ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
駒王町での激闘、遂に決着です。
サブタイトルはガオガイガーでも有名なBGMから。
それから本作投稿時、オリジナル機体の募集を開始しました。
第二部からの登場になるので、投稿される場合は気長にお待ち頂けたらと思います。
目次ページか活動報告からいけますので、気が向いたら御投稿下さい。
それでは本編をどうぞ。
サイバスターとシュロウガの対決はサイフィスとの契約を行いその性能を大幅に増したサイバスターに軍配が上がった。
相手は何事もなかったかのように修復して撤退したが、それだけでも十分な結果と言える。
そしてプラーナの消耗によって戦闘続行が難しくなったロスヴァイセはサイバスターをディバイディング・フィールド外に着陸させ、ガオファイガーらの戦いを見守ることにした。
その戦いを見て彼女は知る。
御伽話の勇者ではなく、本当の勇者を。
☆
仮住居の方で繰り広げられている、アマツミツツカとの戦いも大詰めであった。
「ふーむ……儂らの出番はやはりなさそうじゃの」
「その方が面倒くさくなくていいんですけどねー。最近はトレーニングルームでしか身体動かしてないから鈍ってないか不安というか」
「そんなものぶら下げてるからですよぅ!ちょっとは養分分けていたたたた!!オーフィス痛いです!!」
「ぷんすこー。ティアマットも結構あるから我やスカーサハの敵。乱菊は隠しボス」
「隠すどころか見せつけてるがの。というか乱菊が隠しボスならラスボスは誰じゃ?」
「ルート分岐で変わる」
「「「何それ!?」」」
援軍として来た四人(うち龍王と龍神は強制連行)だったが、奮起したオカ研や鬼討組らが怒濤の攻めで圧倒している為、手持ち無沙汰になってしまいガールズトークによる暇潰しに移行している。
ただ一人、天界からやってきたゼロガンダムだけは同じく天界側に属する紫藤イリナに近付いていく。
「いつまでそうしている気だ。力不足だからとグダグダしているうちにあいつらは先へ先へと進んで行くぞ」
「……でも……」
「……スペリオルドラゴンからお前が悩んでいるようなら導いてやってくれと頼まれたが、やめだ。最初から強くなる気のない奴に道を指し示してやるほど俺は甘くない。そうだな……選ばせてやろう。剣も信仰も捨て一人の人間として今後我々と関わらず生きていくか、それとも最期まで剣士であるために今この場で俺に斬られるか」
ゼロガンダムの出した選択肢にイリナは驚きのあまり目を見開いて抗議しようとするが……
「そんな!?何で「それとも!!」ッ!?」
「今貴様の目の前にあるその
「……!」
「大方周りの連中が予想以上に強い事で劣等感を持ったのだろうが強くて当然だ。優れた師がおり、その者が課す修行に真剣に取り組めばそうもなるだろう。殆ど独学だった貴様があいつらより弱かったとしてもそれは恥ずべきことではない。真に恥ずべきなのはあいつらより弱いからと逃げ腰になることだ」
今でこそ聖竜騎士であり初代シャッフル騎士団の一角という輝かしい栄光を持つゼロガンダムも、最初は魔竜剣士と呼ばれ未熟で騎士ですらなかったのだ。
そんな彼を導いたのが同門であったヴイスクエアや、洗脳され幻魔王バイスガンダムとして彼の前に立ち塞がった父親のファルコガンダムである。
彼らだけではない、数多の人物との出会いの果てに彼はスダ・ドアカを救う程の英雄として成長を遂げた。
真の強さとは一人で掴むものではない。
それをゼロガンダムはよく知っている。
「もし貴様が最後の選択肢を選ぶというなら俺が直々に鍛えてやる。どの道異世界に行くんだ、貴様をその剣に恥じない騎士として徹底的にシゴキ尽くす!そして見事修行を終えた暁には聖竜騎士として認めてやろう」
「聖竜騎士……」
聖竜騎士――彼ら一族にとって最高位の称号。
彼の父・ファルコガンダムもまたその称号を持ち初代円卓の騎士に名を連ねた英傑だった。
光神となったスペリオルドラゴンに仕える彼は雷龍剣の後継者を独自路線で選ぶ事が出来るため、
とは言っても情けない者を後継者にすればそれこそ一族の顔に泥を塗ることになる。
だからこうして発破をかけているというわけだ。
無論、最初から彼女の答えは決まっている。
「私は……!私はもっと強くなりたい!ううん、強くなる!!」
雷龍剣に手をかけ、思いきり引き抜くイリナ。
それを見たゼロガンダムは満足そうに頷き、師として最初の指示を出す。
「たった今からその剣の持ち主は
「はいっ!先生!!」
迷いを振り切ったイリナはアマツミツツカへと突撃する。
そんな彼女をゼロガンダムは――
「先生……か。悪くない響きだな」
――見ておらず先生と呼ばれて嬉しそうにしていた。
「よし……!破壊可能な部位は全て破壊し、鬼祓いもパム治郎が済ませた!最後まで気を抜くな!全力で押し切れ!」
「「「「「はい!!」」」」」
全体を指揮する小芭内が檄を飛ばす。
アマツミツツカの主だった部位は完全に破壊され、攻撃力を大幅に減少。
文字通り後は討つのみとなった。
人数が人数がだけに袋叩きであるが、鬼の危険性を考慮すればそれもまた当然である。
「ここで活躍しないと修行倍増ここで活躍しないと修行倍増……!!」
「なんか強迫観念っぽいのにかられてるね、あの子☆」
「え?え?巌勝さんの修行ってそんなに厳しいの?」
「心配するな、甘露寺。柱は皆厳しい鍛錬と実戦の繰り返しでその技量を上げてきた。それの延長線程度だろう」
小芭内の言葉に「そうよね!」と笑顔で返す蜜璃だったが二人は気付いていない。
縁壱考案の継国式はあの兄弟『が』日常的にこなすような難易度だという事に。
その焦りでゼノヴィアはミスを冒す。
「ギィアァァァァ!!」
「ぐっ!?」
両手を振り上げ、天の力を纏いそのまま振り下ろしたアマツミツツカの一撃を受けて吹き飛ばされるゼノヴィア。
咄嗟にデュランダルで防御したものの、あまりの衝撃に受け身も取れず地面に叩きつけられた。
「ゼノヴィア先輩!」
「拙い!あの位置であの体勢では追撃に対応出来ない!」
「縛道の六十一、六……!?」
小猫と裕斗が叫び、朱乃が六杖光牢を発動しようとした時、一つの影がゼノヴィアの背後から飛び出しアマツミツツカを大きく斬りつけた。
「やあぁぁぁぁ!!」
「イリナ!?」
「あの剣は……!?」
ゼロガンダムがイリナの為にと新たに作成した彼女用の雷龍剣は、アマツミツツカを容易に斬り裂き地に落とす。
「よしっ!」
「先程その剣士が言っただろう!最後まで気を抜くな!」
「先生!?」
「だが、良い一撃だった。次で決めるぞ、俺に続け!」
「はいっ!」
いつの間にか再び近付いていたゼロガンダムが真雷龍剣を抜き、その刃に雷を宿す。
そして起き上がろうとするアマツミツツカを見据え、一気に距離を詰め――
「
「はああああっ!!」
ズシャアァァァァッ!!
「ギィアァァァァ……!」
「魂喰らう悪しき鬼よ、
「ぅえっ!?え、えっと……無に還れ!」
アマツミツツカを討ち、しっかり決め台詞まで言っているゼロガンダムに倣ってイリナも言ってみるが、タイミングがズレた上に言い慣れていない事もあって師となる彼と違いイマイチ締まらなかった。
最初は唖然とした朱乃らであったが、パム治郎がアマツミツツカの亡骸を鬼祓いして素材化したことでハッとなり喜びの声を上げる。
その一方で……
「ふ……ふふ……修行倍増確定……」
「案ずるなレディ・メッシュ。俺が巌勝には口添えしておく」
「……!ありがとう小さい騎士よ!」
「あ」
レディ・メッシュにツッコまれる前にゼノヴィアがゼロガンダムに対する禁句を言ってしまい、イリナはヤバいという表情になる。
「ちょっ……ダメ!ゼノヴィア、すぐ謝って!」
「ん?どうしたイリナ。そんなに焦っ……」
「
ドォォォォン!!
「ぎゃああああ!?」
「ゼノヴィアァァァ!?」
「ちっ……避けたか。まあいい、口添えするが巌勝がそれで気を収めるかは別問題だからな。倍増どころか二乗三乗と乗算するかもしれんということは覚悟しておくことだ」
「え」
新技は回避されたがしっかりとトドメは刺したゼロガンダム。
ゼノヴィアはあっさり白くなって力尽きた。
「何というか……彼女、カナエさんの時も思ったけどさりげなく自ら自爆特攻しにいくタイプだね。しかも天然なのかそれに気付かない」
「あらあら……この光景も見慣れたものですわね」
「入部からあまり時間が経ってないのに見慣れる程こういう事態が起きてるのもどうかと思います」
「つ……疲れましたぁ〜……」
ギャスパーを除くオカ研メンバーは多少の疲れはあるだろうがまだまだ余力はありそうだ。
「ハイ総員お疲れ〜。けどまだ終わってないわよ」
「乱菊先生?」
「ぷんすこー」
「だからオーフィス痛いですってばぁ!ていうか何で私ばっかり狙うんです!?」
「我とティアマット、ドラゴンだから」
「そっちの二人は死神ですよ!元がつくかもですけど!同じ『神』の字が入ってますよね!龍神と死神で!」
「かみ、とじん、で違う」
え?終わってないってそっちの戦い?と思ったが違う事に気付く。
そう、送り出した凱や杏寿郎らがまだサタンデロスと戦っている。
そんな彼らのところにまたまた束から通信が入る。
『はろはろ〜セラちゃん、そっち終わった?』
「うん☆聖竜騎士さんとイリナちゃんがズバッと決めたよ☆」
『おっけー!ろせちゃんも相手が撤退したみたいだし後は黒いバリア付きと陰湿髑髏だね。ブレスレットを通してそっちに映像回すから応援よろしくー!』
そういうと間髪入れずにブレスレットから映像が大きく映し出された。
☆
「ブロウクン!ファントォォォムッ!!」
ファントムリングを展開し、その豪腕を射出するガオファイガー。
当然サタンデロスはバリアを常時展開しているため防がれるものの、それは想定済み。
「まだだ!C.C.!杏寿郎!」
「言われずともっ!」
「承知したッ!!」
バリアのブロウクンファントムを弾いた部分へとコンパチブルガリバーのプラズマスピン・ナックル、さらにはグルンガスト参式のドリル・ブーストナックルが続け様に撃ち込まれる。
「ドリルニー!!」
そして右腕を戻したガオファイガーの右膝のドリルが唸りを上げガリバーと参式の腕をも弾いたバリアへと追撃を叩き込む。
「うおおおおお!!」
凄まじい威力の連撃にバリアの出力を維持出来なくなったのか、遂にバリアが少しずつ破られていく。
いけるか、と思ったがガオファイガーを引き離すべくサタンデロスが反撃したことでガオファイガーは吹き飛ばされ、再びバリアが修復されてしまう。
「やはり一筋縄ではいかないか!」
「うむ!しかし先の攻撃で活路は見えた!」
「一点集中による攻撃であればそれに対する防御力を確保すべくエネルギーを集中させる必要があり、結果としてバリア形成の為のエネルギー供給が追いつかなくなり突破が可能になる……か。あとの問題はそれが出来るだけの攻撃力と、それと同時に発生装置らしき胸部のアレを破壊する手段か。欲を言えば、バリアを破ったら発生装置だけでなく奴自体もまとめてそのまま破壊出来ればいいんだがな」
ガオファイガーが加わった事による戦力増加の結果が目に見えて判明し、C.C.と杏寿郎の闘志はさらに燃え上がり、二人を引っ張る凱もまたそれに触発されるように闘志――いや、勇気を燃やす。
「俺に考えがある!」
「何?」
「本当か、凱殿!?」
「ああ!仮説にはなるが、おそらく奴のバリアは完全な自動防壁じゃない。少なからず奴自身の思考プログラムが反映されているはずだ。一度でいい……奴のバリアを完全に破壊出来れば、そのタイミングに合わせてヘル・アンド・ヘブンのE.M.Tフィールドで奴を拘束しバリア修復を封じつつ破壊出来る!」
つまりはプログラムによって動いている事を利用し、バリア破壊後にエネルギーによる拘束を行い、機体異常を認識させバリア修復から思考を逸らし、そのスキに一撃必殺のヘル・アンド・ヘブンを叩き込んで粉砕する。
「確かに奴が思考プログラムが存在しているのであれば望みはあるな。懸念はやはり思考プログラムではなく決まった行動をとるタイプか、もしくはプログラムされたものではなく奴自身で考える上に相当な切れ者だった場合だが」
「そう。本来ならバリアを破壊し、次に発生装置を破壊もしくは一時的にでも使用不可の状態にしてからが理想なんだが、奴のバリアの強度から考えて少なくともバリア破壊には2機必要だ。殆ど賭けに近いが……ディバイディング・フィールドの維持時間も迫っている以上、一か八かやるしかない!」
「その通りだ!やらずに倒れれば後悔しかない、しかしやれば出来るかもしれない!」
「でしたら、微力ですが私もお手伝いさせて下さい」
「「「!」」」
三人が声のした方向を向けば、修復をほぼ終えたガリルナガンが飛んでくる姿が見えた。
「クロニクル少女!いけるのか!?」
「はい。レジェンド様と束様の想いを宿したガリルナガン、あの程度で落とされはしません」
「だが、それだけ性能を引き出せているのはそれを知っている君がパイロットだからだ。二人の想いを大切にしている君が乗ってこそ、そのガリルナガンは如何なる困難も打ち破る力を発揮する!それが加わったのは心強いぜ!」
杏寿郎に応答しつつ、相変わらず励まし方の上手い凱にクロエも微笑みが零れる。
彼女の腕前を知っていたC.C.としてもガリルナガンの参戦はありがたかった。
そこに、さらなる頼もしいサポートが。
『話は全部聞いてたよ勇者ーズ!』
「何だその珍妙な呼び方は」
『まあまあ良いではないかしーちゃん!がっくんの仮設ね、束さん的にほぼ満点だよ。強いて言うなら、認識させるには一定以上の障害が必要ってことかな。バリアの修復、あいつには結構優先度高いみたいだから与える障害はその上を行かないといけないよ』
「なるほど!つまり!?」
『クーちゃんも加えて、がっくんの作戦を実行!バリア破壊とヘル・アンド・ヘブンの間にクーちゃんによる発生装置っぽいやつの破壊も混ぜ込むよ!発生装置じゃなくても身体の一部を破壊されたとなればそっちに意識は向くだろうからね!』
通信を聞いていた束によって告げられた、凱の作戦の完全版の実行。
バリアとその発生装置らしきものの破壊、そしてヘル・アンド・ヘブンによるサタンデロスの撃破。
全て成功すれば撃破確実なその作戦は各々のタイミングがよりシビアになる事も示唆されていた。
だが束、そして命は彼らに全てを押し付けるようなマネはしない。
『こっちでもリアルタイムで状況確認しつつタイミングをオペレートすれば、推測成功率は40%まで上がるわ!』
『そして私達二人も含めて残りを10%ずつ勇気でカバーすればジャスト100%ぉ!』
「束博士、命……!そうだ、かつてガイガーの合体誘導用ビーコンが破壊された時も力を合わせて合体を成功させたんだ!足りない分は勇気で補えばいい!!」
もはやGGG上層部にいても違和感ないノリと化している束も含め、三人の言葉は他の三人を奮い立たせるのに十分過ぎた。
「やれやれ、束もいよいよ感化されたか。だが……嫌いじゃないぞ、こういうのも」
「うむ!これは負けていられないな!」
そこにクロエが少しばかり普段と違う反応を見せた。
「何かで見ました……こういう時は、えっと……勇者ーズ、ふぁいやー……?」
「「「「ファイヤァァァァ!!」」」」
「テンション上がりすぎだろ」
C.C.のみ冷めた反応だったが、クロエの言葉にやる気が上限突破した凱と杏寿郎、命に束の四人は大絶叫。
束だけでなく杏寿郎もGGGにいても……というか彼の場合、普通に主要メンバーとして混じっていても自然な気がする。
そしていよいよ、その作戦を実行に移す時がきた。
『プラン最終確認!フィールド維持可能時間も迫ってるから簡潔かつ手短にいくよ!まずはきょーくんの参式としーちゃんのガリバーによる大威力攻撃の
『タイミングや状況はこっちでもオペレートするわ!こっちは数値で、そっちは空気や視認で!全員の力と勇気を合わせれば絶対やれる!』
「ああ!やるぞ皆!!」
凱の掛け声に同意するように杏寿郎が先陣を切る。
斬艦刀を巨大刀剣状態にして構え、サタンデロスへと突撃。
「一意専心!炎の呼吸壱ノ型・不知火!!」
通常より遥かに大きく、重くなったにも関わらず普段と変わらぬ速度で斬艦刀による斬撃を繰り出す参式。
サタンデロスのバリアに防がれるものの、押し返され弾き飛ばされぬよう機体下半身に力を込めるようにして固定しつつ威力を維持する。
その様子を異常と判断したサタンデロスだが、攻撃しようとした瞬間に別の巨大な影が追撃を仕掛けてきた。
C.C.のガリバーだ。
「ガリバー……トルネードッ!!」
本来ならば両手のプラズマスピン・ナックルを射出後、ガリバー・バーストを発射しそれらの直撃後、接近して膝蹴りで空中に蹴り上げてから放つガリバー・トルネード。
それを単発で放った理由はただ一つ。
ドガァン!という轟音が響き、エネルギーを纏ったガリバーの拳は斬艦刀を押し込むような体勢になっていた。
文字通りの一点集中、斬艦刀の重量に加え参式とガリバー、2機のスーパーロボットのパワーを上乗せした一撃がバリアに激突し火花を散らす。
サタンデロスは参式とガリバーを危険因子と判断し、バリアが破壊されそうにも関わらず2機を攻撃する。
しかし、2機は少しずつ損傷していくも攻撃の手は緩めない。
「「おおおおおっ!!」」
杏寿郎のみならず普段はクールなC.C.まで吼えるほどに気迫の込められた一撃は、遂にバリアを粉砕しその衝撃でサタンデロスを後退させるが、勢いあまって参式とガリバーはそれぞれ左右に倒れ込む。
「ぐうっ!!」
「あとはお前たちの仕事だ……!」
「ああ、任せろ!」
『敵怪獣、本体の受けた衝撃よりバリア修復を優先する模様!バリア再構築反応有り!』
『あの出力のバリアは一度完全に破壊したら修復出来ても多少のタイムラグはあるよ!クーちゃん!!』
「はい!バスタックス・ガン……シュート!」
サタンデロスがバリアの修復を始めるより早く、ガリルナガンはバスタックス・ガンの重金属粒子砲を放つ。
放たれたエネルギーはサタンデロスのバリア発生装置……と、首の付け根にそれぞれ半分ずつ命中する形で直撃した。
完全に破壊したわけではないが、バリア発生装置に異常をきたしつつ凄まじい衝撃を受け、サタンデロスは片膝をついた。
「外れたのか!?」
『いーやそれでオッケー!あれはクーちゃんの心遣い!』
『心遣い……あ!そういう事ね!』
実はガオファイガーは約31m……50mを超えるガリバーや、60mにも及ぶ参式やサタンデロスの約半分ほどの大きさしかない。
首が長いというのもあるが、サタンデロスに決定打を与えるための身長差を補正もしくは調整する意味で膝をつかせたのだ。
「俺にも分かったぜ!ベストポジションだ!皆が繋いでくれた勝利の鍵……それで俺が未来への扉を開く!ファイティングツール・パージ!ファイティングローブ、セットォ!!」
凱の掛け声に合わせ、ガオファイガーの背部に新たにマウントされていたパーツが分離し、グローブ状に変形してガオファイガーの両手に装着される。
これが新たなるガオファイガーの力、ファイティングツール……その一つであるファイティングローブ。
ガジェットツールを参考に、新たに開発された準ハイパーツールだ。
ヘル・アンド・ヘブンによる機体や凱への負担を大幅に軽減し、エネルギー効率の改善及びE.M.Tフィールドの拘束力強化など、直接的な威力ではなくサポート面に特化したそれはほぼヘル・アンド・ヘブン用に開発されたものである。
そして、全ての準備を終えたガオファイガーは遂にその技を発動する。
「ヘル!アンド!ヘブン!!」
右腕に赤い攻撃エネルギー、左腕に黄色い防御エネルギーを集約するガオファイガー。
「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ……」
凱が呪文を唱えつつ、ガオファイガーは両手をゆっくりと近付けながらガッチリと組み、攻撃と防御の二つのエネルギーを融合させ、同時にE.M.Tフィールドをサタンデロスへと放射・拘束する。
「はあぁぁぁぁっ!!」
「――!?」
E.M.Tフィールドで片膝をついたまま反り返るような状態に拘束されるサタンデロス。
もし以前のままであればサタンデロスのパワーによって破られていた可能性もあったが、ファイティングローブのよって強化されたE.M.Tフィールドは凄まじく全く身動きが取れない。
「うおおおおおっ!!」
Gパワーを最大まで高めて緑色に輝くガオファイガーが、組んだ拳を突き出し大地を砕きながらサタンデロスへと爆進していく。
仲間達によって繋がれた願い、そして託された想いをその身に宿し、勇者王の拳は破壊神の胸を貫く。
ガキイィィィィィッ!!!
しかし、ここで予想外の事が起こる。
サタンデロスがここにきて僅かに動き出したのだ。
「何ッ!?」
『うそぉっ!?』
『そんな……!E.M.Tフィールドの拘束力は以前より180%も増しているのに……!』
だが、彼らはそれをも超える驚愕に見舞われた。
右手でガオファイガーの左腕を掴んだサタンデロスが、自ら身体の中に押し込んでいくのだ。
まるで何かを取り出してほしいとでも言うような動きで。
それを察した凱はサタンデロスに導かれるまま、エヴォリュダー能力でサタンデロスの意志を感じ取り、体内にあったあるものを掴む。
(これでいいのか!?)
凱の心の問いかけに頷く動作を見せるサタンデロスから、ガオファイガーはそれを取り出しつつ融合させたエネルギーを一気に解放する。
「ふんっ!!」
ドガァァァァァン!!!
サタンデロスは爆散し、周囲には遺された僅かな装甲やパーツ、そして破損しているがある程度原形を留めている頭部が散らばった。
それを駒王学園の校舎屋上から見ていた避難した人々や、ダイブハンガーにいる束や命、リアスらも歓声を上げるがガオファイガーは取り出したものを両手で持ち、それを見たまま動かない。
「やったな、凱殿!」
「ああ……」
「やる前は暑苦しいほどのテンションだったくせにどうした?お前が撃破していきなり感慨深くなるようなら只事ではないだろう」
純粋に喜んでいる杏寿郎に対し、C.C.は凱の様子を怪訝に思う。
普段の凱なら「皆のおかげだ!」と爽やかに言い切るだろうに、それどころかどこか気落ちしているのがすぐに分かった。
「凱様、それは……?」
「奴がこれを取り出してほしいと……俺に頼んできたんだ」
「なんと!?」
「普通の奴ならお前は何を言っているんだと言ってやりたいところだが……お前がその調子で言うと信憑性があるな」
その意味が分からず四人が神妙な面持ちでそれを見ていると、彼らの頭に一つの声が響く。
――アリガトウ――
「「「「!?」」」」
――コレデモウ何モ壊サナイデスム――
「この声は……!?」
「……あいつだ」
「何?」
「ヘル・アンド・ヘブンであいつの身体に拳を突っ込んだ時、少しだけあいつの記憶を垣間見た。あいつは元々は惑星守護神として生み出されたんだ」
「惑星破壊神ではなく……?」
サタンデロスはかつてギガデロスと呼ばれ、凱の言う通り惑星守護神として複数が製造され、数多の星々を守り抜いた。
しかし外敵から星を守り抜き倒すべき敵がいなくなった後、突如ギガデロス同士で戦い始め結局最終的にはその影響で守るはずの星が滅んでしまったという。
そしてその原因となった黒幕によって、ギガデロスの一体が回収・改造されて駒王に送り込まれた……それがサタンデロスの真実であった。
『そんな、酷い事を……!』
『科学者として虫酸が走るね、そいつ……自分が利用したいがために同士討ちさせた挙げ句、一体捕獲して好き放題したわけだ』
命は悲しみに、束は怒りに震えている。
――ソレハバリア発生装置ノ『コア』。少シデモ君達ノ役ニ立テ……バ……――
「……ッ!そうだ、さっき頭部が!」
「凱殿、これだな!」
グルンガスト参式が抱えてきたサタンデロスの頭部の目が僅かに点滅している。
「クロエ、私とお前は使えそうなパーツを片っ端から拾うぞ。とはいえ私と凱は最後に一仕事あるから片手は開けておかねばならんが」
「はい!」
「しっかりしろ!まだ希望はある!」
――最期ノ……相手……勇者デ……良カ……――
言葉を言い切る前に、その目は光を失った。
「おい!返事をしろ!お前は一つの星を守り切った勇者だ!ガッツを見せてくれ!」
凱の言葉も虚しく、サタンデロスの頭部は完全に沈黙し物言わぬ骸となった。
「くそっ……」
「……凱殿」
「おい、もうじきフィールドが元通りになるぞ。早いところ脱出しないとえらい事になるし、やるべき事を済ませたらとっととダイブハンガーに帰還してこれを束に渡す。ま、レジェンドを丸1日貸せば文句言わんだろ」
「C.C.様、レジェンド様の人権を無視してませんか?」
凱と杏寿郎がそれぞれの機体を向けると、ガリバーとガリルナガンがそれぞれの武器を機体にマウントし、サタンデロスの残骸をゴッソリ抱え込んでいた。
ガリバーは片手でディバイディングドライバーをガオファイガーに投げ渡しつつ、さっさと脱出してしまう。
「ああそうだ、お前達二人が持ってる頭とバリア・コアも持って来い。一番重要な部位だからな」
「……?それはどういう……っと。いつまでも沈んでいられないな。やるべき事、やるとするか!脱出だ、二人とも!」
「うむ!」
「かしこまりました」
ガリバーに続き、ガオファイガーに参式、ガリルナガンもフィールドから脱出すると、自然とディバイディングドライバーで作ったフィールドが元通りになる。
そしてガオファイガーはディバイディングドライバーの前端部を交換し、ガリバーはスペシウム砲をスタンバイした。
「凱殿!C.C.殿!何をする気だ!?」
「まあ見ていろ……というか凱、お前のステルスガオーどれだけ単独進化してるんだ。ライナーガオーやドリルガオーが置いてけぼりくらってる感満載だぞ」
「はは……多分クルーガー夫人がガジェットガオーを参考にしたからそれに倣ってこっちについてるのかもな。さて、始めるか!今回の仕上げだ!」
ガオファイガーはサタンデロスの遺したバリア・コアをしっかり抱え込みつつ飛翔しドライバーを地上に向けた状態で静止する。
「こっちは準備出来たぜ、C.C.!」
「これはまだ改良が万全じゃない。一発撃ったらダイブハンガーなりで補給しないと使えないからミスはするなよ」
C.C.がそう言うとガリバーはスペシウム砲をガオファイガーのドライバーの先端部分に狙いを定めて発射準備に入る。
砲撃エネルギーをウルトラ戦士が使う『リカバリーオーラ』と同質のものに設定し、そして――
「リバイバルブラスター……発射ッ!」
穏やかな光が空に向けて発射された。
迫りくる光に対し、ガオファイガーは新たに換装したドライバーを起動させる。
「レイディアルドライバァァァ!!」
ドライバーの先端部を中心に極薄のエネルギーレンズが形成され、そのレンズに命中した砲撃は放射状に拡散・反射され破壊された駒王町全域、そして負傷した者や失われた自然をも癒やしていく。
まさに奇跡の所業、ウルトラマンと同じ力を行使した彼らへ駒王学園へと避難した人々を始め、駒王町各所から歓声が大きくなる。
「これで一安心だな!」
「あとはロスヴァイセ様とサイバスターを回収しないと」
「大丈夫です〜……なんとか動かせますから〜……」
――これで途中で落ちたら笑いものですよ――
「意地でも落ちませんっ!!」
「……本当に大丈夫みたいですね」
サイフィスの一言で中途半端だが復活したロスヴァイセに苦笑しつつ、凱は全員に通達する。
「皆、胸を張って帰ろう!俺達は勝ったんだ!」
「うむ!」
「「はい!」」
「仮住居の方も無事終わった様だし、これ以上騒がれて面倒になるのは御免だからな。早く帰還するぞ」
C.C.の言葉に頷き、帰還用の転移陣を展開してガオファイガーらはダイブハンガーへと転移していく。
そしてまた、仮住居周辺も自然が蘇り安心した朱乃らもゲートからダイブハンガーへと帰還し、駒王町での激戦は漸く終わりを迎えた。
そしてロスヴァイセの時と同じく、彼らの勇気に反応し、ある人物の持つモノが少しずつ輝きを放ち出した。
〈続く〉
まさかのイリナ弟子化にサタンデロス(の残骸)回収。
前半はともかく後半は作者も投稿前に思いつきました。
スパロボ30のアズちゃんミツバちゃんが可愛いのでヒロイン入りさせようか考え中。
ハイD世界の人間界の技術じゃ、あの戦艦もヒュッケも作れねーべ……レジェンド一家絡んだら逆にあっさり作りそうだけど。
次回、再びゴーデス島で大激突。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)