ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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大変お待たせしました。モネラ星人との最終決戦です。
今月に入って仕事でてんやわんや状態に加え、バッテリー問題のおかげでスマホの機種変更なんかもした上、どうにか全員どうにか活躍させようと悩みまくった結果……ここまで遅くなりました。申し訳ないです。
しかも全員活躍出来たかと言われれば怪しいですし……。

文字数も現在本作でもトップクラスの量になりましたし、色々やらかしもありますが楽しんで頂ければと思います。


それでは本編をどうぞ。


光の世界の戦士たち

 ティガやダイナ、ジードが外界より駆けつけ、ガイアとアグル、レジェンドの力により一時的に実体化出来たタイタスにフーマ、そしてグリージョという新たなウルトラ戦士が現れた。

 加えてGクルーザー、グルンガスト参式と零式、グランヴェールの四機の機動兵器が増援として出撃したことで、残る最大最強の敵であるモネラマザーとの決戦の準備は整った。

 

 

『レジェンド様は後退を。機体状況から推測するとこれ以上の戦闘は……』

 

「難しいだろうな」

 

「仕方ないでございますね」

 

『はい、ですから――』

 

「「……単体戦闘だった場合なら」」

 

『え?』

 

 

 レジェンドとゼットの言葉に、ミツバが「何を言ってるんだ」と聞こうとしたところ、それを言わせずレジェンドが先回りした。

 

 

「さっき流がこう言った。ウルトラマンは助け合いだとな」

 

「ということは、もっと拡大して『ウルトラ騎空団は助け合い』にすれば万事解決というわけでござるでしょう!!」

 

『えええ!?』

 

 

 ドヤ顔なゼットにレジェンドもうんうんと頷き、驚くミツバを置き去りに話を進めてしまう。

 何となくこうなることが分かっていたグレイフィアは、苦笑しつつもレジェンドの意思を尊重することに決める。

 

 

「ここで俺が退けばそれこそウルトラ騎空団のメンツに加え、俺が俺自身を許せなくなる。諦めるなと言っておきながらその張本人が真っ先に離脱などふざけ過ぎだろう」

 

『いえ、レジェンド様は結構な戦果あげてますけど』

 

 

 ナインがジト目でツッコミを入れてくる。

 確かに敵陣真っ只中に単機で突っ込んで無双した上、敵からの集中砲火を食らっておきながら未だ健在なのは大したものなのだが……。

 

 

「心配なされるな、ミツバ殿!」

 

「「お?」」

 

『はい?』

 

「お館様とゼット殿は、この煉獄杏寿郎と頑治郎が命に変えてもお守りする!」

 

 

 いつの間にやらグランティードを庇うように、グルンガスト参式が通常形態の参式斬艦刀を手に立っていた。

 そして、彼だけではない。

 

 

「俺達も忘れちゃ困るぜ!GGGは今やレジェンド様直属の組織、俺達がやらずに誰がやるんだ!」

 

 

 凱とガオファイガーも当然の如く名乗りを上げる。

 

 

「最近貸しが溜まってきたな。そろそろ少しは返さんと婚姻届を書かせるかもしれんぞ?」

 

 

 本気なのか冗談なのか、判断に難しいことを言ってくるC.C.とコンパチガリバー。

 

 

「あのレイトもどきの親玉、ムカつく顔に一発叩き込まなきゃ気が済まないにゃ」

 

 

 ウルティノイドゼロとの戦いで、グランティード同様ほぼ限界だろうにまだ立ち向かわんとする黒歌とソウルゲイン。

 

 少なくともこの四機がグランティードと組めば互いにカバーし合うことで万が一は起きないだろう。

 他の機動部隊はそれぞれウルトラマンやヒリュウ改、そして地上部隊の援護に回る。

 

 もはや自分が言うだけ無駄、と思ったミツバは溜息を吐き仕方ないと自身を納得させた。

 

 

『全く……相変わらず強情なんですから。分かりました、ですがレジェンド様と煉獄さん達はチームで行動、単独行動は厳禁です!』

 

「言われなくてもこの状況じゃタイマンは自殺行為よ」

 

「ゴルディオンハンマーが使えればと思ったが……ん?ウルトラマン、スーパーロボット、光線……」

 

「どうした、凱?」

 

「……これはここ一番であのツールが役立つかもしれないぜ!命、ガトリングドライバーをいつでも射出出来るように準備してくれ!」

 

『え!?どういう……なるほど!任せて!』

 

 

 凱の言葉に何かを察した命、それにツール名を聞いたことでレジェンドとビッグボルフォッグもある程度予想はついた。

 

 勝利の鍵――その準備を進めつつ、レジェンドはウルトラ騎空団へと号令をかける。

 

 

「総員、大詰めだ……!モネラ星人の野望、ここで終わらせるぞ!!」

 

 

 

 

 

 ――地上部隊――

 

 

「お館様達はやる気満々、それはいいんだけど……」

 

「あの大きさの敵相手に俺達が役に立つのかというところが疑問だな……」

 

 

 小芭内の言葉にコクコクと首を縦に振り同意する蜜璃。

 確かにその懸念は最もだが、ここでもアザゼルが助け舟を出した。

 

 

「何もあの超弩級の怪物相手に挑むことだけが戦うってことじゃねえさ。お前らもなんちゃらの呼吸ってのが使えるだろ?どうせあのモネラ星人って奴は触手使ってウルトラマンや機動部隊を妨害するだろう。俺達はその妨害を更に妨害仕返してやればいい。前線で戦う連中のサポートをしてやりゃ、結果的にあいつらの負傷や損害が減って、逆にモネラ星人は自分が思うようにならず冷静さを失って付け入るスキが出来るってワケだ」

 

「「「「「…………」」」」」

 

「いや何で黙るんだよ」

 

「だってアザゼルがまともなこと言ってるんだもん☆」

 

「オメーに言われたかねーよ!!」

 

 

 普段の言動とは似ても似つかないマジな台詞に対し、セラフォルーが全員の気持ちを代弁。

 ……その後のアザゼルのツッコミも割と当たっている。

 とりあえず、今日のアザゼルは年上らしさをしっかり出しているということで良しとしよう。

 

 

「それで、どうするんですか?道路がこんな状況じゃ車の類は使えないし、触手の強度や大きさを考えると剣や刀で斬ることが出来るのはカナエ先輩ぐらいしか……」

 

「ねえ裕斗君、さり気なく私を人外扱いしないでほしいんだけど」

 

「悪魔だらけのオカルト研究部で最強の座に君臨している貴女が言っても説得力無いわよ?」

 

 

 朱乃の一言がクリティカルヒットして凹んでいるカナエの所に、杏寿郎と共に来たパム治郎が飛んできた。

 

 

「パムパム〜」

 

「ハク君がいない今、私の癒やしのパムちゃへぶっ!?」

 

「いい加減状況を見ろ」

 

 

 スパァン!という綺麗な音と共にハリベルがカナエの頭を引っ叩いた。

 素晴らしい笑顔でサムズアップするリアスに少しだけ微笑みつつサムズアップを返すハリベル。

 実にクールビューティー。

 

 そんなやりとりはさておき、会談の時に現れた『鬼』と相対したときにやった首輪コンコンを再びパム治郎が行うと、大きめのアタッシュケースが出てくる。

 「パ〜」とパム治郎が見つめたのはハリベル、どうやらパム治郎は真面目に話が通じると判断した彼女に開けてもらいたいらしい。

 何人かがショックを受けていたが、気にせずハリベルが開け、リアスが覗き込むとそこには――

 

 

「……レジェンド様も持っていそうなスーパーガンタイプの銃に、これは……カートリッジか」

 

「パム〜、コレ、ウルトラマンノミンナ、力コメタ」

 

「「「「「!!」」」」」

 

「アト、魔力トカ上乗セデキル、パム〜」

 

 

 パム治郎、とんでもないものを持ってきた。

 さすがサポート能力万能マスコット。

 

 

「カナエトカ、刀剣専門ノミンナ、ボクサポート」

 

 

 つまり、『鬼』を討伐したときのようにタマフリを使って援護するということ。

 それを理解したリアス達は頷き合い、しっかりと人数分あったスーパーガン、加えて手近にあったカートリッジを全員が取っていく。

 一応、万が一にとレジェンドやミライが銃の使い方を教えていたのがここにきて活かされたようだ。

 

 

「ありがとう、パム治郎。おかげで私達も援護の一つくらい出来るということね」

 

「えーと、俺達のサポートはそのパム治郎……だっけ、そいつがしてくれるんだよな?」

 

「パム〜」

 

「ナルメアはどうする?既に団長の方に向かっ……心配いらなそうだ」

 

 

 アルベールが見た方向では、グランティードに迫らんとするモネラマザーの触手を片っ端から斬り捨てているナルメアの姿があった。

 サイズ差を無視して一心不乱に触手をぶった斬りまくるドラフの斬姫の姿は、ぶっちゃけ恐怖の対象でしかない。

 

 

「ナルメアさん……だったわよね、彼女。何あれカナエ二号?」

 

「リアス、お願いだから私を基準に考えないで!というか向こうの方が年上だった気がするし、何より蜜璃ちゃんやしのぶとはどうして比較しないの!?」

 

「今更ですわ、カナエ。甘露寺さんを例に出せば伊黒さんが黙っていませんし、しのぶさんは確かに凄いけれど医療方面の方が目立つのよ」

 

「そういうわけで、日と花の二つの呼吸を使用出来て、身体能力が馬鹿げている貴女を例えにした方が一番分かりやすいの。卯ノ花先生や束博士だと次元が違い過ぎるし、そもそも貴女オカルト研究部の部員だし」

 

 

 三大お姉様のやり取りはオカ研名物だ。

 まだまだ騒ぎたいところだが、あとはモネラマザーを倒してからということになった……のはいいがここで問題が発生した、というかもう一つの問題が解決していなかったという方が正しい。

 

 

「……で、道路問題は?翼出して飛びましょう、はアウトなんじゃろう?」

 

「……あ……」

 

「ならば私がどうにかしよう」

 

「バーン?」

 

「今、あの姿になっている時間はないが、瓦礫の除去や足場代わりくらいにはなれる。その為にはギャスパーの力が必要だ」

 

 

 そう言ってギャスパーの肩に乗っているバーンが指差したのは、ギャスパーに託したバーンブレス。

 

 

「ジードというウルトラマンが現れてから、君の中の勇気が飛躍的に高まったのを感じた。そのバーンブレスに勇気を込め『ブレイブチャージ』と叫んでくれ。今の君ならば、そうすることで私が力を発揮出来るようになる」

 

「勇気を込める?どうすればいいんですか?」

 

「ただ、念じればいい。何者にも負けない強い意志で」

 

「強い意志で、念じる……」

 

 

 正直、まだ自分が戦力になるとは思えない。

 だけど、皆のために何かしたいと思う気持ちがギャスパーを動かし、それは勇気という形でバーンブレスへと宿る。

 バーンはスポーツカー形態になり、ギャスパーの手の中に収まってその時を待つ。

 

 そして――

 

 

「ブレイブ……チャァァァジッ!」

 

「おおっ!!」

 

 

 スポーツカー形態のバーンを前方へ走らせるように投げながらそう叫ぶと、バーンとバーンブレスは共に光を発し、バーンは約10mほどの大きさになり、再びロボット形態に変形する。

 

 

「よし、成功だ!やったぞ、ギャスパー!」

 

「わあ……!凄くかっこいいですぅ!」

 

「ありがとう。しかし、私はまだ本当の力を発揮出来ていない。今回は時間的な問題もあるが……だがギャスパー、君のその勇気があれば、そう遠くないうちに私はその力を使うことが可能になるはずだ。『バーンガーン』として君と共に彼らと肩を並べて戦うようになるのも、然程時間はかからないだろう」

 

「バーンガーン……」

 

 

 二人が話し込んでいる間に――

 

 

「丁度いいわソーナ、彼……バーンもオカルト研究部のメンバーに追加で登録お願いするわね」

 

「何故か学園の生徒以外ばかり増えてる気がしますけど……まあいいでしょう、彼らは品行方正みたいですから」

 

 

 早速バーンがオカ研メンバーにされていた。

 

 

「よし、身体能力に自身がない者は私に乗ってくれ」

 

「落ちないように、僕が影で固定しますぅ!」

 

 

 巨大化したバーンと、既に普段とは逆にバーンの肩に乗っていたギャスパーに言われ、リアスや朱乃ら一部のメンバーはバーンの肩や手に乗り、残りは――

 

 

「心配しなくても俺達には一番立派なモンが残ってるぜ!こいつだ!!」

 

 

 白竜騎士団の副団長にしてパワー自慢のヴェインが、自身の足を叩きながら笑う。

 各々その手に武器を携え、彼らもまたモネラマザーとの最終決戦へと望む。

 

 

「よぉぉぉし!い「いっくよー皆☆」被せんじゃねーよ一番いいところで!!」

 

 

 折角真面目にやっても、今度は周囲に台無しにされるアザゼルであった。

 

 

 

 

 集結したウルトラ戦士とウルトラ騎空団による、最後の敵モネラマザーの打倒。

 その火蓋が切って落とされた。

 

 

「まずまだ治ってない皆さんの回復からです!グリージョキュアバーストッ!」

 

 

 先制攻撃を仕掛けんとした触手を吹き飛ばしつつ、ダイナ、タイガ、トリガーの三人を始め、周囲の負傷者達を回復させるグリージョ。

 

 

「サンキュー、グリージョ!」

 

「ありがと……うっ!?」

 

 

 嫉妬の視線を向けるフーマが目に入り、モネラマザーより恐ろしいんじゃないかと錯覚したタイガ。

 トリガーも回復してもらったのだが……。

 

 

(うわぁ……ジータが笑顔なのに嫉妬オーラ全開だよ……っていうか何で?誰に?僕じゃないみたいだけど)

 

 

 妹(姉?)の視線にドン引きしていた。

 そんなことはさておき、これで準備は整った。

 

 

「今の僕達なら負けはしない。皆、この世界と……僕達を支えてくれている命のために、モネラ星人を倒す!!行くぞ!!」

 

「「「「「おお!!」」」」」

 

「「「「はい!!」」」」

 

 

 互いにカバーし合うため、ツーマンセルの5組に分かれるウルトラ戦士達。

 

 ティガとトリガー、ダイナとタイガ、ガイアとタイタス、アグルとフーマ、そしてジードとグリージョ。

 

 それぞれ、超古代の巨人、兄貴分とその弟分、赤いパワーファイター、青いスピードファイター、そして比較的付き合いが長く最も連携しやすい二人。

 フーマがグリージョと組みたがったのは言うまでもないが、「まあジード先輩ならいいか」と割と簡単に納得。

 ジード、謎の安定信頼感。

 

 

「僕に続くんだ!」

 

「は……はい!」

 

 

 真っ先に先陣を切るのはやはり彼、ティガ。

 トリガーに指示を出してモネラマザーへと突貫する彼だが、ここでトリガーや他のウルトラ戦士、そしてウルトラ騎空団は彼の戦闘技術の真髄を目の当たりにした。

 

 なんと、以前は予備動作――腕をクロスさせて額のクリスタルを光らせる――をせず、瞬時にマルチタイプから今のトリガーと同じパワータイプへとタイプチェンジを行ったのだ。

 遊撃隊に所属して以来、激戦と研鑽を積み重ねてきたティガは、高速タイプチェンジという特技を新たに会得。

 実はこの高速タイプチェンジ、チェンジ後の僅かな時間がチェンジ前のステータスのままという欠点があるのだが、逆に言えば相手の意表をつけることもあり、ティガ自身欠点とはまるで思っていない。

 従来通りの方法でタイプチェンジすることも出来るし、何より欠点だとしてもフォローしてくれる者がいる。

 

 

「チャアァァァ!!」

 

 

 そのまま勢いを殺さず、かつてシルバゴンへと炸裂させたティガ・バーニングダッシュのマイナーチェンジ版である『ティガ・ライジングブレイズ』を発動。

 アッパーカットの体勢でモネラマザーの胴体に突撃し、直撃と同時に大爆発が起こるとモネラマザーは怯み、さらに爆発の中から既に予備動作を済ませていたスカイタイプのティガがランバルト光弾を連射しながら飛び出してくる。

 

 大技を連続して放ちながらも見事な動きを見せるティガに触手が迫るも――

 

 

『ダイゴはやらせない!』

 

 

 ティガの近くに飛んできたGクルーザーが変形し、MS形態であるEx-Sガンダムの姿へと移行すると同時にビーム・サーベルで迫る触手を一閃。

 続け様にティガフリーザーで凍らせた触手の数々をビーム・スマートガンが粉砕。

 

 人と共にあったウルトラマンと、人の心を宿した機動兵器――その絆が生み出す見事なコンビネーション、それは人、機械、そしてウルトラマンが調和した理想の形の一つと言えるもの。

 

 

『すっげ……』

 

「お互いが次にどう動くか知り尽くした、完璧なタイミングの良さだ……!」

 

 

 一誠とタイガはティガとEx-Sガンダムの連携に驚いていたが、ここでそれに感化されたのがサギリ……と、仕方なくそれに付き合うジャグラー、それからコ・パイであるが故に無理矢理突き合わされる九重。

 

 

「あんなの見せられて黙ってられないでしょ!ジャグ!九重ちゃん!アレ行くわよ!」

 

「この状況で張り合うなよ……ったく」

 

「ア、アレって何な……のじゃあああああ!?」

 

 

 急加速したベルゼルートとマスターフェニックス。

 ちなみに通信がONになっていたので、九重の悲鳴は各機に丸聞こえ。

 

 

「ブーストアップ!アプローチスタート!」

 

「あ、あぷぅ!?」

 

「狐っ娘、口閉じてな。ここからは俺らのステージだ」

 

 

 なんか違うような、と九重は思ったがそんなことを言える状況ではない。

 マスターフェニックスはそのまま加速してソード・メガ・ビーム・キャノンを放ちながら突撃するが、ベルゼルートの方はマスターフェニックスを中心にバレルロールしながらオルゴン・ライフルを連射。

 しかもかなりの速度で行われているため、九重は目が回ってサポートをしてる余裕がなかった。

 

 

「回り過ぎなのじゃあああああ!!」

 

「まだまだこれから!シフトB!ジャグ、フロント!」

 

「バックス、ちゃんとやれよ!」

 

 

 上半身部分に連続射撃を受けたのも束の間、モネラマザーはマスターフェニックスとベルゼルートから追撃を受ける。

 今度はマスターフェニックスが接近戦を仕掛け、ベルゼルートはオルゴン・ライフルをブレード・モードにして鞭のように光の刃を叩きつけた。

 

 

「フィニッシュブロー、決めるわよ!ジャグ!九重ちゃん!」

 

「わ……わかったのじゃ〜……」

 

「オイ、狐っ娘大丈夫か?サギリ、お前相乗りしてるんだからレジェンドみたいな変態機動控えろよな」

 

 

 九重の様子からジャグラーがサギリに注意するのだが――

 

 

「レジェンド様なら加速度ブッ飛んだ機体でやるし、元々この機体はそういう機動も前提の一つに開発されてるの。一応九重ちゃんもその方向で訓練してたんだけど、ちょっと早かったわね」

 

「……後で何か奢ってやれ」

 

「コンビネーションやってるジャグも同罪よ。そんなわけでジャグはメイン、私はデザートを奢るからあとちょっと辛抱してね、九重ちゃん!」

 

「もうこうなったらヤケじゃ!最後までどんとこいなのじゃ!!」

 

 

 結局付き合わされることになり、諦めが勝った九重は吹っ切れた。

 

 

「そうこなくっちゃ!モード・アブソリュート、やるわよ!」

 

「うむ!ベルゼルート、リミッター解除じゃ!」

 

 

 ベルゼルートが最大稼働モードに入ったことでイミッション・スリットが開放され、スラスターが展開。

 オルゴン・エクストラクターによって発せられる緑色の光がベルゼルートの全身から噴出する。

 

 

「こっちも行くぜ、マスターフェニックス。リミッター解除!クロス・バインダー・ソード、モードFスタンバイ!」

 

「「GO!!」」

 

 

 ジャグラーとサギリが二人同時に叫び、先程よりも更に早く、更に苛烈な連撃がモネラマザーを襲う。

 モネラマザーもヴァーミリオンフレアで二機を狙うが早すぎてかすりもしない。

 

 

「さあて、仕上げと行きますか!」

 

 

 ベルゼルートのオルゴン・ライフルが変形し、二丁のショート・ランチャーが上下に合体することで弓状の形――アブソリュートモードへ移行する。

 

 

「サイトロン・サイティング問題なし!」

 

「OK!デカい分だけ的にしやすい!」

 

 

 銃口部分にエネルギーが集約され――

 

 

「オルゴン・マテリアライゼーション!なのじゃ!」

 

 

 レジェンドの駆るグランティードがデスフェイサーへと放とうとしたように、緑色(オルゴナイト)の結晶が巨大な矢の形になって銃口部分にセットされる。

 

 

「アブソリュート!いっけぇぇぇ!!」

 

 

 放たれた結晶はモネラマザーの腹部に突き刺さり、砕けると同時に大爆発を起こす。

 

 さらにそこへ――

 

 

「ソード・クロスアップ!お前には効くだろうぜ、こいつはな!」

 

 

 マスターフェニックスが二振りのクロス・バインダー・ソードをドッキングさせ、両刃の大剣にすると刀身から炎が噴き上がった。

 パーシヴァルや杏寿郎が反応したが、それにはお構いなしにモネラマザーへと斬りかかる。

 

 

「バーニング・ソォォォド!!」

 

 

 燃え上がる刃の大剣による一撃を受けたモネラマザーは、その一撃のダメージを抑えるべく全力で再生能力を攻撃された部位に集中させた。

 そうしなければたちまち燃え広がるだろう。

 

 だが、それはウルトラ騎空団に連続攻撃を許す切っ掛けにもなる。

 

 

 

 

 

『タイガ!フォトンアース(あれ)行くぜ!』

 

「ああ!」

 

『アース!』『シャイン!』

 

『輝きの力を手に!バディィィ!ゴォォォ!!』

 

『ウルトラマンタイガ フォトンアース!』

 

 

 ゴーデスとの戦いで得た形態・フォトンアースになるタイガだが、タイタスとフーマが分離しているからか、赤龍帝の籠手はゴーデスマガオロチを倒した時の『超龍帝の双甲(デュアル・グランド・ギア)』ではなく別の形――赤龍帝の籠手のバージョンアップ版というべき形になっている。

 ただし、ちゃんと両腕に装備されているのは変わらない。

 

 

『何か神器の形違くね?』

 

『あれはタイタスとフーマあっての禁手だったようだな。それでも十分過ぎる気がするが』

 

「ならこの形は『赤龍帝の閃甲(ダイナミック・ギア)』にしよう!」

 

 

 ダイナの名前をもらい、閃甲には『閃光』とそれに連なるダイナのフラッシュタイプと、フォトンアースの『シャイン』という複数の意味を持たせたネーミング。

 一誠やドライグも納得だ。

 

 

「お、ゴーデスの時のあれか!なら俺もそっちに合わせるか!ハァァァッ!!」

 

 

 ダイナもフラッシュタイプにタイプチェンジし、本格的にモネラマザーへとリベンジを仕掛ける。

 

 

「ダイナ兄さん!俺達が壁役になります!この姿なら機動力は下がってもそれを補って余りある攻撃力と防御力がある!」

 

「分かった、頼むぜ!けど無理はするなよ!」

 

 

 タイガが前衛となり、ダイナはそれに続く形で駆け出す。

 ティガに加え、同じく最優先で対処しなければならない者の一人であるダイナが動き出したことに危機感を覚えたモネラマザーはヴァーミリオンフレアでダイナを狙うが、そこでフォトンアースとなったタイガが盾になりその鎧で耐えながら二人は突き進む。

 

 

『あいつ、デカさと攻撃力は凄いけど、攻撃方法に関しては限られてるみたいだな!』

 

『しかもあの形状のおかげで攻撃の大半が触手に依存している。警戒するとすればあの全身から発した光線だが、あれもそう簡単に連射出来るものではないらしい』

 

「なら、突破口は見えてきた!」

 

「逆に触手にさえ気をつければ正面からでもやり合えるってわけか!」

 

 

 ダイナとタイガはヴァーミリオンフレアを回避すると、小細工無しの真っ向勝負。

 ダイナのド根性パワーアップとタイガのブーストを合わせたフライング・ダブルパンチをモネラマザーの顔面に叩き込んだ。

 

 

「「デアァァァァァ!!」」

 

 

 激突時に大爆発を巻き起こしつつ、モネラマザーに大打撃を与えたダイナとタイガはティガとトリガーに合流、更に連携をとってモネラマザーにダメージを重ねて与えていく。

 

 

 

 

 

 ガイアとタイタス、そしてアグルとフーマはそれぞれ更に、グルンガスト零式とグランヴェール、サイバスターとロードドラグーンの援護を受け、地上と空中からモネラマザーを攻めたてる。

 

 

「ダアッ!!」

 

「ブーストナックル!!」

 

 

 ガイアのガイアスラッシュとグルンガスト零式のブーストナックルがモネラマザーに直撃し――

 

 

「ハァッ!!」

 

「ハク、フウ!お願いします!!」

 

「ンニャ〜」

 

「ハク、気を抜き過ぎニャ……」

 

 

 アグルがアグルセイバーで斬撃を飛ばし、サイバスターがハイファミリアを放つ。

 

 

「やっぱタフだなこの野郎!こうなりゃ根比べだ!光波手裏剣!」

 

「いざとなったら『アレ』を出さねばならんかと思ったが、その必要はなさそうだな」

 

 

 フーマの援護をしているゼロガンダムが言ったアレとは、かつてザンスカール帝国の最終兵器・嵐暴機神ストームサンを撃破した、ロードドラグーンの更に上をいく『切り札』。

 確かにあれであれば単機でモネラマザーへの対抗手段となるだろうが、さすがにひょいひょい出すわけにもいかないので、ここにいる者達の奮闘は助かったというべきか。

 

 ここでモネラマザーが攻勢に出るべく、手始めにタイタスの動きを封じようと右腕に地下から出した触手を巻き付けた。

 

 

「む!?」

 

「そう来るか……!少し待っていろ!」

 

「いや、心配は無用だ!ぬおおおおお!!」

 

『Boost!Boost!Boost!』

 

「宇宙に届け!ブーストマッスル!!」

 

 

 何だそりゃ、と誰もがツッコんだが、パーシヴァルの援護を制してタイタスがやったことに見ていた者全員が驚愕する。

 タイタスの右腕を拘束していた数本の触手を、パワーを倍加させた左手でまとめて掴み、地下から引っこ抜きつつ引きちぎるという豪快な方法で拘束を逃れたのだ。

 シェルター内ではその後にマッスルポーズを決めたタイタスへ、ドラフを始めとする筋肉系男子から「兄貴」コールが飛び交ったほど。

 

 

「見たかモネラ星人!これが新たなるウルトラマッスルの形だ!!」

 

「色々と言いたいことはあるが……結果が出ているのならば文句はない。俺も俺でやらせてもらうとするか、行くぞ!グランヴェール!!」

 

 

 タイタスの心配がいらないと証明されたからか、パーシヴァルはグランヴェールの主武装であるフレイムカッターで迫りくる触手を文字通り焼き斬っていく。

 

 

 

 

 

 そんな様子をゼルガードから見ていたアマリとルリアだが、ここでルリアが意外なことを言い出した。

 

 

「……!」

 

「ルリア、どうしたの?」

 

「いえ……もしかしたら、え〜と……サイバスター、それからグランヴェール?でしたよね。あと助けに来てくれた、え〜と、え〜と……あの赤と青の二人の……」

 

「ガイアとアグルらしいわ」

 

「そう、そのお二人の四人分……あれ?二人と二機……でも実際は四人で……あうう……なんて言えばいいんでしょうか……」

 

「と、ともかく!ガイアとアグルに、サイバスターとグランヴェールが何かあるの?」

 

 

 何やら混乱し出したルリアの思考を半ば強引にアマリが軌道修正し、改めて問いかけた。

 

 

「はい、ガイアが土で、アグルが水だとしたら……地水火風ってことでティアマト達の力を合わせられるかもしれないんです。ただ、星晶獣四体分だと召喚にちょっと時間が……」

 

「なら、その間は私達がサポートするから!」

 

『ゼルガードが動き回るわけではないでしょうから、逆に守りやすくなります』

 

「どのみち私のヒュッケバイン30はまだ決め手にかけるみたいだから」

 

「凱機動隊長はレジェンドチーフの支援に回り、あるタイミングを狙っています。私もゼルガードの防衛に回りましょう」

 

 

 ルリアの提案に、ヴァングレイを操る千歳とナイン、ヒュッケバイン30を駆るアズ、そしてビッグボルフォッグが援護を名乗り出た。

 幸いモネラマザーはウルトラ戦士を始めとした前線組に気を向けているため、十分注意すれば問題なく実行可能なはず。

 

 

「あ……ありがとうございます!」

 

「ルリア、ゼルガードは私が一人で何とかするから、今のうちに召喚を!」

 

「はい!一体ずつじゃなくて、四体一度に……!」

 

 

 ルリアは精神を集中させて、ティアマトを始めとする星晶獣達を召喚しようとするが、力が高まっていくに連れてゼルガードが強く光りを発してしまい、モネラマザーに気付かれてしまう。

 

 

『モネラ星人が気付きました!全方位に注意して下さい!』

 

「こういうときこそ、ヴァングレイの火力の見せ所!」

 

「ロシュセイバーとリープ・スラッシャーのおかげで斬るものには困らない……!」

 

「アマリ隊員とルリア隊員には近付かせん!」

 

 

 奮闘する三機だったが、ヴァングレイはともかく他の二機はどちらかと言えば機動性重視の為、触手の迎撃には手数がかかり、そのスキを突かれゼルガードへの攻撃を許してしまった。

 

 ……と、思われたがここでモネラマザーにとって予想外の出来事が起こる。

 

 

「グリージョ・バーリアッ!!」

 

 

 ゼルガードに迫りくる触手の前に立ち塞がってバリアを展開し、触手を弾き飛ばすグリージョ。

 

 

「プラズマ光輪!!」

 

 

 そして弾き飛ばした触手を含め、追撃しようとしていた触手も切り裂き爆散させるジード。

 

 彼らは他の四組八人が前衛を張っているのに対し、有事の際に対応しやすいよう予め後衛に下がっていたのである。

 バランスの良いジード・ギャラクシーライジングと、防御と回復に優れたグリージョという組み合わせだからこそとれた戦法だ。

 

 

「守るのは私に任せて下さい!」

 

「他の三機はグリージョとゼルガードを囲むように、僕を含めて円陣に展開!ヴァングレイはそのまま空中から、ビッグボルフォッグは周囲と地下からの襲撃に備えて!ヒュッケバイン30は状況に応じて援護を!僕は二の次で構わないから、最優先はゼルガード!」

 

「「は……はい!」」

 

「了解しました!それと……見事な小隊指揮です、ジード隊員」

 

「お褒めに預かり光栄だよ、っと!ギャラクシーカッティング!!」

 

 

 ジードという実力者が中心になってくれたことで、ゼルガードの護衛はより頑強なものとなり、ルリアは感謝しつつ召喚の準備を整えた。

 

 

「皆さんおかげで……準備、出来ました!」

 

「ルリア、早く!」

 

「はい、アマリ!お願い、ティアマト!コロッサス!リヴァイアサン!ユグドラシル!」

 

 

 ゼルガードのコックピットの中が光で満たされ、ゼルガードの周囲に四体の星晶獣が顕現し、それぞれが光となってサイバスター、グランヴェール、アグル、そしてガイアと一体化していく。

 

 

『魔装機神二機とウルトラマン二体から高エネルギー反応です!』

 

「やりました!」

 

 

 

 

 

(これは……似ている、かつて怪獣達の光をもらったあの時に……!)

 

(この感覚は二度目……いや、三度目だな。どうなるか分からないが、やってみるか)

 

 

 ガイアとアグルは互いに頷き合い、まずはガイアが両手を頭上に掲げ、光を発生させるとその光をライフゲージから取り込むと、赤く凄まじい輝きがガイアから発せられた。

 それだけではなく、ガイアから発せられたその光をアグルが取り込むと、今度はアグルから青く激しい輝きが放たれる。

 

 

「ガイアと……」

 

「アグルが……」

 

「「変わる!!」」

 

 

 グルンガスト零式に乗っているジークフリートと、リアスらと共にいるアルベールが同時に叫ぶ。

 

 光が徐々に収まっていくと、そこにいたのは肩にプロテクターが追加され、体色の変わったガイアとアグル。

 特にガイアの方は体格も変化し、筋肉質になっておりタイタスが尊敬の眼差しを向けていたが、今回はそれに留まらない。

 

 今のガイアとアグルにはそれぞれヴォイニッチ・サークルと呼ばれる魔方陣と、青輪と称される水の天輪がその背に浮かび上がっている。

 どちらも各々に一体化した星晶獣が『マグナ』となった時に得たもの。

 

 故にガイアは『スプリーム・ユグドラシル』、アグルは『スプリーム・リヴァイアサン』、二人纏めて名付けるなら『スプリームヴァージョン・マグナ』とでも言うべきさらなる進化を遂げたのである。

 

 

「ダァァァァ!!」

 

 

 進化を遂げたガイアが大地を殴ると、モネラマザーの足下より溶岩が噴き出しモネラマザーの各部を焼いていく……ユグドラシル・マグナが使用する『ネザーマントル』という技だ。

 モネラマザーには効果抜群なその技だがまだ終わりではない。

 

 

「ディヤァァァッ!!」

 

 

 アグルが通常よりも巨大なアグルセイバーを発生させ、モネラマザーに突き刺し『何か』を大量に送り込むと、突然モネラマザーは苦しみ出した。

 

 

 

 

 

 モネラマザーが苦しむ様子は誰もが困惑していた。

 

 あの巨体であればちょっとやそっとのエネルギーを送り込んだところでダメージは無いだろうし、毒の類などそもそも効くのか分からない、それ以前にアグルが毒付与攻撃など持っているとも思えない。

 

 どういうわけかと悩んでいたが、ここで気付いたのがアウギュステ育ちのオイゲン。

 

 

「……!そうか、海水だ!!」

 

「「「「「海水?」」」」」

 

「海水ってのは塩分を含んでいるからな、海藻の類ならともかく普通の植物にとっちゃ大量に吸収しようもんなら毒にしかならねえ。つまり枯れる要因になっちまうんだよ」

 

 

 そう、モネラ星人の別名は宇宙植物獣人――植物から進化した生命体であるため、塩分を多量に含む海水はオイゲンの言う通り毒になるのだ。

 確かに巨体とそれ相応の生命力故に少量なら問題ないが、スプリーム・リヴァイアサンとなったアグルの送り込んだそれは対モネラマザー用のものであり、塩分濃度がとてつもなく高い。

 そんなものを直接体内に送られようものならたまったものではないだろう。

 

 

「Ahhhhh……!!」

 

 

 ガイアの一撃で燃え上がった分を補填すべく水分が必要だったとはいえ、海水はお呼びでないと言わんばかりの絶叫をするモネラマザー。

 

 いよいよ勝負を決める時が来た。

 

 

 

 

 

 モネラマザーは苦し紛れにヴァーミリオンフレアを連射するが、ティガとトリガーは連続バク転で回避し、タイガはフォトンアースの防御力に物を言わせて耐え抜き、ダイナに至っては千切れた触手を拾い、それをぶん投げて身代わりにするというブッ飛んだ方法で対応。

 

 

「『ダイナ(アスカ)兄さん豪快過ぎる!!』」

 

「俺のエネルギーぶん取ってコピー作られたんだし、こんぐらいはやり返さないとな!別に千切れて神経通ってなさそうだからいいんじゃね?」

 

 

 アスカらしい考えであった。

 

 だが最早形振り構わなくなっていたモネラマザーが地中から大量の触手を伸ばし、ティガとトリガー、そしてダイナとタイガを捕獲、そのうち数本を首に巻き付け絞め上げてくる。

 

 

「「グアッ!!」」

 

「「ウグッ!!」」

 

 

 どうにか解こうとするが、両手どころか両足にもガッチリと巻き付けられており身動きが取れぬまま、四人は首を絞められ絶体絶命――ではあったが、ここで駆け付けたのがリアス率いるオカルト研究部にソーナ率いる生徒会メンバー、そしてウルトラ騎空団のメンバーにグランサイファー組。

 

 

「全員、銃にカートリッジを装填して魔力を込めなさい!私達オカルト研究部はタイガを解放するわよ!!」

 

「生徒会はダイナさんを解放します。射撃用意!!」

 

「トリガーは私達がやるよー!オイゲン、大砲スタンバイ!!」

 

「あいよ!つーかジータ、お前の持ってるもんがグランサイファー(うち)じゃ一番物騒なんだけどな!!」

 

「俺達はティガというウルトラマンを解放するぞ。白竜騎士団の二人や団長の関係者らも準備はいいか!?」

 

「ああ!俺やヴェインはまだ機動兵器は無いが、やれることがないわけじゃない!!」

 

「おうよ!なんせこのパム治郎ってのがサポートしてくれるしな!!」

 

「パムパム〜」

 

「こういう時、朽木隊長とか日番谷隊長の斬魄刀が役に立つんだけどね〜……あいつ植物系だし」

 

「あやつの雀蜂雷公鞭もあれだけ的が大きくて動かなければ効果覿面なんじゃがのう」

 

 

 何人かはボヤいているが、ほぼ全員がやる気に満ち溢れている。

 直接的な戦力にならずとも、誰かの助けになることは出来る――それを証明し、皆が無事に勝利を手にするために。

 

 それに気付いたモネラマザーは両手から光線を放とうとするも――

 

 

「ホーミングミサイル及び対艦ミサイル発射管全門開放!ミサイル並びに主砲照準、モネラ星人!!撃てッ!!」

 

 

 ここまで戦闘は控えめだったヒリュウ改が砲撃を開始。

 やはり戦艦、その巨大な船体から発射されるビーム砲と、その合間を縫うように飛んでくる無数のミサイルはモネラマザーの上半身部分へ見事にさせ、大ダメージを与える。

 

 加えてさらなる追撃。

 

 ティガ達だけでなく、ガイア達他の六人のウルトラマンも一箇所に集結する時間を稼ぎ、かつスキを作るべく動いたのはグルンガスト零式と参式……斬艦刀を持つ二体の特機と、それを操るジークフリートに杏寿郎。

 

 

「我夢達が最後を締め括るなら俺達はその前座。とはいえ派手にやらせてもらおう」

 

「お館様を執拗に狙った報い、その身で受けてもらうぞ!!」

 

 

 零式が零式斬艦刀を、参式が参式斬艦刀を大剣状態にしてそれぞれ両手で構え、ブースターを全力で吹かし空高く飛び上がる。

 

 ここで零式と参式の違いが出てくる。

 

 零式斬艦刀には姿勢制御用のブースターがあり、それを利用することでより威力を増した斬撃を叩き込めるのだ。

 それに対して参式斬艦刀は液体金属によって刀身をある程度自由に変えられるため、幅広い戦法がとれる。

 ついでに参式は全集中の呼吸に対応しており、トレースするタイプでないにも関わらず動きが通常の特機よりも機敏。

 

 空高く飛び上がったことでその重量に物を言わせた、それもブースターによる加速も交えたものと、全集中の呼吸を組み合わせたもの――二振りの斬艦刀による比類なき一撃がモネラマザーに炸裂する。

 

 

「シュヴァルツ・ファング!!」

 

「炎の呼吸、参ノ型!気炎万象(きえんばんしょう)!!」

 

 

 各々の得意技を、それぞれが搭乗するグルンガストの斬艦刀にて放つ……その威力はモネラマザーの両腕を付け根から斬り落とし、モネラマザーは声にならない叫びを上げた。

 

 

「――!!!」

 

 

 そちらに意識が向いたのを見計らい、ゲン、矢的、アザゼル、そしてハリベルが指示を出した。

 

 

「今だ!総員、ティガ達の解放に全力を注げ!!」

 

「銃を持った者は可能な限りビームをクロスさせるんだ!!」

 

「まずは首の触手を狙え!弱りつつあるあの野郎の触手なら手足の触手はあいつら自身で引き千切れる可能性もある!!」

 

「パム治郎、タマフリを頼む。ティガの解放はEx-Sガンダム(あの機体)も手伝ってくれるようだ。私達は手足に巻き付いてる触手を断ち切るぞ」

 

「パ〜ム〜!」

 

 

 リアスらはその指示に頷き、各々武器を握り触手を狙う……が、モネラマザーは尚も足掻く。

 なんと胸部がゴバッと音を立てて開き、体内に存在していた核らしきモノを露出させると、凄まじいエネルギーを集中しだした。

 

 

「ここまできてッ……!」

 

「あのエネルギーはやべえぞ!」

 

「もう少し……!もう少しなのに!」

 

 

 今回何度目か分からぬ危機……ここで遂にグランティードを始めとする、ガオファイガーやグルンガストを除いたスーパーロボット部隊が前に出る。

 

 

「一発分ぐらいなら今のグランティードでも何とかなる。ただし他の機体との連携という条件が付くがな」

 

「ウルトラフュージョンも巨大化も出来ないんだし、この見せ場ぐらい俺達に譲ってもらいますよ!」

 

「やれやれ……毎度の事ながら撃ち合いとなると私とガリバーは常に駆り出されるな、全く……」

 

「そっちはまだ威力あるからマシでしょ。ソウルゲインの青龍鱗は牽制とかそっち向けの武装なんだから」

 

「奴の攻撃は私達が耐え凌いでみせる!一誠、タイガ、リアス……後は頼むぞ!!」

 

 

 レジェンド、ゼット、C.C.、黒歌、そしてダ・ガーンX……一歩間違えれば最悪彼らが犠牲になりかねないというのに引く素振りは一向に無い。

 あまり気乗りしていないC.C.でさえ溜め息を吐いてはいるが後退する気は無さそうだ。

 

 

「チーフ……!」

 

「締めの一撃……指揮は任せたぞ、ティガ」

 

 

 その言葉にティガが決意を込めて頷いたのを確認し、グランティードを中心にコンパチブルガリバー、ソウルゲイン、ダ・ガーンXが集う。

 

 

「さて……お前達、コイツをブチのめした後のバカンス、何処に行きたい?」

 

「マジでバカンスでございますか超師匠!?」

 

「私は海!アウギュステ!!」

 

「……シーフードピザもアリだな」

 

「そうなると私はボディにしっかりコーティングが必要になるか」

 

 

 彼らは負ける未来など考えていない。

 自分達が力を合わせて立ち向かったとき、勝てぬ相手などいないと信じているから。

 そんなレジェンド達が癪に障ったのか、モネラマザーは更にエネルギーを集約し、一気に解き放った。

 対するグランティードらもそれに対抗すべく、各機のエネルギー放射武装を発射する。

 

 

「超師匠!!」

 

「やってみせろ、グランティード!オルゴン・スレイブ!!」

 

「ガリバー……バーストッ!!」

 

「青龍鱗!最大出力ぅ!!」

 

「ブレストアース……バスタァァァ!!」

 

 

 色とりどりの光が放たれ、モネラマザーの超エネルギー波とぶつかり激しく押し合うが、やはりグランティードやソウルゲインは強敵相手の連戦による消耗が尾を引き、徐々に押され始める。

 

 

「案の定、といったところだな……」

 

「超師匠、予定通りでございますね」

 

「ゼット……お前、気付いてたのか」

 

「アムロ師匠から落ち着いて周りを見るように言われてましたんで。そりゃ、ハナっから真っ向勝負したら今のグランティードやソウルゲインじゃコンディションの問題で太刀打ち出来ないでありますよ。ガリバーやダ・ガーンがいても焼け石に水でしょうし」

 

 

 お前、焼け石に水とか難しい言葉使えたんだな……とレジェンドは思っていたが、話のキモはそこではない。

 

 

「お前の言う通りだ。俺達はあくまで時間稼ぎが目的……ただし、俺達が犠牲になる予定などない」

 

 

 満身創痍なのは今のモネラマザーも変わらない。

 触手も殆どを失い、両腕さえ斬り落とされている……つまり、今レジェンド達を攻撃しているこの瞬間こそ、モネラマザーはスキだらけなのだ。

 

 

「行きますっ!アァァカシック!ディザスタァァァ!!」

 

「貴様を焼き尽くす業火の波動、その身に受けろ!プロミネンスマァァァッシュ!!」

 

 

 この機に乗じて渾身の一撃を叩き込んだのが、ルリアの召喚したティアマトとコロッサスの力を取り込んだサイバスターとグランヴェール。

 アカシックバスターとカロリックスマッシュの強化版となる技を無防備なモネラマザーの背後から炸裂させ、大打撃を与えると共に超エネルギー波を強制中断してしまうという、ダイナも「超ファインプレー」と表現するような活躍を成し遂げた。

 

 これにより、撃ち合いから解放されたグランティードらはエネルギーが底をついたが、ティガ、ダイナ、トリガー、タイガもリアス達によって触手から解放。

 そこに漸くガイアやアグル達も合流し、最後の攻撃に出る時がきた。

 

 

「イッセー!タイガ!タイタス!フーマ!思いっきり消し飛ばしてやりなさい!!」

 

「トリガー!下手やらかしたら尻ロケットランチャーやるからね!!」

 

「「「「「そこはもうちょっと優しい言葉かけてやれよ!?」」」」」

 

 

 リアスはいいとして、ジータの言葉に慌てるグランサイファー組やトリガー。

 そんな彼らを見てティガは穏やかで懐かしい気持ちになった。

 

 

「よおし!レジェンド様や皆が繋いでくれた勝利への道!ゴールへの最後の扉を開く鍵は俺とガオファイガーにある!行くぞ、命!ガトリングドライバーを射出してくれ!」

 

『了解!ガトリングドライバー……イミィィィッション!!』

 

 

 事前に承認されていた、ディバイディングドライバーのベッド部分を換装したガトリングドライバーがヒリュウ改より射出され、空中でガオファイガーとドッキング。

 

 

「ガトリングドライバァァァ!!」

 

 

 そのままガトリングドライバーを前方に突き出しながら起動し、全エネルギーを使い特大の重力レンズを形成。

 改良されたガトリングドライバーは、重力レンズからガオファイガーやドライバーが離れてもエネルギーが形成した重力レンズに残っている限り、持続するようになっている。

 

 

「こっちも準備は整った!後は託すぜ、光の世界の戦士たち!!」

 

 

 凱がそう言うと、ガオファイガーも片膝をつく。

 

 数多の人々の願いを背負い、この戦いに決着をつけるため……ティガはウルトラ戦士達に号令を出した。

 

 

「これからモネラ星人に最後の一撃を撃ち込む!全員、残っているエネルギーを使い切るつもりで撃つんだ!」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

 

 それぞれが必殺光線の予備動作に入り、エネルギーが集まっていくのを戦場にいる者は勿論、シェルター内の人々やエリアル・ベース、クロガネのモニターで見守るウルトラ騎空団の面々もまた目を離せずにいる。

 

 しかし、モネラマザーはこの状況においてもまだウルトラ戦士とウルトラ騎空団を葬るのを諦めていなかった。

 あっぱれと言うより往生際が悪いと言う方が正しいそれは、予てより撃ってくるだろうと予想していた全方位破壊光線ディザスターミーティアを放とうとしている。

 だが、即座に撃てた初回と違い、レジェンド達の総攻撃によって消耗していたモネラマザーは全身にエネルギーを送ることに手間取っているようだ。

 

 この好機を逃してはならない――ティガ達の心は一つとなって、合図をせずとも絶妙なタイミングで光線が一斉に発射された。

 

 

「ハァァァッ……!ジャアァァァ!!」

 

「フッ!ハァァァッ……ディィアァァ!!」

 

 

 スプリームヴァージョン・マグナとなったガイアとアグルはそれぞれヴォイニッチサークルと青輪を輝かせ、強化されたフォトンストリームを。

 

 

「レッキング!フェニックス!!」

 

「グリージョショット!ヤアァァァ!!」

 

 

 ジード・ギャラクシーライジングはウルティノイドゼロを撃破したレッキングフェニックス、グリージョは唯一とも言える必殺光線のグリージョショットを。

 

 

『『Boost!Boost!Boost!』』

 

「マッスルプラニウム!バスター!!」

 

「極星光波手裏剣!烈波ァァァ!!」

 

 

 タイタスとフーマは赤龍帝の籠手で倍加されたプラニウムバスターと極星光波手裏剣を。

 

 

「ジュゥアァァァァァ!!」

 

『Boost!Boost!Hyper!!』

 

『ブチかませ!タイガ!!』

 

「ハイパーブーステッド!オーラムストリウム!!」

 

 

 ダイナは気合で出力アップしたソルジェント光線を、タイガは赤龍帝の閃甲でさらに倍加増幅したオーラムストリウムを。

 

 そしてトリを務めるのはこの二人。

 

 

「「チャアァァァァ!!!」」

 

 

 ティガとトリガーは共に超古代の光の巨人同士だからなのか、共鳴によるとてつもない増幅をされたダブルゼペリオン光線を。

 

 十の光はガトリングドライバーが作り出した重力レンズで一点に集中され、巨大な黄金の輝きとなってモネラマザーに直撃する。

 

 

「Ahhhhhhhh!!!」

 

 

 苦しみながらも光線に耐え続けるモネラマザー。

 しかし、ティガ達は驚くこともなく光線を撃ち続ける。

 

 

「『いけぇぇぇえええ!!』」

 

 

 戦場、シェルター、遠く離れた艦……場所を問わず見守る誰もがそう叫んだ。

 

 やがて――

 

 

「Ahhhhhh…………」

 

 

 光線の着弾した場所から、モネラマザーは徐々に光となって消滅していく……千切れた触手も、斬られた両腕も。

 禍々しく、おぞましかったその姿からは想像出来ないような輝き――ウルトラ戦士とウルトラ騎空団、そして諦めなかった人々の思いがそうさせたのだろうか。

 

 最後の一欠片が光になって消えるまで、ウルトラ戦士もウルトラ騎空団もそれを眺め続けていた。

 

 モネラ星人が送り込んできたモノも、全て撃破し――たった今、モネラマザーも消滅した。

 

 巻き起こる大歓声、溢れる涙と笑顔。

 

 ゲランダの襲来に始まったモネラ星人との戦いは、漸く終わりを迎えたのだった。

 

 

 

〈続く〉




店ッ長ォォォォォ!!……はい、多分一番目立ってたと思われるジャグラー店長とサギリ姐さん(と九重)。
次いでルリアが大仕事し、まさかのダブルスプリームが更に強化されてしまうという、敵にとって絶望しかない事態に。

……そういやシュヴァリエは光だから汎用性あるけど、セレストは闇だからベリアルか、ベリアルの力を使うオーブ、ジード、あとゼットぐらいしか使えない……ってサンダーブレスターにせよデルタライズクローにせよヤベー形態じゃん……ジードはダンディットトゥルースだと危険か、あの筋肉。

本章も残すところ次回のみ。
それから息抜きに幕間入れて、いよいよゼット主役のガンダムSEED編に突入します!


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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