ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました。今回は短め。
前回言ったようにヴィランサイドの動向です。
原作よりヤバいのは確かですが、何がヤバいってそれは読んで頂ければ一発で分かるレベルとだけ。


それでは本編をどうぞ。


暗躍する者たち

 ウルトラ騎空団が束の間の休息を過ごしている頃、コズミック・イラの世界では二つの出来事が起こっていた。

 

 まず一つ目は――

 

 

 

 

「よお、調子はどうだい?ラウさん」

 

「やあ、ベリアル。お陰様で、この身体で過ごす残り僅かな時間も悪くなくなったよ。尤も……あちらの身体になった時を思い浮かべる方が良いのだがね」

 

「そいつは二重の意味で良かった。ファーさんが気合い入れてたからな、珍しく。それでそっちの方は?」

 

「そう難しくはなかったさ。何せ評議会にはパトリック・ザラというタカ派がいるのでね、適当に『ナチュラルに恨みを持つ、腕利きの友人がザフトに参加したいと言っている』と言えば喜んで承認したよ」

 

「おいおい大丈夫かそいつ?だってラウさん……『ナチュラルに恨みを持つ』とは言っても、コーディネイターに恨みが無いなんて言ってないのにな。で、俺の立ち位置はどんな感じになるんだ?」

 

 

 とある場所では堕天司ベリアルがザフトのラウ・ル・クルーゼと密談していた。先日、ルシファーやトレギアに同志として迎え入れられたクルーゼは、来たるべき時に備えつつ着々と準備を進めている。その一つが『ベリアルをザフトに入隊させる』ということである。

 

 

「一応、私への監視を兼ねたオブザーバー的なものになる。まあ、実質副官のような立場だと思ってくれて構わんよ」

 

「なるほど、ダブルスパイってやつか。もしラウさんを疑って俺に何かさせようとすれば、必然的に同志であるラウさんにもその情報が入るわけだ」

 

「そうさせんためにここまでのし上がったわけで、そちらは殆ど心配していないがね。機密レベルが上がると現場部隊には情報が回ってこないことも多いのだよ」

 

「ああ……だから上層部に深く関われそうな立場が幾つも必要なわけか。俺達派の数が多けりゃいいが、悲しいかな理解されないもんなぁ」

 

 

 そう発言している割に、普段と同じ笑みを浮かべたままのベリアルは悲壮感など微塵も漂わせてはいない。当然、クルーゼも同様だ。

 

 

「ま、そこは野となれ山となれってことで。こっちからもまたまたすごいもんをプレゼントだ。なんとギアさんが俺とラウさんに試作機を回してくれたんだよ」

 

「ほう?それは願ってもないものだな」

 

「こいつが資料だ。名前はエゼキエル、こっちのラヴァンがラウさん用で、シャホールってのが俺用だそうだ。何でもヘブライ語ってやつでそれぞれ白と黒って意味らしい」

 

「ふ……我々に似合いのネーミングだな。カタログスペックも素晴らしい。今のザフトではこの機体を超える機体は作れまい」

 

 

 現在のザフトの主力モビルスーツであるジンやシグーを優に超える性能を持った、モビルスーツではない機動兵器。逆にこんなものを持ち込めば普通は怪しまれそうなものなのだが……。

 

 

「それはそうとベリアル、君に伝えておかねばならない情報があってね」

 

「なんだいラウさん、改まって」

 

「先ほど話したパトリック・ザラなのだが……どうも普通ではなさそうなのだよ。話している時も『我々は進化した種族』『さらなる進化を遂げねば』などとやけに『進化』という単語を口にしていてな」

 

「進化ねえ……」

 

「本来そのまま戦うことが主となる君なら問題ないとは思うが、近付く場合は十分に注意してくれ」

 

「了解、ラウさん。俺も終末を見る前に自分だけ終末になりたくはないんでね」

 

 

 そう言って彼らは次なる策を練る。

 

 しかし、彼らも薄々勘付いていた。自分達以外にもザフトに別の場所から根を張り始めている存在がいることに。

 

 

 

 

 場所を移して地球。

 

 『青き清浄なる世界のために』をスローガンとし、反プラント・反コーディネイターを掲げる集団、ブルーコスモス。その盟主たるアズラエル財閥の御曹司ムルタ・アズラエルは今――

 

 

「な……何だこいつは!?うわあああああ!!」

 

 

 ある異形と邂逅し――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キエテ カレカレータ(いい気分だ)

 

 

 

 

 

 その身を奪われた。

 

 

 

 

 所変わってリアス達の世界の冥界、フェニックス家の屋敷。その一室にはライザーが相変わらず引き籠っていた。他の眷属が修行でダイブハンガーにいる中、ユーベルーナだけが彼の世話をしている。

 

 

「ライザー様、お食事置いておきますね」

 

「……ああ、すまん……」

 

 

 未だ再び立ち上がる気配を見せぬライザーを気遣いつつ、ユーベルーナは部屋を後にした。それがライザーの運命を変える存在を招くことになるとは知らずに。

 

 

 

 

 

 ライザーは一人になっても俯いていた。

 

 

(大分マシにはなったが……ダメだ。ふとした拍子にあの女の姿が頭に浮かんで身体の震えが止まらなくなる。フェニックス家始まって以来の才児がなんてザマだ……クソッ)

 

 

 フェニックス家という名家に生まれ、遺憾無くその才能を発揮していたライザーは、胡蝶カナエによってフェニックスとしての誇りと、自身の能力ゆえの驕りを纏めて木っ端微塵にされ、しかもよりによってそれでレーティングゲームで初の敗北を喫した。

 

 それ以来こうして引き籠もり状態のままだが……ほんの少し、ほんの少しずつ改善されてきてはいる。それは彼が心の中に残った微かな『希望』を信じているからだ。『これを乗り越えれば自分は新たな領域に辿り着ける』……しかし実際頭で分かっていても、やはり心の奥底には『絶望』がこびり付いて離れない。

 

 

 

 

 

 そこを狙われたのだ。

 

 

 

 

 

 ――これは良い器だ――

 

「な……何だこれはっ!?」

 

 ――使わせてもらうぞ、この身体――

 

「や……やめろ……!」

 

 

 

 

 

うわあああああ!!

 

 

 

 

 

 ライザーの悲鳴が聞こえたユーベルーナは、焦りながらライザーの部屋まで駆けていき、失礼とは思ったが緊急事態と判断して思いきり扉を開ける。

 

 

「ライザー様っ!!……!?」

 

 

 ユーベルーナの目に入ったのはまるで魔王のような格好になり、顔の右側に緋色の目の仮面を装着したライザーの姿。

 

 否、ライザーではない。

 

 

「ライザー……?誰だそれは」

 

「え……!?」

 

「俺は絶望の勇者ギルティ!ライザーなどと云う者は知らん!!」

 

 

 普段なら厨二病でも発症したのかと思うだろうが、ほんの数分前まで重度の引き籠もりだったライザーがいきなりこうなるのは明らかにおかしい。何より闇のオーラのようなものが視認出来るほど立ち上っている。

 

 

「おい貴様」

 

「は……はいっ!」

 

 

 やはりおかしい。ユーベルーナを名前で呼ばず貴様と言うことなど引き籠もりの時でも無かったというのに。

 

 

「『聖勇者』というものを聞いたことはあるか?」

 

「聖勇者……?」

 

「知らぬようだな。使えん奴だ。もういい、俺が直接見つけに行くとするか」

 

「ライザー様!お待ちを……」

 

「来い!ギルディオン!!」

 

 

 ライザーもといギルティがそう叫ぶと、突如としてライザーの部屋に巨大な機械の腕が壁をぶち壊しながら現れる。小さな悲鳴を上げて尻餅をついたユーベルーナのことなど気にも止めず、その掌にギルティが乗ると巨大な腕が引き抜かれ、破壊された壁から見えたその腕の正体は全長10mほどの、赤と黒を基調とした巨大ロボット。

 

 

「あ……ああ……」

 

「さて……まずは何処から探すか」

 

 

 何だかんだ言いつつも眷属を大事にしていたライザーの姿はもはや無く、『聖勇者』とやらに固執する闇の戦士がそこにいた。騒音と衝撃のおかげでフェニックス家の者が次々と集まって来ては、ライザーの変貌ぶりと未知なるロボットに愕然とする。

 

 

「待っているがいい、聖勇者バーン……貴様の息の根はこのギルティとギルディオンが止めてくれる!!」

 

 

 そう言い残し、ライザー……ギルティとギルディオンはフェニックス領を飛び去り、引いては冥界より姿を消した。この事は瞬く間に冥界中へ広がり、魔王達の耳に入ることになる。

 

 上級悪魔すら抵抗出来ない闇が現れた、と。

 

 

 

 

 同じく冥界において、一人の悪魔が必死に逃げ回っていた。その者の名はディオドラ・アスタロト――アジュカ・ベルゼブブ縁の者にして上級悪魔の一人……正しくは一人()()()者。

 

 かつてダンブルドアが告げたように、アジュカが真剣になって彼の動向や経歴を細部まで調べると、案の定というか悪魔らしいというべきか、彼が眷属としていた元シスターの悪魔達が追放等を受けたのはディオドラ自身が仕組んだものだと判明したのである。

 

 そうなれば当然、今はレジェンドの巫女であるとはいえ元シスターのアーシアを狙わぬわけがない。もしそんなことをすれば、最悪冥界のみならずこの世界の各地に存在する悪魔が殲滅されかねない事態も予想される。

 

 そうなる前にとアジュカが手を回し、自身も連帯責任を負う覚悟でディオドラの所業を公表。冥界全土に指名手配することにした。一応アジュカ個人は魔王退陣等のペナルティは無かったが、アジュカが退陣後アスタロト家は魔王の座につけなくなり、それの元凶となったディオドラは同家の関係者からも恨まれている状態だ。

 

 それだけでなく、自分達を救ってくれたディオドラが自分達を陥れた元凶でもあると知った眷属達からは上級悪魔が引くほどの殺意を向けられ、こっちもこっちではぐれ覚悟の一揆が起こった。

 

 まさに孤立無援。

 

 ディオドラ・アスタロトは絶体絶命の危機に瀕していた。自業自得だが。

 

 

 

 

 

「何でッ……何で僕がこんな目に遭わなくちゃいけないんだ……!僕は迫害されたシスター達を救ったんだぞ!?なのにあんなことを聞かされただけで簡単に手の平返しで……」

 

 

 このディオドラ・アスタロト……全然反省していなかった。どちらかと言えばイオク・クジャンの方がまだマシなレベル(どっちもどっちな気がするが)で、この悪魔はとことん外道でゲス野郎としか言えない。

 

 

「やはり僕にはアーシアしかいない……!ああ、今どこにいるんだい?僕のアーシア……」

 

 

 レジェンドやマジンガーZEROが聞こうものならスパークレジェンドとか光子力ビームが容赦無く飛んできそうな台詞をほざくディオドラ。当のアーシア自身も最近メンタルが強化されてきたので、涙目になりながらも光気を纏わせた平手打ちを叩き込みそうだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前の望み、叶えたくはないか?」

 

「!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如金色のゲートのようなものが発生し、中から現れたのはウルトラ戦士に似た金色の存在。だがディオドラは直感的にウルトラ戦士とは違うことに気付くと同時に、自分では決して敵わぬ存在だと一瞬で理解した。

 

 

「お……お前は……!?」

 

「我は究極生命体、アブソリューティアンの戦士……アブソリュートタルタロス」

 

「アブソリューティアン、だって……!?」

 

「お前の運命を変えたくはないか?己の望むものを手に入れたくはないか?」

 

「僕の運命……望むもの……」

 

 

 直後、その存在――アブソリュートタルタロスはディオドラに手を翳し、あるビジョンを見せる。アーシアを捕らえるも、ある時は一誠に、またある時は別の者に、そしてまたある時は更に別の者に……相手は違えど、決まって最後はディオドラが徹底的に叩きのめされ――消滅という形で死を遂げる結末だった。

 

 

「ここではない並行世界でもお前は必ず敗北する。その理由は至極簡単、力が無かったからだ」

 

「そんな……」

 

「私と共に来い。そうすれば運命を打ち破る強大な力を与えてやろう。その力を持ってお前の望むものをその手で掴み取るがいい」

 

「強大な力……僕のアーシアを……」

 

 

 アーシアが自分のものになる未来をイメージし、ディオドラは下卑た笑みを浮かべながらタルタロスについていくことを決めた。そしてディオドラは金色のゲート――ナラクと呼ばれるそこへ、タルタロスと共に姿を消す。

 

 この事がレジェンド達にとって、さらなる壮大な出来事の引き金になるとは誰も知らなかっただろう。

 

 そして――

 

 

(こんな小物でも多少は役に立つかもしれん。そうでなくても相手の戦力を測る捨て駒程度にはなるだろう)

 

 

 タルタロスは、ディオドラに殆ど期待していなかった。

 

 

 

 数多の思惑が交錯しつつ、舞台はコズミック・イラへと移り――新たなる物語が今、幕を開ける。

 

 

 

〈第8章へ続く〉




○クルーゼ組強化、レジェンド一向抜きだと確実にアークエンジェルが沈む
○進化!進化!
○カブラギより素のポジと財力がやべえ
○乗っ取られて蘇ったフェニックス
○ヤバい奴に力貰ったゲス悪魔
○仲間にする奴を間違えたタルタルソース

……これにリゼヴィムとかヴァーリとかカルミラとかまだまだ危険なのいるんですよね。精神的に大丈夫かレジェンド一向。最後だけ自分の首を絞めるようなことをした気がしないでもないですけど。

次回、いよいよSEED編スタート!
タイガ&ジータに続け!異星・異世界間恋愛!


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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