ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
遂に蒼の少女と藍柱石の術士が正式参戦です。
おふざけとシリアスが半々な今回。
サブタイトルは浜崎あゆみさんの曲から。
サウザンドアームズというゲームの主題歌で、まさに今回の二人にジャストフィットした歌詞なので。
意味は今回、ゼットが作中で語ってくれます。
ゲーム自体はまあ、うん……といった内容ですが、主人公これ原作イッセーの御先祖じゃねーのかと思うくらい女好きでした。
ついでに声優さんスゲー豪華。
山口勝平さんに川上とも子さん、師匠に関俊彦さんで敵には池田秀一さんまでいるとか何これ。
それでは本編をどうぞ。
グレートとダイナとオーブ、そしてヒカリを除いた光の国からの増援部隊はレジェンド達が空の世界へと向かう早朝に各々の所属する部隊の拠点、即ち光の国とガーディアンベースへと帰還していた。
特にダイナ=アスカは「またすぐ会えるだろうけど、それでも別れが辛くなるから」とレジェンドに言伝だけを託したあたり、僅かな期間でもしっかりと絆を結んだようだ。
そこまでは良かったのだが、帰還して間もなく転移したクロガネ、正確にはレイトからレジェンドやオカ研メンバー他何名かが行方不明になったとの報が入った。
当然彼らも大慌てである。
「チーフと一誠やタイガ達が行方不明だあ!?何でだよ一緒にクロガネって戦艦に乗ったんだろ!?なのにどうやったらそんなことになるんだよ!?」
「落ち着いてアスカさん!行方不明でも危険だと決まったわけじゃないし!」
『大地の言う通りだ。よし!今こそ私達が空の世界へと赴き新たな技・エックススペシャルで颯爽と……』
「それお前が行きたいだけじゃねーか!!」
『誰だって出番は欲しいだろう!!』
「ごめんエックス少し黙ってて」
本気で心配するアスカと欲望だだ漏れなエックスに挟まれた大地は御愁傷様。
それから、こういう時真っ先に出て来そうな湊兄弟は末っ子のアサヒが「早くレジェンドさんやゼロさんに会いたいなー」と言い出した事にショックを受けて真っ白な屍と化していた。
「カツ兄……アサヒが……」
「言うなイサミ……あの二人に喧嘩売ったら返り討ちに合うのなんて分かりきってるだろ……特にレジェンドさん」
敢えて言おう。
リクやフーマにも触れてあげて。
そして、案の定光の国でも……
「タァァァイガァァァァァ!!待ってろ!父さんが今行ってやるからなァァァァァ!!」
「落ち着かんかタロウ!今のお前を見たらあの子もドン引きすると分かるだろう!!」
「分かりません父さん!」
「いやそれじゃ駄目だろ!?」
(ああ……ベリアルとまではいかなくてもセブンくらいの冷静さを持ってくれたら)
親バカタロウの大暴走である。
そんな彼を必死に止めるウルトラの父と、友人であるベリアルや甥にあたるセブンが息子のジードやゼロを信じ各々の職務に勤しんでいる姿を思い出して頭を悩ませるウルトラの母。
遂には残りのウルトラ六兄弟まで出動するハメになったが……
「お前一度ゼアスに心を鍛えてもらってきなさい」
我慢の限界がきたマン兄さんが一撃でタロウを仕留めてしまった。
やはり偉大な御仁、レジェンドさえ『困った時のウルトラマン』と称した彼の本気は尋常ではない。
ぶっちゃけ大変なのはタイガ達ではなくレジェンドやゼットの方なのだが、それは彼らの預かり知らぬところである。
☆
別の意味で鮮烈な転移を果たしたレジェンドとゼットは、それを目撃した(させられた)二人の少女の助けもあり、どうにか犬神家状態から脱出する事が出来た。
「いやスマン助かった。もういい加減どっかで祓ってもらうべきなのかもしれんが、そもそも最高位の光神である俺に憑いてるような奴を他の連中に祓えるのか疑問に思えてな」
「最近俺は俺が不幸というより、単に巻き添えなだけなんじゃないかもと思うようになってきた次第でございます超師匠」
「なんか悪い」
「いやいやこっちこそ独り立ち出来ない未熟者で」
何か謝罪し合い始めた二人のウルトラマンを眺める美少女達とマスコット(でいいのか?)。
さすがにそのままというわけにもいかず何とか口を開こうとした二人の見知らぬ少女達だが――
「「ところでここどこ?」」
「「分からないんですか!?」」
レジェンドとゼットまでハモり見事少女らがダブルでツッコんでしまった。
「いや俺らクロガネっていう戦艦に乗ってたんでありまして、気が付いたら全くわかめの分からんところに」
「おいゼット、それを言うならわけわかめだ。わかめの分からんところってそれ無惨のことか?それなら納得だ。奴の頭の馬鹿さ加減は分からん部分だらけだからな」
「わかめラーメン食べたい」
『何言ってんだ。特盛わかめそばのがいいに決まってんだろ!』
『バカめ、わかめ入り卵焼きの旨さを知らんな?』
『わかめご飯、美味しいよー』
「「『『よし採用!!』』」」
「わーい」
『やったー』
「皆さんお話が別の方向に行っちゃってますぅぅぅ!!」
アーシアの必死なツッコミで元の路線に戻されたレジェンド一行、この面子……レジェンドがボケに回るとツッコミがアーシアだけで心許ない。
アレ、何か違う?
「で、改めて聞くがここは何処だ?見たところ普通の部屋……いや、女子二人が過ごす部屋にしては少々殺風景だ」
「それは……」
「生活に必要なもの以外、娯楽品の類があまりありませんね……」
『例えるなら籠の中の小鳥とでも表現すべきか』
マジンガーZEROもふよふよ浮かびつつぐるりと周りを見て評するが、ベッドに座っていた二人の少女は両手を膝の上で握りしめ俯きながら悲しげな表情を浮かべる。
「私達は……ここで、保護された立場ですから」
「あまり贅沢は言えないんです……」
「保護……か。とてもじゃないがそうは思えんな。大方お前達が常人とは違う能力なり何なりを持っていて、その研究のために最低限の生活を保証されているようにしか見えん」
「「!」」
「図星か。どういう類の力を持っているかは聞かんが、何故甘んじてこんな生活を続けているのかは疑問が残る」
レジェンドはなんとなくではあるが、二人の少女がその気になればこの部屋を出ることなど容易いだけの力を保有していることに勘づいた。
しかしそれにも関わらず黙ってここで生活していることを不可解に思ったのである。
確かにここを出られたとして上手く逃げ続けられるかどうかは別問題ではあるのだが。
「まあ、お前達がこの生活を望んでいるのならそれはそれで構わん。何でここに転移したかは知らんが、俺達は合流しなければならん連中がいるのでな。見つかって騒がれる前にさっさと退散させてもらう」
「どうやって?」
「……この辺りは妙な力の干渉で俺とマジンガーZERO、多少無理をすればオーフィスとゴジラはともかくアーシアやゴモラ、それにゼットの空間転移に支障が出そうだ。転移自体は問題ないがまたバラけて転移する可能性がある。そうなってしまえばゼットはエネルギー不足、アーシアは『輝煌なる祈り』による絶対防御のみ、ゴモラに至っては小さければ力不足で元の大きさだと怪獣……最悪の場合、魔物扱いされる危険も考えられる」
つまりレジェンドの言う力の干渉を振り切れるだけの能力を持っている必要があるというわけだ。
前述の四名は言わずもがな、元々アーシアは戦闘に長けているわけでも膨大な魔力の類を有しているわけではなく、ゼットは当初より大きく力をつけているとはいえまだウルトラ戦士としては未熟。
経験も踏まえるとゴモラはギリギリいけるかどうかだが、怪獣であることを考えると仮に単独転移してしまった時の問題が大きい。
一番安全かつベターなのはやはり揃って転移することなのだ。
「ただ、ここから離れれば転移は出来そうだから、そこで適当な場所に転移してから当初合流予定地に定めていたボートブリーズに向かえばいい」
干渉のせいで通信もままならん、と零してレジェンドは己の専用ブレスレットを見て嘆息する。
そんなレジェンドを見て、片方の少女が少しずつ喋り出した。
「私……ここに連れて来られるまでの記憶がなくて……ずっと一人でした」
「「「「…………」」」」
「それからアマリが連れて来られて、私達の世話係としてカタリナが来て……それからはここでの生活も少しずつ楽しくなってきた気がしました」
『『『…………』』』
「でもっ……カタリナがある日から来なくなって……気になって聞いたら遠くの島に行ったって……!」
「ルリア……」
余程そのカタリナという人物に心を許していたのだろう、涙を堪えながら膝の上で裾を強く握り締めるルリアと呼ばれた少女とそれを気遣うアマリと呼ばれた少女。
「いつか三人でここを出て……たくさん外の世界を見ようって約束したのに……」
「……それでお前は、お前達はどうしたいんだ?」
「「「「え……?」」」」
レジェンドの問い掛けにルリアとアマリだけでなくアーシアとゼットまで反応してしまう。
「お前達が俺の推測通りここに連れて来られた者だということは理解した。そしてその世話役を任されていた者を慕い、その者と離れ離れにされてしまったのもな。おそらくはお前達に長く関わり過ぎて、研究対象に感情移入してしまったことか何かを理由にして上の連中がお前達から離したんだろう。そこは同情する」
レジェンドは淡々と言葉を紡いでいく。
「だが、聞いている限りお前達はそいつが連れ出してくれるのを待っていた。つまり受け身一辺倒というわけだ」
「受け身、一辺倒……?」
「何故自ら出ようとしない?」
「「!?」」
「ただ待つばかりで自分から行動をせず、そいつが連れ出せない状況になったら落ち込む。そこから気持ちを切り替えられれば良かったがそうして今も悲しんで落ち込んでを繰り返している。満足か?そんな変化のない世界で……俺は嫌だな」
アーシアやゼットが二人を庇うべく声をかけようとするも、レジェンドの発する雰囲気の前に黙り込む。
「じゃあどうすれば良かったんですか……!私やルリアだって出来るのならカタリナを引き留めたかった!でも、私達の力なんかじゃ、どうにも……」
最初はしっかり反論してきたアマリもまた、徐々に声のトーンが落ちていく。
ここでレジェンドは改めて気がついた。
目の前の少女達は自分に自身がないのだと。
自らの置かれた境遇がそれに拍車をかけている……強大すぎるからか、それとも力が足りないからなのか。
「では聞こう。それはカタリナとやらに頼らねば出来ないことなのか?」
「「え……?」」
「もっとざっくばらんに言うと誰かに頼らねば出来ないのか?お前達は自覚出来ているはずだ。自分達の力がどのようなものかを」
「でも、もし大きな力を使えたとして、制御出来なかったら……」
「この際ハッキリ言ってやる。お前達の現状を考えたら制御なんざ今はクソくらえだ」
「「「「!?」」」」
またもルリアとアマリだけでなくアーシアとゼットをも驚かせるレジェンドの発言。
「ちょっ!?ちょちょちょ超師匠!?何言っちゃってるんでございますか!?超師匠はいつも『力の制御は最優先事項、暴走させない事が一番大事』って言ってるのに矛盾もいいとこじゃないですかソレ!?」
「ゼット……それはちゃんとした環境下でのことだ。今の二人の置かれた状況を考えてみろ。制御と言っても精々お互いを傷付けないようにする程度で十分、あとは……そうだな。家具が勿体無いな。ベッドや机に罪は無い」
「「そこですかっ!?」」
「いや割と重要だぞそこは。ふかふかでなくても布団に包まって寝たいだろ?」
『たりめーだ』
『うむ、是非もなし』
『ぐっすりー』
「あとレジェンドがいれば完璧」
先程までのシリアスな雰囲気を吹っ飛ばしてしまうような連携発言にルリアとアマリは言葉を失ってしまうが、その後のレジェンドの言葉でハッとなる。
「お前達は周りに迷惑をかけたり被害を出したりすることを恐れているのだろうがそんな道徳など今は虚空の彼方へ消し去ってしまえ。お前達が今日、今の今までされてきた事への鬱憤を晴らす気で思い切りやってみろ」
『光神やウルトラマンとしてあるまじき発言だな』
「知ったことか。少女二人を保護の名目で監禁研究してるような奴らを庇う【エリア】なら光神であることもウルトラマンであることも捨ててやる。俺は今からただのレジェンドだ」
『ならば我はそのレジェンドの愛機だ。【エリア】全域が敵になろうが我らが揃えば相手にならん。我らはただ我らの道を征くのみよ』
遂にはブッ飛んだことまで言い出す一人と一機に唖然とする残りの一同。
しかもどちらも本気な上に有言実行出来るだけの実力があるから尚更タチが悪い。
「……そうですよね。私も同じ気持ちです!ちょっとぐらいワガママな子になっちゃってもいいんですよ!」
「『そーだそーだー』」
「我、ずっとレジェンドと一緒。【エリア】かかってこーい」
「『まとめて返り討ちにすっぞオラー』」
『おう楽しくなってきたなオレ様も混ぜろや』
「「『いいともー』」」
何だこれ。
ガチで【エリア】全域を敵に回して超戦争起こしそうな気がしてきた……コカビエルなんぞ目じゃない極大規模の争いだ。
たった二人の少女のためにそこまでやらかそうとしてるとは正気に思えないが、レジェンド達ならば本気で実行してもおかしくない。
「え……えっと……」
「あの……」
「『あなた次第です』」
「「え?」」
混乱しているルリアとアマリに声をかけたのは、先程は参加していなかったゼット。
二人が彼の方を向くと、穏やかな声色で二人に話しかける。
「俺が聴いたことのある曲名を訳した言葉なんですけどね、歌詞と相まってピッタリでお気に入りなのでございますよ。今まさに君達にとってはそうじゃないですかね?」
「今まさに……」
「超師匠はですね、誰にでもポンポン力を貸したりはしないのでございます。そりゃもう規格外も規格外でぶっちぎりのミラクルウルトラパワーなんで。超師匠が力を貸すのは最後まで諦めず困難に立ち向かう者に、なんであります」
「最後まで、諦めない……」
レジェンドのみならず大抵の光神はそうであるが、その中でもレジェンドやサーガ、スペリオルドラゴンはそれが顕著であり、ノアとキングもそれに該当する。
つまりレジェンドとしては「自分が後ろ盾になってやるからお前達自身で一歩踏み出してみろ」と発破をかけているのだ。
他の誰でもない、自分の意思で自分の望む未来へ少しでも進んでみろと。
「……私、やってみる」
「アマリ?」
「正直、まだ自信なんてないけど……カタリナがいなくなって、二人で不安になったままじゃいけない。カタリナだって今の私達を見たら、きっと自分を責めると思うわ。私はそんなことをさせたくない。カタリナが出来なくなったなら、私がルリアに外の世界を見せてあげなきゃ」
まだ少し震えてはいるが、ハッキリした口調で言ったアマリは先程とは違い決意を秘めた目をしていた。
そんな彼女を見て、ルリアも同じく決意する。
「じゃあ、アマリには私が見せてあげます!だって私はアマリのお姉さんですから!」
唐突なお姉さん発言にアマリだけでなくレジェンド達もポカンとしてしまったが、ハッとなったアマリは慌てて反論した。
「待ってルリア!お姉さんは私の方!なんとなくだけどほら、体格とか……」
「わ……私がお姉さんですよ!だって先にここにいたし、その……む、胸は関係ないです!」
「そーだそーだ絶壁だって関係ないー」
「絶壁!?」
「でもそっちもアーシアより小さい」
「「!?」」
そこにオーフィスまで参戦してさらにややこしくなってしまい、おまけに胸の話までし始めてしまったから少々荒れてしまったものの……
「ふふっ……」
「えへへ……」
漸く二人の少女は笑顔になった。
そんな二人の少女へ、レジェンドは穏やかな顔で両手を差し出した。
まるでお姫様に王子がするように。
「お前達は前に進むことを決めた。そして、別々の道を歩むのではなく互いに手を取り合い、助け合っていくことも。ならばお前達が望むのなら俺は……いや、俺達はお前達に手を差し伸べよう。この手を取るもよし、二人で頑張るのもよし。どちらを選ぶのかは――」
「「『あなた次第です』よね?」」
そう言ってゼットの方を向いたルリアとアマリに、ゼットはハッとしたあと恥ずかしそうに頬をかく。
そんなゼットを見てクスリと笑ったあと、ルリアとアマリはお互いに頷き合い、それぞれレジェンドの右手と左手にそれぞれの手を乗せる。
「それじゃあ私達と――」
「外の世界へ――」
「「一緒に行ってもらえますか」」
疑問系ではなく、まるで確信しているかのような穏やかな二人の声と表情にレジェンドは――
「その願い、俺が聞き届けた」
優しく二人の手を握り、そう返した。
花が咲いたような笑顔になるルリアとアマリ。
そんな彼女らの空いている手を握る感触があった。
ルリアの手はオーフィスが握り、彼女に抱えられたゴジラがそれに重ねるように手を置き、アマリには同様のことをアーシアとゴモラが。
最後にレジェンドに握られた二人の手に、ルリアにはゼットが、アマリにはマジンガーZEROがその手を重ねる。
一人の女騎士との別れを乗り越えた二人の少女は、光の神やその家族と共に未知なる世界へと踏み出すことを決めた。
これから先、どんな景色が、出会いが、運命が彼女らを待ち受けているのか。
ただ一つ言えること、それは……
もう昨日までの彼女達ではないということだ。
〈続く〉
というわけで無事レジェンド一家入りしたルリアとアマリ、自己紹介は次回に。
グラブル本家主人公のポジは本作ではアマリが担当します(アンケ結果で登場するかもしれませんが、その場合扱いが原作と異なります。選択肢でバレてますけど)。
本作での設定上ホープスもアル・ワースも無いし本気でゼルガードどうするかな……。
ティラネードに関してもだけど、あっちはまあどうにか出来そうな案はあります。
ヒントはグランティードにはレジェンドが乗るということ。
ちなみに皆さん大好きジャグラー店長、とんでもねー機体引っさげて空の世界に参戦するのでご期待下さい。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
-
真ゲッタードラゴン(大決戦版)
-
真・ゲッター1(スパロボα仕様)