ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
今回からゴーデス島側と駒王側、2つの視点で物語は進みます。
トリガー本編でも相変わらずハルキとゼットの初回変身が面白かったのでこちらの師弟コンビも何かしなければと模索中。
それでは本編をどうぞ。
ゴーデス島の上空ではネオ・グランゾンが追撃に警戒しつつ待機していたが、マガバッサーの撃破以降はピタリと止み、未だ増援を送り込んでくる気配さえ無い。
「……打ち止めですかね?超師匠」
「わからん。戦力的にあの程度ではないと思うが……誘い込んでいるのか、それとも中に突入したあいつらが厄介でそちらに戦力を割いているのかのどちらかだろう。俺達も突入したいのはやまやまだが、突入したところを挟み撃ちにされるのだけは避けたい。何せ島内部となれば現状ネオ・グランゾンの武装の殆どが威力のあまり使えなくなってまともに戦えん」
「なんというか、味方として強過ぎても色々困りもんでございますね」
「全くだ。お前も中々分かってきたな、ゼット」
「あざっす!」
「俺達はこのまま敵味方双方の増援に備えるぞ。敵の増援には迎撃、神衛隊らが到着すれば突入支援だ。俺は少し気になるところを探ってみる。レーダーの方は任せたぞ」
「了解!シミュレーターのおかげでバッチコイでございますよ!」
何気にしっかりコンビしているレジェンドとゼット。
ゼロを師匠とすれば、レジェンドはゼットにとって保護者的な立場に見える。
シミュレーターでのゼットの成績を逐一報告されているレジェンドは安心してある事を探る。
(……シビトゾイガー、奴らがゴーデスに協力するとは考え難い。そもそもアレはカミーラに使役されていたはず……となればこの世界にもルルイエが沈んでいてゴーデスはそこの情報を元にシビトゾイガーをゴーデス細胞で再現したということか?)
レジェンドはゴーデスと接点のないシビトゾイガーがゴーデス島から出て来た事に疑問を持っていた。
スフィアや根源的破滅招来体は火星でゴーデス細胞となったゴーデスの逃走を支援していたから手を貸すのは理解出来るが、超古代文明絡みのシビトゾイガー……というよりその主はどちらも同胞でなければまず手を組まないような連中だ。
(もしくはカミーラないしそれに相当する何かが存在していて手を貸している……いや、存在しているかはともかくまともな思考ならばゴーデスに協力などしない。協力しているスフィアにせよ根源的破滅招来体にせよ、連中も共通の敵に対する一時的な停戦みたいなものだからな。特にグランスフィアが存在しているとすれば最終的な目的がだだ被りしている……少なくとも現時点では情報が少なすぎるか)
そこまで考えてそちらの方は中断し、レジェンドはもう一つ……ゴーデス島について外部から調べる事にする。
と、そこでゼットが声をかけた。
「超師匠」
「何か変化があったか?」
「変化っちゃ変化なんですが……島の方じゃなくてこっちに反応があるんですよ。どっかでみたような地形図……何だっけなコレ」
「ゴーデス島ではない?どこだ……!?」
ゼットが指差した複数のレーダーに映る地形図の一つを見たレジェンドは驚愕の表情を浮かべた。
「ここは……駒王にある俺達の仮住居だ!」
「何ですとぉっ!?」
☆
少しだけ時を遡り、ダイブハンガー。
旗艦たるクロガネを始めとした搭載した各機体の準備が整い、遂に発進する事になった神衛隊とボルフォッグ。
「おやっさん、あとはコイツだけですが……」
「コイツに関しては操縦系統がゴッドマスターとかとほぼ一緒でパイロット不在じゃ出来ん。束が連れてくるとか言ったが……」
「バコさーん!!」
整備班の一人とコジローが話していると、黒歌を引きずりながら笑顔の束が手を振りながら走ってくる。
相変わらず科学者とは思えぬスペックで。
「お待たせぃ!連れてきたよ!」
「そりゃよかった……と言いたいが大丈夫なのか?その娘は」
「うう……酷いにゃ……頭ならともかく尻尾掴んでズリズリゴツンゴツンしてるのに全く気付いてくれないにゃ……」
しくしくと泣く黒歌を立たせて埃を払う束。
「時間押してるからねー。押し問答始まる前に乗せたかったんだよ。そうじゃないと調整出来ないし、時間的にあとはバコさん任せになっちゃうから」
「調整?乗せ?」
「束さん頑張ったよー。これ含めて急遽いくつかの機体まとめて仕上げたからもうくったくた。補給したレジェくん成分使い切っちゃったからまた補充しないと」
頭にクエスチョンマークを乱舞させながら、ちょいちょいと束の指差した方向を向くと、黒歌は一瞬ポカンとしたあと大絶叫。
「んにゃあああああ!!」
「黒にゃん煩い」
「だ……だってこれ……これぇぇぇ!!」
その時、突如ダイブハンガー全体に警報が鳴り響く。
「はにゃ?」
「このクソ忙しいタイミングでどうした!?」
「鳴り方がパターンB……
束が空間ディスプレイを発生させ、素早く指をパネルに走らせていく。
ポチッとな、という言葉と共に出力された映像には、結界で防御されている仮住居が異形の存在から攻撃を受けている光景だった。
「あれって……!」
「今までのタイプとは違うが、どことなく雰囲気が似ているな。明確な違いとしちゃ『女型』ってところか」
「バコさんの言う通り。あれは――」
☆
同じくダイブハンガーの指令室。
そこにも映された光景と、それに映っていた存在に杏寿郎やカナエ、しのぶ、そしてオカ研メンバーも戦慄する。
何故ならば、その存在は……
「間違いない……!奴は『鬼』だ!!」
「「鬼!?」」
「女性型もいるんですね。ゴウエンマとかいうのが比較的人型でしたから人型か異形型かぐらいしか種別はないのかと思ってました」
「無惨が作り出したものにせよ、あのようにこの世界に現れているものにせよ、鬼に私達の常識なんて通用しないわ。今までの『鬼』同様、こちら側に現れるようになった鬼に会話は無意味と思った方がよさそうね」
元鬼殺隊の5人は鬼が攻めてきた事で一気に緊張感が高まっていく。
今は結界で防御出来ているが破られないとも限らないし、放置すれば最悪町の方へ向かう可能性もある。
先程までとは一転して緊迫感溢れる状態となったダイブハンガーですぐさま行動を起こしたのは杏寿郎とパム治郎だった。
「神衛隊の皆はお館様達の救援に向かうため、巌勝殿や狛治の手を借りるわけにはいかない!俺達で迎え撃つぞ、パム治郎!」
「パム!」
指令室を飛び出し、仮住居へのゲートへと向かう杏寿郎に唖然としたが、即座に気を取り直してカナエら元柱の四人も杏寿郎を追いかける。
一歩遅れる形でオカ研メンバーも彼らを追い、ソーナ達生徒会メンバーも追おうとするがグレイフィアに引き留められてしまう。
『鬼』と戦うためには特殊な武器や環境が必要だと告げられた彼女らは黙って引き下がる他なかった。
既に他のパイロット同様、出撃準備を終えていた巌勝は『鬼』の出現に焦っていた。
あれ一体とも限らないし、もしかしたら鬼以外の新たな脅威が現れる可能性も捨てきれない。
だがゴーデスをここで逃すわけにはいかない……と悩んでいたところに杏寿郎から通信が入ってくる。
『巌勝殿!あの鬼には俺達が対処する!貴殿らはそのままお館様やゼット殿の元へ!』
「しかし、現状最もあの『鬼』らの知識を有しているのは私か狛治だ。どちらかが残った方が生存率や勝率は大きく上がる……」
『そこは数で補います。相手は敵地へ単身攻め込みに来ている状態、逆にレジェンド様達は敵地に少数で正面突破を仕掛けた状態……後者の方が明らかに危険度は上です』
『そういうわけで巌勝さんや狛治さんはゴーデスの方をお願いします。機動兵器を有していない私達ではそちら側では戦力以前の問題ですから』
『私も伊黒さんも、出発前にゼットさんが協力してくれてお館様から新しい日輪刀を受け取りました!』
『俺と甘露寺の新しい日輪刀ならば遠距離……それこそ空中に鬼がいてもある程度対処可能だ』
実は、事もあろうに相変わらず空の世界で入手した大量の玉鋼の処理に困っていたゼットがレジェンドを訪ねたところ、材料補充のナイスタイミングだったというわけである。
よくある『俺なんかやっちゃいました?』だがゼット本人は割と本気で困っていたので、ゼットに加えて小芭内と蜜璃の双方も得してまさに一石三鳥。
何故か鬼狩りからの好感度上昇が半端ないゼット。
そのうちゼットに日輪刀を、と元柱達からレジェンドへ懇願されるのも時間の問題かもしれない。
「……分かった。仮住居を襲っている鬼に関してはお前達に一任する。レジェンド様が新設した『
『『すいません後半が本音ですか』』
胡蝶姉妹が同時にツッコミを入れた。
鬼討組――エクスカリバー事件にて巌勝が遭遇したカゼキリを皮切りに、徐々に出現するようになった『鬼』に対抗すべくレジェンドが新設した、いわゆる『モノノフ』に相当する組織である。
総長に巌勝、剣術顧問に縁壱というだけで化け物軍団と予想出来るが、その二人に加えて元柱の5人が中心となっている以外はまだ少数かつ人員募集中だ。
近々向かう空の世界でメンバーを拡充する予定。
「ともかく、今回の鬼について教えておく。奴は『アマツミツツカ』見ての通り女性型の飛行能力を持った大型の鬼だ。属性は天、即ち雷撃系の攻撃を得意としている。見たところそこそこ高度にいるようだが、一度引きずり降ろせばあとは眼前の相手を倒し食らうまで滑空するような移動になり攻撃はしやすくなるはずだ」
『承知した!とにもかくにも地に落としてからが本番というわけだな!』
「そうだ。分かっているとは思うが、援護の要たるパム治郎は最優先で護れ。小型、中型はまだしも大型の鬼相手には援護役が如何に機能するかで討伐難度は大きく上下する」
『任せて下さい!パムちゃんには指一本触れさせませんので!そりゃもう視線向けたら目に向かって陽華突ぶち込む気でいますから!』
『姉さん、パム治郎君の事になるとやたら張り切るわよね』
可愛いは正義が信条のカナエ、そこだけはこの状況でもブレなかった。
そして元鬼殺隊改め鬼討組の面々は仮住居へのゲートを起動し、駒王の仮住居へと転移する。
それから少しして朱乃を始めとした残りのオカ研メンバーも仮住居へと向かおうとゲートへ走ってきた。
巌勝はなんとなく予想出来ていたものの一応声をかけて止める。
「待て、何処に行くつもりだ」
『私達も『鬼』と戦いに行きます……!』
「やめておけ。確かにレジェンド様の仮住居近辺はレジェンド様の加護があって攻撃も通じるだろうが……御本人がいらっしゃらない以上、効果はあの事件の時より減衰する。治癒能力のあるアーシア殿ならばまだしも、戦闘重視のお前達では攻撃が効きにくく逆に足手まといになり味方を危険に晒しかねん」
『でも、イッセー先輩も、部長も……みんな、戦ってます』
「戦える者が戦えばいい。勇気と無謀を履き違えるな。あの事件において右往左往するばかりで大して役に立たなかった、三大勢力の護衛共の事を忘れたのか?対抗する術がない状態で下手に戦場を彷徨けば、最悪そのせいで味方が命を落とす事も有り得るのだぞ」
『それはっ……!』
朱乃や小猫、裕斗は言葉に詰まる。
確かにあの場にはゼットと一体化したレジェンドやサーガもおり、光神の影響力も強かったため彼女らも鬼と戦えたが、今回はウルトラ戦士や神衛隊がほぼ全員ゴーデスとの決戦に赴く。
そのためレジェンドは既に駒王どころか日本にはおらず、サーガはダイブハンガーで待機、オーフィスは気まぐれだし、巌勝にヴィラル、ロージェノム、そして狛治は神衛隊として準備を終えており、すぐにゴーデス島へとクロガネで出撃しなければならない。
何よりあの時のような閉鎖空間ではなく、あくまで認識阻害が働いているだけで下手すれば彼女らが悪魔であることが一般人に知られる可能性だってあるのだ。
『師範……それでも私達は』
「いい加減に我儘を言うなというのが分からぬのか!無事勝利を掴み戻ってきたレジェンド様や我々が、万が一お前達の訃報など聞かされたらどう思うかと少しは考えてみろ!!」
普段は戦闘でも冷静な巌勝が怒鳴るのを聞き、ゼノヴィアや朱乃らはビクッとする。
そう、今回ばかりはレジェンドどころか巌勝や卯ノ花らも頼れない。
アーシアという治癒のエキスパートもリアスにつきっきりで、その分の負担はパム治郎にかかることになる。
そこに自分達が行けば、おそらくはパム治郎のキャパシティーもオーバーし、彼を護るためにカナエらも必要以上に苦戦を強いられ、最悪は……。
『なら私も一緒に行くよ☆』
『『『『『レヴィアタン様!?』』』』』
「セラフォルー殿……!?」
『勿論、無茶しないように皆のブレーキ役としてだけどね☆それなら良いでしょミッチー☆』
「その渾名はやめて頂きたい。誰だそれを教えたのは……!?」
ここでまさかのセラフォルーが名乗りを上げた、というかついて来てたのか……。
なお、渾名については第3章のエクスカリバー編参照。
しかし魔王の一人が保護者役としてついて行き、かつ可能な限り援護に徹するならば何とかなるかもしれない。
「……はぁ……これ以上ここで押し問答している時間は無い。セラフォルー殿、あまりバカ継子共を甘やかさぬよう頼む」
『当然だよ☆レジェンド様を悲しませたくないもん☆』
『バカ継子って!?バカ継子ってそんな私をピンポイントで言わないでくれ師範!!』
「期末テスト全科目八割以上」
『はう!?』
「……夏休み、楽しみにしているぞ」
『うあああああ!!』
『……ゼノヴィア先輩がおかしいです』
『何でも期末テストで全科目八割以上取れなかったら異世界での修行量が3倍にされる約束だったそうですわ』
『そういえばイッセー君やアーシアさんが言ってましたね、そんなこと』
漸く雰囲気も穏やかになり、いよいよゴーデス島へ向けて神衛隊が出撃する時が来た。
同時にセラフォルーを加えたオカ研メンバーも仮住居への転移用ゲートの再起動準備を急ぐ。
「セラフォルー殿、そしてオカルト研究部?だったか。無茶だけはするな。それと……お前達の武運長久を祈る」
『そちらもお気をつけて。レジェンド様やイッセー君をお願いします』
『いってらっしゃい☆私達も頑張るよ☆』
「フッ……ゴーデスよぉぉぉ!!貴様の生体反応のデータを取りつつ、神の国への引導を渡してくれる!!精々足搔いてみせろやぁぁぁ!!」
『『『『『!?』』』』』
久々の巌勝・御大将モード。
突然の変貌にセラフォルーどころか知っている朱乃らオカ研メンバーも驚く。
御大将と化した巌勝を含む神衛隊を乗せ、遂にクロガネが発進する。
目指すはレジェンドらが既に戦線を切り開いているゴーデス島。
発進と同時に光気共鳴転移システムでレジェンドの光気を探知して転移していくクロガネを見送り、急ぎ朱乃らも仮住居に転移後突入するであろう戦闘の準備を整える。
既に転移していた杏寿郎ら鬼討組はアマツミツツカが撃ち込む光弾を結界が防いでおり、撃ち込まれる度にドーム状の結界表面で光弾が弾け飛ぶの目にしていた。
「さすがはお館様の張った結界!鬼の攻撃だろうとビクともしないか!」
「ち……近くで実際に見るとやっぱり私達が戦ってきた鬼と全然違う〜!」
「甘露寺の言うようにまるで別物だ。俺達の知る鬼は少なからず会話が成立したが、あれはこちらが理解出来る言葉を発してさえいない……!」
アマツミツツカは他の鬼同様に鳴きはするが、明確な単語や会話が出来るような言葉は一切無い。
結界の予想以上の強靭さに一先ず安心した杏寿郎らだが、ふとカナエとしのぶが何かに気付く。
「……ねえ、しのぶ。あの鬼、私達から視線外して別の方を向いてない?でも町の方じゃなくて……」
「え?私達でも町でもなく……仮に他の人がゲートから出て来ても結界内だし、あの鬼の攻撃は……ッ!?」
しのぶは即座に理解した。
アマツミツツカが狙おうとしているのは結界のある仮住居周辺ではなく、あくまで認識阻害だけがかかっている仮住居への道や周囲の森だと。
それを伝える間もなくアマツミツツカは先程までと同じように掌から天の力を凝縮した小槍のような光弾を放つ。
仮住居ではない周囲の森へと放たれたそれは着弾と同時に爆発し、森に火の手を上げる。
杏寿郎らが驚く中、アマツミツツカの光弾は次々と周囲の森を焼いていく。
(まるで私達の逃げ道を無くすような戦法……!逃げ道……?……ッ!拙い!)
しのぶはさらに燃え広がる炎を見てある事に気付いた。
それは即ち呼吸法を使う者にとっての致命的とも言える、煙による一酸化炭素中毒である。
アマツミツツカを攻撃するためには安全である結界内の仮住居周辺から出る必要があり、周囲の森は既に炎が拡がっている状況だ。
しかも認識阻害のおかげで町側は誰も火事に気付いていない……鬼や悪魔などの事が安易に広まらないという意味でなら良かったのだが、それが仇となって孤立してしまっている状態にある。
天を舞う鬼、加えて燃え盛る森によって全集中の呼吸を封じられるという悪環境……鬼討組は初陣にして今までを超える苦戦を強いられる事になった。
そして、さらなる別の魔の手が駒王町にそのものにも及ぼうとしていた。
☆
――とある場所――
「ほう?これを今からあの町に送り込むのかな?」
「雑兵代わりに使えるかどうかのテストだ。構造は完璧に把握した。全滅したところで資材さえあれば再生産は出来る」
「バルトールの方はどうだい?ファーさん」
「試作機は完成している。あとはあの煩い奴を組み込むだけだ。相変わらず抵抗しているが、それを見るのも後僅かだ。もっとも……投入に関しては光神どもが一時的にこの世界を離れた後だがな」
「手堅く着々と確実にってワケか。光神サマが離れても一気に攻めないというのは中々通だねぇ」
「彼らが離れても代わりの者が少なからず来るだろうからね。宇宙人による侵略行為というのは得てして恐ろしく周到だったり、気付かれずに進んでいるものだよ。それこそ町が外見そのままに全く別のモノにすり替わっていたり……ね」
「おいおい怖い事言うね〜サキさん、あの国はこれから夏だっていうし怪談話の一つに加わりそうな話じゃないの」
ルシファーやトレギアの本拠地ではあるものを駒王町に送り込む算段をしている。
だが雑兵代わりというものに紛れて一体だけ、別格の存在感を放つものがあった。
「ファーさん、アレも出す気かい?」
「あれはバリアのテストを行う。当初は一時間という稼動限界があったがそれも解決した。こいつらが全滅した場合の殿に使う」
「流石だね、ルシファー。ではこれらを送り込んだらそれを見ながらティータイムにしよう」
「お、いいね。ところでサキさん、白龍皇はどんな感じ?」
「少しずつだが片鱗は見えてきた。そう遠くないうちに乗れるくらいにはなるだろう。自在に扱えるようになるにはまだまだといったところかな」
「へえ……やるもんだ」
そんな会話をしながらも彼らは駒王へと『手駒』を送る準備を整えていく。
そしてそれが完了に近付くと、彼らに声をかける人物がいた。
「では僕は近くで見させてもらうとしよう。僕の興味を引く相手が現れるかもしれないし、場合によっては僕自身が直接確かめる事になるかもしれない」
「それは構わないが、君の興味を引く相手とは私達も気になるね」
「現れてみなければ何とも言えないさ。ただ、僕の勘が告げている……僕が狩るに値する者が現れるとね」
「じゃ、コイツは現地でのんびり味わってくれ。帰って来たら直に見た感想とか聞かせてくれよ?」
「ありがたく頂くよ、ベリアル。感想についても約束しよう。出来ればその時、白龍皇の彼にも同席願いたいな」
「そいつは俺も同感。付き合い悪いよなーアイツ」
では、と踵を返し愛機の元へ向かうその人物は、駒王……いや、レジェンドらに何を齎すのか。
今、駒王に最大の危機が訪れようとしていた。
〈続く〉
宇宙――遥か彼方より、地球を目指し光速を超えて突き進む六つの光。
「急げ!既に戦いは始まっている!」
「地球へ着き次第、君はそれをダイブハンガーへ!」
「ええ!」
ある艦の内部――仲間達に見送られ、かの者達の元へ駆けつけんとする二人の男女。
「私は準備完了よ!」
「よし、俺も準備完了だ!」
「我々はもう暫くかかりそうだ。だが、あちらにも心強い仲間……いや、勇者達がいる!二人共、頼んだぞ!!」
「「了解!!」」
あったのは絶望だけではない。
希望も、また――
ハイ、仮住居を狙ったのは鬼でした。
この鬼ですがゲームでも似たようなことして主要人物の親族の命を奪ってます。
むしろ宇宙人含むヤベーやつらが狙ったのは駒王町そのものです。
察しのいい方なら敵側の面子から、遂に彼女に出番がと予想つくんじゃないかと。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)