ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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次回に向けて、今回はちょっとハイペースかつ短めに仕上げました。
ほんの少しだけギャグっぽいほのぼのはありますが、依然シリアスのままです。


それでは本編をどうぞ。


決戦に向けて〜『光』と『克服』

 モネラ星人の宣戦布告――

 

 それを受けた後のレジェンドの行動は迅速であった。

 ダイダロイトベルトでの各種依頼を消化していたエリアル・ベース、クロガネ、そしてグランサイファーに緊急連絡及び召集を行い、ガロンゾ島にて合流。

 アマルティア島の会議室で起きたことを話し、その上で対応策を考える。

 

 

「明日ァ!?」

 

「急過ぎる……!あと3日、せめて2日だけでもあれば今ある依頼の殆どを終え、クロガネかエリアル・ベースの片方は参加させられたかもしれないというのに!」

 

「お館様……逆にヒリュウ改から何名かを派遣しつつ、残りの3隻でそちらに当たってもらうのは?」

 

 

 小芭内の提案に蜜璃を始め何名かが賛同するも、レジェンドは難しい顔で腕組みしつつ、自分達に罵声を浴びせてきた騎空団の者達を思い出して却下する。

 

 

「俺の能力的にそれも考えたんだがな……さっき会った連中が揃いも揃ってクズ思考の奴らだった、秩序の騎空団や一部の者は違ったが。もし明日、想定時刻にロアーヌ島に俺がおらず、外で鉢合わせしようものならまたグダグダギャーギャー喚くかもしれんし、最悪あることないことでっち上げで悪評を広める可能性もある。一応シェロに根回しを頼んであるが、ああいう連中に限って悪知恵だけは無駄に働くからな。事が終わるまで油断出来ん。皆が築き上げてくれたこの団への信頼を崩れさせる訳にもいかんしな」

 

 

 そう、ミツバや八坂もキレそうになった役立たず団長共のことである。

 

 

「おまけに『自爆特攻しろ』ですよ?彼らがレイトさんやゼロガンダムさん、ロスヴァイセさんを犠牲にしろと、あまりにふざけた事を言ったおかげでレジェンド様本気でキレましたし」

 

「何ですって!?ロスヴァイセさんが犠牲になったら……ハクくんやフウちゃんも犠牲になるじゃない!」

 

「姉さん少し落ち着いて。色んな意味で」

 

「似た声だからかは定かではないが、あの場にいたのがお主であってもキレておっただろう。妾とて久々に腹が立ったわ」

 

「……サギリ、母上が怖いのじゃ」

 

「まあ、副長も自分とレジェンド様……と艦長がいっぺんにあーだこーだ言われて頭にきてるんでしょ。九重ちゃんも下手に突っ付かないようにね」

 

 

 何かズレているカナエをしのぶが諌めつつ、八坂も未だに怒り冷めやらぬといった感じだ。

 そんな母に怯えている九重にアドバイスするサギリ。

 

 

「そういうわけで、当初の予定通りヒリュウ改とグランサイファーでこちらは対処する……が、クリオモス島で事件に遭遇した者達は覚悟が決まった者のみ参加しろ。迷いながら戦って勝てる相手ではない」

 

 

 突き放すような言葉を口にしたレジェンドだが、実際ダイナと戦っていたタイガはその迷い故に追い詰められ、ゼロを負傷させる結果になってしまったのだ。

 しかも――

 

 

「あの……」

 

「どうした、アマリ」

 

「ロアーヌ島ってどんな所なの?何もない島とかならいいんだけど……」

 

「……運悪く、逆だ。クリオモス島と同じく、やけに文明が進んでいる」

 

「それってつまり……」

 

「ざっと見てみたが、俺達の世界の東京や京都みたいな都会になってやがる。スカイ・ガーディアン・エージェンシー謹製のシェルター施設とかもあるらしいな」

 

 

 アザゼルがそう伝えると、ヒリュウ改のクルーとグランサイファー組が一斉に眉を顰める。

 

 

「……こんな町中で戦闘かよ」

 

「シェルターどうこうではなく、町への被害が甚大なものになるのは間違いない。逃げ遅れがいなければ御の字といったところだな」

 

 

 竜馬がボヤき、巌勝が冷静に分析。

 実際それぐらいしか考えている余裕はない。

 

 

「とにかく、ヒリュウ改とグランサイファーはこれからロアーヌ島に向かい明日の正午を見据えた下準備に入る。エリアル・ベースとクロガネは出来る限り依頼を片付けつつ、余裕が出来たら駆けつけてくれ」

 

「了解、レジェンドちゃん」

 

「分かったぜ、旦那。時間的にまだ余裕はあるし……一度オカルト研究部をそこまで同行させたらどうだ?それでも駄目そうならこっちに送り返せばいい。現場に着きゃ覚悟決まるかもしれないぜ?」

 

「……試してみる価値はあるか。オルガの案を採用しよう。もしかしたら送り返すというか、迎えを頼むかもしれんが」

 

「お安い御用だ。こっちから誰か派遣するわけでもないし、それぐらいやらせてくれ」

 

 

 かくして、オルガが出した案に乗り、既にグラン以外が覚悟を決め、決戦に参加する気だったグランサイファー組の他に、リアスらオカルト研究部も同行が決定。

 この時点で参加する気があるのはカナエと矢的、アザゼルという、顧問二人に部員一人のみ。

 他のメンバーはレジェンドが会議に赴く前に告げた発言で、まだ決めかねている様子。

 

 

 

 

 

 ロアーヌ島に向かう道中、レジェンド達は参加メンバー……正確には、機動部隊として参加するメンバーの確認をしていた。

 

 

「ゼット」

 

「はい!超師匠!」

 

 

 敬愛するゼロの仇討ちと言わんばかりにゼットは気合いが入りまくっており、ウルティノイドゼロを「ゼロ師匠の空マネ野郎」、ダイナの方は「気絶させて確保」と中々に過激だが、やる気十分で迷い無しと他の者達に見習わせたい程である。

 

 

「グランティードを出す。俺がメインなのは変わらんが、今回のパートナーはお前だ。複座機のイロハを今回で一気にモノにしろ」

 

「ネオ・グランゾンの時とは勝手が違うんでございますか?」

 

「あの時は『いてくれて楽になった』という感じだが、グランティードは当初から二人乗りを想定している。やる事が増えるから予め学習しておけ」

 

 

 そう言ってレジェンドは要点だけを纏めたファイルをゼットに投げ渡し、そのまま続けてメンバーのリストアップをしていく。

 

○グランティード(レジェンド/ゼット)

○サイバスター(ロスヴァイセ)

○ソウルゲイン(黒歌)

○コンパチブルガリバー(C.C.)

○ロードドラグーン(ゼロガンダム)

○マスターフェニックス(ジャグラー)

○ダ・ガーン/ダ・ガーンX ※

○ガオファイガー(凱)

○ボルフォッグ/ビッグボルフォッグ

○ヴァングレイ(千歳/ナイン(外部より))

○ゼルガード(アマリ/ルリア)

○ベルゼルート(サギリ/九重)

○ヒュッケバイン30(アズ)

 

 ダ・ガーンがまだ参加不参加ハッキリしない――一誠やトライスクワッドが絡むため――が、それでも相当な戦力だ。

 何よりレジェンドが直接前線に赴くため、士気が段違いに高くなる。

 ゲンや矢的、ムサシもいざとなれば戦闘機で出撃可能で、機体が無いものの機動部隊参加資格を得た者もおり、控えパイロットとして申し分ない。

 

 一通り確認を終えたメンバーは、明日に備えて休む者や最終確認を行う者など思い思いの方法で余暇を過ごす。

 

 そんな中、ルリアとアマリ、そしてアズのところをレジェンドが訪ねた。

 

 

「あ、レジェンド!」

 

「ルリア、思ったより緊張していないみたいで何よりだ」

 

「えへへ……こういうのは初めてですし、本当はちょっと怖いんですけど……レジェンドとアマリがいてくれるから平気です!」

 

「……だとさ、アマリ。どうやら俺達は別方面でも責任重大らしい」

 

「そうね、レジェンドさん。でも嬉しいかな、こうしてルリアに頼られて」

 

 

 二人は一緒かつレジェンドが傍にいるということで、然程緊張していないようだ。

 そちらは問題無い。

 気になるのはアズの方だが――

 

 

「……」

 

 

 少し顔を俯かせている。

 レジェンドはアズのその様子と纏った空気から、戦えるかというより上手くやれるかという不安に駆られているのを感じ取れた。

 

 

「失敗が怖いか?」

 

「……うん。私は傷つく事に慣れてるから。でも……」

 

「自分のせいで味方が傷つくかもしれない、か。悩んでいるところ悪いが、うちには故意なフレンドリーファイアでなければ、ありがちな失敗したところで酷く言う輩はいないぞ。好きな風にやってみろ。お前の性格は大体把握したからな、何かあれば俺がフォローする」

 

 

 優しく声をかけるレジェンドに、初対面の時と同じく自然と顔が赤くなるアズ。

 それはいいのだが、その近くでは面白くなさそうなルリアとアマリがいることを二人は忘れてないだろうか。

 

 

「むうぅ〜……レジェンド、アズさんに甘い気がします」

 

「私もそう思うわ。必要以上にベタベタしたりとかはないけど、何か空気がピンク色――」

 

「ぷんすこー」

 

「「「「!?」」」」

 

 

 そしてルリアとアマリ以上に忘れていないだろうか。

 レジェンドいる所オーフィス有り。

 アマルティア島での会議に同席出来なかったからか一緒に行動していたオーフィスを、一緒にいるのが当たり前だったレジェンドもすっかり忘れていて――

 

 

「な、何かデジャヴが……!」

 

「初対面の時もこんな感じだったな……!今二人ほど増えているが!!」

 

 

 オーフィスに連れられて、ルリアとアマリもレジェンドとアズを追い回すことになったそうな。

 

 

 

 

 そんなラブコメ展開中のレジェンド達とは裏腹に、グランはグランサイファーの甲板で空を観ていた。

 そこへジータがのんびりやってくる。

 相変わらず鋼のメンタルなジータは、「モネラ星人ぶっ潰す」とエリアル・ベースの我夢から最新のジェクターガンを貰ってきていた。

 

 

「んー!気持ちいいねぇ!明日は激動間違いなしだから、こういう時ぐらいのんびりしないと」

 

「うん……」

 

「……ふぅ。何があったのとか、何考えてるのとか聞かないけどさ。一人で抱え込むよりいっそ周りに暴露しちゃった方が楽にならない?タイガもそんな感じだしさ。リーダーだからって気を張り詰めすぎると――」

 

「僕は!!……きっとリーダーに向いてないんだ」

 

 

 声を張り上げたグランに一瞬驚いたジータだが、顔を俯かせたまま船内に戻ろうとするグランに強く言い放つ。

 

 

「もう一度言うけど明日の正午!ロアーヌ島で私達は今戦えるメンバーの総力を上げて連中と激突する!ハッキリ言って、これでも心配なくらいだよ。団長がいてくれるけど何か起きそうな気もするし……でも私は!私達の勝利を信じてる!!」

 

 

 ジータの言葉をその背で受け止めつつ、グランは船内に消えた。

 

 

 

 

 同じ頃、一誠とタイガも悩んでいた。

 またダイナと相対した時、自分達は彼に拳を向けられるのかと。

 タイタス、フーマ、ドライグ、そしてダ・ガーン……彼らと共にいる者達もまたそれが心配でもある。

 

 

「旦那……今回ばかりは仕方ないんじゃねーか?」

 

「しかし、そうも言っていられん状況だ」

 

『だがこれでは明日の正午までに覚悟が決まるかと言われれば難しいだろうな』

 

『せめて、何かきっかけでもあれば……』

 

 

 二人と二体が話し合っているところに、調子を取り戻した雰囲気のリアスがやってくる。

 

 

「皆、調子は戻ったかしら?」

 

「部長……」

 

「リアス……」

 

「……やっぱりイッセーとタイガが辛そうなままね。無理もないわ、貴方達が一番彼を慕っていたもの」

 

 

 リアスは二人の前の椅子に腰掛け、深呼吸した後に口を開く。

 

 

「私達は、ギャスパー以外参加する事を決めたわ。このまま黙って引き下がったら、それこそグレモリー家の名折れよ。でもね……イッセー、タイガ。ギャスパーにも言ったのだけれど、今回は貴方達の判断に任せるわ。勘違いしないでほしいのは、貴方達が足手まといとかそういうわけじゃないということ。今のまま戦って、もし貴方達まで失ったら……きっと私は立ち直れない」

 

 

 迷ったまま戦いに出て、命を落としてほしくない――想い人と、弟のように可愛がっている者だからこそ、今の状態で戦場に出て最悪の結果になることは避けたいのだ。

 タイタスらも黙ってそれを聞いている。

 

 

「だからね、さっきオーフィス達から逃げ回ってたレジェンド様に聞いたの。戦うことが怖くなったらどうしたらいいのかって」

 

「「「「『また何でそんな目に合ってんのあの人!?』」」」」

 

『ある意味二人よりも深刻だな』

 

 

 ダ・ガーンの言葉に「ホントだよ」とげんなりした様子で賛同するフーマ。

 そんな彼らに、リアスはレジェンドの力を借りて一つの道を示した。

 

 

「ま、まあそこは置いといて!レジェンド様に相談したら、自分よりも適任がいるから、ってエリアル・ベースに呼んでくれたみたいなの。だから、その人に会って貴方達の進むべき道を見つけてほしい。簡単じゃないと思うけれど、私は貴方達を信じてるわ。辛さを乗り越え、恐怖を克服してくれることを」

 

 

 それからリアスは「行く時は気をつけて」と笑顔で言い残し、準備するべく席を立った。

 

 一晩考え、彼らはエリアル・ベースへと向かう事にする。

 自分達のこれからを見つけられることを信じて。

 

 

 

 

 翌日、ロアーヌ島――

 

 クリオモス島同様、空の世界には似つかわしくない高層ビルやアスファルトが大半を占めるその島では現在、ウルトラ騎空団以外の騎空団によってシェルター施設への避難誘導がされていた。

 『自分達の戦力では足手まといにしかならない。だけど出来る事を精一杯やりたい』と、クリオモス島で救助活動を行った騎空団達が駆けつけてくれたのだ。

 おかけでレジェンド達は戦闘準備に全力が注げ、レジェンド自身「喚いていただけの腑抜け共と違って、真に模範にすべき者達」と彼らの姿勢を高く評価している。

 

 また、秩序の騎空団・第四騎空挺団も参加。

 こちらは援護主体となるだろうが、戦闘より負傷者救援に当たってくれるということでまた一つ問題が解決。

 ウルトラ騎空団は戦闘に集中出来ることになった。

 

 そんな中でグランは、一人陸橋で相変わらず悩んでいた。

 

 

「……ハァ……」

 

「お兄ちゃんどうしたの?」

 

「え?」

 

 

 唐突に声をかけられ、そちらを向くとまだ10歳にも満たないだろう少女がぬいぐるみ片手に見つめていた。

 

 

「もしかしてお兄ちゃん騎空士さんなの?じゃあこの島を守ってくれるの?」

 

「うん、騎空士だよ。でも……僕よりすごい、たくさんの人達が守ってくれるよ」

 

 

 少女に目線を合わせるために屈んで、自嘲気味にそう言って少し俯くグランだが、その少女の抱いているぬいぐるみを見て少し気になった。

 

 

「それ……ウルトラマントリガー?」

 

「ううん、ウルトラマンティガ!」

 

「ティガ……?」

 

 

 ディフォルメされているためトリガーに似ているが、確かに似ているだけでトリガーとは別のウルトラマンだ。

 

 

「私のお姉ちゃん、昔『神隠し』っていうのにあったんだって。そこですっごい怖い怪獣が出てきて、世界がなくなりそうになったの。そんなとき、ティガが現れて、みんなで一緒に光になってその怪獣倒したって、お話してくれたんだよ」

 

「皆で、光に……」

 

 

 普通ならば御伽話で済まされるそれは、自分がウルトラマンになったこと、そしてレジェンドを始めとした周囲のウルトラマン達がとてつもなく輝かしい実績をもっていたことから、グランはそこに『光』を見出した。

 

(『ティガ』のことを良く知れば、あの機械巨人に勝てるかもしれない。でも、この島にいる皆は忙しいし……そうだ!)

 

 

 グランもまた、行動を開始した。

 一誠らと共にエリアル・ベースへと向かい、彼はそこでティガの強さを知る。

 

 超古代の光の巨人――トリガーと同じく3000万年の時を経て復活し、戦い抜いた……銀河遊撃隊の切り札たる存在の、本当の強さを。

 

 

 

 

 その頃、エリアル・ベースに残っていたギャスパーは、ある存在と対面していた。

 あの青く輝く、ボール大の光の玉と。

 

 

「ど、どちら様ですかぁ!?」

 

「私は……バーン。聖勇者の一人だ」

 

 

 一誠、タイガ、グラン……そして、ギャスパーもまた、新たなる転機を迎えようとしていた。

 

 

 

〈続く〉




ズラッと並べてみたヒリュウ改の戦力(束・クロエ不在)……いやこれ普通に考えたら十分過ぎないか?
今後に後継機出たりとか強化されるのとか大半だけど。

やっとティガが本格的に関わり始めました。
そして次回、まさかの人物が一誠とタイガを導きます。
ギャスパーの元に現れたのは、やはり勇者シリーズの主役の一体!


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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