ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました。
今回より正式に空の世界が舞台になります。

まだ第二部序盤かつ舞台が変わったことで今回は前書きで書く事もほとんど無いですね。
強いて言うならのっけから大波乱です。


それでは本編をどうぞ。


二つの出会い

 ある女騎士の無念、そして願い――

 

 壁を、世界を超え、まだ見ぬ場所へ。

 

 光の神は、安寧の終わりに現れた。

 

 

 

 

 クロガネが無事転移を終え、空の世界に到着すると外を見ていた者達から感嘆の声が聞こえ出す。

 

 

「おおお!マジで惑星レジェンドの浮遊大陸よろしく浮きまくってんじゃねぇか!穴倉生活してた昔を思いだして冒険心が疼いてきたぜ!!」

 

「懐かしいなアニキ!ラガンを見つけて地上に出た頃の気持ちが戻って来たみたいだ!」

 

「そうね〜……思い返すとあの時は私達3人だけだったのに、今じゃ次元まで超えてこんなにいるもの。大グレン団じゃないけど」

 

 

 カミナ、シモン、そしてヨーコはジーハ村を出た頃を思い出しつつ、当時感じたものを再び胸の内から湧き上がらせている。

 

 

「よぅし!甲板出てちょっくら外を直で見てくらぁ!空の世界で最初にドリルに乗るのは俺だァ!!」

 

「ちょっとカミナ!?あんたドリルに乗るってあっちに来た時にクロガネに乗ってたところ……ってもう。相変わらずこういう時はホントに早いんだから」

 

「ま、気持ちは俺も分かるぜ。しっかし絶景じゃねえか。自由に来れるようになったら姪っ子達も連れて来てやりてえな」

 

 

 苦笑するヨーコの隣に立ったキタンは出立前に届いたダヤッカ夫妻とその娘であるアンナからのメッセージ付き写真を見ながらニヤけていた。

 ゴーデスとの戦いは惑星レジェンドにも逐一伝えられており、その勇姿を見た彼ら一家から慰労と激励の言葉が添えられた写真を受け取ったキタンはそれはもう喜びまくって祝勝会で自慢しまくっていたのは記憶に新しい。

 

 そしてブリッジにはレイトが顔を出しに来ていた。

 MS、それも畑違いではあるが同じくガンダム乗りのレイトは、何気にウマの合う巌勝や三日月と共に行動や訓練するうちに自然とオルガとも親密になっていた。

 正直、レイトが鉄華団のメンバーと言われても違和感がない。

 

 

「おーいオルガ、ちょっといいか?」

 

「ん?レイトじゃねえか。珍しいなブリッジまで来るなんてよ」

 

「俺もワクワクはしてるけどよ、コイツの艦長で鉄華団の団長には頼みたいってか言っとかないといけない事があってな」

 

「お前が一人でブリッジまで来て巫山戯た話はしないだろうしな、何だ?」

 

「レジェンドから聞いてると思うけど、こっちに先行してる俺達遊撃隊のメンバー……ガイアとアグルがいるえーっと……何だっけな、団体名」

 

「ウルトラ騎空団じゃなかったか?俺も自信ないけどよ」

 

「ああ!そうそうそれだ!そいつらが活動拠点に使ってるエリアル・ベースと、確かポートブリーズってとこで合流する手筈になってるんだ。悪いけどまずはそっちに向かってくれ」

 

 

 オルガ自身も聞いた、レジェンドが先遣隊として向かった時にいつの間にか結成されていたという『ウルトラ騎空団』。

 そこで活動しているガイアとアグルこと我夢と藤宮に先日連絡がついており、合流して紹介や情報交換等を済ませてから行動しようと話がついていたのである。

 やはりレイト……ゼロも一組織を引っ張る隊長なんだなと思いつつオルガは了承。

 送られてきた地図……この世界では空図を元に座標を特定し、クロガネをポートブリーズへとその進路を向けた。

 

 

「こちらブリッジのオルガだ。これより本艦は進路をポートブリーズと呼ばれる島群に向ける。そこで銀河遊撃隊のメンバーが所属してるらしい、レジェンドの旦那が団長の騎空団って団体と合流し、今後は活動していくことになる。悪いんだが旦那はいつでも出れるよう……」

 

『オルガ、俺だけど』

 

「ミカか。どうした?せめて最後まで言わせてほしいんだが」

 

『ごめん。だけどそのレジェンド様なんだけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オーフィスとかオカ研?のメンバーとか何人かと一緒に姿が見えないんだよね。クロガネの艦内全域探したけど』

 

「「は?」」

 

 

 三日月の言葉にオルガとレイトは間抜けな声を出し、一拍おいてからブリッジには二人の絶叫が木霊した。

 

 到着早々、大波乱である。

 

 

 

 

 時に場所はフェードラッへ。

 

 以前ケロニアの襲撃があり、我夢ことガイアの活躍とそれを支えたジークフリート、そしてランスロット率いる白竜騎士団の奮闘は、然程時間が経っていないのにフェードラッへで絵本が出てしまうほど有名な話になっていた。

 ガイアの銅像が短期間で完成し、あの日が『巨人と騎士が手を取り合った日』として記念日になってしまったくらいである。

 

 そんな王都フェードラッへの城、その謁見の間にリアス達オカルト研究部その他はいた。

 

 

「……というわけなんです」

 

「ふぅむ……それはまた難儀な」

 

 

 彼らの顧問である矢的がカール国王に事情を説明すると、我夢とも顔見知りな白竜騎士団の団長ランスロットと副団長となったヴェインが挙手し発言する。

 

 

「陛下、もし許可を頂けるのなら彼らを少しの間、このフェードラッへに滞在してもらってはどうでしょうか?聞けば彼ら……正確には我夢と知り合いのようです。私とヴェインも我夢の所属する騎空団に出向する事が決まってはいますがまだ引き継ぎの方が完了していない以上、フェードラッへを離れられませんし、連絡によると向こうから迎えに来てくれるとのことです。せめて私達の出立に合わせて彼らを連れて出るようにしたいのですが……」

 

「お……私からもお願いします!」

 

「ランスロット、ヴェインよ。そう気を張り詰めずともよい。我夢殿の件もそうだが何も害を成していない彼らを無理に追い出そうなどと儂も微塵に思ってはおらぬ」

 

「「では……!」」

 

「うむ。この城の空き部屋もまだ十分にある。ランスロットの出立の日までこのフェードラッへに滞在してもらって構わん。無論、そちらが良ければの話ではあるが」

 

「いえ、寛大なお心遣いに感謝しつつ、お言葉に甘えさせて頂きます。ありがとうございます、カール国王陛下」

 

 

 髭を撫でながら優しい表情で告げるカール国王にリアス達は顔を見合わせて笑顔になり、矢的も頭を下げた。

 一応アザゼルもいたのだが、彼に対応させていたらどうなっていたのやら。

 

 かくして、オカルト研究部+αは少しの間フェードラッへにて過ごす事になったのである。

 

 

 

 

 

「一時はどうなるかと思ったがどうにかなったな」

 

「けどいくらここに滞在出来るとしても、それに甘えて何もしないわけにはいきませんわ。ご厚意で受け入れて下さったのですから私達に何か出来る事があるなら率先して引き受けませんと」

 

「「「「「……」」」」」

 

「な……何ですの?」

 

 

 安堵するアザゼルに対し、レイヴェルの発言を聞いたレーティングゲーム参加組はポカンとした表情で彼女を見ていた。

 

 

「いや……悪いけど俺、あん時『コイツも兄貴同様に傲慢不遜かよ』とか思ったんだけど、今のがお前の素なのかそれとも成長したのか悩んじまって……」

 

「私は根は良い子なんじゃないかと思ってたのよね〜」

 

「とりあえず家族思いではあるんじゃないかなって」

 

「……ブラコンじゃないだけ良いと思います」

 

 

 一誠、カナエ、裕斗、小猫の順に今のレイヴェルの感想を述べていく。

 レイヴェル自身、あの時はフェニックスというだけで調子に乗っていたと自覚しており返す言葉もないが、少なくとも現在は悪く思われていないと安心する。

 

 

「それはそうと、同じオカルト研究部でもアーシアちゃんやダ・ガーンさんがいませんし、タイガ君達は……」

 

「あ、俺達は何かあるとマズいからアストラル体になってるんだ」

 

『私はアースライナーやアースファイターと一緒に一誠のブレスレットの中にいる。咄嗟のことで伝え忘れてしまっていたが』

 

「あらあら、そうでしたのね。つまり貴方達はイッセー君と基本一緒だから有事の際もそこは変わらないと。万が一があっても一人じゃないというのは安心ですわね」

 

 

 朱乃がいつもの調子で言い、アーシア以外のオカ研メンバーはしっかり揃っていることを確認した。

 

 そしてアーシアの代わりにオカルト研究部と共にフェードラッへに転移していたのはイリナの師である聖竜騎士ゼロガンダムと前述のレイヴェル、加えてロスヴァイセとそのファミリアであるハクとフウ。

 なぜこの面子なのかは不明だが、カナエをも遥かに凌ぐ実力者のゼロガンダムや、いざとなればウルトラマン以外でサイバスターを駆り巨大戦が可能なロスヴァイセがいたことは心強い。

 ついでにサイフィスはサイバスターの中でお昼寝状態……なんともフリーダムな精霊王である。

 

 

「しかし何故アーシアだけ……?レジェンド様との関わり合いで言うならカナエやロスヴァイセさんも該当するでしょうし」

 

「確かに……先生も直属ではないにしろ結構長い付き合いなんですよね?」

 

「ああ。おそらくだが、このフェードラッへという国は竜と関わり合いが深いのかもしれん。そうであれば赤龍帝である兵藤一誠と関わり合いがあるレイヴェル・フェニックスや俺がこちら側にいる事も説明がつく。そして……ロスヴァイセに関しては分からん。一応オーフィスとはこの面子の中ではそれなりの付き合いの長さだろうが、だとすればオーフィスの側にいる方が納得がいく」

 

 

 言われてみればランスロットと言う名はかの円卓の騎士として有名であり、彼自身も白竜騎士団の団長という騎士職にある。

 

 

「もしかしたらあの時のブラッシングが原因でカナエさんとの繋がりが深くなったとか……」

 

「まさかの私!?あれ……じゃあニアさんは?」

 

「あの方はシモンさんという旦那さんがいますし、そちらとの繋がりが強かったのではないかと」

 

「天元突破した螺旋の男だからな」

 

 

 ニアを取り戻すべくアンチスパイラルの本拠地に殴り込みをかけた男をちょっとやそっとでどうにか出来るわけがない。

 

 

「あ、そういやタイガ」

 

「何だイッセー?」

 

「我夢さんって確か銀河遊撃隊のベテラン勢にいた『ガイア』ってウルトラマンなんだよな?」

 

「ああ、それからその相方が藤宮さん……ガイアさんと対を成す『アグル』ってウルトラマンだ」

 

「なんか俺とヴァーリみたいな感じだな、それ」

 

「まあ、昔はガチでやり合ったみたいだぜ?あの二人」

 

「それで紆余曲折の後に再び手を取り合ったそうだぞ」

 

 

 へー、とトライスクワッドの話を興味深く聞いていた一誠だが、本題はそこではなく。

 

 

「それで、ガイアさんがどうしたんだ?」

 

「いやさ……こういう場合って遊撃隊だけの特別なネットワークとか使って通信出来ないのかなって。どうも俺らのブレスレット、この世界だとある程度の距離までしか通信出来ないみたいなんだよ。それにオルガさんのクロガネとロスヴァイセさんが言ってた……その、エリアル・ベースだっけ?そっちの近い方に合流した方が手っ取り早いだろうし」

 

「確かにそうね。知り合いが片方だけだと不安があるけど、ロスヴァイセさんやタイガ達は顔見知りがいるわけだし待っているよりも動けるならこちらから動いた方がいいかもしれないわ」

 

 

 一誠の案にリアスも賛成し、期待の眼差しでタイガ達をみるオカルト研究部一同。

 

 

「う〜ん……やってみるけど過度な期待はしないでくれよ。ウルトラサインで通じるかな……」

 

「言われてみれば彼らは光の国の出身ではないからな。まだ学んでいる最中かもしれんぞ」

 

「あれ?ウルフォンはどうなんだ?ロスヴァイセなら登録してるんじゃねーの?」

 

「実はあの時のメンバーで彼らの番号を登録してるのはレジェンド様を除けばリクさんやグレイフィアさんぐらいで……」

 

「まあ、普通はクロガネん中からこんなとこに転移するなんざ予想出来るわけねーよなあ……」

 

 

 とりあえずウルトラサインを飛ばすだけ飛ばしてみよう、とタイガが思った時に扉がノックされ、神妙な面持ちのランスロットとヴェインが入ってくる。

 タイガ達はアストラル体とはいえ即座にソファーの背後に隠れ、そろ〜っと頭を少しだけ出した。

 

 

「すまない……少し、いいだろうか」

 

「あ、はい。ランスロットさんとヴェインさん、ですよね」

 

「ああ、自己紹介が遅れてしまったな。白竜騎士団の団長、ランスロットだ」

 

「同じく副団長のヴェインだ。といってもなってからまだ日が浅い新米副団長だけどな!」

 

 

 どちらも好青年といった二人だが、重役を担うこの二人はまだ不在時の職務の引き継ぎ作業中だろうに一体何の用件でこちらに訪ねて来たのだろうかと思ったのだが……。

 

 

「もしかして何か緊急事態が……!?」

 

「ああ……ある意味緊急事態だ」

 

 

 ランスロットの引き締まった表情にその場の全員も気を引き締める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出来るのなら頼む……

 

 このウルフォンの使い方を教えてくれ!!

 

「「「「「……は?」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目が点になるリアス達だったが、ランスロットの隣ではヴェインが「この通り!」と頭を下げつつ拝むように両手を合わせている。

 

 

「我夢やジークフリートさんの番号とやらを登録してもらったやつを受け取ったのはいいんだが、取扱説明書が……その……」

 

(((((ああ、なるほど……)))))

 

 

 日本語で読めなかったらしい。

 言葉は通じても文字の読み書きまで通じるわけではないと改めて認識し直したオカルト研究部だったが、一筋の光明が見える発言をランスロットはしていた。

 ジークフリートという部分ではなく――

 

 

「……ちょっと待って!ランスロットさん今我夢って人の番号が登録してあるって……」

 

「え?ああ、少し前に色々あってな。近くに来た時に寄ってくれてその時に貰ったんだ。我夢からも教わるはずだったんだが、ちょうど俺達は遠征、向こうは依頼で時間が押していたから取扱説明書だけ貰ったんだよ。言い方は悪いが、君達が来てくれたのは渡りに船とでも言おうか……」

 

「いや!こっちこそ渡りに船ですよ!」

 

「え?え??ランちゃん、どゆこと?」

 

「いや……俺にもわからない」

 

 

 思わぬところで連絡方法を入手出来たオカルト研究部は、ランスロットとヴェインに操作方法を教えるついでに我夢へと連絡を取り、無事出立までフェードラッへで焦ること無く過ごせるようになった。

 

 なお、タイガ達に関しては割とあっさりバレてあっさり受け入れられるという、なんともあっさりした結末であったという。

 

 そして――

 

 

 

 

 ――帝都アガスティア――

 

 エルステ帝国の首都である、同島の名を冠した都の一室。

 そこで幽閉されている二人の少女の目の前では理解不能な出来事が起こっていた。

 

 それはある意味非常事態であり、一見すると珍妙な光景というか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はうぅぅぅ!ゴモちゃんゴジちゃん魔神様手伝って下さいぃぃぃ!」

 

「レジェンドとゼット、逆さまに床に刺さってる」

 

『何でこうなってんのー?』

 

『オレ様が分かるわけねぇだろうが』

 

『どうせいつものレジェンドの不憫が炸裂しただけだろうがな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マジンガーZEROの言葉通り、レジェンドの不憫が変なタイミングで発動し、その巻き添えをくったゼット共々頭から床にぶっ刺さった、所謂犬神家の一族状態で転移していたのである。

 

 そりゃ目の前にこの人数で突然現れてこんな状況になろうものなら反応に困るだろう。

 

 だが縦糸と横糸は紡がれた。

 

 この日、蒼と藍は光と運命の出会いを果たし、新たな風を受けた物語は大きく動き始める。

 

 

 

〈続く〉




レジェンド、新章入るたびに不憫に襲われる。
しかもゼットまで巻き込んで。
……それでもこのメンバーが一番戦力的にヤベー奴ら揃ってる気がする。

グラブル世界で取扱説明書を日本語で置いてくる我夢さん、妙なところで抜けていたw
おかげで助かるオカ研一行。

次回はレジェンドと彼女達がメインのお話です。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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