ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
また、同時に漸く某作品とのクロスオーバーが本編でまともに出来た感があります。今までちょっとあちら側が絡んだ話があっただけなので。
それでは本編をどうぞ。
――ペガサスA・居住区画――
今後のことはさておき、レジェンド達は休息を取っていた。先の戦いまで激動の日々であったし、休める時に休んでおかねばいざという場面で役に立たない等のこともあり得る。
「つうかさ……一応俺ら捕虜だよな、ミゲル」
「まあ、そうだな」
「制限緩すぎじゃねーかなって思うよ。すっごい今更なんだけど」
「いやホント今更だぞそれ」
「でも確認したくならない?捕虜でこんな待遇そうそう無いぜ」
用意された台湾まぜそばと炊きたての白米、更に氷入りの天然水を頂きつつそんなことを言うミゲルとラスティ。その隣ではロスヴァイセが安さと手軽さ、そして調理バリエーションの多さに感激した豆腐を食べている。
「そのまま食べてよし、ちょっとトッピングかけてよし、本格的に食材の一つとして調理に使ってよし!凄いですよね、豆腐!」
「そりゃお前、豆腐は人間が生み出した物の中でも最強クラスの汎用性を持ってるモンだからな。俺個人の主観だが」
そういうレジェンドは大分回復したゼットやガイと共に納豆をかき混ぜていた。無論、辛子とネギは忘れない。
「超師匠!生卵も必需品でございますよ!」
「当然だ。醤油も忘れるな」
「食べ慣れるとクセになりますね、レジェンドさん」
「だろ?味噌汁と合うんだこれが」
ちなみにミゲルとラスティは勿論だが、ルリアとアマリ、ロスヴァイセはまだ納豆の匂いが苦手なのはご愛嬌。元々日本出身の流や、惑星レジェンドではよく食べていたためライとモニカも普通に食べれる。
そして――
「オイコルァ勇治!飯はちゃんと食えと言ってるだろうが!!」
「いや、もう少し……」
「お前いい加減にしないと仮面かち割んぞ」
「わかった!わかったから力込めるな!本当に割れる!!」
科学者として飲まず食わずで研究に没頭しやすい勇治はレジェンドによって強制的に食事を摂らされていた。そうしなければゼリー飲料だの栄養食だので済ませそうだし。あの束ですら食事はしっかり摂る。
なお、同類に近い月のヤプールは摂りたくても摂れない。時折やらかすモルガンや妖精騎士(意外にもバーヴァン・シーはあまり面倒事を起こさない。母に迷惑をかけたくないとのこと)、あとマーリンの後始末などで奔走するためだ。実はオベロンは自分から問題を起こすことがあまりなかったりする。養子のエランや同僚のウッドワスが持って来てくれる差し入れがぶっちゃけ最後の生命線。そのウッドワスも月の飲食店関係の総元締としてアルトリアのドカ食いに悩まされているのだが……。
アークエンジェルの現状を知らない彼らは、とりあえず今のところ平和であった。
☆
――アークエンジェル――
「…………」
「……ッセー……い、イッ……」
「……う……?」
「しっかりしろイッセー!」
「タイガ……?」
どうやら気絶していたらしい一誠は、タイガの声掛けで意識を覚醒させた。周りを見てみるとリアスやアズ、タイタスにフーマも気を失っている状態で、しのぶとダイゴが一先ず四人をベッドに運んでいる。……ダイゴはよくタイタスを持ち上げられたな。
「えーっと……俺達……ってかアークエンジェルはどうなったんだっけ……?」
「よく分からないけど、なんかこう……落ちていく感覚があったよな」
「一応通信で沙耶さんを連れて三日月君とキラ君が急遽帰投したのは覚えてるけど、まずは部屋の外に出てみようか」
「開けたら砂が一気に……は勘弁してほしいですね」
「「しのぶさん、それ洒落になんないス」」
一抹の不安を残しつつ、警戒しながら扉を開けるとどうやら直前のナタルの指示通り隔壁閉鎖がされているらしく、同時に落下(?)の衝撃で一時的に電源も落ちていた。
「「……何でこの部屋明かりついてんだろ」」
おそらくレジェンドの仕業だろう、設備の電源まで独立させていたようだ。本当にどうやってそんなことを可能にしたのか……。
「格納庫とかどうなってんのかな……」
「隔壁閉鎖って言っても格納庫にもメカニックとかいるだろうし、キラ達だって戻ったばかりのはずだったろうし」
「そもそもこの艦の重要区画ってどこを指してんのかいまいち分かんねぇんだよな。艦長さんと副長さん、性格的に……正反対とまではいかなくても結構差があるだろ?」
「常識的に考えると居住区とか機関部、あとはやっぱりブリッジとか……戦力も考慮するとさっき言った格納庫もだよな」
う〜ん……と二人で腕組みしつつ頭を悩ませていると、ブレスレットに通信が届く。
『あ、繋がった。一誠、そっち無事?こっちは何とか。沙耶さんが気絶してるけど』
「三日月さん!つーか最後それいつもの調子で言っていい台詞じゃなくね!?」
「とりあえず、タイタスとフーマ、あとリアスとアズがまだ気を失っててしのぶとティガ先輩が見てくれてる。そっちは電源とかどうなってる?」
『キラも無事だし、軍曹だか曹長だかと他のメカニックも気絶してるけど問題なさそう。何よりあの状況で砂とか全く……じゃないけどあんまり入ってきてないんだよな』
「「……は?」」
どういうことだろうか。砂漠の中へ引き込まれる事態に陥ったのは分かったが、三日月の言うようにそんな状態では多少砂が艦内に入り込んでもおかしくない。いや、むしろ入り込んでいない方がおかしいのだ。
「これ、早く外見た方がいいんじゃないか?」
「ああ、くそ!こういうときに隔壁閉鎖されてるから通行止め状態の通路ばっかでまともに動けねぇ!というよりブリッジではまだ誰も気がついていないのかよ!?……師匠や先輩なら隔壁を力任せにブチ破りそうだよな……」
「おい落ち着けイッセー!?気持ちは分かる、凄く分かるけど!!」
『そうだ、一誠!感情に身を任せるだけではいけない!御両親やお世話になっている人達に迷惑がかかってしまうかもしれないぞ!』
タイガのフォローとダ・ガーンの説得でどうにか踏み止まる一誠。しかし閉鎖的空間というのは図らずもストレスを溜めてしまう要因であり、早急にどうにかしなければ他の者が同じ方法をとってしまうかもしれない。しのぶとかタイタスとか、三日月もか。
「せめて外がどんな様子か分かれば、ちょっとは気が楽になるんだけどなあ……」
『それならこっちで分かってるよ』
「「ウソぉ!?」」
だったら早く言ってくれとも思ったが、また脱線しては面倒なので黙っておく。
『何か広い空洞みたいなとこに落ちたとおもったんだけど』
「「だけど?」」
『大きな町みたいなものがあるっぽい』
「「……はい?」」
☆
――一方、サーガとムウ。
レジスタンス『明けの砂漠』の誘導に従い、彼らのアジトへ向かった彼らだが、サーガにとって思いもよらぬ出会い……再会があった。
「あっ!お前!」
「ん?お前は確か、ヘリオポリスでキラと一緒にいたはずの……何故ここにいる?」
「それはこっちの台詞だ!何故お前があんなものに、それもモルゲンレーテさえ知らないような機体に乗っている!?」
掴みかかってきたその人物をひらりと避け、軽く足をかけてみるとド派手にすっ転んだ。
「あぐっ!?っつぅ……!」
「……なあ、副長さん。いいのか?あんなことして」
「正当防衛だ。それに足は出したが蹴ったわけでもなく、突っ込んできたのは向こうなんでな」
(ああ……確かにこりゃ、あの団長さんとこの副長さんだ)
ムウは苦笑するが、サーガの言っていることは事実なので下手に口出ししない。今はサーガ以外のウルトラ騎空団どころかアークエンジェルも不在なのだ。この状況で上手く弁が回るだろうダイゴもいないのである。
「それで、俺達をここに案内した理由は?」
「ああ……虎のことは一先ずおいておくぞ。あんだけ手痛い一撃を貰ったんだ。早々派手な動きはしないだろうしな。問題はあの『砂漠の怪物』だ」
「「砂漠の怪物……」」
「あんた達も見ただろう?あの虹色の光を放つ蟻地獄を。そしてそこから出ていた巨大過ぎるハサミのようなものを。奴の前じゃ金属系統の兵器なんざまともに使えねぇ。おまけにそれでいて爆薬だろうが何だろうがまともに攻撃を通さない。俺らどころかザフトの連中も奴が出て来ちまえば尻尾巻いて逃げるしかねぇのさ」
バンダナを巻いた髭面の男――明けの砂漠のリーダー格、サイーブ・アシュマンは口惜しげに語る。既に何度か相対したことがあるのだろう。
「だとしたら俺のスカイグラスパーや、副団長さんのダブル……何だっけ?」
「ダブルオークアンタだ」
「ダブルオークアンタってのも影響を受けるんじゃないのか?」
「そこだ。スカイグラスパーってのはどうかしらんが、ダブルオークアンタってMSはあまり影響を受けていたように見えん。特殊な加工が施されているのかどうかはこの際どうでもいい、あの機体なら砂漠の怪物に対抗し得る戦力になるんじゃないかと思ったのさ」
(確かにこの機体は束が作ったものだが……)
サーガは束が今回のようなことを見越して作ったとは思えない。おそらくいつもの調子で容量が許す限りバンバン機能を詰め込んだ結果がこれなのだろうから。
つまり、明けの砂漠は先の怪物を倒すためにサーガの力を借りたいらしい。……オマケ扱いだったムウは少し凹んでいた。
☆
――アークエンジェル――
漸く全員気が付き、マリューの指示の下閉鎖していた隔壁を解除しブリッジ等から外を見てみると、かなり巨大な空洞と呼べる空間であった。一部の天井?からはサラサラと砂漠のものらしき砂が落ちているところがある。
「砂漠の下にこんなところがあったなんて……」
「通信機能はどうか?」
「駄目です。機能自体は問題無いですが、ここ自体が特殊なのか外部との通信が出来ないんですよ」
「それじゃあフラガ少佐や、副団長さんと連絡を取ることも……」
「……あ!そういえばウルトラ騎空団の皆さんは独自の連絡方法で連絡を取り合えるって!」
「……!本当か?ハウ二等兵」
「はい、副団長さんも言ってましたから」
さすがぶっ飛びぶりに追随を許さないウルトラ騎空団、こんなところでもそれを見せ付けてくれるとは。そう思ったマリューだが、直後にダイゴから通信が入った。
『何となく喜んでいる理由が分かりますが喜んでいるところすみません、ラミアス艦長』
「マドカ特務大使?」
『実は僕達が普段通信に使っている多目的ブレスレットなんですが、どういうわけかこちらも範囲的にここいら一帯以外とは通信が不可能みたいなんです。磁場とかそういうものではなく、何か別のもので阻害されているような』
「阻害……?ということは、こちらから援軍を要請することは……!」
『おそらく、ほぼ不可能でしょう。何かの拍子にチーフが本気でも出せば変わるんでしょうが……』
いや、本気出したら遠く離れててもこの状況を理解して救援に来れるあの人マジで何なんだよ、とマリューやナタルらも思ってしまった。仕方ない、レジェンドだもの。
『それから、三日月君からの情報によるとこの空洞に大きな町があるようで』
「こちらでも確認しているわ。一応、何人かでそこへ向かってみようと思ってるの。どうしてこんな場所に町があるのか、そして何故地底なのに周りが見渡せるほど明るいのか……そもそもここは何処なのか、その疑問が少しでも解消出来ればいいのだけど」
『でしたら僕と、それにリアスちゃんや一誠君達が同行しましょう。御心配なく、彼女らは等身大での戦闘こそ本領発揮出来るので』
「すみません、御迷惑をおかけします」
『いえ。ではこちらも準備が出来次第、格納庫へ向かいます』
「了解です」
そう言うと通信を切り、ふう……とマリューは一息入れる。ダイゴがいることの安心感は半端ではない。これが踏んできた場数の違いということか。
「申し上げます、ラミアス艦長。艦長自ら出向くことはないのではないでしょうか?未知の場所にある町、警戒して然るべきです」
「ええ、ナタルの言うとおりよ。でも力になってくれるかどうかは別として、敵意がないことの証明にはなるわ。今のこの状況、猫の手も借りたい程だということは貴女も理解しているでしょう?」
「それは……そうですが」
「それに彼も言ってたでしょ?リアスさん達は直接戦闘こそ本領発揮出来るって。アルテミスでの出来事を思い出すと納得よね」
だから大丈夫、と言うマリューにナタルは渋々引き下がる。後はお願いとも言われ、ナタルも艦長不在の間は自分が纏めねばと意識を新たにした。
「徒歩で行くんですか?」
「ええ。ただでさえこんな目立つ戦艦で落ちてきたんだもの、これ以上相手を混乱させるような方法で行くのは避けたいわ」
「まあ、そうだよなぁ。つーか俺らは見た目的にアレだけど」
「問題ない。いざとなれば筋肉対話をすればいいことだ!筋肉は万物の生命に存在する。それを最大限に活かせばきっと思いは通じるはずだぞ!」
「「それはタイタスだけだよな」」
『だが、双方同じものを持っていて、それを対話のツールとして使うことは有用だろう。マッスル隊長の案も一理ある』
突然その場にいない者の声が聞こえたことにマリューはビクリと肩を震わせた。しかも中々威厳がありそうというか、そんな感じの声の主を探して周りをキョロキョロする彼女に悪いと思ったのか、一誠らはダ・ガーンのことを説明する。
「――ってわけで、ペガサスAから出撃する前にこっちに移ったんですよ」
『自己紹介や説明が遅くなってすまない。改めて私はダ・ガーン。宜しく頼む、ラミアス艦長』
「そうだったの……てっきり誰かに監視されているものかと思って焦ったわ」
(こりゃドライグのことも言っといた方がよくね?)
(相棒、確かにそうかもしれんがこの様子じゃ俺を紹介した途端ぶっ倒れかねん。もう暫く後でいいだろ)
実際ウルトラマンだけでも結構な衝撃ではあるので、これ以上はマリューの精神が限界に達しそうなのでやめておく。何よりこれから全く未知の場所へ少数調査を行いに行くわけだから、マイナス要素は出来る限り減らしておきたい。
「いやマジでティ……ダイゴ先輩いなかったら詰んでたな俺ら」
「ぶっちゃけ俺達って主に肉体言語だし」
マリューがいるのでティガ呼びを急ぎ修正したフーマと、師や兄弟子が武闘派な所為か拳で語り合う(空の世界ではフェザー式対話とも言う)ことに特化しかけている一誠がそう話すとダイゴは苦笑した。
「町につくまで、道すがら貴方達のこれまでについて聞きたいのだけど……いいかしら?あ、秘密にしたかったら無理にとは言わないわ」
「……ティガ先輩、艦長ならいいんじゃないでしょうか?」
「あ、タイガ!お前、俺がわざわざ言い直したの速攻で意味無くすんなよ!」
「まあバレるのも時間の問題だと思うが」
「旦那ァァァ!?」
「確かに、ラミアス艦長なら大丈夫かな。ラミアス艦長、これから話すことはヘリオポリスで保護した学生達と、以前までアークエンジェルに乗艦していた捕虜扱いのザフト兵二人以外には内密にお願いします」
ダイゴの真剣な眼差しにマリューもそれだけの内容だと察し、しっかりと頷く。それを見たダイゴ達もこれならばと安心して話し始めた。
「――堕天司、ベリアル……クルーゼ隊の副官は人間でさえなかったのね」
「原初の星晶獣、だっけ?あの発禁天司」
「だから天司が原初の星晶獣ってヤツだろ。星晶獣ってのは星の民が作ったっていうやつの総称だって」
「ロゼッタがそうだったのはビビったけどな。あとゆぐゆぐ」
「彼女はすぐ分かったけどね。それからりっちょとか」
「ロゼッタ……って人?はともかく、ゆぐゆぐと……りっちょ?」
「「「「「ユグドラシルとリッチ」」」」」
「な、なるほど……」
マリューが聞かされた話は凄まじく濃いものだった。クルーゼ隊副官にして参謀、ベリアルの正体やそれを作り出したという星の民の存在。これはまだほんの一部に過ぎないが、それだけで彼らの今までの旅路が想像を絶するものであったことは想像に難くない。
「それで、沙耶さんは別世界の月の女王様……ごめんなさい、胃薬とかって持ってる?」
「しのぶさん持ってそうじゃね?ほら、カナエ先輩絡みで」
「間違いなく持ってるわね。帰ったら聞いてみましょ」
「……そのカナエさんという方は?」
「しのぶの姉で……」
「「「「「オカ研の最終兵器」」」」」
ダイゴとマリューを除く全員が声を合わせて一部の狂いもなく言い切った。オーブでカナエがド派手なくしゃみをしていたことは言うに及ばず。ついでにそのくしゃみが抱えていたハクに思いっきりかかり、お返しに本気猫パンチ(推定威力150t)でカウンターされたのも付け加えておこう。
一誠達の話が気になりついつい話し込んでしまっているうちに、一行は町に到着。そこは廃墟ではなく、むしろ生活感のある場所ではあったが、往来を行き交う人々は誰もおらずひっそりと静まり返っていた。
「誰もいない……?」
「いえ、気配は感じます。おそらくは何らかの理由で家屋に引き籠もっているんでしょう。原因は僕達か、それとも別の何かがあるのか……」
「もしかして、俺達が原因とか」
「あながち間違いじゃねえかもな」
マリューの疑問にダイゴが答え、タイガの意見にフーマが賛同している時、タイタスとダ・ガーンは不思議な感覚に陥る。
(何だ、これは……)
(この感覚……もしや、ここに『勇者の石』があるというのか?)
「ん?どうかしたのか、二人共」
一誠から心配されるが、二人は「何でもない」と返す。訝しげに思いながらも何だかんだ言って賢明な二人を信じ、一誠はそれ以上追求しなかった。
暫く進んでいくと、一人の人物が一誠らを出迎えた。その身なりからかなり高い身分にいる人物だということを見て取れる。
「ようこそ、異邦人の方々。いえ、お待ちしておりました、が正しいでしょうか」
「地球軍第8艦隊所属、マリュー・ラミアス少佐です」
「ウルトラ騎空団所属、及びオーブ連合首長国特務大使マドカ・ダイゴです。唐突な訪問で申し訳ありません。貴女は……?」
「私はチャータム。この地底国家バラージの女王を務めております」
「「「「「地底国家バラージ!?」」」」」
さすがにダイゴ以外が声を上げて驚いた。つまり、一般的どころか普通に調べるぐらいでは分からないような国がまだこの世界の地球には存在していたのだ。
「なぁ、バラージって聞いたことねーか?」
「うーん……確かマンさんがそんな国に行ったことがあったとか、父さんから聞いたことあるけど、そこは普通に地上だったらしいから……」
「あるぞ」
「「タイタス……!?」」
「人を……人の持つ可能性を、俺は信じたい!」
※BGM・UNICORN GUNDAM
「「「それ
「マリーダ姉様が自分がいなくなった後の故郷の世界を見てみたいってお願いしたら、そんな映像が流れたって言ってたわよ!?ていうかそれじゃ国じゃなくて人でしょ!!」
『だが確かに似ているな。ナとラの違いだけで母音も同じだ』
「いや冷静に言うことじゃねーだろ!?」
「あああああ!スイマセンスイマセン何か変な誤解で盛り上がってゴメンナサイ女王陛下!!」
一誠とトライスクワッド、リアスにダ・ガーンのテンパり具合をチャータムはクスクスと笑いながら見ており、ダイゴは苦笑した。ちなみに、マリューは何故かタイタスの迫真のモノマネがツボに入ったらしく、笑いを堪えていたりする。
「お気になさらず。とても愉快な方々ですね。脅威に怯えるこの国に元気をくれそうな明るさ、とても眩しい」
「いやウルトラ騎空団のいつものノリでバカやってるだけなんスけど」
「待って下さい。脅威とは?」
「それについてはこれからご案内する場所へ向かう道すがら、お答えします。疲れているところ申し訳ありませんが、どうか御足労を」
そう言うとチャータムは背を向けて歩き出し、一誠らも慌ててその後を追う。
「私達の国、バラージも初めは地上にあったのです。ある時、異常気象によって私達の祖先が生きる大地ごとここに落ち、そのまま塞がるように天井が出来たと伝えられています」
「何か勝手に塞がるオカルトじみてんな……」
「フーマ、私達はオカルト研究部よ」
「俺らの修行の旅ってそんなことばかりだから、感覚麻痺してきてるんじゃないか?」
「どういうわけか陽の光が当たらずとも昼夜で明るさが変わり、農作物も育ち水も問題なく存在する……それ故に、私達はこの地底にてバラージを存続し続けていられるのです。あの怪物……アントラーさえ目覚めなければ」
ここでマリュー達が遭遇した怪物……否、怪獣の名が判明した。
磁力怪獣アントラー。かつて別世界にてウルトラマンが苦戦した怪獣で、強固な外殻は必殺のスペシウム光線さえ無効化したという。更に、科特隊に甚大な被害を齎したこともあり、レジェンドが光の国においても教本に加えるよう指示した程だ。
「アントラーはかつてこの地を襲った際『ノアの神』によって封印されたと聞きます。それが、ある時を境に封印が解け、今の世に再び解き放たれてしまいました」
まずはその原因の元へとチャータムが案内した場所へ辿り着くと、マリューとダイゴは驚愕した。
「まさか……!」
「これは……!」
そう、ニュートロンジャマーがあったのだ。
「ニュートロンジャマー……!」
「私達地上人の戦争の所為で、アントラーの封印が解けてしまったなんて……」
「これはニュートロンジャマーと仰るのですか?」
「はい。ただ、この国は見たところコレに阻害されるようなものは無さそうなので、今のところ害は……いえ、アントラー復活という特大の害を起こしてますね……」
マリューとダイゴは申し訳なく思う。二人、特にダイゴに至っては別世界の出身であり彼らが悪いわけではないのだが、二人共真面目で責任感が強い性格なので気に病んでしまっている。
「……これさ、絶対知られたら『コーディネイターが悪いんだ』『いいや、ナチュラルが核ミサイル売ったのが悪い』って始まるよな……」
タイガの言葉はチャータム以外の全員が思っていたことだ。しかし、チャータムは気にしていない。
「封印が解けてしまった以上、もはやこれに関しては過ぎてしまったこと。これのことを責めるよりも大事な事があります」
「アントラーをどうするか、ですね」
「その通りです、ダイゴ様」
こちらへ、と再び足を動かし進んでいくチャータムについて行き、神殿らしき建物の中に入るとそこで目にした巨大な石像にさらなる驚愕を覚える一行。
「な……この石像って……!」
「これは本当に聞いたことがある!【エリア】を統べし光神は光の三超神と呼ばれており、我らのよく知るレジェンド、こちらとよく似ている【エリア】の主キング、そして――」
「この石像の……ウルトラマンノア、それが三超神の名だというのはウルトラ学校じゃ基本中の基本として最初に習うことの一つだ!」
トライスクワッドの発言……ダイゴの表情を見ればそれが事実であると証明している。三超神の一人がかつてこの地を訪れ、アントラーを封印しバラージを救った――そのことも驚きだが、その石像の手元にある石と、石像を中心に四方へ置かれている石にダ・ガーンは反応した。
『あの四つの石……!間違いない!一誠、あれは勇者の石だ!!』
「何だって!?じゃあ、あれにダ・ガーンの仲間が!」
こちらも驚きだが、チャータムはまず挨拶をと祭壇へ登ると、こちらへ背中を向け石像へと祈りを捧げていた女性へと声をかける。
「皆様をお連れしました」
「御足労です、女王チャータム」
チャータムの声で振り向いたのは、褐色の美女……美少女でも通じるかもしれない若い女性。ただし、似てはいるが衣装はバラージのものと違い、強いて言うなら古代エジプトのものに見える。
(((((アザゼルとかいなくてよかった……!)))))
「誰かしら……チャータム女王より上の立場らしいけど」
「分かりません、ただ……」
「ただ?」
「チャータム女王よりも、ノアの方と関係がありそうな――」
「ええ、そうです。超古代の光」
「「「「「!!」」」」」
ダイゴがティガであることを話していないにも関わらず、それを見抜いた――只者ではないことを感じ取った一誠らに、女性はその名を名乗る。
「初めまして、光神に連なる者達。私はファラオ・ニトクリス。この地に召喚されたサーヴァントにして、光神ウルトラマンノアと関わりのある者です」
〈続く〉
――本来ならば人の出入りはアークエンジェルの時のような例外を除き有り得ない地底……そこに、いるはずのない人物がいた。
「やれやれ、一人称をいちいち変えるのも面倒で仕方ない。まあ、おかげで資金には困らないからそこは助かるんだが」
フード付きのロングコートでその身を隠している人物は、その手に持ったメダルを眠っているアントラーへと放り投げる。そのメダルはアントラーの中へと入り込み、静かに覚醒の時を待つ。
「
フードから覗く赤き相貌を持つ者は、愉しそうに笑っていた。
ニ ト ち ゃ ん 登 場 !
予想出来た方はいらっしゃったでしょうか?
これは後のキャメロット編を見据えた登場なのですが、特別企画の予告編を見て頂ければ彼女がいる理由が何となく分かるかと。
そして最後……はい、奴が超弩級のことをしでかしてました。この三大理論、そしてガンダム作品でのやらかし……もうお分かりでしょう。
今後どんどんタチが悪い方向に混沌としていきます。
また、いよいよ……!
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)