ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました、後編です。
書き終えてから「前編と分割してよかった」と思いました(合わせると約2万文字)。
まさか懐かしのPS2用ゲーム『終わらない明日へ』からあの台詞を持ってくることになろうとは予想外でした。


それでは本編をどうぞ。


崩壊の大地(後編)

 一足先に出撃したゼットのZガンダムに続き、沙耶もガンダムXに搭乗しGコンをセット。これは起動するためだけでなく、ある兵器を使うためのトリガーも付属しているため、色々な意味でこの機体の生命線なのである。

 

 

『次は沙耶の番だ。無事起動出来たようだな』

 

「出来なかったら開発者側の責任よ?」

 

『違いない』

 

 

 ゼットとは違い、然程緊張していない沙耶。ちなみに沙耶が美人なのは言うまでもなく、そんな彼女と何食わぬ顔で会話しているレジェンドはマードック軍曹他アークエンジェルの整備班から羨望の目を向けられている。当人達は知ったこっちゃないという雰囲気だが。

 

 

『一応言っておくが、お前に渡したスペックノートの通りあの武装はここで使うなよ。あれは()()()()()

 

「そうは言っても、使う使わない以前に使えないのだけれど」

 

『状況的にな。そういうものだ』

 

 

 強力過ぎる――おそらくは背中のキャノン砲の事だろうとマードックは推測するが、そんなに言うほどのものなのか疑問に思う。しかし、後に彼だけでなく乗っている沙耶も含めその威力を見た時に目撃者全員が戦慄することになるのは、この場においてレジェンド以外は予想打にしなかった。

 

 

『準備は整っているな?カタパルト接続、GX(ジーエックス)発進スタンバイ!』

 

「月神沙耶、ガンダムX……発艦します!」

 

 

 背面のリフレクターを輝かせ、Zガンダムに続きガンダムXもヘリオポリスの空へと躍り出る。

 

 残るはダブルオークアンタ、ストライク、そしてゼルガード。やはりゼルガードは少々大きかったらしく、圧縮空間の技術で少し格納庫を広げて正解だったようだ。

 

 

『サーガは言うまでもないな。ではソレスタルビーイングの形式に則るか』

 

「了解。GNシステム、リポーズ解除。プライオリティをソラン・セイエイへ」

 

『ダブルオークアンタ、カタパルト接続。射出タイミングをサーガへ譲渡する』

 

「ソラン・セイエイ、ダブルオークアンタ出る!」

 

 

 GNドライヴが緑色に輝く粒子を放ちながら起動し、その手にGNソードⅤを携えダブルオークアンタがアークエンジェルより発進する。

 

 

『さて、次はストライクだが……』

 

「大丈夫……って言い切れませんけど、やってみます。僕が自分で決めたことですから」

 

『フッ……戦争だからどうこうと周りに流される連中より余程肝が座っている』

 

「僕達だけだったら流されるだけだったと思います。でも……僕の背中を押してくれた人達がいるから」

 

 

 キラの指す人物は自身の友人達だけでなく、ダイゴやサーガ、それに先んじて出撃したゼットや沙耶、今回は最後に出撃するアマリとルリア、そして……今、会話しているレジェンド。彼らはキラの心に寄り添おうとしてくれた。

 だから彼は自分の意志で一歩踏み出す決意をしたのだ。彼らに誇れる、彼らが誇れる自分であるために。

 

 

『サーガに言われただろうが、無理に前に出る必要はない。あいつと一緒にこの艦の護衛に回れ。あの少尉達は知らんが、俺達は軍属でも戦闘訓練もしていない民間人に率先して相手を撃たそうなどとは思わん』

 

「はい、ありがとうございます」

 

『自分から相手を撃ちに行くのは覚悟を決めてからにしろ。それまでは専守防衛、意地でも死んでたまるかと考えればいい。つまり正当防衛だ、正当防衛』

 

 

 真面目なのか緊張を解そうとしているのか分からなかったが、レジェンドのアドバイスに少しばかり笑ってキラは頷く。

 

 

『よし。では気を取り直して……ストライク、発進スタンバイ!』

 

「キラ・ヤマト……ストライク、行きます!」

 

 

 近接戦闘用ストライカーパックであるソードストライカーを装備したソードストライクガンダムが、ダブルオークアンタを追うように発進し、待っていたダブルオークアンタと合流。そのままアークエンジェルの護衛にあたる。

 

 

『最後にゼルガード……やっぱり広げといてよかったなここ』

 

「一回り大きいもんね、ゼルガード……」

 

「でも、レジェンドのグランティードはもっと大きいです!」

 

 

 ニコニコしながら言うルリアだが、ぶっちゃけアークエンジェルの格納庫はそのままのサイズだとグランティードは入らない。ゼルガードの倍以上の大きさだから。カタパルトも規格がまるで合わないし……不要かもしれないが。

 

 

『……ゼルガード、カタパルト要らないよな。別に俺の管制官的な補助も必要な――』

 

「「ええーっ!?」」

 

 

 不満丸出しなレジェンドメインヒロインズ(二人一組枠)。声を上げた後に八の字眉+涙目×2のダブルアタックでレジェンドの良心に訴えかけ、結果見事にレジェンドを説得(?)成功。

 

 

『進路クリア!ゼルガード、発進スタンバイ!』

 

「「ゼルガード、行きます!」」

 

 

 どことなく弾んだ声の二人と共に発進していくゼルガードの後ろ姿に、レジェンドはちょっとだけ「やってよかった」と思ったそうな。そんな彼の後ろでは、出会いが無さそうな整備班が涙を拭っている。

 ……これ、ウルトラ騎空団集合時にはどんな反応になるんだろうか。

 

 合計五機の機体がアークエンジェルより発進を終え、戦局は一変する。

 

 

 

 

 次々と未知の新型を発進させた上、MSとは全く異なる機体まで出てきたことに、もはやアスランを含むザフト側は唖然としていた。アスランの推測では、Zガンダムを始めとする機体は予め運んでおいた新型という認識だったのだが、ゼルガードという例外中の例外が出てきたことでそれも覆される。アークエンジェルの格納庫に収まっていたとは思えない大きさだからだ。

 

 

「おい!どうなっているんだ、あの新造艦は!?」

 

「分からない……!こうなってくると他の機体は連合の――」

 

 

 新型とは無関係なのでは、と口にしようとした瞬間、一筋のビームがイージスを襲う。辛うじて回避したものの、目の前に現れたのはゼットの駆るZガンダム。

 

 

「最初に出てきた奴か!」

 

「お前ら!中立国のコロニーに直接攻撃をしかけるなんてウルトラどうにかしてるぜ!」

 

「連合の新型を作ってた時点で中立も何もないだろうが!」

 

 

 ゼットの言葉に反論したのはミゲル。ジンのM69バルルス改・特火重粒子砲をZガンダムへと発射するが、避ければヘリオポリスに危害が及ぶと考えたゼットの判断でシールド防御により無効化される。

 

 

「こいつッ……!」

 

「あの機体や他のストライク以外の機体はフェイズシフトを搭載していないらしい。狙うならそこだろう、ジンの武装でも対抗出来るはずだ」

 

「ならば!」

 

 

 出撃する瞬間を見ていたアスランは、Zガンダムらが連合の新型に搭載されているフェイズシフト装甲を持たないことに気付きミゲルにアドバイスを送るが、彼は大きな思い違いをしている。

 何故Zガンダムのシールドは対ビームシールドでないにも関わらずジンの特火重粒子砲を防ぐことが出来たのか?そこに目を向ければ簡単に辿り着くであろう答え――Zガンダムの別形態ウェイブライダー、その要であるΖのシールドは非常に強固なのだ。それこそ、ビームサーベルを受け止められるほどに。

 何より素のスペックがジンはおろかイージスよりも上……例えるなら、ストライクの汎用性とイージスの可変機構、さらにイージスと同じく奪取された四機うちの一機であるバスターの豊富な武装を兼ね備えた機体、それがZガンダムだ。

 

 

「調子に乗るなよ!ナチュラルごときがぁぁぁーッ!」

 

「そんな動きでやられるか!チェストォォォ!」

 

 

 よもや相手がナチュラルどころか宇宙人などと思わないだろうが、ミゲルのジンは重斬刀の一撃をZガンダムに軽くいなされ、簡単にビームサーベルによるカウンターで片腕を奪われる。

 シミュレーター上とはいえ、ゼットは今の乗機であるZガンダムよりスペックが大幅に下のRX-78-2 ガンダムでノイエ・ジールやジ・Oを撃破した、まさにスーパーパイロット。どちらもパイロット、機体共にアスランやミゲルの遥か上の強者だったのだから、油断さえなければゼットが負ける要素は無い。

 

 

「何だとっ!?」

 

「ミゲル!くっ……ストライクへ辿り着くにはこいつをどうにか……ッ!?」

 

 

 眼前のZガンダムを睨みつけるアスランだが、同時に目に入った光景に愕然とする。

 

 

 

 

 

 重斬刀をシールドバスターライフルで防御し、至近距離でのブレストバルカン連射、繋げて大型ビームソードによる一閃でジンを横一文字に両断するガンダムX。

 

 

「シミュレーターで戦った白いザクの方が俄然強かったわね。あっちは動きが早い上に狙いも正確だった」

 

 

 普段と変わらぬ落ち着きを見せる沙耶は、やはり場数を踏んでいるからだろう。爆散するジンを見ても覚悟を決めていたからか、動揺することはなかった。

 

 

 

 

 

 アークエンジェルを狙って飛んでくる数多のミサイルは、前衛にゼルガード、後衛にダブルオークアンタとソードストライクという陣形で三機が完璧に防いでいた。

 

 

「アマリ、また来ました!」

 

「ミサイルは実弾、火薬が詰まってるなら一つ爆発させて残りを誘爆させればいい……あれ?ルリア、召喚の中で使えるのある?」

 

「どうでしょう?う〜ん……あ!ありました!プロバハ(バハムート)です!何でか、分かりませんけど……」

 

「それヘリオポリス(屋内)じゃ駄目なやつね!あの時の白いのと同じ結果になるわ!」

 

 

 アマリの脳裏に「汝の名はバハムート!」とルリアが召喚したプロトバハムートがゼルガードの後ろから相手に対して『大いなる破局(はかいこうせん)』をぶっ放しジン諸共ヘリオポリスを崩壊させる光景が浮かんでしまった。

 ついでに通信が繋がっていたらしく、サーガとキラからも反対の声が上がる。

 

 

「せめて援護型の召喚にしてくれ」

 

「よく分からないけど、ヘリオポリスを壊すようなことはしないで下さいね!?」

 

「はうぅぅ〜……ごめんなさい……」

 

「でもこのままじゃヘリオポリス、どの道保たないわ。幸い住民達は避難し終わってるみたいだけど……」

 

 

 ダブルオークアンタがGNソードビットを射出し、ソードストライクのマイダスメッサーと共にジンをまた一機撃墜する。

 しかしながらアマリが言ったようにヘリオポリスは既に崩壊を始めており、現状止める術は無い。

 

 

 

 

 

 アスランとミゲルは出撃した機体が自分達以外全滅したことに気付き戦慄する。対して相手は一機も撃墜どころか損傷すらしていない。アークエンジェルは別として、一番大きなゼルガードすら無傷。

 

 

「バカな……!ナチュラルにこんな一方的にやられるなど!」

 

「ミゲル、下がれ!その機体でそれ以上は無理だ!」

 

「下がるのはお前だ、アスラン!今回の作戦の目的は連合の開発した試作機の奪取、お前がこれ以上ここにいて万が一奪い返されたらどうする!」

 

「しかしっ……!」

 

「早くしろ、アスラン!」

 

 

 先輩であるミゲルに叱咤され、アスランは歯を食いしばりつつも仕方なくヴェサリウスへと帰投することにした。ストライクに乗っているのがキラかどうかを確かめたかったのだが、ストライク以外に現れた相手が明らかに格上であり、下手に攻め込めばミゲルの言う事態になりかねないと判断したからだ。

 

 

(他の機体はいざ知らず、ストライクという機体は連合の試作機に間違いない。おまけに奪取したばかりのイージスはOSが滅茶苦茶だった以上、あちらもそうに違いないはずだ。ならばナチュラルに操縦することはほぼ不可能……そうなると、やはりキラが……?)

 

 

 自問自答しながらアスランはイージスを離脱させ、残ったのは片腕を失ったジンに乗るミゲルのみ。

 

 

「やれやれ……全く頑固な奴だな、アイツは。待たせたな、というか待ってくれてたのは予想外だ」

 

「覚悟を決めた奴を後ろから撃つなんて、俺のプライドがウルトラ許さないからな!」

 

「そのプライドのせいで後々後悔することになるかもしれないというのに甘い奴だ……だが、俺は嫌いじゃない」

 

 

 最初はナチュラルと蔑んでいたミゲルだが、ゼットの心意気を認め半壊状態のジンのコックピットで笑みを浮かべる。彼とて軍人である前に一人の男。傭兵部隊『サーペントテール』のリーダー、叢雲劾と真っ向勝負で引き分けたこともある。

 正々堂々と戦い、それで負けても文句はない。

 

 

「生憎とこのままじゃ帰れないんでな。悪いが最期まで付き合ってもらうぞ、青い奴。アイツと同じ色とは奇縁だな」

 

「……何でそうやってナチュラルだろうと相手を認められるあんたが、こんなマネしてんだよ……」

 

「コーディネイターの……いや、正直に言おう。家族のためさ。俺の家族は母と、歳の離れた弟……おまけに弟は病弱でな、いうなれば俺が大黒柱みたいなもんだ。大黒柱が見を粉にして稼いでも不思議じゃないだろ?軍人なら清濁併せ呑むしかない。適当な理由をつけて自分を奮い立たせないとやっていけないんだよ、戦争してる以上はな」

 

 

 ナチュラルを嫌悪するような台詞も彼の本心ではなく、戦争をしていく中でそうせざるを得ないようになってしまっただけ。そうでなければ心がどうにかなってしまうのだろう、それが戦争なのだと改めてゼットは実感する。

 

 

「話し込んでしまったが、決着をつけようか。俺の名はミゲル・アイマン、お前の名を聞いておこう」

 

「銀河遊撃隊隊員、及びウルトラ騎空団団員のウルトラマンゼットだ!」

 

「ウルトラマンとやらが何かは知らんが、ゼット……Zか。ザフトの頭文字の名を持つ相手とはな。今日は吉日か凶日か分からん」

 

 

 効かないだろう、そう分かっていながらもミゲルのジンは再び重斬刀を構える。機体の状況的にそう長くは持たない――だからこそ一撃が勝負。とはいえ、仮に勝ててもヴェサリウスに戻れる確率は限りなく0だ。

 

 

(だが奴と相まみえるのはこれが最後だろう……悪いな、アスラン。今回だけは我儘を許してくれよ)

 

 

 きっと後輩(アスラン)にもこの戦場でやりたいことがあったのだろう、上官ではないのに撤退を強要したことを心の中で詫びつつ、眼前の強敵を覚悟とともに見据える。

 対するZガンダムもビームサーベルを抜き、敢えてシールドをバックパックにマウントし左手には何も握らない。

 

 

「無理に俺に合わす必要はないぞ。片腕を奪われたのは俺がお前を侮ったツケだ」

 

「男と男の勝負はフェアが基本だ!」

 

「やっぱりお前は変わった奴だな」

 

「そういうお前だってこうして喋ってる間に『スキあり!』ってやればいいじゃないか」

 

「そうしたら勝てるって保証も無いだろ」

 

 

 敵同士だというのに、互いの心が軽くなっていくのが分かる。もし味方だったならいい友人になれたはず、ミゲルはそう思うも残された時間をこれ以上こうして過ごすわけにはいかない。

 

 

「行くぞ、ウルトラマンゼット!」

 

「いつでも来い、ミゲル・アイマン!」

 

 

 沙耶にアマリ、ルリア、そしてサーガやキラも邪魔しようとはせず、アークエンジェルもナタルがジンを撃つように指示しようとした瞬間、レジェンドの殺気を感じて身動きが取れなくなった。

 

 そして――

 

 

 

 

 

「づあぁぁぁああああ!!」

 

「どおおぉぉりゃああ!!」

 

 

 

 

 

 互いに同じタイミングで得物を相手の機体へと突き出した。結果は――

 

 

「……ウルトラギリギリだったぜ」

 

「よく言うぜ。最初からそうする気だったろ」

 

 

 重斬刀はZガンダムに触れるスレスレの所を抜いており、対してZガンダムは身をよじらせるような体勢で重斬刀を回避し、ビームサーベルがジンのコックピットの近くを貫通していた。

 あの状態のジンでこれだけの動きをしたミゲルは間違いなくエースパイロットだ。

 

 

「俺の憧れる漢の一人が言っていた。そのMSの性能のおかげだというのを忘れるなと。俺が乗ってたのがこの機体で、そっちの機体が損傷してたのが勝因だな」

 

「勝因とは言うが、この損傷だってお前とその機体が付けたもんだろうに。機体性能もそうだがお前も自分の腕に少しは自信を持てよ。この黄昏の魔弾を真っ向勝負で負かしたんだ」

 

「え、何それ黄昏の魔弾ってウルトラかっけーんだけど」

 

 

 シリアスな雰囲気はゼットの一言で吹き飛んだ気がする。ゼットとミゲルの性格が相性的に良かったのか、それとも別の何かが原因かは分からないが、まだ戦場だというのに二人の間の空気は穏やかだ。

 

 しかし、そんな空気も長くは続かない。

 

 度重なる攻撃で限界を迎えていたヘリオポリスはいよいよ完全に崩壊しつつあった。

 

 

「アマリ!ヘリオポリスがっ……!」

 

「ダメ!もう保たない!」

 

「各機は可能な限りコロニーの外壁から離れて固まれ!下手に外壁周辺に近付けば宇宙へ放り出されるぞ!」

 

「は、はい!」

 

 

 ルリアとアマリ、サーガにキラが慌てる中、沙耶は一人通信を行う。無論、シークレット・ポートに待機中のペガサスA……即ち勇治と流にだ。

 

「それから、っと……勇治、流も聞こえてる?」

 

『問題なく聞こえているぞ、女王。一体何がどうなっている?』

 

『勇治さん落ち着きすぎ!っていうかこれちょっと前に誰かしら言ってなかった!?』

 

 

 レジェンドが度々言われていた台詞を流が叫びながら言うも今はそれどころではない。

 

 

「ザフトの襲撃の結果よ。間もなくヘリオポリスは完全崩壊するわ」

 

『完全崩壊!?沙耶さんも落ち着きすぎじゃない!?何これ俺がおかしいの!?』

 

『むしろお前が落ち着け明日のパンツ』

 

『違うから!俺は前上流だから!確かに今俺達が動いたところで崩壊がどうにかできるわけじゃないのは分かってるけどさ!』

 

「慌てていてもしっかり考えてるわね。貴方の言うようにこの状況で打つ手があるのは先生くらい、そして先生もそうポンポンと力を使って甘やかす真似はしないはず。一先ずシークレット・ポートから出て、先生が予め出していた指示通りに行動しなさい。姿を隠して同行するか、アメノミハシラに向かうかは貴方達の判断に任せるわ」

 

 

 こういう状況でも冷静に指示を出せる沙耶は正しく女王と言える。まあ、普通は流のようなパニクり具合が普通なのだろうが。

 

 

『どの道このシークレット・ポートも崩壊するだろう。何をするにしても、女王が述べたようにまずはヘリオポリスからの脱出が先決だな』

 

『ああ……そういえばレジェンドさん達は全員アークエンジェルとかいう戦艦に乗ってるんだっけ』

 

「まあ、先生は生身で宇宙空間放り出されようがブラックホールに叩き込まれようが太陽に打ち付けられようがビッグバンの中心にいようが無事だろうけど」

 

『『いやそれはスケール大きすぎ!!』』

 

「ノアとかいう同格とパンチのぶつけ合いだけで宇宙一つを消し飛ばした前科持ちよ?他にも色々あるし」

 

 

 ……何故に彼女はここまで肝が据わっているのだろうか。彼女の幼少期にレジェンドは一体どんな修行をつけたのやら……それはともかく、勇治はシエルに指示しペガサスAを緊急出港させる。

 ついでにリムエレキング、ぷちエースキラー、ミニアリゲラがちょこちょことお手伝い。カナエ他可愛いもの好きが見たら発狂しそうな光景だったと映司-2(前上流)は語っていた。

 

 

『何か別人のようなガンダムのようなルビ付けられた気がするんだけど!?』

 

『喜べばいいだろ。お前もガンダムだ』

 

『それ声的にレイト君やサーガさんが言うべきじゃないかな!?特にサーガさん!』

 

 

 サーガは人間の姿のベースにした人物がそうだった。性格的もそっくりである。

 

 閑話休題。

 

 彼らがそんな会話をしていたとき、それは起こった。ミゲルのジンが限界に達し、失った片腕の部分とビームサーベルで貫かれた部分から小規模な爆発を繰り返す。

 

 

「ミゲル!」

 

「くそ!死ぬなら潔く死にたかったが、こんな機体の不調による時間差爆発でそうなりそうだとはな!」

 

「早く脱出しろ!命あっての物種だろ!」

 

「そうは言うがな、今の爆発でコックピットが変形した上、しかもそのおかげで足が挟まれた。抜け出せんことはないが、それまでに機体がどうにかなって巻き添えで御陀仏だ」

 

「ッ……!待ってろ!今俺が出してやる!」

 

「バカかお前は!?お前まで巻き込まれるぞ!」

 

「バカ上等!俺はバカだから巻き込まれることなんて考えねぇ!二人とも助かることしか考えてないんだよ!」

 

 

 あまりにもハッキリ言い切ったゼットに啞然とするミゲル。ゼットはZガンダムをジンに寄せ、コックピット部分をビームサーベルで切り離そうとするが、ヘリオポリスの崩壊が進んだことでそれを行う前にジンがヘリオポリスの外へと放り出されてしまう。

 

 

「うわあああああ!!」

 

「ミゲルッ!まだだ!まだウルトラ終わらないぜ!!」

 

 

 Zガンダムをウェイブライダーへと変形させ、ゼットは放り出されたジンを追って宇宙へと飛び出していく。

 

 C.E.71年1月25日――ヘリオポリスは完全に崩壊した。

 

 

 

〈第9章へ続く〉




キラとアスランが再会しないばかりか、ゼットがミゲル生存フラグを立てる結果に……!

無双するガンダム軍団、バルバトスとかは出てこなかったけど楽になるどころかむしろ難易度上がったという。

そして読者様方の御投稿によるオリキャラ会話がやたら弾みました。ちなみに映司-2とはガンダムAGE-2と掛けつつ火野映司まんま=二代目火野映司というダブルミーニングです。

さて、いよいよサイレントラン……遂に一誠、タイガ、リアス出撃の時が迫りますが、それ以上にヤバイ部隊がアークエンジェルを襲う……!


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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