ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

182 / 301
お待たせしました。
おそらく本作で初めてレジェンドが(生身で)ガチファイトする事になります。
これまで戦う事はあっても簡単に決着がついたり一方的だったりでしたが、今回ばかりは真面目に超強敵なので。

もしかしたら予定より戦闘回の話数増えるかもしれません。


それでは本編をどうぞ。


死闘!真のスペシャルマッチ!!の巻

 現在、会場は30分のインターバル。

 

あの後、レジェンドは悪魔将軍の望み――即ちレジェンドとの試合を快く、むしろそれを待っていたと言わんばかりに承諾。

周囲から驚きの声が上がる中、鬼灯によりそれが認められインターバルを挟んで行われる事になったのだ。

本来ならばもう少しインターバルを長く取る予定だったのだが、対戦する二人がこの時間でいいと譲らなかった。

 

殆どの観客は招待客である超人達も含め歴史的一戦を見逃すまいと下準備を済ませている。

ちなみにゼットは先日の自身やジード、フーマらの戦いの映像記録を投影してもらいつつ、解説の二人に加えキン肉アタルやロビンマスクらにもアドバイスを貰っている最長だ。

 

 

「ふむ。ウルトラ六兄弟の力を借りているとはいえ良い動きをする。特に全身に満遍なく技をかけていくのは悪魔将軍の九所封じに通ずるものがあるな」

 

「おまけにゼスティウムバスター……キン肉バスターのバリエーションとも言えるそれはしっかりレジェンド得意の戦法を組み込んでいる。なにせレジェンドの場合、接着力を付与せずとも加重力だけで即座に超威力で技が決まるから殆どそっちしか使わないんだ」

 

「超師匠、制限状態なのに大気圏内でマッハ35で飛べるらしくて」

 

「「「「「何その速度おかしい」」」」」

 

 

分かりやすく説明すると、だいたい

 

マッハ35 = 時速43,218km、秒速12,005m

 

――結論から言って化け物である。

ついでに言っておくと、走行速度がマッハ12、水中速度と潜地速度がマッハ9だ。いずれも制限状態で。

……時間停止とかその手の能力を使用しなくても1秒で4km以上走れると言えばその凄まじさが分かるだろう。

マジで何なんだお前。

 

レジェンドのスペックのおかしさを再認識した超人達だった。

 

 

 

 

 一方、控室で準備しているというレジェンドの様子を見に行くため、オカ研に生徒会、柱組、さらにはリクやレイトにセラフォルーやガブリエル……早い話がダイブハンガー組+αに加え、キン肉マンも同行している。

 

 

「「「「「…………」」」」」

 

「な……何だ!?私が何かしたか〜!?」

 

「「「「「やっぱ筋肉スゲェ……!!」」」」」

 

 

レイト、一誠、匙、タイガ、そしてフーマが感嘆の声を上げる。

タイタスに至っては尊敬の眼差しを向けているし。

 

 

「あんたもそうだけど超人って連中の殆どがすっげえ身体してるよな……!」

 

「バッファローマンさんだっけ?あの人とかヤバいくらいマッチョだよね」

 

「ザ・マンって人も凄かったわね」

 

 

やはりというか超人の話題で持ちきりだ。

レジェンドの友人ということもあり、アーシアや朱乃はキン肉マンを質問攻め状態。

 

 

「では、レジェンド様はあまりご自分から活躍されなかったのですか?」

 

「ああ。レジェンドは昔から私達ばかりに花を持たせて自分は縁の下の力持ち的な存在でな。自らリングに立つ事は少なかった。だがいざリングに立てば如何なる強敵相手でも負けなしの無敵超人!だからこそだったんだろう、自分が出てしまえば他の超人の活躍の場を奪ってしまうと考え、いつも一歩引いて見守ってくれていたんだ」

 

「最強のお助けキャラ?」

 

「まさにそんなところじゃのう!それにリングに立たずとも私達のスパーや特訓には常に付き合ってくれてな、セコンドとしても有能で器用万能とはあいつの為にあるような言葉だと何度思ったか」

 

 

キン肉マンも笑顔で次々と話してくれた。

アーシアやセラフォルー、ガブリエルらは目を輝かせて聞いており――

 

 

『あの悪魔将軍に勝ったあ!?』

 

「その悪魔将軍も今より弱いし、皆に助けられながらやっとの思いでだが。ぶっちゃけ出来るなら二度と戦いたくないぞ、あいつは」

 

「いや、普通に凄いのだけど……」

 

「さすがレジェンド様のご友人というか……」

 

 

キン肉マンの立場を聞いては――

 

 

『申し訳ありませんでした大王様』

 

「気にしなくていいぞ!というか光神相手にタメ口な私達はどうなるんだ」

 

「……言われてみればそうですね」

 

 

……などなど、試合までの時間が少しずつ迫ってきたところで控室に到着。

少しだけ様子を見たら客席に戻ろうと話し、僅かに扉を開けてそこから覗くと――

 

 

「…………」

 

 

ゴスッ! ゴスッ! ゴスッ!

 

 

レジェンドはリングコスチュームを脱ぎ、何やらバルバトスのツインメイスに似た物で己の身体を叩いていた。

主に上半身を重点的に、全身をくまなく。

 

 

(あれは……)

 

(レジェンドが自分に気合を入れているのだ)

 

(((((ふわぁ……)))))

 

 

誰もが何をしているのかと思ったが、その疑問はすぐにキン肉マンが解決してくれた。

アーシアを筆頭にセラフォルーやガブリエルらは頬を上気させながら見惚れているし、レイトは自身の師の一人であるレジェンドが本気になった時の雰囲気を肌で感じている。

 

 

(やべぇな……別に敵じゃねえし俺達が後ろ取ってる側なのに、仕掛けたら間違いなく瞬殺されそうだ)

 

(レジェンドさん、あの身長とあの体格で体重が80キロ直前って詐欺だよね。見た目含めて理想的過ぎるんだけど)

 

(リクさんそこなの!?)

 

(え!?お館様そんな理想体型なの!?)

 

(……私は蜜璃さんのスタイルが羨ましいです)

 

(あぁ……小猫さん、黒歌さんがあれですし……世の中不公平ですよねー)

 

(はい。ズルいです)

 

(……しのぶに小猫ちゃん、どうして私達を見るの)

 

(なんで姉属性ばっかり大きいんでしょうねー)

 

((((!!))))

 

 

カナエ、リアス、朱乃にセラフォルーはしのぶの発言と視線でどこを見られているか理解した。

しのぶもスタイルは良い方だが、さらに上がいるし……ガブリエルは特盛だし。

ついでにオーフィスは……

 

 

(ぷんすこー)

 

 

やはり嫉妬していた。

スカーサハと一緒に『ひんぬー同盟』とか作ってるくらいだし。

 

 

(あ……あのぅ……そろそろ試合のお時間が……)

 

 

自分のある部位を触りつつ、控えめに言うアーシア。

心配しなくても彼女は結構恵まれた体型だと思う。

 

 

(あの様子なら心配ないな。よし、早く戻るぞ)

 

(((((はーい!)))))

 

 

キン肉マンに先導され、会場の観客席へ戻って行く一行。

 

 

 

 

おまけにダイブハンガーでは数人が悪寒に身体を震わせていた。

 

 

「な……何か白音の怨念らしきものを感じたにゃ!」

 

「そりゃアンタ、姉がそんな痴女じみた格好してりゃあの子もそう思うでしょ」

 

「乱菊がそれ言うにゃ!?」

 

「性格的な部分も関係してるんじゃない?」

 

「そんな格好で保険医してるお前も大概だがな」

 

「そーゆーしーちゃんもさ、たゆんたゆんなのにキュッと引き締まってるよねー」

 

「…………」

 

「どうしたスカーサハ。霊圧が上がっているぞ」

 

「待たんかハリベル、それ以上そやつを刺激するな。戦闘装束が色々危険じゃろお主のは」

 

「夜一様がおっしゃいますか。瞬閧時に装束がどういう事になるか知らぬ存ぜぬは聞きませんよ」

 

「確か両肩と背中が弾け飛ぶんですよね!勿体無いじゃないですかっ!!」

 

「「「「「そこ!?」」」」」

 

「あの、皆様。もうじきおと……レジェンド様の御試合のお時間です」

 

 

お父様と言いかけてしまい、すぐさま言い直すクロエの言葉で慌てて大型モニターに向き直るレジェンド大好き女性陣。

 

 

「……クーちゃん」

 

「何でしょうか、束様」

 

「レジェくんには頑張ってもらおうね」

 

「はい。ですが私してはレジェンド様がご無事「頑張れレジェくん目指せ母娘丼!私もクーちゃんも食べごろだよっ!!」……え?」

 

 

クロエは自分の耳を疑ったが束は束だった。

 

 

 

 

 会場では今か今かと観客が待ちわびている。

 

そこへ遂に鬼灯とゼットによるアナウンスが流れ始めた。

 

 

『皆様、長らくお待たせしました。いよいよレジェンド様と悪魔将軍さんの試合開始時刻です』

 

『先程のファイトから最早紹介は不要でしょう!お二人同時にご入場頂き、定位置に着かれ次第ゴングを鳴らさせて頂いちゃいますよ!!それではお二方、決戦の場へどうぞ!!』

 

 

ゼットの言葉が終わると同時に双方の入場口からリングコスチュームを着直したレジェンドと悪魔将軍がゆっくり、しかし力強く姿を現した。

しかし、先程までザ☆ダメ上司相手に完勝した時と雰囲気が二人してまるで違う。

一般の観客にすら見える程の闘気を身に纏い、圧倒的な迫力を放っている。

 

 

「「…………」」

 

 

黙してリングに上がり、定位置に着くと二人の闘気はさらに膨れ上がる。

 

 

『こ、これは……双方共に何という気迫でしょうか……!瞬きした瞬間に状況が一変してもおかしくない雰囲気でございます……!』

 

『しかも手当たり次第闘気を振り撒いているわけではない。相手のみに……いや、相手の闘気のみにぶつけている』

 

『こりゃかつてない死闘の予感がするぜ……おそらく見ている全員が忘れられない試合になるだろうな』

 

 

レジェンドの友人であるテリーマンだけでなく、悪魔将軍の同門であったジャスティスマンさえ冷や汗が垂れていた。

ゼットも言わずもがな、いつも通りなのは鬼灯だけである。

 

 

 

 

 

『レジェンド様も悪魔将軍さんも準備は宜しいようですね。それではレディー……

 

 

ファイッ!!!

 

 

カーン!

 

 

ガッシィィィィィッ!!!

 

 

「「「『『『!!』』』」」」

 

 

 

 

 

ゴングがなるやいなや、一瞬で間合いを詰め力比べの体勢で組み合うレジェンドと悪魔将軍。

その動きは先のタッグマッチの時よりも遥かに鋭く、洗練されている。

悪魔将軍がタッグマッチ終盤で言った「ウォーミングアップ」……まさに真実であった事が証明された瞬間だ。

 

 

「ぐぅぅぅ……!」

 

「ぬぅぅぅ……!」

 

 

メキメキメキ……

 

 

『開始早々、両者目にも止まらぬ動きからの力比べだーっ!!』

 

『単純な攻撃力や防御力ならば体格で勝る悪魔将軍に分があるだろう。身長はともかくとして体重ではレジェンドマンの倍以上あるからな』

 

『代わりに早さと技量ではレジェンドが上か。悪魔将軍も凄まじいが、機動力は元より多種多様の相手や状況での経験差が桁違いだ』

 

 

単純に体格差は攻撃防御、そして速度に影響しやすい。

まして二人クラスの実力者ならばそれは十分に理解しているはず。

残る問題は体力くらいだが、この二人の場合ダメージによる疲労が無ければ延々と闘い続けそうなので割愛する。

 

 

「……やはり、単純な力のみの攻めではお前の上を行くことは出来んようだな」

 

「フッ……俺の早さに対応してよく言う」

 

「ならば……!?」

 

 

突然レジェンドが力を抜いた事で悪魔将軍はバランスを崩す。

レジェンドは倒れ込んでくる悪魔将軍の懐から背後へと回り込み、両足で悪魔将軍の両足を踏み押さえながら悪魔将軍の首に両手を回してガッチリ組み、背負投のような体勢で自身の肩へ悪魔将軍の首の後ろ側を叩きつけた。

 

 

「ダブルアーム・ネックブリーカー!!」

 

 

ガキィィィィッ!!

 

 

「ぐうっ!!」

 

 

足を踏み押さえられ、『く』の字型に曲げられつつ首にダメージを受ける悪魔将軍。

先のレジェンドの動きは一瞬で行われたのだ。

 

 

『先制はレジェンド超師匠だー!!あの組み合った体勢から瞬時に関節技(サブミッション)へと移行、まさに光速!!』

 

『出たぜ、レジェンドの閃光戦技(ライトニング・アーツ)!!レジェンドは技を仕掛けてから決める、いや極めるまでの時間が異常なまでに早い!徐々に威力が上がるタイプの関節技だろうと一瞬で最大限の威力が出るレベルで炸裂させる、常識外れの技量を持っているんだ!!』

 

『レジェンドマンが相手の場合、こちらが油断せずとも相手に反撃の時間が与えられた瞬間、即座に逆転決着させられる可能性があるというわけか』

 

 

テリーマンの解説を聞き、ジャスティスマンも再び冷や汗を垂らすが観客はそれどころではない。

逆転するだけでなく、攻撃=勝利が確定するかもしれないというとんでもない事実を目の前で実践されているからだ。

 

しかし、相手は完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)たる師のザ・マンを真っ向から打ち破った悪魔将軍。

それで屈する筈がない。

 

 

「ぬおおおおお!!」

 

「うおお!?」

 

 

なんとその体勢のまま、レジェンドごと飛び上がった。

その瞬間両足が自由になった事で、悪魔将軍は前に足を投げ出し、悪魔将軍の首を両手と肩でクラッチしているレジェンドと背中合わせになる形になりつつ、逆にさらにレジェンドの両手が外れないように自身の両腕を首元でクロスさせた。

 

 

「!!」

 

「中々効く先制を仕掛けてくれた礼だ。今度はこちらの技を受けてもらおう」

 

『こっ……この技はまさかーッ!?』

 

 

 

 

 

「ストロング・バックスタンピート!!」

 

 

ドガァァァァァッ!!

 

 

「がは!!」

 

 

 

 

 

『これは凄まじい!!不利な体勢から強引に飛び上がったかと思えばレジェンド様の掛けた技の一部を利用して悪魔将軍さんの反撃プレス攻撃!!』

 

「あれってゴブニュ相手に父さんが使った技だ!!」

 

「マジかよ……!しかもレジェンドはゴブニュと違ってうつ伏せでやられた!ありゃ相当キツイぜ!!」

 

 

先日の事件の際にベリアルが見せた技を、まさかレジェンドではなく悪魔将軍が披露した事にリクとレイト、そしてゼットは真っ先に驚く。

当然、一瞬遅れはしたが先日ベリアルの戦いを見ていた者達は騒然としていた。

 

しかし、それ以上に観客が感じたのは無惨とコカビエルが相手だった時とは違い、双方ともまだ力比べと技を一回ずつ使っただけだというのに見せた技量が明らかに違うということだ。

まるで、これが真の超人レスリングだと言わんばかりの動き。

その動きに観客らは期待が高まっていく。

同時にリングの二人もそれに応えるかのように激しい技の応酬が始まった。

 

 

悪魔将軍は前面を叩きつけられたレジェンドの方を向き、続けてダブルアーム・ソルトを叩きこもうとレジェンドを抱え込んだ瞬間、いつの間にか悪魔将軍の方がレジェンドに背後から羽交い締めのような状態にされており――

 

 

「ドラゴンスープレーックス!!」

 

 

ゴガァァァァァ!!

 

 

『またもレジェンド超師匠、瞬く間に悪魔将軍の背後を取り技を炸裂ーッ!!』

 

『先程、悪魔将軍が攻・防、レジェンドマンが速・技と言ったが……よくよく考えればあの二人のレベルでは関係ないものだったな』

 

『ああ……正直あの二人が闘ったらもう根比べになるのは目に見えてた。こうなりゃ解説しつつ結果を見届けるだけだ』

 

 

解説二人も予想を放棄し、ただ純粋に一超人として観戦しつつ解説する事にした。

同時に悪魔将軍がレジェンドを振り解くような動きでバク転しつつ、空中へ投げ出され落下してくるレジェンドにショルダータックルを叩き込んだ。

 

 

「ふんッ!!」

 

「ぐおっ!?」

 

 

そのまま吹っ飛びコーナーポストに激突するレジェンド。

とはいえコーナーポストへの激突より悪魔将軍の速度と重量によるタックルの方が威力は大きい。

だがレジェンドは何事もなかったかのように体勢を立て直す。

 

 そして、二人は衝撃の言葉を口にした。

 

 

 

 

 

「小手調べはこんなところで十分か」

 

「その割に私の首への攻撃が多かったがな」

 

「お前はさっきのも含めて俺の腰にダメージ集中させてたろ。俺の歳を考えろ俺の歳を」

 

「生涯現役を掲げて実行している奴にそんな配慮は無用だろう?」

 

 

 

 

 

『小手調べ!なんと先程までの闘いはまだ小手調べとの事ですってマジですか!?』

 

「ふむ。どうやらあの鬼舞辻無惨やコカビエルではウォーミングアップが完了しなかったようだな。それとも先程のインターバルで少々冷めた身体をまた温め直したか……いずれにせよ、ここからが真の頂上決戦であろう」

 

 

ザ・マンは冷静に分析しており、ネメシスやシルバーマンらは頷くがリアスやソーナを始めとしたオカ研&生徒会メンバーは唖然としたままだ。

 

しかしレジェンドも悪魔将軍も周囲の驚きなどどこ吹く風で己らのさらなる力を発現させる。

 

 

「レジェンドよ、私とザ・マンの闘いをよもや忘れてはいないだろうな」

 

「あれを忘れろと言われたら全力で拒否するさ」

 

「ならば私が見せるものも分かっているはずだ」

 

 

ボワァァァ……

 

 

『こ……これは!?悪魔将軍の身体が輝き始めたぞー!?』

 

『まさか……!ザ・マン以外が相手でも発動可能になったというのか!?』

 

「おお……!」

 

「これは……悪魔将軍はあの力を発動させる気なのかー!?」

 

 

悪魔将軍のかつての闘いを直接見た事のある者や聞いたことのある者は驚愕している。

当のザ・マンでさえ驚きと喜びが入り混じった表情で、玉座から僅かに立ち上がっている程だ。

 

 

「キン肉マン殿!あの御仁は一体何をするというのだ!?」

 

「先程のタッグマッチの最後に悪魔将軍が見せたダイヤモンドパワーというのがあったじゃろう?」

 

「はい、レジェンド様にも伝染してましたけど」

 

「あれは硬度10……硬度0のスネーク・ボディと対になる硬さと言えば、もう分かるな」

 

「最低と対……つまり、最高硬度……!」

 

 

小芭内の言葉にキン肉マンは頷く。

ここで即座に気付いたのがレイトだ。

 

 

「おい、冗談だろ……」

 

「先輩、どうしたんだ?」

 

「分かんねぇのかよ……悪魔将軍にはその最高硬度10のダイヤモンドパワーより上があるって事なんだよ!」

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

先程まで通常の状態でレジェンドとやり合っていたというのに、タッグマッチ最終盤で見せたダイヤモンドパワーの更に上が存在する――無惨とコカビエル相手では一方的過ぎて凄まじさが分かりにくかったが、レジェンドと互角に渡り合っている悪魔将軍を見ればそれがどれだけ恐ろしいか容易に想像がつく。

 

 

「そうだ。ダイヤモンドパワーを超える力、それこそ……」

 

「違うな」

 

「「「『『『!?』』』」」」

 

 

誰もが確信していた悪魔将軍の力、それを否定したのはなんと悪魔将軍自身だった。

レジェンドだけは少し驚くも納得がいく様子。

 

 

「確かにあの力はダイヤモンドパワーを超える。だがザ・マンに並ぶ相手ならばいざ知らず、かの光神レジェンドに挑むにはあのロンズデーライトパワーであっても力不足!!私から見ても強大過ぎるその壁を乗り越えるには限界を幾つも超えねばならない。そしてレジェンドとのタッグマッチが決着を迎えた時、超える為に足りなかったものが理解出来た。そして、その結果辿り着いたこの力こそが!!」

 

 

さらなる輝きを全身から放ちながら力説する悪魔将軍。

レジェンドを最大の好敵手と認め、この場を借りて決着をつけるべくギリギリまで調整を行い土壇場で会得したロンズデーライトパワーをも超えた、まさしく超人硬度の極致。

 

 

 

 

 

「硬度10♯♯(ダブルシャープ)!!ウルツァイトハイパワーだ!!!」

 

 

 

 

 

悪魔将軍の全身が黄金に輝き、身体の表面には宝石の如き角張りが出来、さらに全身のいたる所から黄金の闘気が炎のように溢れ出ている。

地球上で最も硬いとされる『ウルツァイト窒化ホウ素』の名を冠した悪魔将軍の切り札。

それがこのウルツァイトハイパワー。

 

 

『なっ……何だあの姿はぁぁぁ!?なんと悪魔将軍が黄金の身体になって闘気を身に纏ったー!!いやマジでウルトラスゲー!!何あれグリッター悪魔将軍!?』

 

『明鏡止水の境地に至ってハイパーモードを習得したという事なのでしょうか!?もうぶっちゃけ九極天レベルですよね悪魔将軍さん。これは無惨やコカビエルごときが勝てるわけないですよ』

 

『ロンズデーライトパワーさえ超えるだと……!?』

 

『なんて奴だ……!』

 

 

実況と解説も(一人を除き)混乱する程、予想外の進化を遂げていた悪魔将軍。

それを見た観客もかつてないくらいの興奮を隠す事が出来ず、大歓声を上げる。

 

 

「さて……こちらの準備は整った。次はお前だ、レジェンド」

 

「随分とまあ、期待値のハードルを上げてくれたな……まあ良い。お前がそれ程の力を向けてくれるのならばそれに応えるのが筋というもの」

 

 

レジェンドはそう言葉を発すると、小さな光の粒子がレジェンドの周りに出現し、レジェンドへ次々と吸収されていく。

今度は何だと観客や実況、解説らが目を凝らした瞬間、レジェンドから凄まじい光が溢れる。

悪魔将軍以外が眩しさから目を覆い、それが収まった時に見たもの、それは――

 

 

 

 

 

「オーロラルレジェンドプロテクション・出力1200%…!!」

 

 

 

 

 

悪魔将軍と違い、全身が彼得意のスパークレジェンドの光が如く淡いエメラルドグリーンに発光し、凄まじいスパークを発しているレジェンドの姿であった。

 

 

『今度はレジェンド超師匠が対抗して変わったぁぁぁ!?ていうか出力1200%!?十二倍!?』

 

『あれは私も初めて見ますね』

 

『『の割に落ち着いてるなあんた!?』』

 

 

驚くゼットと対照的にいつもの調子な鬼灯へはさすがにジャスティスマンとテリーマンもツッコんでしまう。

無論、観客勢もゼット側だ。

加えて、レジェンドが言った形態名から元が何なのか理解したレイトやリクは顔を引きつらせる程驚いている。

 

 

「ねえ、ゼロ……これなんて無理ゲー?」

 

「だよなあ……何でよりによってあのチート防御の二つを混ぜ合わせてから出力爆上げしてんだよ……」

 

「え……もしかしてレジェンドプロテクトに加えてあの有名なオーロラルパワーまで混ざってるのか……?」

 

「……出力まで上がってんだよな?マジで攻撃通んのアレ」

 

「あれならばシャイニングマッスルでも良い気がするぞ!!」

 

「「「「「そっちは平常運転かい」」」」」

 

 

レジェンドとゼットを除くその場のウルトラ戦士総出でタイタスにツッコんだ。

なんと言うか、レジェンドは自分絡みだと他者にボケとツッコミを誘発させる効果でも持ってるのだろうか。

 

 

「待たせたな」

 

「いや……この場に相応しい姿だ」

 

 

ゴング前に立った定位置へと互いに足を運び、再び向き合うレジェンドと悪魔将軍。

そして遂に第2ラウンドが幕を開けた。

 

まず動いたのは悪魔将軍。

肩の円盤がグググ…と動いた事に観客は驚く。

 

 

「ジェネラルディスコス!」

 

『悪魔将軍の肩の円盤が肘に移動したー!?アレ動くの!?』

 

「まずはお前のその力がどれほどのものか試させてもらおう!」

 

 

その状態でレジェンドに突撃する悪魔将軍に対して、敢えて迎え撃つ為に構えるレジェンド。

そして、先程までとは比べ物にならない威力の一撃が叩き込まれる。

 

 

「ウルツァイトクローズライーーン!!」

 

 

ドゴォォォッ!!

 

 

「グウッ!!」

 

『悪魔将軍さんのとんでもない一撃がレジェンド様に直撃ーッ!!』

 

 

トラックどころか高層ビルが一発で破壊されるような轟音に、アーシアや小猫はビクッと身体を震わせ、他の超人達も冷や汗を垂らす。

 

 

「かつてストロング・ザ・武道としてゴールドマンと相対した時に受けたロンズデーライトパワーの一撃よりも遥かに重い打撃音……!あれがウルツァイトハイパワー!」

 

「しかし閻魔様の時と違い、レジェンドはダメージこそ受けたがコスチュームにヒビさえ入っていない!」

 

 

ザ・マンに続いたネメシスの言葉通り、レジェンドはダメージを受けてよろめくが即座に体勢を立て直し、悪魔将軍の右腕を両腕で抱え込む。

 

 

「第2ラウンドの手痛い先制攻撃をありがとう。こちらからもお返しを受け取ってもらおうか!」

 

「!」

 

「おおおおおおおっ!!」

 

 

そのままレジェンドは悪魔将軍の右腕を両腕による抱え込みから両手持ちに変え、武器のように縦横無尽に振り回し始めた。

ただし、目にも止まらぬ速さに加えて、レジェンド自身も前屈みになったり身体を反らせたりと体勢を微妙に変えながら。

 

 

「ぬうおおおお!?」

 

『レジェンド超師匠の、スピン・ダブルアームとは違った技が悪魔将軍を襲う!!』

 

「ありゃダイナのストロングタイプの技じゃねえか!!」

 

 

レイトの言う通り、今レジェンドが仕掛けているのはダイナがストロングタイプで使う技の一つ。

いや、その進化形――

 

 

「バルカンスウィング・ハリケーーン!!」

 

 

ドガァァァッ!!

 

 

「グアア!!」

 

『レジェンド様の超高速ぶん回しから、さらに速度を上げた地面への叩きつけ!!硬度的に最後叩きつけよりも三半規管へのダメージがあるだろうぶん回しの方が効いたのではないでしょうか!?』

 

『確かに……!スピン・ダブルアームとは違い相手だけを振り回し、自分それとは別の様々な動きを加える事で外傷より肉体内部への影響が大きくなる』

 

『あの速度で強弱緩急かけられたら下手すりゃそれだけで意識が飛ぶ可能性もある。次から次へと見知らぬ技が出て来やがるぜ……!』

 

 

しかしすぐさま悪魔将軍も立ち上がり、レジェンドへと突進して抱え込みからの空中への放り投げを仕掛けた。

 

 

「「「「『『『!!』』』」」」」

 

 

リアスらや普通の観客は驚くだけだが、悪魔将軍を知る者達はその戦法から遂に悪魔将軍が本気で仕掛けたことを理解する。

そして、キン肉マンが呟いた。

 

 

「いよいよ始まるぞ……死のカウントダウン……地獄の九所封じが!!」




地獄の九所封じ、始動……!

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。