ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました。
今回は短めなので早めの投稿です。
本章、全編通してほぼオリジナルなので思いついた時に文章にしないと進まなさそうなので、もしかしたら小出しの短めな文を連続投稿することになるかも。
あくまでかも、ですが。


それでは本編をどうぞ。


狂気の傀儡

 ある日のダイブハンガーの作戦指令室。

 

かつてレジェンドがチームGUTSのメンバーと共に幾度となく作戦会議やコミュニケーションを行ったそこは、現在レジェンドやサーガの光神としての仕事場や謁見の場として機能している。

先日のスペリオルドラゴンと初代シャッフル騎士団の来訪の際に集合場所として使われたのもそのためだ。

 

そんな作戦指令室に、現在レジェンド以外にスペリオルドラゴン、セラフォルー、そして何故かサーゼクスがおり、レジェンドはある報告書と嘆願書に目を通していた。

 

 

「ふむ……なるほどな。まずスペリオルドラゴン」

 

「はい、父上」

 

 

レジェンドを父上呼びするスペリオルドラゴンに当初は皆驚いたが、所謂ウルトラの父と同じ感じだと説明したら至極納得した。

だって下手すりゃお母さん扱いされかねないし。

 

 

「相変わらずサーガと並んで文句無しの仕事っぷりだ。今回の事に関して理由もしっかりしているし問題なく承認出来る」

 

「ありがとうございます」

 

「一つだけ気になった部分があってな。何故お前の護衛であるシャッフル騎士団の一人、という点だ。正直円卓の騎士から二、三人見繕う方がいいと思うが」

 

「その点に置きましては、キングⅡ世率いる円卓の騎士もまた天界の連絡網円滑化に協力して貰っているためです。彼らは元の立場故に迅速な報連相は必要不可欠であり、その経験を活かした新たな天界の連絡網を構築してもらっている最中なのです。今までは何かあればミカエルらセラフへと集中してしまい、その事でてんやわんやになって何かがおざなりになり、その結果別のところでも問題が、という事になっていたのでその問題を解消するための政策として取り組み始めました」

 

「ふむふむ」

 

「現在はセラフ以下天使達の質も少しずつ上がってきており円卓の騎士達でも十分にフォロー出来るようになり、シャッフル騎士団の面々の手が空きつつあります。無論彼らの手を借りねばならぬ部分も今後は出てくるでしょうが、私に可能な限り近く、同時に父上達とも問題なく接する事が出来て実力がある、となると彼らをおいて他にはおりません。ガブリエルと共に天界との連絡(パイプ)役を父上達が異世界へ渡る前に最低あと1名はシャッフル騎士団から同行させたいのです」

 

「確かにな。既にセラフの一人であるガブリエルがこちらにいる以上、セラフをこっちに送るのはマズいし……そういう状況なら円卓の騎士を一人引き抜いて同行も無理か。今変に穴があくとそこから無用なトラブルが出来る可能性があるからな。わかった、同行するメンバーについてはこれから詰めていくことにしよう。あいつらの夏休みまでまだ少し時間がある。各種進行状況を考えつつ選定しよう」

 

「わかりました。こちらの我儘への配慮、重ね重ね御礼申し上げます」

 

 

ペコリと頭を下げるスペリオルドラゴンはやはり優秀だ。

ちなみにコレはガブリエルを含めミカエルやシャッフル騎士団の面々、円卓の騎士らとは既に話がついている。

 

スペリオルドラゴン自身が書類整理を始めとする仕事をミカエルと共にやり始めてから、前任の聖書の神がどんだけポンコツワンマン野郎か次々と発覚していったようだ。

 

これをミカエルや部下の天使達の愚痴も含めレジェンド経由で鬼灯へと伝えたところ、聖書の神の刑期がまた伸びた挙げ句、僅かな期間で地獄TVの看板番組の一つ『魔闘地獄の呵責レスリング』を擁するまでになった魔闘地獄に正式にサンドバッグとして送られたらしく、悪魔将軍を筆頭に芥子や新しく入所した新人獄卒のサイラオーグ・バアルとその眷属などの技の実験台にされているとのこと。

 

 そう、今回の三人はレジェンドらの異世界修行へ、各々の推すメンバーの同行を願い出るためにこの場に来ていたのだ。

セラフォルーは一緒に暮らしてるけれども。

 

 

「続いてセラフォルー、こっちも構わん。とはいえ彼女らも生徒会という身分である以上、そちらの仕事との兼ね合いも考える必要があるが」

 

「ホント!?あ……本当ですか?」

 

「ああ、そこら辺はちゃんとしっかりしておけ。ついでにそんな畏まる必要ないぞ。公の場だけで構わん」

 

「はーい!えへへ……」

 

 

セラフォルーはソーナ達生徒会のメンバーを一緒に連れて行ってほしかったらしい、予想通りだが。

レジェンドとしても、真面目に困難な自身の目標の為に努力する彼女やそれを支える者達の経験になればと思っていたため即座に了承。

それを受けるかどうかはソーナ達次第ではあるが。

 

 

「……で、だ……」

 

 

レジェンドが溜息ついたのはサーゼクスの持ってきた嘆願書。

そこに書かれていたのは『ライザー・フェニックス及びその眷属の同行願い』。

 

 

「お前バカかバカだろバカでしかないな」

 

「三段バカ!?」

 

「なるほど……迫撃トリプルバカか」

 

「スペドラさん、それサーゼクスちゃんに大ダメージだよっ☆」

 

 

先代のアホの所為で若干ストレスが溜まっていたスペリオルドラゴンの容赦ない一撃と、それに同調したセラフォルーに手痛い一撃をブチ込まれサーゼクス・ルシファーは轟沈した。

 

 

「そ……そこまで言わなくても……」

 

「大体何で俺らがあの問題児とその眷属を連れて行かにゃならんのだ。あとこれ」

 

 

レジェンドが追加で見せた用紙には……

 

『サーゼクス・ルシファー及びその妻子同行願い』

 

まで書かれている。

 

 

「アホかお前」

 

 

レジェンドのシンプルかつ凄まじい威力の一言でサーゼクスは再起不能と化した。

頃合いを見計らってルミナシアが入室してくる。

 

 

「レジェンド様、この度は申し訳ありません。フェニックス家に関しては私の方から伝えておきますので」

 

「何というか……お前さんも大変だな」

 

「いざという時はまともなんですが普段はこんな感じで……何度ぶん殴ったりぶっ飛ばしたりしても一向に良くなりません」

 

 

もうこの夫婦に関しては王と女王の立場を交換した方がいいんじゃないかなと思いつつ、レジェンドは疑問に思った事を改めて聞いてみた。

 

 

「しかし本当に気になるんだが……自分達の同行願いは単なる興味本位から成るものだろうから別にどうでも良いとしてだ。何故レーティングゲームで自身らを叩きのめしたリアス達を擁する俺らにフェニックス家が同行したがる?うちの面々に不意討ち奇襲を狙ったところで逆に消し飛ばされるのがオチだと分かりそうなもんだが」

 

「どうやら先方としてもライザー様の敗北には思う事があったようで、逆に感謝されたのです。それに加え、お嬢様達を指導したのがレジェンド様を家長とする光神陣営の方々であると聞き、様々な面で鍛えて頂きたいと申されました」

 

「というか殆どの連中がトラウマ植え付けられてんじゃないのか?あのレーティングゲームで」

 

「はい。特にライザー様は女剣士、というだけで酷く怯えてしまう引き篭もりと化しています。おかげで彼が眷属にした『騎士』二人さえ拒絶しているようで……」

 

「今まで能力の万能性に胡座をかいて調子に乗ってたツケがまとめて降りかかってきたようなもんだな。お前さんが気に病む事はないぞ。連中に伝えてくれ、『貴様らが育てたバカ息子の尻拭いを他人にやらせるな』とな」

 

 

『騎士』二人には同情するが、と付け足してレジェンドは話を打ち切る。

ルミナシアとしても納得の答えだったのか、かしこまりましたと返事をしつつ頭を下げ、未だ意識沈没中のサーゼクスを引き摺りながら冥界へ帰っていった。

同じくスペリオルドラゴンも天界へと戻り、セラフォルーはソーナら生徒会へのプレゼン用の資料を作るべく自室へ。

 

 

 

 

 

 

一人になったレジェンドは本日分の仕事も終わらせてあるしどうするか、と頭の後ろで手を組んで目を閉じながら悩んでいると自動扉が開く。

……が、誰もいない。

故障かと思い少し扉に近づくと銀色のアホ毛が見えた。

 

 

「……何やってるんだ?ロスヴァイセ」

 

「ひうっ!?」

 

 

普通に声をかけたレジェンドだったが、ほんの少しだけアホ毛を掴んでみようかなと思ってたりもする。

さすがに可哀想なのでやらないが。

 

 

「あ、あのあのあの!実はその……」

 

「一旦落ち着け。深呼吸深呼吸」

 

「すー……はー……ふぅ」

 

 

ロスヴァイセは少し落ち着きそのまま踵を返し――

 

 

「いや本当に何しに来たんだお前は」

 

「ひゃあっ!?そ、そうでした!」

 

 

自室に戻ろうとして再びレジェンドに尋ねられて思い出した。

 

 

「じ……実はその、シミュレーターでの訓練にお付き合い頂きたいと思って……」

 

「何だそんな事か。構わんぞ、暇になって何するか悩んでたところだしな」

 

「ほっ……本当ですか!?実は束博士に言われて、同時運用を前提にした機体を私に任せるから、その前身となる機体で訓練しておくように言われたんです。それで、その機体の相方になる機体のパイロット役を探してて」

 

「オーケー理解した。ついでに聞いておくが他の人物では駄目なのか?」

 

「ええ、実はその相方というのが今度レジェンド様用に束博士が開発した機体で、そちらとのコンビネーションによって真価を発揮する機体らしいんです。もちろん単体でも相当高性能なんですけど」

 

「まあ、開発者が束だしな」

 

 

ネオ・グランゾンを苦もなく作り上げるお前は何なんだとツッコみたい。

ロスヴァイセは「ここで少しはアプローチしないと」とシミュレータールームに向かう間、レジェンドの腕に自身の腕を絡ませた。

やはりというか、先日セラフォルーとガブリエルに挟まれたサンドイッチ状態であろうと平然としてた彼には大して効果がなく、少々不満である。

 

 

「そういえば俺用の機体はともかくだ、ロスヴァイセの機体はどんなやつにしたんだ?」

 

「私はその……修理費用がかかるのが嫌なので高機動型のをお願いしました」

 

 

やはりここでも貧乏性というか、どんだけ低い賃金で重労働させられてたのかと不憫に思う。

別にレジェンド一家は被弾したから給料から差し引くような事はしないのに。

まあ、それで本人が何かしらやる気出すならいいかと黙っておいた。

 

 

「シミュレーターで使う方の名前は?ついでに俺の機体のも教えてくれると助かる」

 

「あ、はい。私のがヴァイスリッターで、レジェンド様のがアルトアイゼンです」

 

 

 

 

「う〜ん……」

 

「イッセー先輩どうしたんですかぁ?」

 

「ああ……部長には、先に帰って少しでも英気を養って今から異世界修行に備えるように言われたけどさ。やっぱり俺だけでも部長の傍にいることにするよ。学園の部室まで戻るわ」

 

「つぅかよ、イッセーが戻ると必然的に俺らも引っ張られて戻る事になるからな」

 

 

 まだやる事がある、というリアスを除いて全員で帰路についていたオカルト研究部員達。

その中で一誠はリアスの身を案じて一度通ってきた道を引き返した。

フーマの言葉に「そうだった」と小さく笑い、再び校舎へ向かう一誠とそれを見送る他の部員。

 

 

「あらあら、リアスったら想われてますわね」

 

「そうね〜……ってリアスの今までの行動を分析してみたら結構大胆なのよね。ハッ!!もしやレジェンド様もその方向で攻めれば……!?」

 

「……!名案ですわカナエ!早速レジェンド様が一人でお風呂に入る時間帯を調査して突入を……」

 

「それやると好感度下がると思いますけど……」

 

 

何やらレジェンドの身に良からぬ事を考え出した二人を諌める小猫だったが、まさかの裕斗が爆弾を落としてしまう。

 

 

「誰だっけ……確かレジェンド様と一緒にお風呂に入った事のある女の人がいたって……あ」

 

 

ここまで口にして裕斗は気付いた。

とんでもない事を口走ってしまったと。

その証拠にレジェンドラバーズの面々がモロに視線を向けている。

目が笑ってない。

 

 

「裕斗君?ちょ〜っと詳しく聞かせてくれる?」

 

「ええっと……」

 

「どなたと一緒に御入浴されたと仰ってました?」

 

「その……」

 

「か、隠さずに教えて下さいっ!」

 

「あ!僕今日父さん達と外食の予定あったので!お先に失礼します!」

 

「「あ!待ちなさい!!」」

 

 

乱菊直伝の瞬歩で即座にその場を離れる裕斗と、それを追う朱乃とカナエ。

アーシアも二人からだいぶ遅れながら追いかけて行き、その場には小猫とギャスパー、そしてゼノヴィアが残された。

 

 

「裕斗先輩の言ってた女の人って誰だろう……?」

 

「大方オーフィスあたりじゃないだろうか。まだ出会ったばかりの頃とか」

 

「ありえますね」

 

 

正解である。

最初はシャンプーハットが必要だったり、湯船の中でバタ足したり、石鹸ですっ転んだりと忙しなかったのだ。

ちなみに今はティアマットがそうなっており、彼女に対してオーフィスはドヤ顔状態。

オーフィスがやらかしてた時はスカーサハがドヤっていた。

 

 賑やかで穏やかな時を過ごす彼女らだったが、この時まだ気付いていなかった。

 

 邪悪の尖兵とかしたあの人物が一人の少女に迫っていた事に。

 

 

 

 

「ふう……もうこんな時間。悪魔としてはもう少ししてからが活動本番なんだけど、世間じゃ夕食の席に着いている頃よね」

 

 

 オカルト研究部の部室でトントンと書類を纏めたリアスが時計を見て呟く。

ここ最近の活動報告や夏休み中の活動予定を生徒会へ提出するために纏めていた彼女は、現時刻に漸くそれを終えた。

提出に関しては終業式前までに出せばいいのだが、一誠にも言った通り今から異世界修行に備えるため早め早めに用事を済ませているのである。

 

 

「さてと、早く帰らないとイッセーが心配しちゃうわね。ハリベル姉様やマリーダ姉様に教わった新作スイーツの味見をしてもらわないと」

 

 

部室を出て、足早に校門へと向かうリアス。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「御機嫌よう、リアス・グレモリー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

「愛する者に尽くす。それはとても素晴らしい事ね」

 

 

聞き覚えのある声。

もう聞く事はないはずの声がその姿と共にリアスの眼前にあった。

 

 

「な……んで……」

 

「ならば私も敬愛するあの方の為に――」

 

「何で、貴女が……」

 

「自らの役目を果たすとしましょうか」

 

「何で貴女が生きているのよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カテレア・レヴィアタンッ!!」

 

 

卯ノ花によって完膚無きまでに叩きのめされて絶命したはずのカテレア・レヴィアタン、五体満足無傷でリアスの前に存在していた。

彼女の死は自分だけでなくあの場にいた殆どの者が目にしていた筈だ。

死に様を見ていないならともかく絶命の瞬間を見ていた以上、見間違えるなどあり得ない。

 

 

「ねえ、リアス・グレモリー……」

 

「ッ……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女も、ゴーデス様のモノになりましょう?」

 

 

 

 そう言って彼女の笑顔は、かつてとは比べ物にならない狂気に染まっていた。

 

 

 

〈続く〉




放置親、復☆活。ただしパシリ扱いで。
次回より本章はさらに激動していきます。
続く空の世界でもオールスターでの話が控えていますが、第一部最終章として本章も色々考えているのでどうぞお付き合い下さい。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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