ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
おそらくは今回が今年最後の更新になりそうです。
年末年始は仕事がハードスケジュールで休みはそのうち一日だけ……なんとか乗り切らねば。
今回は原作よりも早い段階で加入する彼女や、まさかの彼用の新型機絡みの回です。
それでは本編をどうぞ。
先日の大粛清は終業式を終えて帰宅したリアスやソーナ達にも伝えられた。
最初は驚きはしたものの、割とすぐに受け入れたリアス達を見てサーゼクスは改めて本当の意味で悪魔が次の時代へと進もうとしているのを感じた。
ついでにセラフォルーが、粛清された悪魔達がソーナの夢である「誰もがレーティングゲームについて学べる学校」の開設を馬鹿な話と嘲笑っていたのを知っていたため、ぶっちゃけスカッとしたと物凄い笑顔で言ったのにはソーナも若干引き気味だったらしい。
さて、ウルトラ戦士を始めとする光神陣営との交流や短期間でとんでもないスケールの激戦を連続で乗り越えたオカ研メンバーやソーナら生徒会メンバーが強靭なメンタルを入手出来たのは良しとしよう。
実は祝勝会の日、レジェンドはサーゼクスやジオティクスらにあることを伝えていた。
それはフェニックスの涙の件を顧みて「フェニックス家ないしその眷属一人だけならば異世界修行への同行を許可する」という事である。
まさかの言葉にしばしポカンとしたグレモリー家ではあったが、理解した後は何度もレジェンドへ頭を下げていたのは祝勝会に参加した者であれば目にしているだろう。
それらをフェニックス家に伝えた結果、ライザーは未だ引きこもりでユーベルーナはそれを献身的に支えている状態……そこで白羽の矢が立ったのは『トレード』によってライザーの眷属ではなくなった彼の妹であるレイヴェル・フェニックス。
以前のレーティングゲームでは眷属に組み込まれていたためリアス達が短期間に凄まじい成長を遂げたことを実感していること、そして彼女がフェニックスの血筋であることを考慮して決定したのである。
加えてレジェンドが「誰が同行するにせよ、オカルト研究部の修行風景をライザーの眷属一同見学しに来い」と伝えろと言われていたことも合わせて告げた。
驚きの連続ではあったものの、彼らが強くなった理由を知るには絶好の機会とユーベルーナ以外の眷属はそれを承諾、フェニックス家もライザーのためになるのならばと快く送り出した。
☆
そして今日がその日……必要なものを詰め込んだバッグやキャリーケースを持って、緊張した面持ちでレイヴェルはサーゼクス及びルミナシア同伴の上、ライザーの眷属共々レジェンド一家の仮住居の前にいた。
何でもこの日は「勉強部屋で揃って異世界へ赴く前の最終調整をする」ということでダイブハンガーではなくこちら側で合流することにしたわけだが……。
「そう緊張しなくても大丈夫だよ。個性的ではあるが皆礼儀さえ間違えなければ良い人達だ」
「そういうサーゼクス様は初訪問時、ここの入口で結界を破壊しようとしたそうですね?そのおかげで九極天の一柱から大層お怒りの言葉と圧を頂いたと姉さんやお嬢様から聞きましたが」
「ルミナシア!?それは言わないでくれ!あれについては私も反省してるんだ……」
もはや懐かしい、縁壱にガチで斬られるかもしれなかったあのレーティングゲーム後の出来事。
リアスにさえ見放されて色々な方面からの信頼を回復するのにどれだけ時間がかかったか。
「ま……まあ何にせよ、そう心配することはないということさ。それじゃあ改めて……」
サーゼクスがインターホンを鳴らすとパタパタと誰かが走ってくる音が聞こえ、玄関のドアが開くとそこには――
「ヤッホーサーゼクスちゃん☆レジェンド様の新妻(ごっこしてる)セラフォルーちゃんだよ☆」
エプロン姿でお玉を手にしたセラフォルーに笑顔で出向かえられた。
予想外の事に固まっているとその後ろからガブリエルもひょっこり顔を出す。
「あ、お客様ですか〜?」
まさかのセラフの登場にレイヴェルやライザー眷属は凍りつくが、それ以上に魔王とセラフがやけに仲良く、しかもセラフォルーはガブリエルをライバル視しているという情報まであったのに、そんな事はまるで無いという雰囲気である。
そしてそれに加えて、マリーダがアイスを咥えつつ何かを運んでいるのも見えた。
ついでにその後ろにくっつきながら真面目に手伝いしているオーフィスも。
「ん」
「どうしたオーフィス……あ」
くいくいと服を軽く引っ張られて振り向いたマリーダに、オーフィスはサーゼクスらを指差して言う。
「元不法侵入者と身の程知らず」
「ふほぉっ!?」
「「「「「みのっ!?」」」」」
「不法?身の程?私は知らないが何があったんだ?」
当然だが、マリーダがこちらに来たのはレーティングゲーム後なのでぶっちゃけ何があったのか聞いてもいないし知るわけがない。
「ここの結界壊して入ろうとしたのがサーゼクス・ルシファー、後ろにいるのがリアス・グレモリーとその眷属を甘く見て返り討ちにあった連中」
「ああ、なるほど……」
サーゼクスとしては会談の日に守ってくれたのもあり、正直マリーダには頭を下げるばかりなので、尚の事身が縮こまっている。
その妻であるルミナシアとしては自業自得とはいえ夫の事であるため頭痛の種として未だ消えず。
レイヴェルとライザー眷属に関しては自信満々で挑んだこちらが全滅、対してリアス率いるオカ研は全員健在でまさに完勝という結果なのでぐうの音も出ない。
更に言うなら今日はそのオカ研メンバーの修行風景の見学に来たので文句など言えないという二重苦だ。
「それはそれとして本日は何用で?」
「あ……ああ、実はレジェンド様から――」
サーゼクスは事情を説明し、熟考の結果レイヴェルが選ばれた事を告げるとマリーダは普通に納得してくれた……というか他の人物のクセが強過ぎるだけで、ぶっちゃけ彼女は現在のレジェンド一家&サーガ組の中でも至極まともな方である。
「そうか、理解した。だからリアス達はこちらの勉強部屋というところで修行していたのか」
「「「「「勉強部屋?」」」」」
「私も聞いていたがその勉強部屋というのはどこの部屋だろうか?確かに立派な三階建ての家屋ではあるが、この大人数を入れるような部屋は……」
「あそこから行ける」
「「「「「え?」」」」」
サーゼクスやレイヴェル、ライザー眷属はオーフィスが指差した方向を見ると、勉強部屋に通じる床から……
「ナイストゥーミーチュー。私は、ウルトラマンゼット」
ゼットが頭だけ出して見ていた。
「「「「「きゃあああああ!?」」」」」
「「「「「うわあああああ!?」」」」」
「うるさい」
「あ、ちょい待ちでござりんす。よっこいせ」
オーフィスはサーゼクスらの絶叫にぼそりと呟き、ゼットは勉強部屋への隠し通路の床を動かしてのそのそと出て来る。
相変わらずレジェンドの間近にいる面々は頭一つ抜けて個性的であった。
「や……やあゼット君。君がいるということはレジェンド様も?」
「超師匠なら勉強部屋でアーシアちゃんを指導中でございます。俺もゼロ師匠と……と思ったんですけどレオ大師匠相手に一誠やタイガ先輩達とチームを組んで挑んでる真っ最中なので、一人だとやることないから束博士やアムロ師匠に言われたことをしようと思って勉強部屋から出てきた次第であります」
「……は?」
つい間抜けな声を出したのはサーゼクスではなく、かつてレーティングゲームで一誠にやられたライザー眷属の一人、ミラだ。
あんな爆発的成長を遂げた相手がチームを組んで一人の相手に向かうとは何の冗談だと、彼女のみならず一誠にやられた面々が怪訝な顔をするが……。
「リアスいわく、カテレア……と言ったか?リアスがゴーデス細胞に感染させられた時にゴーデスの配下として蘇ったあれを一方的に叩きのめしたそうだぞ、おおとり師範は」
「「「「「え゛」」」」」
サーゼクスすら顎が外れた。
これ以上は説明しても埒が明かないと思ったマリーダは『勉強部屋に行けば分かる』とゼットに案内を頼む。
マリーダ達は差し入れを持って降りると言い、オーフィスもレジェンドの傍にいたいがためにゼットと一緒に行く事にする。
「こんな場所が……!」
「あっち着いたらもっと驚く」
「もうアレは室内と思えないからな〜」
何だそれと思いつつ最下層に到着後、扉を開けると――
ドドォォォォン!!
「「「「「ひっ!?」」」」」
何かが近くの壁に轟音を立てて激突した。
そしてその正体とは……
「ってェ……!おい一誠、まだやれるか!?」
「当然だぜ先輩!っつーか師匠また強くなってねーかアレ!?」
「素のパンチで数百トン出したらしいぜ、あのバグトラマン」
「数百!?そのうち四桁行っても不思議じゃねーよな」
「イヤァ!!」
ドゴゴゴゴォッ!!
「「「ギャアアアアア!?」」」
「タイガァァァ!?タイタスゥゥゥ!?フーマァァァ!?」
「ヤベーぞ!アイツらだけじゃ対処出来ねえし一人でも欠けたらまず勝てねえ!急いで戦線復帰するぞ!」
「お、おう!」
ゲンにぶっ飛ばされた一誠とレイトだった。
残るトライスクワッドは天高く打ち上げられており、弧を描いて落下しており、おまけに一誠は禁手状態。
この5人を相手に生身で圧倒しているというのに傷一つないゲンはもう色々おかしかった。
早速サーゼクスらは言葉を失っている。
「ゲン、絶好調」
「でございますなあ」
もはや日常茶飯事なのかアッサリした感想の二人はとりあえずレジェンドを探すと衝撃的なものを見てしまう。
「はーいレジェくんアーちゃん!たらららーらーららーらー♪」
束に左右対称のダンスを指導されてるレジェンドとアーシア。
例のフェアリオンに乗せる気満々なのが分かる……というか小猫が嫌がったからと片方にレジェンド乗せる気かこの天災兎。
そもそもアーシアを指導してるはずのレジェンドが何で踊ってんの?
「我もやるー」
「では俺はアムロ師匠をこき使った連邦に対して反省を促すダンスでも」
もうカオスである。
しかもゼットの動きがキレッキレなのは何故だろうか。
あと、オーフィスもダンスするならオーフィスとアーシアでやった方が絵面的に良い気がする。
「いやオーフィスやるなら俺やってる意味あんのコレ」
「新しいモーションの参考になるかも。あと見てて面白いし」
「タワーブリッジィィィィィ!!」
「痛い痛い痛ーい!!ごめんなさいレジェくん悪ふざけしすぎましたぁぁぁ!!」
女性だろうが容赦ないレジェンドであった。
レジェンドは束にタワーブリッジをかけつつ、入口を見ると呆けた顔でこちらを見ているサーゼクスらに漸く気付く。
「お、やっと来たか」
「その前に束さんの解放をお願いしまーすぁ痛ぁぁぁぁぁ!!」
「はわわわ……束さんが、束さんが!」
『おふざけが過ぎた代償がこれとは割に合わんだろうな。が、やめないのも今更だ』
「「「「「!!」」」」」
突然聞こえた、最近聞いたばかりの声に驚くサーゼクスや、よく分からない悪寒に襲われたレイヴェルとライザー眷属。
その原因は今までアーシアの影に隠れて分かりにくかったある存在が原因だった。
ふよふよと浮かびながらアーシアの近くまで飛んできたのは先日数多の上級悪魔とその眷属を一方的に嬲り殺しにした最強最悪の魔神。
「まっ……!マジンガーZERO……!?」
『ほう。やはり我クラスともなれば初対面であろうと名を知られているようだな』
「「「「「何故にその大きさ!?」」」」」
『ふん。レジェンドの巫女ということは即ち我の巫女も同然。この巫女は我と初対面でありながら『よろしくお願いします、魔神様』と礼儀正しく挨拶してきたのだぞ。レジェンドから守護を頼まれていたが頼まれずとも守護する気になった』
そう、マジンガーZEROがそれこそSDサイズ、高く見積もっても三等身ぐらいの大きさまで縮んでいるのだ。
一応彼の特殊能力『魔神パワー』の一つに変態という質量保存の法則をガン無視して自身の形を変えるものがあるが、アレは縮小化も出来たのだろうか?
「いや、元々アーシアの護衛を頼むつもりで呼び戻してたんだよ。それでタイミング的に重なったからダンブルドアの手助けをしてもらったら案の定ああいう結果になったからなぁ。他種族を下に見て驕り高ぶった挙げ句舐め腐った相手に蹂躙されるとは思っても見なかったろうに」
『言われたとおり、あくまで『こちらに仕掛けてくる気配のある連中』だけを滅したからな。例え悪魔至上主義だろうが、こちらに害が無ければ今後の動向を監視する程度に留めておくという約束は果たしたぞ』
「OK、パーフェクトだ。あとはそれでも連中が何かしでかしてきたら……」
「『神罰だ』」
一人と一体、悪い笑顔である。
サーゼクスらはだらだらと汗を垂らしまくっているが、あの暴れっぷりを見せられそんな会話を聞かされればそうもなるわな。
「それで?お前達がここに来たということは同行するメンバーは決まったんだろ?」
「え?あ、はい。さあ、レイヴェル」
「は……はい……」
前に出ながらガチガチに緊張しているレイヴェルに対して、レジェンドは解放したもののぐすぐす泣いたままの束とオーフィス、さらにアーシアをひっつかせたまま頭上にはマジンガーZEROが胡座をかいて腕組みし乗っており、その背後ではまたまた暇になったゼットがやけに上手いムーンウォークをしていたりとやっぱりカオスだった。
「あ、あの……フェニックス家のレイヴェル・フェニックスと申します。この度は光神レジェンド様のお慈悲とご厚意により、あの、その……」
「はいヨロシクね」
「……へ?」
あまりに簡単に受け入れられて思わず目が点になってしまったレイヴェルとライザー眷属。
そんな彼女らを見ながらレジェンドはくっついている束の背中をポンポンと叩いたり、アーシアとオーフィスを交互に撫でたりしている。
いよいよゼットはブレイクダンスからエアマイク状態でトップアーティスト顔負けのダンスパフォーマンスを始めてしまった。
お前それで食っていけんじゃないのか。
「まあ、元凶のライザーはカナエがぶちのめしたそうだし、俺はそれ以外さしてお前さんらには悪感情ないし、そう難しく考えなさんな」
「え……あ……」
「というわけで総員修行一時中断!新しい子紹介するから集合〜……ってゼットお前どこのアイドル事務所でレッスンしてきたソレ」
「自己流です」
「いくらゼロ追っかけてたといってもなんでお前が遊撃隊に押しかけ入隊してきたのか一瞬悩んだぞ。進む道間違えてないか?割と本気で」
そんなこんなで集合したオカルト研究部+αと師匠組にレイヴェルを紹介するレジェンド……なのだが、オカ研メンバーは約半数がゼェゼェとバテかけていた。
無事なのはアーシアを除けばギャスパーくらい、あとはカナエとイリナが多少息は上がっててもまだ余裕がありそうというレベルだ。
「ふぅ……ふぅ……あの時の……」
「ハァ……ライザーの……ハァ……妹の……」
「ん〜?ん〜……あ!そうか私が最終決戦であれと戦うときにフェニックスの涙とかいうのを渡した子!」
「は、はい。その通りですわ」
そこそこ覚えていたのか、割とすぐ思い出してもらえたレイヴェルと違い、ぶっちゃけミラ以外の眷属はユーベルーナぐらいしか覚えていなかった。
仕方ない、パワーアップしたオカ研大暴れだったし。
しかも一誠がトライスクワッドと一体化したり、レオとゼロも無双したりと別の目玉イベントが目白押しだったから。
「ともかくそういうわけだから仲良くするよーに。お互いにな」
「「「「「はーい!」」」」」
「わ、わかりました」
「…………」
「あの……そちらの方は大丈夫ですの?」
「心配無用だ。この程度はいつものことなのでな」
(((((いつも!?)))))
レイヴェルに心配されたのは当然の如く巌勝と修行中だったゼノヴィアである。
真っ白な状態でデュランダルを手に巌勝に俵抱きにされていれば誰だって気にするだろう。
それが当たり前だと言われたライザー眷属はさらに驚く。
その後、セラフォルーやガブリエル、マリーダにクロエが差し入れ及び昼食を持ってきたのでそのまま勉強部屋で食事することになった。
「そういや、俺らが留守の間は誰がこっち来るんだ?遊撃隊からはギンガが来るって聞いてるけどよ、警備隊から誰が来るかはベリアルも知らされてねーって言うし」
「割と揉めてるみたいだぞ。マン兄さんやエース兄さんはそうでもないが、他の四人がな……」
「他の四人……って親父まで混じってんのかよ。いや待てそれって最低でも六兄弟の誰かが来んのか!?」
マリーダ作のサンドイッチにかぶりつきながらレイトとゲンがそんな会話をしていると、レイトの最後の言葉にほぼ全員が乗っかってきた。
ちなみにほぼ、というのはレジェンドとオーフィスとゴジラ、マジンガーZEROに束、それからクロエは平常運転だったからである。
「ホントにクーちゃん料理上手くなったねぇ。あ!出汁巻き卵美味しー!」
「元々勤勉だからな。真面目にやって変なアレンジしなければちゃんと上達するさ。唐揚げの大きさ良いなコレ」
「おかわりー」
『あ!ZEROてめえオレ様のハンバーグ食うんじゃねえ!ってかロボットだろてめえは!』
『我は食物も問題なくエネルギー変換出来るのだ。そういう貴様こそ我が食そうとしたコロッケを奪っただろうが!』
「御二方、まだありますから。オーフィス様もどうぞ」
「わーい」
『うっしゃあァァァ!』
『うむ。殊勝な心掛け、褒めてやろう』
こっちは割と平和なのだが……。
「え!?セブンおじ様来るかもしれないの!?」
「タロウは!?タロウはどうなんだ!?」
「え、父さんも!?うわ……どうしようイッセー」
「なあタイガ、仮に親父さん来たとして俺達異世界じゃね?」
「あ、そうか」
「そもそも私達が異世界に行っている間の留守番役なのよね。それなら例外がないと顔を合わせる事は難しいんじゃないかしら」
「警備隊から、というとジョーニアスやエレク、ロトは来ないのか……仕方ない、彼らはU40の要だ」
(グリージョちゃんは出来たら留守番よりこっちに来てほしいんだけどなぁ……無理だろうなぁ、多分兄貴達がついてくるし……はぁ)
「そもそも兄さん達も候補に入っているだけで確実とは言い切れんし、他にも候補が上がっている。スコット・ベス・チャックで構成されたウルトラ・フォースや勇士司令部のネオスとかな」
そう言ってゲンが食後のお茶を飲んでいると、レジェンドが気になったことをゼットに聞く。
「そういやゼット、お前が束やアムロから言われたことって何なんだ?俺も全く聞いてないが」
「あ……」
レジェンドに聞かれると、ゼットはいつもの調子から急に暗くなった。
明らかに普段とは違うゼットの様子にさしものゼロも真面目に心配する。
「おい、ゼット。お前マジでどうした?」
「……ゼロ師匠、シミュレーターでは自分の機体を戦績に応じて入手した資材で強化する事が可能なのは知ってますよね」
「そりゃあな。今後の改造プランなんかの参考にもなるからって束やクロエが定期的に使用者のデータ確認に来てるしよ」
「そだよー。こういうのって個人のクセとか性格とか分かるから便利なんだよね」
「だよなー。俺は相棒でも分かるようにガチ白兵戦重視に改ぞ……まさか」
ここでレイトはゼットが暗くなっている理由に気付いた。
「もうアレ以上、ガンダムは改造不可能なんです。元々ハードポイントシステムを積んでるわけではないし、手持ち武器を変えるにしても限界だと」
つまり、ジ・Oを倒した時のガンダムは極限まで強化された状態で、それでどうにか自機の戦闘不能と引き換えに撃破したというわけだ。
これ以上は戦闘についていけないらしく、たとえシミュレーターとはいえずっと使い続けてきた愛機を手放さざるを得ない状況になったことでゼットは気落ちしているのである。
「そこでね、束さんはあっくんに連絡とってゼッくん用の新型MSを合同開発することにしたわけ」
「「「「ゼット用のMS!?」」」」
レイトとトライスクワッドが揃って声を上げ、ギャスパーの訓練に付き合って勉強部屋にいたリクもさすがに言葉を失う。
「ゼッくん、一つの機体を大事に乗ってたし、それで凄い戦果もあげてたし。それにあっくんが初めて乗ったMSをゼッくんがずっと使い続けてたことにあっくん自身感銘を受けたみたいでね、ゼッくんの戦い方が徐々にコックピット外して戦闘不能にする方法にシフトしていったのも合わさって今回のことに行き着いたんだ。『彼ならどんな力でも間違った方向には使わないだろう』って。今後、赴いた異世界でこういうのが必要になってくるかもって予感もするしさ」
「それで、今はデザインを考えてる途中なのでございます。ある程度決まってはいるんですけど」
ゴソゴソとゼットが取り出したのはV作戦のファイル……ではなくそれを模したもの。
そこにはしっかりと細部まで描かれた一機のMSのラフスケッチがあった。
「……これヒカリ博士に見せたら確実にスカウトされるな。科学技術局の方に」
「これガチでスゲーやつじゃん……」
「なあゼット、お前なんでこんな才能あるのに遊撃隊に来たんだよ」
タイガやフーマ、果てはレイトさえ認めるような詳細まで書かれており、ゼット本人いわく『興味が湧くととことん調べるタイプ』が実証される結果となったそれは、レジェンドや束さえも納得の内容。
「……見た感じ、参考にしたのはνガンダムとZガンダムか。いや、それ以外にもあるな」
「当たりです超師匠。νガンダムとZガンダム、加えてリ・ガズィカスタムをベースに、更に肩部の参考はガンダムデルタカイ、アンテナの形状とかちょっとしたところはゼロ師匠の乗ってるダブルオーで、カラーリングはガンダムを意識してるでございます」
つまり正確に言うと『アムロ絡みの機体をベースに個人的に気に入った機体の要素を盛り込んだハイブリッド機』がコンセプトのMSである。
丸々同じもののミキシングではなく、それらを参考にアレンジして調和させたのは見事というほかない。
「コックピットハッチの開閉の仕方に始まり各部関節やバインダーの稼働角度、スラスターの位置、各種武装の詳細からマウント方法なんかも完璧だね。正直これでちゃんと完結してるけど何か足りないとこあるの?」
「いや……俺はニュータイプじゃないしサイコミュ関連の装備とかは別にいいんですけど、やっぱりZガンダムとかリ・ガズィカスタムもベースにしてると変形させたいんです。けどどうもここからまた弄るのは気が引けて……」
「あーなるなる。大丈夫だよーここまで出来上がってるならあとは束さんがこれを崩さないレベルでアレンジ可能だから。というより、さっきゼッくんが言ったハードポイントシステムで外付けユニットとして追加装備くっつけるか支援機と合体させれば解決だよ。あっくんが乗ってたリ・ガズィは外付けのBWSで擬似的に変形してたから」
ただしあちらは分離すると戦場では再接続出来ない欠点があり、それを解決したのがリ・ガズィカスタムだ。
「よし束、折角だから長距離高速巡航形態用以外にも強襲突撃用装備とか色々作るか。素体がここまで完成度高けりゃ割と何でもいけるだろ」
「いいねぇ!確かにνガンダムもHWS装備とかあったしフルアーマーもありだね!それじゃあ任せたまえゼッくん!束さん達がこれをしっかり形にしてあげよう!あ、一応ファイルごと借りとくね、ちゃんと返すからそこは安心して」
「マジでございますか!?よろしくお頼み申します!」
相変わらず綺麗に曲がった礼をするゼット。
オーフィスが「我も見たい」とぴょんぴょん跳ねながら言うので、彼女を含むほぼ全員がそれを見たら絶句していた。
「……間違いなく超高性能機な感じ出まくってるよね、これ」
「何というか、ロボットアニメの終盤で満を持して登場した主役機の最終形態的な雰囲気があるぜ」
「ゼットさん、絵がお上手なんですね!」
「アーシアちゃんはそこなのね……」
何故かウルトラ戦士より別方面でやたら多才ぶりを発揮しているゼットであった。
「それで、この機体の名前とか考えてるのか?」
「勿論でございますよ!最初は『ガンダムゼット』とかにしようかと思ったんですけど」
「ごめん、凄い機体なのにその名前で凄さ半減した」
「いや違いますってタイガ先輩!それじゃ俺と名前がほとんど一緒だから変えましたって!ただ、どうしてもZ絡みの文字は入れたかったんで、こう名付けました」
機体名『ガンダム・エクシード・ゼータ』。
通称『
正式名称はリ・ガズィっぽく、そして通称は
ExではなくEXという表記なところも微妙な違いである。
「「「「「至極真っ当な名前だ……!」」」」」
「ちょっ!?皆様方酷くないですかね!?」
「いや、うん。最初の名前が名前だったから……」
タイガの一言に皆が頷くとゼットは「ウルトラショック……」と凹む。
そんなこんなでゼットまで専用機、それも最新鋭機が譲渡されることになり、小猫も覚悟を決めたのか当初は嫌がったフェアリオン用のダンスを習得することにした……のは良かったが……。
「うん、それじゃあしろにゃん以外の猫娘なそこの二人と双子なそこの二人、あとついでにゲン師範にれーくんもレッスンしてみようか」
「「「「ええええ!?」」」」
「いや何で俺とゲンまで!?」
「レジェくんはアーちゃんとやったよ?」
「なるほど、これは息を合わせるための特別な修行方だというわけか。やるぞ、レイト」
「うおおおい!?マジでやんの!?つかそこの二人×2はともかく俺とゲンの組み合わせに関しては完全に束が反応愉しんでるだけじゃねーか!!」
なんとライザー眷属であるニィとリィ、イルとネルに加えてゲンとレイトまでやる羽目になってしまい、ますますおかしな光景になってしまうのだった。
同時にリアスらが各々の師より受けていた修行の苛烈さや濃密さに触れたレイヴェルやライザー眷属はその後、とある人物に修行をつけてもらう事になる。
そう、かつてジープでゲンを追い回したり滝を切れと言ったりした伝説のあの人物に……。
〈続く〉
――おまけ――
「あ、それからフェアリオン用のこのモーションね、ファイナルブレイクするときにパイロットはゴスロリファッションに変身するから」
「「「「「!?」」」」」
「つっ……つまりっ……ゴスロリ白音!?ヤバい鼻血出そうにゃ。束、それ録画出来る!?特に変身シーン!!」
「出来るよー。セラちゃんもやってみる?」
「いいの!?やりたいやりたい!」
「あのさ、皆……それってつまりレジェンドとかレオさんもそうなるってことじゃないのか……?」
タイガの一言にイメージしてしまい、一部以外の吹き出した面々にレジェンドが怒ったため、レジェンドVS吹き出し組で模擬戦をやった結果……言うまでもなく惨敗した吹き出し組は罰として男性はメイド服、女性は紋付袴で一日過ごさせられることになったそうな。
「ウルトラマッスル……にょ!!」
「頼むからその衣装でマッスルポーズはやめてくれ旦那ァァァ!!」
「魔法……魔法少女ミルたん……うわああああ!!」
「どうしたんだイッセー!?」
『この世の不条理を改めて認識しただけだ』
あれだけの戦績を叩き出してたんだから専用機も納得だよね、とゼットの専用機開発決定とレイヴェルの同行決定回でした。
EX-Zガンダム、見た目はガンダムデルタカイとライトニングZガンダムを合わせて更に洗練した感じです。
主役機丸出しじゃねーかコレ。
これに加えて武装外骨格みたいなのが何種類か付きます。
変形はこの追加装備により可能になりますが、どちらかというとリ・ガズィのBWSと同じになりそう(分離後、戦場で再接続不可)。
本格的な登場はガンダムSEEDの世界へ行ってからを予定しています。
次回、いよいよレジェンド一行の旅立ちです。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)