対し、メリュジーヌは然程気にしていないのが何ともはや。
「おい!イッセーがヤバいぞ!誰か治療出来るジョブ選んだのはいないのか!?」
「いや普通にアーシアに頼めよ!?そういうお前はこの状況で『アサシン』とか洒落になんねーぞタイガ!!」
「くっ……!同じ妖精騎士として仲間の不始末は私がつけねば!『ドクター』に私がジョブチェンジしよう!」
バーゲストが意を決してドクターにジョブチェンジするが、ぶっちゃけそれはトドメである。何せバーゲスト、長身であるがスタイルの良さもまた素晴らしい。そんな彼女がドクター……即ち医者になろうものなら。
「んっ……白衣は少し着崩せば良いけど、胸がキツイ……」
金髪でスタイル抜群な女医さん(露出少し多め)の完成。若干素が出た喋り方になったことも相まって一誠は一瞬鼻血を更に暴発させた後に気絶した。実に幸せそうな笑顔で。
「あーっ!!」
「イッセー!?卯ノ花先生、鬼道で治りますか!?」
「出来なくもないですが、折角ですから『プリースト』系のジョブになった人の『ヒール』を試してみましょう」
「ならば私だな!」
「「「「「!?」」」」」
声の主はタイタス。勿論衣装を纏っており、実にムキムキプリーストだ。
「「何でだよォォォォォ!!」」
「タイタス、貴方グラップラーとかそっち系にジョブチェンジしたんじゃないの!?」
「プリーストじゃなくてもいいから回復!回復!!」
「あのさ……ちょっといいかな?」
おずおずと声を掛けてきたのは流。何だかんだ流されててもいざというときは頼りになる彼ならば、と声のする方向を振り向くと、更に予想外の光景が。
「俺、ジョブチェンジ項目に『オーズ』しかなくて、なってみたらこんなになったんだけど」
タカトラバッタが基本形態なメダルのライダーと化した流。遂にお前はそこまで火野映司になったのか。
「「「「「それジョブ!?」」」」」
「いや知らないよ俺だって!?」
「赤と緑は良いけど腕のとこ青にして!じゃなきゃBuster・Arts・Quickが揃わないよ!」
「お前は何をグランドオーダーする気だノーパンドラゴン娘!!」
「しかもそれじゃコンボじゃなくてチェインになるし!ってどうでもいいわそんなん!!」
ギャーギャーやってるうちに結局アーシアが治療することになり、騒いでいた面々は卯ノ花の無言の圧力を受けるハメになった。
「「「「「ごめんなさい」」」」」
「よろしい」
メリュジーヌは「僕、最強種なのに……」とボヤいていたが、ウルトラ族を始めチート種族が多く存在するためもはや『爬虫類(多分)では』が頭につくことを彼女は理解出来るのだろうか。
そもそもティアマットはチキンだし、ドライグはマダオ、オーフィスは純粋無垢とドラゴンはどこかしらネジが飛んでいるのかもしれない。
それからは引き続きジョブチェンジを行ったわけだが、流の件もあるし何も起こらないわけがなく――。
「あの……何か私『ミコーン』とか言わなきゃいけない気持ちになるんだけど……」
ミオリネ、ジョブ『玉藻の前』。何故こんなジョブがあるのか?そんな疑問はオーズとかいうジョブがある時点で捨ててしまおう。
勇治がそれを見て何かを思うが、思い浮かべた人物は今日も一夫多妻去勢拳をどこぞの緑茶に炸裂させているだろう。ミオリネがそうしてこないことを祈る。
「ミオリネさんはいいじゃないですか!私なんて……私なんてっ……!」
スレッタ、ジョブ『スレッたぬき』。早い話、赤い配管工が主役の三作目に出てくるたぬきスーツを装備したスレッタである。尻尾攻撃や空を飛べたり、地蔵になって無敵状態に……アレ?強くね?
地蔵モードのスレッタをグエルが拝む光景が浮かんだバーゲストとメリュジーヌは笑いを堪えていた。
「俺達ガウマ隊は全員、グラップラーだァ!!」
「シーフとかになりたかったなぁ……」
「ちせとかやる気満々だけど」
ガウマ以下ガウマ隊は揃ってグラップラー……ダイナゼノンに乗らなくても怪獣と戦えそうである。まあ、女性も露出度が若干高めなのはアレだが。
こちらはまともだったのに、怪獣使い同盟の方が問題だった。
「「「「「…………誰?」」」」」
「え?シズムだよ。見て分からない?」
「「「「「別人なんですけど!?」」」」」
シズム、ジョブ『バナージ・リンクス』。とりあえずニュータイプ的な事が出来る。見た目もそうなるので明らかに別人としか思えない。一応、性格だけはそのままなのでそこで判別……出来るか!!
「な……何でお前がここにっ!?」
「いや、俺オニジャだぞ」
「「「「「違和感しかねェェェェェ!!」」」」」
オニジャ、ジョブ『トレギア』ってなんつーモンにジョブチェンジしてんだお前ェェェェェ!!
「割としっくりくるな……」
「あれだな、女装したら男か女か議論が飛びそうな」
ジュウガ、ジョブ『ティエリア・アーデ』。同じメガネキャラだからか悪くはないが、さっきから個人名が何故ジョブにあるのか訳が分からない。
そして、彼女が一番の大問題。
「ここまでしたからには早く教会に行かないと」
「オイ待てェェェ!!確かにジョブと言えばジョブっぽい!ジョブっぽいけどな!!」
ムジナ、ジョブ……『ジューンブライド』。六月云々はさておき、丸々花嫁衣装。というかどうやって戦うんだとか対勇治用のジョブじゃないかとか、これを見たら確実にモルガンらもジョブチェンジするだろとしか思えないものになっている。
当然、ジョブチェンジ用のリストにこんなジョブは無い。
「で、当の勇治は何処へ行った?」
「ああ、彼なら……」
ザッ、と音がした方向を向くとそこに居たのは……。
「……空の世界の『ソルジャー』ジョブはこうじゃない気がするんだが……」
勇治、ジョブ『ソルジャー・クラス1st』。どっかのバスターソード担いだ、主役になったこともある人物まんまだった。
ここでミオリネとムジナがジョブ『花売りの古代種』を探し始め、誰かが「レジェンドのジョブに『片翼の天使』とかあるよな」とか言い出したりとやはりカオスに。つーかその二人ともう一人が揃ったら鬱展開になる未来しか見えないんだが。
徹頭徹尾まともなの、沙耶とバーヴァン・シーぐらいな気がする。特に問題にも巻き込まれてないし。
一応、他の人物の珍妙ジョブも少し見てみよう。
一誠、ジョブ『アリババ』。
「結構まともじゃね?これ」
「誰かジョブ『シンドバッド』とか持ってねーか?」
ゼット、ジョブ『ZEXAL』。
「シャイニングドロォォォォォ!!」
「「「「「何この無敵感と違和感の無さ!!」」」」」
モニカ、ジョブ『禁則事項です』。
「き……禁則事項です?」
「「「「「モニカビームありがとうございました」」」」」
「お前ら人の彼女に何鼻の下伸ばしてんだちょっとそこ並べ」
最後の最後でライがキレた。これは仕方ない。
その一部始終を見ていた卯ノ花とグラジー兄妹はこう語る。
「「ジョブチェンジがあんな混沌としたの生まれて始めてだった」」
「レジェンド様達の選択が一番無難でしたね」
オーフィス以外は確実に着せ替え人形にされるだろうと思い、レジェンドの英断を讃える三人であった。
なお、バーヴァン・シーと沙耶はレジェンドらと共に食堂にいたモルガンにジョブチェンジした姿を見せたところ、「二人ともよく似合っていますよ」と撫でられて喜んでいたという。
それからアマリとルリア、アズも合流したのでオーフィス・ルリア・アルトリアによるプチフードファイト状態になったそうな。
トドメに、沙耶とオーフィスとルリアが揃ったことで記録映像にあった『うまぴょい伝説』を生披露した結果、モルガンとバーヴァン・シーが萌死してしまったのでレジェンドが部屋まで運ぶ羽目に。
今回は比較的、不憫としては軽い方であった……のだが、あろうことかどっかのグランドクソ野郎がその光景を盗み見てレジェンドを誂おうとしたことで――
「マーリンジゴウジトクフォーウ!」
父親→身勝手の極意、息子→ビースト……これライが相方見つけてフュージョンするしかない。というかライバル(?)枠のノアも進化するじゃんこれだと。
混沌としたジョブチェンジ。お前らジョブというか性格以外丸々と変わってんじゃねーか的な人物がチラホラ。
そして唐突に出落ちするマーリン。ちなみにレジェンドもサーガも相手がプロトマーリン(つまり女性)だろうがやらかせば容赦なく顔面ぶん殴ります。マーリンシスベシジヒナシフォーウ。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
-
真ゲッタードラゴン(大決戦版)
-
真・ゲッター1(スパロボα仕様)