ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました、衝撃の戦闘編。
今回も色々ぶっ込んだので余計な説明は無し!


それでは本編をどうぞ。


嘆きの空

 コアトリクエが変形したデスフェイサー、テクターギアに包まれた存在、そして……ウルトラマンダイナ。

 

 未知なる強敵と良く知る実力者の三体を相手にすることになったゼロ、タイガ、トリガー。

 その中で、早くもタイガ、それに一誠は戦意を挫かれ始めている。

 

 混乱収まらぬ中、遂に三対三の戦いが始まった。

 

 この戦場において、現状ダイナを知らなかったトリガーは唯一未だモチベーションを維持出来ている。

 本来ならばデスフェイサーの相手を引き受けるはずだったゼロはテクターギアを着けた相手と、共に戦うはずのタイガはダイナと戦闘開始しており、必然的にトリガーがデスフェイサーと相対していた。

 

 

「チャッ!!」

 

 

 鋭いチョップで先制攻撃を仕掛けるトリガーに対し、デスフェイサーは腕をクロスさせて防御。

 間髪入れずに右フック、左ストレートを放つも同じく右腕、左腕で防御され、弾くような動作でトリガーを吹っ飛ばした。

 

 

「グアッ!!」

 

 

 軽くバウンドしつつも起き上がったトリガーに向けて、デスフェイサーは左腕のガトリング砲を容赦無く連射する。

 トリガーの周辺に爆撃されたかのような爆炎が巻き起こり、その中にトリガーが消えてしまう。

 

 しかし――

 

 

『Ultraman-Trigger Sky-Type!』

 

「――!!」

 

 

 身を縮こませて高速で回転しながら、先程までとは違う紫色を基調としたカラーのトリガーがデスフェイサーの真横をすり抜け、頭上を陣取った。

 暴走したティアマトを止める際に目覚めたトリガーのスピード重視形態、スカイタイプだ。

 

 

『Circle-Arms!』

 

 

 その手に収まったサークルアームズは、マルチタイプの時の剣の形――マルチソードではなく、弓状のスカイアローという形に変形している。

 機械相手に効果があるかは分からないが、太陽を背に視界的な優位にたったトリガーは、決められずとも有効打にはなるだろうと予想し、スカイアローを使った必殺技を放つべく、グランがインナースペース内でスカイアローにGUTSハイパーキーを装填。

 

 

『Maximum-Boot-up!Sky!』

 

 

 スカイアローに光の弦が出現し、それを引くと光の矢が徐々に形成され――

 

 

『Runboldt-Arrow-Strike!』

 

「シャァッ!!」

 

 

 青白い巨大な光の矢が放たれた。

 その狙いは正確にデスフェイサーの頭部を捉えている。

 

 

「決まったァー!!」

 

 

 ラカムがそう叫び、ロゼッタやオイゲンらもそれを確信するほど、トリガーの放った一撃は見事なもの。

 

 ……そのはずだった。

 

 だがトリガーのランバルトアローストライクはデスフェイサーの反射技ジェノミラーによってそのまま撃ち返され、不意を突かれたトリガーは間一髪回避するも、それすら読んでいたデスフェイサーが先回りして回避先に右腕・デスシザースを射出、トリガーの首を掴み地面に勢いよく叩きつける。

 

 

「ゥグァッ!!」

 

 

 倒れたトリガーに追い打ちでガトリング砲を連射するデスフェイサー。

 戦況は明らかにトリガーが不利であった。

 

 

「やることなすこと全部無力化されちまう……!どうなってやがんだ!?」

 

「グランさんと一誠さん、そしてタイガさんはあのクリスタルで出来たカプセルに入ったわ。コアトリクエの戦力増強に繋がるのならと、殆ど意地みたいなものだけれど。でも、最初からそれが相手の狙いだったみたいね」

 

 

 ロゼッタの言うように、最初からモネラ星人はウルトラマンにターゲットを絞っていた。

 そうでなければトリガーやタイガは元より、ゼロがテクターギアを着けた戦士と戦っていることはなく、デスフェイサーと戦っていたはず。

 

 そして彼らは思う。

 

 自分達では本当の意味でトリガーを助けることは出来ないのかと。

 

 

 

 

 ゼロとテクターギアを着けた戦士による戦いはまさに互角、一進一退を繰り返していた。

 相手は制限がかかるテクターギアを着けたままだが、全力を出していないのはゼロもまた同じこと。

 

 

「なるほどな。確かに格闘戦は強いみたいだが……」

 

 

 戦いながら相手を見極めていたゼロは、ゼロスラッガーを飛ばし相手を撹乱したあと、ウルティメイトブレスレットになってから使っていなかったウルトラゼロランスを使い、テクターギアの戦士を大きく吹き飛ばした。

 

 

「ナメたまま俺を倒そうなんざ、2万年早いぜ!!」

 

 

 ゆっくりと起き上がったテクターギアの戦士だが、直後に左腕を掲げたかと思えば自身の胸の辺りを勢いよく打ち付けた。

 それに反応してテクターギアが弾けるように解除され、その正体が露わになる。

 

 ゼロと全く同じ姿――強いて言うなら両目がジードのように青く、体色に青がない代わりに黒があるという違いがあったが、頭部のゼロスラッガーもカラータイマーも存在する、ゼロの双子かと思うような外見。

 

 

「俺の名は……ウルティノイドゼロ」

 

「ウルティノイド……ゼロだと!?」

 

 

 ウルティノイド――同種の名をウルトラマンノアの模造品であるダークザギがかつて持っていたとレジェンドから教えられていたが、まさか自身と同じ名を持つウルティノイドが存在したことにゼロは驚く。

 

 

「何処のどいつが俺を模してお前を作ったのかは知らねえが……模造品に負ける俺じゃねえ!」

 

 

 ゼロはウルティノイドゼロへと突撃し、やはり互角の格闘戦を繰り広げる。

 あくまで模して造られたはずのウルティノイドゼロが、オリジナルであるゼロと互角に渡りあえていてもおかしくはない……が、ゼロの成長度合を考えるとそれはおかしい。

 特にここ最近は一誠らも交えた特訓でよりパワーアップしたはずだというのに、それ以前に造られたであろうウルティノイドゼロが食らいついて来るのはあまりにも不自然。

 

 そう考えたゼロは、ウルティノイドゼロを確実に倒すべくウルティメイトイージスを装着。

 

 

「お前には悪いがな、お前だけに構ってる時間はねえ!タイガの方が明らかに不利だろうし、一気に決着をつけさせてもらうぜ!」

 

「…………」

 

 

 そう言い放ったゼロに対し、ウルティノイドゼロはその双眸を光らせ、力を溜めるようなポーズをとる。

 

 

「親父のネオワイドショットと同じ、俺のワイドゼロショットの強化版か?けど……!?」

 

 

 ゼロの予想は大きく外れた。

 

 何故なら、弾け飛んだテクターギアが分解・再構築され、ウルティメイトイージスのような形となってウルティノイドゼロへと装着されたのである。

 名付けるなら重装ウルティノイドゼロ。

 

 

「ウルティメイトイージスだと……!?いや、エックスの奴が俺と同じアーマーを纏えることを考えりゃあるかもしれなかったが……」

 

「驕るな、ウルトラマンゼロ」

 

「何だと?」

 

「お前は今日、ここで倒される」

 

「……やれるもんならやってみやがれ!!」

 

 

 己のコピーにここまで言われて黙っていられるゼロではない。

 一気に距離を詰め、ウルティメイトゼロソードで斬りかかるゼロに対し、同じようにウルティノイドゼロソードで受け止め、反撃する重装ウルティノイドゼロ。

 巨人同士の凄まじい剣戟戦闘は予想通り、再三に渡ってなお互角。

 

 だが、こうなってくるとどうしてもある部分で差が出てきてしまう。

 

 体力と精神的余裕――この場で二人の『ゼロ』にある差は経験を除けばそこにある。

 ウルティノイドゼロはゼロに対してのみ注力すればいいが、ゼロの場合はデスフェイサーに動きを完璧に読まれているトリガー、そしてタイガにも気を配らなければならず、それをウルティノイドゼロに阻まれていることもあって焦りが生まれている。

 その結果、時間をかければかけるほど「早く二人を助けに行かなければ」という気持ちによる焦りがゼロの攻撃から冷静さを奪い――

 

 

「デアッ!!」

 

「グゥアッ!?」

 

 

 最初にウルトラゼロランスで吹き飛ばされた時とは逆に、ゼロが一撃をもらって吹っ飛ばされることになった。

 

 

(くそっ……予想以上に強えな。トリガーとタイガに気を向けてたらコイツには勝てない……だが二人をこのまま放っておくことは……)

 

 

 ウルティメイトゼロソードを支えに立ち上がろうとするゼロを、さらに追撃するウルティノイドゼロだったが――

 

 

『ウルトラマンジード!プリミティブ!』

 

「デリャアァァァァァ!!」

 

 

ドガァァァァッ!!

 

 

「グゥオッ!?」

 

 

 ゼロの危機にいても立ってもいられなくなったリクがジードに変身し、ウルティノイドゼロへ横から一撃を叩き込んで吹き飛ばしながらクリオモス島へと降り立った。

 

 

「ッ……ジード!」

 

「コイツは僕が抑えるから、ゼロはタイガの方を!相手が相手だけに戦えてない!僕はゼロと過ごした時間も長いし、あの姿にも少しは対抗出来る!それにダイナさんと過ごした時間は僕よりゼロの方が長い!僕よりもゼロの方が適任のはずだ!」

 

「すまねえ……!あっちはどうにかする!奴は強えぞ、気をつけろ!!」

 

 

 ジードにこの場を託し、ゼロはウルティメイトイージスを装着したままタイガの救援へと向かう。

 起き上がり、ウルティノイドゼロソードを構える重装ウルティノイドゼロに、ジードは敢然と立ち向かっていった。

 

 

 

 

 リアス達も何故、どうしてと混乱しながら、ダイナと戦う――いや、一方的にやられるタイガを見ていた。

 

 

「デアッ!!」

 

「ウアッ!!」

 

 

 ダイナによる正面から腹部への強烈なキックを受け、タイガはバウンドしながら吹っ飛んだ。

 さらに、起き上がろうとするタイガの両足を抱え込み、ジャイアントスイングで投げ飛ばすダイナ。

 

 

「ダアァァァァッ!!」

 

「ウッ……グアァァァァッ!!」

 

 

 投げ飛ばされて近場の岩に叩きつけられ、悶絶するタイガ。

 

 

「グッ……カハッ……ダイナ兄さん……何でッ……」

 

『何をしているタイガ!やられっぱなしだぞ!』

 

『イッセー!いつまでウジウジしてんだ!止めるも倒すもどっちにしたってやる気出さなきゃ始まんねぇだろうが!』

 

『分かってるよ!けど……』

 

『相棒!今はでもけどだってと言っているヒマはない!相手が相手、やらなければやられるだけだ!!』

 

 

 タイタス、フーマ、ドライグの叱責も、ショックが大きすぎる二人にはあまり効果がない。

 どうしたものかと思ったとき、フーマがある考えを思いつく。

 

 

『……そうだ!あのダイナ先輩は偽物かもしれねえぞ!ロボットとか!』

 

「『!!』」

 

『ロボットだとしたら先輩の十八番の一つ、タイプチェンジが出来るとは思えねえし、タイプチェンジしても見てくれだけか、チェンジ中にメカっぽいのが見えるかも!』

 

 

 タイタスやドライグもそれだ!とフーマの案に乗る。

 ダイナが本人でないと分かれば、逆にダイナを利用したとタイガと一誠なら怒りに燃えてパワーアップするだろう、と三人は考えた。

 確かに実際そうなのだが――

 

 眼前のダイナはそれを読んでいたかのように、戦法を変えてきた。

 

 

「ンンンンン……シュワッ!!」

 

「『『『『!?』』』』」

 

 

 なんとダイナは額のクリスタルを輝かせ、ミラクルタイプへとタイプチェンジを行ったのである。

 驚くタイガを余所に、ダイナはウルトラ念力を使ってタイガを空中へと持ち上げ、勢いよく地上へと叩き落とす。

 

 

「グハッ!!」

 

『ちょっと待てよ!偽物が何でタイプチェンジとか使えてんだよ!?』

 

『しかも見掛け倒しではなく、能力もそのままだ……!』

 

『これはいよいよヤバいな……おい、相ぼ……!?』

 

『……やっぱり、あれはアスカ兄さんなんだ……!何でだよ……何でなんだよ……』

 

 

 いよいよ戦意が喪失しかかっている一誠、そしてそれはタイガも同様だった。

 

 

「う……うう……ダイナ兄さん……」

 

 

 痛みに苦しみながら震える手をダイナに伸ばすタイガだったが、ダイナは飛び上がり太陽に背を向け、かつてはデスフェイサーに放ったこともある技、シャイニングジャッジを放つ――

 

 

「デェェェェェアッ!!」

 

「グワッ!?」

 

 

 ――直前、援護に駆けつけたゼロのショルダータックルを受けてクリオモス島に落下した。

 ゼロもまた、倒れたままのタイガの前に降り立ち、ウルティメイトゼロソードを構える。

 

 

「ゼ……ゼロ……」

 

「タイガ、お前は下がってろ。アイツは俺がぶん殴ってでも正気に戻す!もし正気だってんならとっ捕まえて無理矢理にでも理由を吐かせてやる!うおおおおお!!」

 

 

 ダイナを傷つけたくないタイガと違い、ゼロは盟友との戦いを躊躇していない。

 ウルティメイトゼロのままダイナと戦っているのが何よりの証拠だ。

 猛攻を仕掛けるゼロに対し、攻撃も程々に捌きや回避を主軸におくダイナ。

 

 両者の激突は意外にも早く決着がつきそうだった。

 

 

「ッ……ぐ……!」

 

 

 互角の実力を持っていたウルティノイドゼロとの戦いでエネルギーを消耗し、ウルティメイトイージスを長時間纏っていた上、さらにウルティノイドゼロから重い一撃を食らっていたゼロの体力が限界に近づいてきていたのだ。

 彼とてダイナが敵にまわったことにショックを受けていないわけではない。

 だが、迷う後輩達の前で先輩であり隊長でもある自分が戸惑っていてはいけないと気丈に振る舞っていた。

 

 多方面からくるプレッシャーで精神的に疲弊していたゼロは、それによって攻撃に必要以上に力を込めてしまい、知らず知らずのうちに通常より多くの体力を使っていたため――

 

 

「シュアッ!!」

 

「グウッ!!」

 

 

 ダイナの高速移動による撹乱から脇腹への一撃を受け、吹き飛ばされてしまう。

 

 

(ぐっ……!さっきの一撃が響いてやがる……!)

 

 

 吹き飛ばしたゼロを一瞥し、ダイナはフラッシュタイプへと戻ると、胸に両手を添えたあと大きく右腕を右上に、左腕を左下に開いてエネルギーを収束する。

 

 

 

 

 

「まさか……!?」

 

「いけませんわ!ダイナさんは……アスカさんはタイガ君を確実に仕留める気でいます!!」

 

「アスカさん、やめて下さい!」

 

 

 裕斗と朱乃が顔を青くさせ、アーシアが涙を流しながら叫ぶもダイナは振り向きもしない。

 辛うじて片膝立ちまで持ち直したタイガだが、ショックが抜けきっていないのか動きが遅く、とてもじゃないが避けれる状態ではなかった。

 

 

「タイガ!しっかりしなさい!」

 

 

 リアスも叱咤するが、彼女も悲痛な表情であり涙を必死に堪えているのが目に見えて分かる。

 

 そんな彼女らの叫びも虚しく、満足に動けぬタイガに向けて――

 

 

「シュゥワッ!!」

 

 

 腕を十字に組み、ダイナの代名詞的必殺技であるソルジェント光線が発射された。

 

 しかし――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グアァァァァッ!!!」

 

「「「「「!!」」」」」

 

『せ……先輩ぃぃぃ!!』

 

「『『ゼロ隊長ぉぉぉッ!!』』」

 

 

 

 

 

 タイガとダイナの間にゼロが割って入り、タイガの代わりにソルジェント光線の直撃を受けたのだ。

 幸いにもウルティメイトイージスは破損しなかったものの、ウルティメイトゼロであっても消耗した状態でダイナのソルジェント光線をもろに受ければただでは済まない。

 遂にウルティメイトイージスも解除され、ゼロのカラータイマーがけたたましく点滅する。

 

 さらに、他の戦場でも戦局が決しようとしていた。

 

 

 

 

 勢いよく援護に来たはいいが、やはりプリミティブのままでは重装ウルティノイドゼロの相手は厳しく、ジードは苦戦を強いられていた。

 別形態にフュージョンライズしようにも、相手の攻撃が激しくそれをやれるだけのスキがない。

 

 

(せめて、少しでも気が逸れてくれれば……!)

 

「…………」

 

 

 重装ウルティノイドゼロが急に攻撃を止め、別の方向へ意識を向けた。

 チャンス、と思うジードであったが、突如ウルティノイドゼロがある方向へ飛び立ち、空中で静止。

 さらにウルティノイドゼロソードが中心から左右に割れ、結晶が埋め込まれた銃口らしきものが現れた。

 

 そして、その先には――

 

 

「……ッ!グランサイファー!!」

 

 

 そう、重装ウルティノイドゼロはグランサイファーを排除しようと考え、ウルティノイドゼロソードに秘められた次元放逐砲ディメンション・ゼロを起動。

 キングの【エリア】で造られたダークロプスゼロとは違い、重装ウルティノイドゼロはウルティメイトイージス型の装備を身に着けているため防御力が段違いであり、また攻撃力も増しただけでなく運動性も落ちていない。

 放たれたが最後、確実にグランサイファーと乗員はディメンションゼロを受け、別次元へと飛ばされるだろう。

 そうはさせないと、ジードは飛んだ。

 

 発射には間に合わないだろう。

 そう確信して、グランサイファーへ。

 

 

 

 

 

「おい!あのゼロもどきこっちを狙ってやがる!」

 

「ラカム!急いで舵を切れ!このままじゃ直撃するぞ!」

 

「分かってる!けどこれが限界だ!」 

 

「全員、急いで船内に入るか何かに掴まって!」

 

 

 アザゼルの指摘にオイゲンとラカム、ムサシがグランサイファーで指示を飛ばす。

 矢的やアサヒ、ジータはダイナの所業とゼロの負傷にショックを受けているリアス達を何とか船内に連れ込もうと四苦八苦している。

 ロードドラグーン、サイバスター、そして自動操縦となったダブルオーザンライザーは増援で現れた円盤群の対処のため、運悪くグランサイファーから離れてしまっていた。

 

 

(仕方ない……!この騒ぎなら僕が変身してもバレないかもしれない。いや、バレたとしても生徒達の命には代えられない!)

 

 

 矢的は80へと変身するべくブライトスティックを取り出そうとするが、それより先に凄まじい衝撃が船体を襲い、同時にディメンションゼロが放たれた。

 

ガアァァァァァン!!

 

 

「「「「「うわあああああ!!」」」」」

 

「この衝撃はあいつの攻撃じゃねえ!あいつがズレて……違う、この船がさっきまでいた所から大きく吹き飛ばされるように……!?」

 

「え……?」

 

 

 アザゼルの言葉で誰より先に衝撃の原因を目にしたのはギャスパー。

 先程までグランサイファーがいた場所には肩を上下させるジードがいた。

 ダメージを受けていなかったとしたも、全長数百mのグランサイファーを動かすのは容易ではない。

 さらに、ダメージを受けていたジードはそのまま動かそうとしても力が満足に込められず、自分共々グランサイファーもディメンションゼロの餌食になってしまう。

 そう考えたジードは、グランサイファーが壊れない程度に飛行速度を上げ、体当たりで突き飛ばしたのである。

 

 

――ギャスパー君――

 

「リ……リク兄さん!!」

 

――今の君なら大丈夫。皆を、頼んだよ――

 

 

 そのテレパシーによるメッセージをギャスパーへ残し――

 

 

 

 

 

「ウワアアァァァァァ……」

 

「ウルトラマンジードォォォ!!」

 

 

 ジードは、虚空の彼方へと飛ばされた。

 

 

 

 

 トリガーとデスフェイサーの戦いもまた、決着の時を迎える。

 デスフェイサーが一方的に有利な戦いを展開し、重装ウルティノイドゼロやダイナの戦いがほぼ勝利と言って差し支えなくなったことを確認し、デスフェイサーはクリオモス島での戦いを締めくくるべく、ジェット噴射で空へと飛び上がり、胸部からキャノン砲を展開。

 

 ゲランダを一撃で消滅させたネオマキシマ砲である。

 

 それをトリガーへ向けてチャージするデスフェイサーに対し、トリガーもマルチタイプにタイプチェンジし、ゼペリオン光線で迎え撃つべく発射準備に入った。

 

 ……しかし。

 

 

「…………ッ!!」

 

 

 L字型に組む直前、トリガーの脳裏にはあの光景が鮮明に浮かび上がる。

 ゼペリオン光線とネオマキシマ砲がぶつかり合い、簡単に押し負けて消滅する自分の姿が。

 

 

「どうした!?トリガー撃て!!」

 

「何か様子が変ですわね……」

 

 

 カタリナがそう言うも、ヴィーラの言うようにトリガーはゼペリオン光線を撃たず――ネオマキシマ砲が発射された。

 

 

ズゴアァァァァァ!!!

 

「ッ!!」

 

 

 トリガーが、何か動作を行い――

 

 

「っ……しまっ……!」

 

「くそっ……たれぇ!!」

 

 

 傷ついた身体に鞭打ってゼロがタイガを抱え――

 

 ――そして――

 

 

 

 

 

ドガァァァァァン!!!

 

 

「「「「「うわあああああ!!」」」」」

 

「「「「「きゃあああああ!!」」」」」

 

 

 クリオモス島の地上施設は跡形も無く吹き飛ばされた。

 その凄まじさはギリギリで離脱していた多くの騎空艇にも余波が及ぶほどのもので、グランサイファーも例外ではない。

 

 それを嘲笑うかのように、エルミデ博士……いや、モネラ星人からメッセージが流される。

 

 

『ウルトラマンゼロ、ジード、タイガ……そしてトリガーは消滅しました。今後のことは追って連絡します。残された僅かな平穏を楽しむといいでしょう』

 

 

 そのメッセージが終わると、デスフェイサーとモネラシード、円盤群、ダイナと重装ウルティノイドゼロは揃って空の彼方へと飛び去っていった。

 

 

 

 

 

 辛うじて無事だったクリオモス島の地下施設では、重役が悔しさと絶望に打ちひしがれていた。

 

 

「なんてことだ……っ……なんてことだっ!!」

 

 

 平和を守るための兵器が、平和を脅かす兵器に――やはり全自動化が裏目に出てしまった。

 

 この日、スカイ・ガーディアン・エージェンシーは大打撃を受け――

 

 ウルトラ騎空団は、敗北した。

 

 

 

〈続く〉




ダークロプスゼロかと思ったら比べ物にならんほどヤベーやつが出てきたでござる。
書いてて「……これデスフェイサーが一番難易度低くね?」とか思ってしまったけど気にしない。

シリアス休めに特別編一本入れようか、それともこのまま突っ走るか考え中です。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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